2 015 中学入試結果分析資料集 首都圏中学入試結果分析 2015 SHUTOKEN CHUGAKU NYUSHI DATA BOOK 2015 年首都圏中学入試状況 ポイント 1 2015 年首都圏中学入試の背景 ~これからの時代に求められる力とは~ 教育の変革期→ 2020 年 から新共通試験に 昨年 2014 年 12 月 23 日付の日経新聞朝刊に 「大学入試 多面的に評価」 という見出しが躍り、 サブタイトルには、 「20 年度に新共通試験 各大学で面接・討論」と続いていました。それは、12 月 22 日に中教審(中央教育審議会) が下村博文文科相に提出した答申からの記事でした。 その内容は、大学入試センター試験に代わり、知識の活用力をみる新共通試験を導入するよう答申したという もので、現行の入試が知識偏重に陥っていると指摘し、受験生の能力を多面的に評価する手法に抜本改革し、大 学の個別試験も面接や小論文などによる選抜に変えることを求めたというものです。新共通試験は、現在の小学 6年生(2015 年受験生)が大学受験予定の 2020 年度から導入される予定です。答申では、現行の大学入試は知 識量を測る出題が多く、 「知識の暗記・再生に偏り、真の『学力』が十分に評価されていない」と指摘し、改革の 必要性を強調しています。その新共通試験「大学入学希望者学力評価テスト(仮称) 」は、複数回実施され、結果 はレベル別に示されます。出題内容は、教科の枠組みを超えた「合教科・科目型」などが新たに設けられ、記述 式も取り入れ、思考力や判断力を評価するものとされています。英語はこれまで「読む・聞く」に偏っていた 出題を「書く・話す」を加えた4技能を評価する内容に変更、TOEFL などの外部資格検定試験の活用も検討 するとされています。 また、大学の個別試験についても多面的、総合的な受験生の評価手法を求め、具体策として小論文や面接、 集団討論、高校の調査書などを活用し、「人が人を選ぶ」試験への転換を促しています。 一方、大学全入時代を迎え、学力を審査しないアドミッション・オフィス(AO)入試などを導入する大 学が増え、入学者の学力低下が近年、大きな課題となっているとし、答申ではその対応策として、高校生が 自らの学習到達度を確認するために、高校2、3年の各段階の学力を測る「高等学校基礎学力テスト(仮称)」 を 2019 年度から導入する考えが示されました。 ■大学進学率の推移 (1964 年より 5 年刻みで作成) 総務省統計局 e-Start より 60.0 55.9 46.5 40.0 30.0 20.0 39.3 38.1 25.1 24.7 15.5 15.4 5.1 5.8 1964年 1969年 44.2 38.9 36.4 26.1 38.2 34.1 11.6 12.2 1974年 1979年 24.8 12.7 1984年 4大男 24.7 51.5 47.0 42.4 30.1 25.6 10.0 0.0 50.2 49.3 50.0 55.9 35.2 29.4 21.0 14.7 1989年 4大女 1994年 4大男女 1999年 2004年 2009年 2014年 2015 中学入試結果分析資料集 ◆教育関連年表①◆ 2 015 中学入試結果分析資料集 ◆教育関連年表②◆ 2015 中学入試結果分析資料集 これらのニュースからは、国を挙げて、新しい時代を切り拓き世界を牽引するリーダーを養成しなければとい う危機感が見て取れます。 そういった情報が飛び交う中で行われたのが 2015 年中学入試になります。1 ページには大学進学率の推移を、 2 ~ 3 ページには社会全般も含めた教育関連年表を掲載しました。こちらから 2015 年に至るまでの背景を確認 してください。 また、昨年 2014 年には 2020 年に 2 度目の東京オリンピックが開催されることも決定しました。グローバル に対応できる世代の養成は、今の日本にとって絶対に必要なものなのです。 ポイント 2 首都圏(1 都 3 県)小学生の状況 ■ 2014 年小学生人口 (全国) 1,200,000 1,180,000 1,160,000 1,140,000 1,120,000 1,100,000 1,080,000 1,060,000 1,040,000 1,030,000 1,000,000 (首都圏) 305,000 300,000 295,000 290,000 285,000 280,000 275,000 小学校1年生 小学校2年生 小学校3年生 小学校4年生 小学校5年生 小学校6年生 (新小2) (新小3) (新小4) (新小5) (新小6) (新中1) 文部科学省 学校基本調査 2014 年 12 月 19 日公表分より作成 270,000 首都圏(1 都 3 県)には全国の約 4 割の私立中学校が集中しており、各校が建学の精神に基づいた個性溢れる 教育活動を行っています。