(株式会社 富士通テレコムネットワークス茨城) 通信

ム
ウェルカ
茨城
通信ネットワークと電気エネルギーを支え、
豊かで夢のある社会づくりに貢献する
Welcome Ibaraki
富士通テレコムネットワークス株式会社
関城工場(株式会社富士通テレコムネットワークス茨城)
無線用トランス製造からスター
トした通信機器の老舗メーカー
富士通テレコムネットワークス株式会社は、
1935 年(昭和 10 年)東京府豊多摩郡渋谷町
(現、東京都渋谷区)に無線電信電話機器用小
型変成器(トランス)を製造する「株式会社河
津無線研究所」としてスタートしました。戦災
により本社工場が全焼するなど様々な困難があ
りましたが、それを乗り越え、1948 年(昭和
23 年)
「品川通信工業株式会社」に社名を変更、
電力線搬送用結合フィルタの製造販売を開始し
ました。
その後、1969 年(昭和 44 年)にコンピュー
ター用電源装置の製造販売を開始するなど、通
信機器メーカーとして業容拡大し、2008年(平
成 20 年)、富士通株式会社のフォトニクスネッ
トワーク事業(※)の製造部門および国内向け
開発部門と当社が統合、富士通テレコムネットワークス
株式会社となり、現在に至っています。
(※)
フォトニクスネットワーク 一本の光ファイバーケー
ブルに複数の光信号を光領域で多重化して収容し、個々の
光信号の行き先を光領域で切り替えることで、高速かつ大
容量な有線通信ネットワークを構築するもの。
目まぐるしく進化し続ける情報通信技
術への迅速な対応
情報通信技術(ICT(インフォメーション・コミュニ
ケーション・テクノロジー))は加速度的に進化しており、
ネットワークのワイヤレス化や光化などによって、ブロー
ドバンド化されています。それに加え、スマートフォン
の急速な普及、ネットワークのクラウド化がもたらされ、
人々のワーキングスタイルやライフスタイルは大きく変
化しています。
このように情報通信技術が目まぐるしく進化している中
にあって、当社では、長年培ってきた先進の伝送技術(フォ
トニクスネットワークやモバイルネットワーク)とパワー
エレクトロニクス(※)技術を活かし、高品質なテレコム
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JIR NEWS 2015
左から・富士通テレコムネットワークス株式会社 人事総務統括部プロダクト総務部 部長 菊池 康弘氏
・株式会社富士通テレコムネットワークス茨城
代表取締役社長 小太刀 寛氏
・株式会社富士通テレコムネットワークス茨城
取締役 製造統括部長 櫻井 智夫氏
ネットワークシステムおよび小型化・低消費電力化による
グリーン化に対応した電源機器を提供しています。
フォトニクスネットワークやモバイルネットワークでは、
高速大容量通信に欠かすことのできない光伝送装置や高
度なサービス品質機能を搭載した機器などを提供すること
で、通信サービスに対する社会の信頼を支えています。ま
た、一般家庭やビジネスで使用する光ブロードバンドサー
ビスに欠かすことのできない GE-PON(※)
(光回線終端
装置(ONU)
)では高いシェアを誇っています。その他、
スマートフォン普及にともない急激に増加するモバイルの
トラフィックに関するシステムへの対応、高齢者や介護者
をサポートする緊急通報システムなどのセキュリティ製品
GE-PON ONU
(単体型) (HGW 一体型)
高齢者宅向け
緊急通報装置
を提供しています。
パワーエレクトロニクス技術においては、昨今の環境
問題や資源問題を背景に、あらゆる産業への安定した電
力を供給する電源装置の提供、エコカーや人工衛星に搭
載されるリチウムイオン電池など次世代エネルギーの評
価テスト装置の開発など、スマートエネルギー社会への
取組を実施しています。
(※)
パワーエレクトロニクス 電力用半導体素子を用いた
電力変換、電力開閉に関する技術を扱う工学のこと。発電
や送電などの電力分野、回転機・ファン・ポンプ・ブロア
などを利用する産業分野、通信システムや工場などの電源
装置、電車の駆動・変電などの電気鉄道分野、自動車、家
庭用電化製品など幅広く使用されている。
(※) GE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical
Network) 従来 LAN で使われてきた Gigabit Ethernet 技
