工事費内訳書取扱要領 平成27年3月31日 告示第30号 (目的

工事費内訳書取扱要領
平成27年3月31日
告示第30号
(目的)
第1条 この要領は、建設業法(昭和24年法律第100号)第20条及び公共工事の入
札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号)の趣旨を踏まえ、
雲仙市が発注する建設工事(建設業法第2条第1項に規定する建設工事をいう。)の入
札について、入札及び契約における不正行為の排除を徹底するとともに、入札参加者の
積算努力の促進を図るため、入札者に工事費内訳書(以下「内訳書」という。)の提出
を求めることとし、必要な事項を定めるものとする。
(対象工事)
第2条 雲仙市発注の一般競争又は指名競争入札により発注する全ての工事。
(内訳書の提出時期)
第3条 入札時に提出を求めるものとする。
(内訳書の様式及び記載内容)
第4条 内訳書の様式又は記載内容は、次の各号に該当するものとする。
(1) 一般競争入札
ア 数量総括表に掲げる費目、工種、種別及び細目並びに諸経費に相当する項目の単
位、員数、単価及び金額を記載するものとし、原則一式表示は認めない。
イ 様式は任意とし、商号又は名称並びに代表者氏名、住所、工事番号、工事名及び
工事場所を記載し、押印する(押印は、電子入札システムにより提出する場合を除
く。)ものとする。
ウ 合計額は、値引き、マイナス計上の項目(スクラップ控除等を除く。)を設けな
いもので記載すること。
エ 数量総括表に一式表示されているもので、参考図書中の明細書等で費目、工種、
種別及び細目が把握できるものについては、相当する項目の単位、員数、単価及び
金額を記載するものとする。
オ 営繕工事にあっては、数量書に掲げる工事種目並びに各工事種目に対応する科目
別内訳書及び細目別内訳書に摘要、単位、数量及び単価に対応する金額を表示した
ものとする。
(2) 指名競争入札
ア 積算内訳がわかる直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費、その他経
費等を記載すること。
イ 様式は任意とし、別紙様式1号でも可とする。ただし、商号又は名称並びに代表
者氏名、住所、工事番号、工事名及び工事場所を記載し、押印する(押印は、電子
入札システムにより提出する場合を除く。)ものとする。
第5条 内訳書の審査等について
(1) 一般競争入札
ア 審査の対象
落札候補者(予定価格と最低制限価格の範囲内(特定調達契約の場合は、予定価
格の範囲内)で最低価格(総合評価落札方式の場合は、最高評価値)の者)落札候
補者が次順位者以降に移行した場合は、次順位者以降の者。
イ 審査の内容
第6条第1号に規定する1次チェックを行う。
ウ 審査の時期
落札候補者決定後、落札決定前までに行う。
エ 入札結果に不自然さがある場合及び談合情報等があった場合
第6条第2号に規定する2次チェックを行う。必要に応じ3次チェックを行うこ
とができる
(2) 指名競争入札
ア 審査の対象
落札者
イ 審査の内容
第6条第1号に規定する1次チェックを行う。
ウ 審査の時期
開札日の翌日まで。
エ 入札結果に不自然さがある場合及び談合情報等があった場合
第6条第2号に規定する2次チェックを行う。必要に応じ3次チェックを行うこ
とができる
(3) 審査の結果
ア 一般競争入札
第6条第1項に該当する場合(軽微な誤記等を除く。)は、雲仙市契約規則(平
成17年雲仙市規則第49号)第11条に該当するものとして、その者の行った入
札を無効とする。
なお、該当者については、内訳書の不備による入札無効通知書(別記様式)により、
その旨を通知するものとする。
イ 指名競争入札
第6条第2項に該当する場合(軽微な誤記等を除く。)は、雲仙市契約規則(平
成17年雲仙市規則第49号)第11条に該当するものとして、その者の行った入
札を無効とする。
なお、該当者については、内訳書の不備による入札無効通知書(様式2号)により、
その旨を通知するものとする。
(4) その他
ア 審査者
工事担当課の班長以上及び班員(2人以上で行う。)
イ くじ引きにより落札者の決定を行う場合は、くじ引き後の対象者の内訳書を審査
する。その結果、その者の入札書が無効となった場合で複数の対象者がいる場合に
は、再度くじ引きにより対象者の決定を行い該当者の内訳書の内容を審査する。
(判断基準)
第6条 入札を無効等とする場合の判断基準は、次のとおりとする。
(1) 1次チェック(未提出又は不備があるかの確認)は、別表に掲げるチェック項
目により行う。
(2) 2次チェックは、様式及び金額について、他の入札参加者との比較を行う。
(3) 3次チェックは、内訳書について分析を行う(当該者が過去に提出した内訳書
との比較、他の入札参加者との詳細な比較、官積との比較等)。
(内訳書の取扱い)
第7条 提出された内訳書の取扱いについては、次の各号に定めるところにより行うもの
とする。
(1) 提出された内訳書の引換え、変更又は撤回(取消)は認めない。
(2) 提出された内訳書は、返却しない。
(3) 提出された内訳書は、必要に応じ公正取引委員会に提出する。
(4) 提出された内訳書は、雲仙市情報公開条例(平成17年雲仙市条例第9号)第