また、首都圏外から転居してこられる児童も数多くおり、ここ数年 1 学年約 30 万人 で推移してきました。今年度の小学校 6 年生は、2009 年 12 月の調査段階(小学校 1 年生当時)で 299,039 人 でしたので、6 年生の段階では 1 年生の時よりも 1,352 人増加(+0.5%)していることになります。 ポイント 3 首都圏中学入試の変遷と未来 次ページには中学入試の変遷をよりはっきりとご確認いただくために 1985 入試の結果 80 偏差値一覧復刻版を掲載し ました。これは、ちょうど今、受験を迎えている小学生の御父母が小学生だった時代のものの復刻版です。1985 年当時 は 2 教科受験生が多数を占め、面接もあり、今のように複数回入試を実施している学校は少数でした。また、2 ページの 年表と照らし合わせて見ていただければ、これ以降に新設されたり、カリキュラム改革はもとより共学化や校名変更や校 地移転など学校改革を行った学校も多くあることがわかります。その次のページからは、変遷を見ていただくためにその 15 年後の 2000 年の結果 80 偏差値一覧を掲載しています。 漫画家手塚治虫氏(1928-1989)は、その作品『鉄腕アトム』で、私たちに 21 世紀の未来世界のイメージを示しました。 そのアニメ第 1 作は、ちょうど前のオリンピックの時代である 1963 年から 1966 年にかけて放映されました。幼い頃に この作品に影響されロボット技術者を志したという方々も少なくないというところから、現在の日本のロボット技術の発 展にも大きく寄与した作品とも言われています。やさしい心を持ち、十万馬力の力を持つロボット「アトム」は、その設 定では、2003 年 4 月 7 日生まれとされています。実はこれから中学受験に向かう新小学校 6 年生と同級生なのです。そ んな彼らがどんな未来を作り出すのでしょうか。2020 年には 2 回目のオリンピックを迎えます。取り巻く世界は今まで にないスピードで変化していくでしょう。起こってくる様々な問題を解決し、危機を乗り越え、世界を明るく幸せにする。 そんな未来の作り手は間違いなく彼らです。今、私たち大人が、21 世紀をリアルに生き、22 世紀を作り出すアトム世代 に与えられる「十万馬力」の力とは、教育に他ならないのです。 2 015 中学入試結果分析資料集 ポイント 4 2014 年合不合判定テストから ■合③~合⑥志望者総数の多かった学校(試験) 〈男子〉 ※順位白抜きは昨年より上昇した試験 ※順位網掛けは昨年と変わらなかった試験 ※学校名・試験日網掛けは 2/1 入試の試験 ■合③~合⑥志望者総数の多かった学校(試験) 〈女子〉 ※白抜きは昨年より上昇した試験 ※網掛けは昨年と変わらなかった試験 ※学校名・試験日網掛けは 2/1 入試の試験 2014 年実施の合不合判定テスト 9 月~ 12 月の 4 回で志望校エントリーをのべて集計したものをランキング 形式で掲載いたしました。左にはその志望者のべ数と最終段階(12 月)合不合での 80%偏差値を掲載しました。 また、2015 年受験生の傾向が見えるよう、受験校選定の目安とした昨年の結果偏差値(2014 結果 SS)と一昨 年入試からの結果偏差値(2013 結果 SS)も掲載しています。男子は芝2(2/4)が、女子は昨年と同じく浦和 明の星女子(1/14)が、他の試験を大きく引き離しています。これは、合不合判定テストの特徴である試験日 重複エントリー不可の制度により、実際の受験に即したエントリーがなされるため、日程的にも受けやすく(競 合する試験が少ない )、難度的にも(合格有望層もチャレンジ層も集まる)広い範囲の受験生の支持を得ている ためです。また、左の番号を白抜き表示した学校(試験)は昨年よりもランキングが上昇した学校(試験)を 表していますが、2015 年入試での応募状況とほぼ合致しています。男子における成城、本郷、早稲田、女子に おける桜蔭、鴎友学園女子、吉祥女子、雙葉は、実際に 2015 年入試で前年より出願者数を伸ばした学校(試験) です。 ★① 1 月受験(イチガツジュケン ) =首都圏中学入試における埼玉県、千葉県及び寮のある地方校の首都圏入試(東京入試)のこと。★ ポイント 5 1月入試の状況 2015 年の 1 月入試でも、昨年同様に特別クラス入 ● 1 月入試 出願者数が上位の試験 試のスライド合格や複数回優遇制度など、入試制度を 最大限に活用した併願パターンで入試に臨まれた受験 生が多く見られました。