平成27年度教員免許状更新講習シラバス 講習の区分 教科指導、生徒指導その他の教育の充実に関する事項(選択領域) 講習の名称 女性学・男性学 開設日 平成27年8月20日(木) 主な受講対象者 全教員 講習の形態 担当講師 対面授業(一部、グループワークを含む) 講習時間 6時間 受講人数 72名 会場 佐賀大学:理工学部6号館(DC棟)2階 多目的セミナー室 吉岡 剛彦、後藤 正英、吉住 磨子、宮地 歌織 講習のねらい・ 到達目標 ジェンダー(社会的・文化的な「男らしさ/女らしさ」の縛り)に囚われずに個人の自立を大切にし ようとする「男女共同参画(男女平等)」の基本理念について学ぶこと。その上で、今なお学校生 活の中にもさまざまな形で残存しているジェンダーに気づくための感受性(センシビリティ)を研ぎ 澄ませる契機を得ること。これらを本講習の到達目標とします。 講習内容 男女共同参画社会の理念やジェンダー(社会的・文化的性差)をめぐる諸問題について、4名の 教員がオムニバス形式で多角的に講義します。基本的には、講義形式にて実施し、講義内でグ ループ討議を行なう場合があります。 評価方法・基準 成績評価は、各講習の担当者が行う試験の成績や、講習への出席状況から総合的に判断しま す。評価基準は、総合点で60点以上を合格とします。 認定試験 に関して 資料の持ち込み ( 可 ) 講習計画/講習内容 開始時刻等 Ⅰ Ⅱ 9:00~10:30 (90分) 10:45~12:15 (90分) 担当講師 Ⅳ 13:15~14:45 (90分) 15:00~16:30 (90分) 補足 吉岡剛彦 日本における男女共同参画(男女平等)の進み具合─と いうよりも残念ながら“遅れ具合”─を確認しつつ、さまざ まな分野への女性の参加を促進する方策であるポジ 映像資料も使用する ティブ・アクション(積極的差別是正措置)、なかんずく割 予定です。 当制(クオータ制)について欧州諸国の例を参照しながら 考えます。 後藤正英 この講義では、男女共同参画社会において男性側が抱 える様々な課題について取り上げます。特に、男性は女 性の何を理解していないのか、男性と女性のすれ違い 映像資料など使用す の原因はどこにあるのか、といった問題について、ケア る予定です。 の倫理や男性学の知見を紹介しながら、皆さんと一緒に 考えたいと 思います。 昼休み 12:15~13:15 Ⅲ 内容 吉住磨子 日本近代絵画における女性像と男性像を、ジェンダー的 視点から読み解きます。美術の中の男性・女性は「リア ル」ではなく、「つくられた存在」であること、そして、美術 講義にはパワーポイ と社会の関係(なぜ、イメージがつくられたか)について ントを使用します。 理解していただければ幸いです。できるだけ九州ゆかり の画家たちの作品を取り上げる予定です。 宮地歌織 男女共同参画の中でも「女性のエンパワーメント」という 視点から、グループワークを中心としながら日常的な場 講義の終わりの15分 面に潜むジェンダーについて考えます。また特に「リプロ に記述式試験 ダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権 利)についても他国の事例も用いながら論じます。 持参するもの 筆記用具。スライドを使用することがありますので、手元を照らすライトがあると、筆記の際には 便利です。 予習について とくにありませんが、関連する書物に目を通すなどして、問題意識を高めておくことをおすすめします。 基本書として、伊藤公雄ほか『女性学・男性学──ジェンダー学入門[改訂版]』(有斐閣、2011年)等 受講上の注意 H26年度の講習「女性学・男性学」と一部内容が重複します。
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