短時間正職員制度の 取り組み

短時間正職員制度の
取り組み
福井県済生会病院
看護部 土橋佐百合
福井県済生会病院 概要
病床数
:
平均在院日数
:
病床稼働率
:
職員数
:
看護職員数(パート含む) :
看護職員平均年齢
:
看護職員平均在職年数 :
看護体制
:
(2011年
2011年 9月現在)
月現在)
466床
12.3日
90.6%
1184名
611名(60名)
33.1歳
9.4年
7対1
当院における
当院における看護職
における看護職の
看護職の退職状況
育児理由の
育児理由 の 退職者数
退職率(%)
退職率 (%)
パートへの
パートへの移行者数
への 移行者数
25
20
15
13%
13 %
12%
12 %
11%
11 %
10%
10 %
10
5
0
平成15
平成15年度
15年度
平成16
平成16年度
16年度
平成17
平成17年度
17年度
平成18
平成18年度
18年度
平成19年
年度
平成 年・20年度
病院の
病院の重点目標
「働き甲斐のある
甲斐のある職場
のある職場」
職場」を目指して
目指して
看護部の
看護部の年度目標
ワークライフバランスの
ワークライフバランスの更なる充実
なる充実
具体的な取り組み
1.多様な勤務体制
2.子育て支援
3.キャリアアップ支援
4.職員・家族を大事にする職場
多様な勤務体制の導入
夜勤免除制度(2006年9月)
1~2時間勤務も可能としたパート
雇用制度(2007年4月)
多様な勤務形態(2007年7月)
短時間正職員制度(2007年11月)
短時間正職員(6時間)制度
【対象】
対象】 ・小学校就学の
小学校就学の始期に
始期に達するまでの子
するまでの子を養育する
養育する
職員で
職員で、入職1年以上
入職 年以上の
年以上の者 男女は
男女は問わない
・要介護状態にある
要介護状態にある家族
にある家族を
家族を介護する
介護する職員
する職員で
職員で、入職
1年以上
年以上の
年以上の者
・療養中または
療養中または長期療養後
または長期療養後の
長期療養後の体調がすぐれない
体調がすぐれない職員
がすぐれない職員
【労働時間】
時間/
労働時間】 午前6
午前6時から午後
から午後10
午後10時
10時の間で、30時間
時間/週
ただし、
ただし、本人が
本人が希望する
希望する場合
する場合は
場合は、この限
この限りではない
(夜勤をしている
夜勤をしている利用者
をしている利用者もいる
利用者もいる)
もいる)
【賃 金】
1.給与は
給与は基本給の
基本給の75%
75%を支給
2.賞与はその
賞与はその期間
はその期間に
期間に応じて計算
じて計算し
計算し支給
3.定期昇給及び
定期昇給及び退職金は
退職金は、職員として
職員として対応
として対応
予測される問題点
1)職員の不安、不満、不公平感
・業務のしわ寄せをうけるのではないか?
・「短時間勤務」の恩恵を受ける予定のない職員の
不満の波及
・申し送りが直接できないことに関して、情報の伝
達漏れがあるかも…
・マンパワーが欠けてしまう時間帯ができるのでは
ないか
・パート看護師と業務上の責任はどう違うのか
予測される問題点
2)短時間勤務者のモチベーションの低下
・時間になると帰らなくてはいけない
業務を依頼しにくい雰囲気がある
→チーム内での肩身が狭い、発言しにくい
・自分のキャリアに見合った業務につけないの
ではないか(リーダー業務・委員会など)
1.病棟カンファレンスの場で話し合う
目的:できるだけ多くのスタッフが同じよう
に理解できる
ねらい:
・質問や意見のやり取りで、各々が具体的に
多様な勤務形態で働いた場合のプラス面を
イメージできる
・同時に、課題となる事柄を自分たちの課題と
して一緒に考える事ができる
病棟カンファレンスで強調したこと
1)多様な勤務形態導入の目的
看護部の年度目標:「ワークライフバランスの更なる充実」
・「育児や介護が理由で仕事をやめる」事がないように
・人手が必要な時間に、人員を増やす
家庭での役割の充実
看護師という職業人としても
生き生き役割を果たせる
より質の高い医療サービスの提供
2)利用する人だけの問題ではない
・Nsの離職は病院そして私たちの財産の損失
一人でも退職しないでくれたら、嬉しい!
・業務の流れや分担、内容について継続して
検討が必要
・運用のなかで出てきた問題や不都合さ、
疑問は、皆で共有し解決
・将来、利用するかも(その人の立場で考える)
導入の際に行った業務整理
1.申し送りについて
個人ワークシートによる情報伝達を基本
時間の設定(正規の時間とは別に)
リーダーや主任がサポート
2.短時間勤務者の業務内容に関して
時間や内容の区切りが付けやすい業務
や患者の担当
記録時間の確保
公平性のための勤務体制手当
夜勤回数による
夜勤回数による手当
による手当 (従来の
従来の夜勤手当とは
夜勤手当とは別
とは別)
夜勤 6回以上
回以上/月
回以上 月
夜勤 5回以下
回以下/月
回以下 月
夜勤免除
: 10,000円
円
:
5,000円
円
:
0円
導入の効果
年休、リフレッシュ休暇の取得率UP
超過勤務時間の短縮
退職率の減少
(退職希望→短時間勤務希望への
変更者の増加)
職員の満足度のUP
導入後の変化
多様な勤務形態の制度化のポイント
1.勤務時間4時間
勤務時間 時間を
時間を1単位とした
単位とした考
とした考え方
1週間
週間・
週間・5日×1日・8時間=
時間=40時間
40時間・・・
時間・・・10
・・・10単位
10単位
1週間
週間・
単位
週間・5日×1日・6時間=
時間=30時間
30時間・・・
時間・・・ 7.5単位
2.業務整理・
業務整理・業務改善
1)必要な
必要なケアが
ケアが必要な
必要な時に、適切に
適切に提供
2)引き継ぎの工夫
ぎの工夫
3.問題共有と
問題共有と、制度利用の
制度利用の共通理解
1)看護部長・
看護部長・副部長と
副部長と看護師長
2)看護師長と
看護師長とスタッフ
3)専門職としての
専門職としての自覚
としての自覚
4)固定観念を
固定観念を捨てる