その影響は、各学校の出願者 数に顕著に現れています。複数校にわたり、出願・受 験をするのではなく、事前段階で志望校の熟慮を重ね、 本当に通いたい学校中心の出願が多く見られました。 同じ学校の入試機会を生かし、複数回で出願しておき、 合格を勝ち取った時点で残りは棄権するという受験生 も目立ちました。後半試験回の実受験率は昨年同様に 低下しています。ここ数年におけるこの現象は、こう いった受験生の志向によるところが大きいのです。 ◆ 1 月入試 実受験率が上位の試験〈男子〉 ◆ 1 月入試 実受験率が上位の試験〈女子〉 ◎ 1 月入試 実質倍率が上位の試験〈男子〉 ◎ 1 月入試 実質倍率が上位の試験〈女子〉 ※上位試験抽出の条件 2014 年合不合判定テスト首都圏判定校が対象。2/12 現在判明分のデータを使用し、公立中高一貫校は除きます。 各学校の集計状況により、各データに反映できない場合があります。(最新のデータは四谷大塚入試情報センターのホームページをご確認ください。) 出願者数上位の試験:2014 年合不合判定テスト首都圏判定校が対象。共学校は男女合わせた数値。出願者数が 100 名以上であること。 実受験率上位の試験:2014 年合不合判定テスト首都圏判定校が対象。出願者数が 200 名以上であること。共学校は出願者数、実受験者数が男女別の公表であること。 実質倍率上位の試験:2014 年合不合判定テスト首都圏判定校が対象。出願者数が 200 名以上、合格者が 10 名以上であること。共学校は実受験者数、合格発表数が男女別の公表であること。奨学生・特待といった試験は正規合格者以外に回し合格者を出す場合があります。 2 015 中学入試結果分析資料集 この後、各日程別に主要校入試分布グラフ(速報版)を掲載 ■栄東中学校 (東大選抜Ⅰ) 入試当日の様子 しています。(こちらは 2/10 段階までに判明した合否データから作成した速報 簡易版となります。最終版は 2015 年合不合判定テスト参加者配布資料や個人成績 表などを通じて公表してまいります。 ) 【表示例】 合格者平均 合格者分布 人数 不合格者分布 30 40 50 60 70 80 偏差値 不合格者平均 1/10・11 の 2 日間で男女計 8,104 名の出願者を集めた栄東(写真は 1/11 東大選抜Ⅰ入試当日 の様子) ■■ 1 月入試 埼玉県■■ ■開智先端 A -男子(1/10) 30 40 50 60 ■開智先端 A -女子(1/10) 70 80 30 40 ■栄東 A -男子(1/10) 40 50 60 70 80 50 80 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 1.3 倍◆ ■立教新座(1/25) 40 70 ■栄東 A -女子(1/10) ◆ 2015 実質倍率 1.2 倍◆ 30 60 ◆ 2015 実質倍率 1.8 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 1.5 倍◆ 30 50 ■浦和明の星女子(1/14) 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.0 倍◆ 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 1.9 倍◆ ■■ 1 月入試 千葉県■■ ■市川-男子(1/20) 30 40 50 ■市川-女子(1/20) 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.0 倍◆ 80 30 40 50 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.6 倍◆ 80 ★②棄権(キケン ) =出願はしたが、実際には受験しなかった者。