術を応用し、公衆回線網で 1Gbps の超高速で光ファイバー
のアクセス区間通信を実現する技術。
高速で安定したブロードバンド環境は
“関城工場”で生まれる
関城工場は、1996 年(平成 8 年)、茨城県真壁郡関
城町(現、筑西市)にダムの水量やビルの空調コントロー
ル、さらには鉄道や道路の管理を行う社会システム事業
のシステム試験工場として開設しました。社会システム
事業は、戦時中、本社機能を置いていた下館工場(2002
年 12 月閉鎖)で行っていましたが、事業拡大にともな
い下館工場では手狭となったこと、小山工場(栃木県小
山市)、協和工場(茨城県筑西市)に近い立地環境と1万
6 千坪以上の広大な敷地を有することなどが要因となり
現在地に移転しました。
また、2001 年(平成 13 年)に、富士通グループの
通信事業分野を担う徹底した低コストと、需要変動に迅
速・柔軟に対応しうる製造会社を目指すために製造部門
を分社化し、株式会社富士通電装茨城(現 株式会社富
士通テレコムネットワークス茨城)を設立し、関城工場
内では、当社と富士通テレコムネットワークス茨城の 2
社で操業する形となりました。
現在の関城工場では、当社の主力製品である GE-PON
をメインとした製品の製造に注力しており、1日4∼ 6 千
台の GE-PON を製造しています。また、ICT の進歩に対
応すべく、ONU の小型化など本部の開発部門と連携した
製品の製造を行っています。さらに、小山工場など近隣の
工場と協力体制を構築することで、繁忙期でも円滑に業務
を遂行することができます。
関城工場の役割の一つに、高品質で低価格な GE-PON
を安定的に製造することが挙げられます。そのため、当
工場では 1 秒 1 円を意識しジャストインタイムと自働化
にこだわった製造ラインの改善に取り組んでおり、取組
を始めて 7 年で GE-PON1 台あたりの製造時間を 1 /
4、ライン人数も 10 人から 7 人まで削減することに成功
しました。これらの改善は、工場内で働く従業員一人一
人の意識の高さと、日々の努力の成果であると言えます。
この結果に満足することなく、ローコストの製造ライン
の実現に向けた取り組みを継続することで、更なる改善
を目指しています。
ICT の明日を支えるための更なるス
テップアップを進める
関城工場では、改善した製造ラインをより良いものにす
るため、OJTによる熟練作業員から若い作業員への技術の
伝承、社内認定制度の施行によるものづくりに対する意識
の醸成を図っており、次世代を担う人材確保・育成に努め
ています。
また、地球環境保全活動への取り組みとして、富士通テ
レコムネットワークス活動方針に基づき、当工場では消費
する電力の15%程度を賄うことができる太陽光発電装置
の設置、照明のLED 化や空調効率を高めるために遮熱シー
トで覆うといった設備投資を行い使用電力・使用燃料を減
らして CO2 排出量の削減を図っています。さらにソフト面
では、工場周辺の美化活動やエコキャップの寄付などの社
会貢献活動、里山保全や近隣の河川に鮭の稚魚を放流する
など、地域の生物多様性活動にも積極的に参画しているこ
とです。
情報通信白書(平成26年度版、総務省)によれば、これ
からのICTは、社会の成長を抑制する様々な課題(少子高齢
化、財政悪化、労働人口減少、地方疲弊など)の解決を先
導するための「成長エンジン」であり、あらゆる領域に活用
される万能ツールとして要の位置にあるとしています。ICT
は、企業のみならず一般家庭にも広く普及・利活用され、安
全・安心・医療・介護等を中心に「ICTを活用したまちづく
り」への期待が高
まりつつあります。
当社が造りだす製
品が、これら様々
な方面に利活用さ
れることで、地域
や産業の発展に大
きく貢献されるこ
とを切に願います。
関城工場全景
会社概要
所
在
地 (本 社)神奈川県川崎市高津区坂戸 1-17-3
(関城工場)茨城県筑西市舟生 1533
業
種 通信機器・パワーエレクトロニクス機器および
そのシステムの開発・製造・販売業
従 業 員 数 326 名(関城工場(含:㈱富士通テレコムネッ
トワークス茨城))
代表取締役社長 井上 保
連 絡 先 (本 社)044-822-2121 (関城工場)0296-37-8310
U R L http://jp.fujitsu.com/group/ftn/
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