6条の非公開情報に該当するものとし、公開対象としない。
(指名停止措置)
第8条 内訳書の不備で入札が無効になった場合においても、談合等不正な行為が確認で
きなければ、指名停止措置は行わない。
(落札者以外の内訳書無効の取扱)
第9条 落札候補者の内訳書の審査の結果、落札者を決定した後に落札者以外の入札参加
業者の内訳書による入札の無効が明らかになった場合においても、落札決定後の入札事
務を妨げないものとする。
(周知方法)
第10条 入札参加業者に対する周知方法は、次のとおりとする。
(1) 入札公告共通事項書に、以下の内容を明示する。
ア 内訳書の提出について
① 入札に際しては、数量総括表に掲げる費目、工種、種別及び細目、並びに諸経
費に相当する項目の単位、員数、単価及び金額(営繕工事にあっては、数量書に
掲げる工事種目及び各工事種目に対応する科目別内訳書、細目別内訳書に摘要、
単位、数量及び単価に対応する、金額を表示したもの)を明示した内訳書(様式
は任意。ただし、商号又は名称並びに代表者氏名、住所、工事番号、工事名及び
工事場所を記載し、押印する(押印は、電子入札システムにより提出する場合を
除く。)ものとする。)を提出すること。
なお、内訳書の合計額は、値引き、マイナス計上の項目(スクラップ控除等
を除く。)を設けないもので記載し、その下段に入札執行率欄及び入札額欄を
設けて入札書に記載する額と同額の入札額を記載すること。
また、一式表示(入札説明書中の数量総括表及び数量書で一式表示となって
いるものを除く。)を設けないこと。
② 内訳書は、「工事費内訳書取扱要領」に基づき取り扱う。
③ 提出された内訳書は、返却しない。
④ 提出された内訳書の引換え、変更又は撤回(取消)は認めない。
⑤ 提出された内訳書は、必要に応じ公正取引委員会に提出する。
⑥ 提出された内訳書について、雲仙市情報公開条例第6条の非公開情報に該当す
るものとし、開示対象としない。
(2)入札執行通知書に、以下の内容を明示する。
ア 工事費内訳書を入札書の提出期限前までに、入札書と併せて提出すること。
※工事費内訳書を提出するにあたっては、工事費内訳書取扱要領を参照すること。
(保管期間)
第11条 内訳書の保管期間は、契約者分については入札終了月の翌月から5年間、その
他の入札参加者分については入札終了月の翌月から1年間とする。
附 則
(施行期日)
1.この告示は平成27年4月1日から施行する。
(経過措置)
2.この告示の施行の日から、平成28年3月31日までに入札執行の通知をする、雲
仙市発注の指名競争入札の建設工事においては、この告示による改正後の工事費内
訳書取扱い要領別表(注4)a中「入札を無効とする。」とあるのは「該当者に注
意した上で、入札を有効とする」とする。
別表(第6条関係)
チェック項目(必須)
類型
No 未提出又は不備とされる場合
備考
1) 未提出であ ① 内訳書の全部又は一部が提出されていない場合
ると認められる ② 内訳書とは無関係な書類である場合
場合(未提出であ ③ 他の工事の内訳書である場合
ると同視できる ④ 白紙である場合
場合を含む。) ⑤ 内訳書に押印が欠けている場合(電子入札システム (注1)
⑥
⑦
2) 記載すべき ①
事項が欠けてい ②
る場合
3) 添付すべき
ではない書類が
添付されていた
場合
4) 記載すべき
事項に誤りがあ
る場合
①
①
②
③
④
により内訳書が提出される場合を除く。)
内訳書が特定できない場合
(注2)
他の入札参加者の様式を入手し、使用している場合
内訳の記載が全くない場合
入札公告(共通事項書を含む。)又は入札執行通知 (注3)
書に指示された項目を満たしていない場合
(注4)
他の工事の内訳書が添付されていた場合
発注者名に誤りがある場合
(注3)
発注案件名に誤りがある場合
(注3)
提出業者名に誤りがある場合
内訳書の総額と入札額が著しく相違しており、当該 (注4)
工事の積算ではないと認められる場合
5) その他未提出又は不備がある場合
(注1) 電子入札システムにより提出される場合は、電子認証を経て送付されたもの
であるため、押印はされているものとみなす。
(注2) 複数提出された内訳書の表記・内容等から当該入札案件に対応したものが特
定できるとしても、発注者が独自に複数の内訳書から1つを取捨選択できるもの
ではないため、無効として取り扱うものとする。
(注3) 軽微な誤記の場合(同一性が確認できる場合)は、無効としないことができ
る。軽微な誤記として有効とするかどうかについては、「入札・契約事務マニュ
アル(改訂版)(平成17年3月付け長崎県出納局)」の「開札に伴う入札書等
の審査基準」のうちの「(2)入札書」の取扱いに準ずるものとする。
(注4) a.工事費内訳書の合計金額と入札金額が著しく相違しており、場合は、入
札
を無効とする。
b.数量総括表に掲げる費目、各工種、種別、細目並びに諸経費に相当する
項目において、数量総括表では数量が一式表示となっていないものを一
式表示で記載している箇所があった場合は、入札を無効とする。
ただし、一式表示を行うにつき、入札公告における設計図書等に対する
質問等により事前に了解を得た場合は、この限りではない。
なお、営繕工事については、やむを得ない場合に限り、一式表示を認め
るものとする。