★ ■東邦大東邦前期-男子(1/21) 30 40 50 60 ■東邦大東邦前期-女子(1/21) 70 80 30 ◆ 2015 実質倍率 男女計 2.1 倍◆ 40 50 60 70 80 30 40 ■昭和秀英2-男子(1/22) 40 50 60 60 70 80 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.9 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 2.2 倍◆ 30 50 ■渋谷教育学園幕張-女子(1/22) ■渋谷教育学園幕張-男子(1/22) 30 40 ◆ 2015 実質倍率 男女計 2.1 倍◆ ■昭和秀英2-女子(1/22) 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 3.4 倍◆ 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 3.4 倍◆ 2015 年の 1 月入試は 1 月の埼玉県及び千葉県の入試は、共学校が多く、例年同様に 2015 年入試においても、女子受験生に厳しい試 験が多く見られました。実質倍率(実受験者数÷合格者数)を計算した場合に、女子の実質倍率の方が男子より 厳しい学校(試験)が目立っていました。 例えば、 開智先端 A 男子が 1.5 倍なのに対し女子は 1.8 倍、 栄東東大選抜Ⅰ男子が 2.7 倍なのに対し女子は 4.0 倍、 渋谷教育学園幕張 1 次男子が 2.2 倍なのに対し女子は 2.9 倍などです。 共学校における女子の不利については、各学校の問題の難度、連日受験等での体力的な問題や、結果の受け止 め方に対する心理的な違いなどが挙げられます。併願パターンを組む上で最も考慮しなければならない部分です。 昨年よりも千葉県の学校が概ね難化した中、もう一度チャレンジするあるいは 2 月の併願パターンを改めるなど、 その対応に追われざるを得なかった受験生も昨年同様に多く見られました。 2015 年入試の特徴として、出願時期が遅くなったということも挙げられます。先に受験した受験校の結果を確 認してから次のステップに進むという受験生が多く見られたのです。埼玉県が 1 月 10 日から、千葉県が 1 月 20 日から、東京都及び神奈川県が 2 月 1 日からという、長期化した中学受験期間と、入試ぎりぎりまで出願を受け 付ける学校が増加したことにより、こういった受験が可能となっています。 また、特別クラス(コース)募集や特待生・奨学生試験などでのスライド合格にも、下位スライドだけではなく、 上位スライド(一般クラスで受験だが、上位クラスに合格)も増加しており、1 度の受験で 2 度の受験と同じ効 果がある入試も増えてきています。 2 015 中学入試結果分析資料集 ポイント 6 2月1日の入試状況 ■開成中学校入試当日の様子 2/1 においても、概ねその傾向は変わりませんでした。 また、全般的に合格の確実性を重視した選択、 合不合判定テストの合格可能性 50%以上の学校を 第一志望校とする、いわゆる安全志向の受験生が 多く見られました。 増加が目立った学校を挙げますと、共学校で は、渋谷教育渋谷(男子 +2.3%、女子 +28.7%) 、 中 央 大 附 属( 男 子 +2.3 %、 女 子 +30.1 %) な ど で す。 男 子 校 で は、 攻 玉 社(+37.3 %) 、成城 (+10.3%) 、本郷(+34.7%) 、早稲田(+11.3%) 、 などです。女子校では、桜蔭(+27.4%) 、鴎友学 園 女 子(+25.0 %) 、 大 妻(+31.3 %) 、学習院女 ● 2 月 1 日入試 出願者数が上位の試験〈共学〉 子 A(+25.9%) 、吉祥女子(+16.4%) 、洗足学園 (+41.0%) 、 田園調布学園(+56.4%) 、 雙葉(+47.9%) などです。 女子はサンデーショック(2/1 が日曜日のため 従来 1 日入試の学校が 2 日に移動する)の影響の ため例年の状況とは大きく違っています。 ただし、この 2 月 1 日に入試が集中し、受験生 ● 2 月 1 日入試 出願者数が上位の試験〈男子〉 が分散するために、他の日程よりも合格率が高い という状況はこれからも変わりありません。これ から入試に向かわれる受験生(新小 6 以下の受験 生)も「2 月 1 日をどのように使うか。 」という、 その意味をはっきりさせて来るべき入試に備える 必要があります。 ■早稲田中学校入試当日の様子 2/1 ● 2 月 1 日入試 出願者数が上位の試験〈女子〉 2 月 1 日の入試は、最も入試が集中する日程と なるために、他の日程の入試よりも第一志望率が 高まるのが例年の傾向です。したがって、実受験 率も高くなるのが 1 日の特徴です。2015 年入試 昨年比 +11.3%増の 806 名の出願者を集めた早稲田(2/1)入試当日の様子 ★③結果偏差値(ケッカヘンサチ ) =その入試を受けた受験生の模試の成績から作成した偏差値。次年度の予想偏差値のもとになる。★ ◆ 2 月 1 日入試 実受験率が上位の試験〈男子〉 ◆ 2 月 1 日入試 実受験率が上位の試験〈女子〉 ◎ 2 月 1 日入試 実質倍率が上位の試験〈男子〉 ◎ 2 月 1 日入試 実質倍率が上位の試験〈女子〉 ■■ 2 月 1 日入試ー男子■■ ■海城 ■麻布 30 40 50 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.3 倍◆ ■開成 30 40 50 60 70 80 70 80 30 40 40 60 70 80 ■駒場東邦 50 60 70 80 30 40 60 70 80 ■芝 ■サレジオ学院 A 50 50 ◆ 2015 実質倍率 2.4 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 2.0 倍◆ 40 50 ◆ 2015 実質倍率 2.7 倍◆ ■攻玉社 30 60 ■慶應普通部 ◆ 2015 実質倍率 3.0 倍◆ 30 50 ◆ 2015 実質倍率 2.7 倍◆ 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.0 倍◆ 80 30 40 50 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.8 倍◆ 80 2 015 中学入試結果分析資料集 ■城北 30 ■巣鴨 40 50 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.8 倍◆ 40 50 60 70 80 30 40 40 50 60 70 80 30 50 40 60 70 80 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.7 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 1.9 倍◆ ■武蔵 ■早稲田 40 50 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.8 倍◆ 40 50 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 3.1 倍◆ ■早稲田実業-男子 30 80 ■本郷 ■桐朋 30 70 ◆ 2015 実質倍率 2.3 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 2.4 倍◆ 30 60 ■世田谷学園 ■逗子開成 30 50 ◆ 2015 実質倍率 1.8 倍◆ ■早大学院 60 70 80 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.7 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 3.1 倍◆ ■■ 2 月 1 日入試ー女子■■ ■桜蔭 30 ■鴎友学園女子 40 50 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.3 倍◆ 60 70 80 ■学習院女子 A ■大妻 30 50 ◆ 2015 実質倍率 2.0 倍◆ 40 50 60 70 ◆ 2015 実質倍率 1.8 倍◆ 80 30 40 50 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.1 倍◆ 80 ★④午後入試(ゴゴニュウシ ) =午後 3 時頃から行われる入試。午前中に他の学校を受けることも可能。★ ■吉祥女子 30 40 ■共立女子 50 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.5 倍◆ 40 50 60 70 80 80 30 40 50 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 3.4 倍◆ ■早稲田実業-女子 40 70 ■雙葉 ◆ 2015 実質倍率 2.8 倍◆ 30 60 ◆ 2015 実質倍率 2.1 倍◆ ■洗足学園 30 50 ■鎌倉女学院 ※ 2/2 より移動 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 3.7 倍◆ 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 1.4 倍◆ サンデーショックの影響→ 2 月 1 日 2015 年サンデーショックによる影響についてお知らせいたします。男子については、ほぼ例年通りの入試と なりましたが、 女子においては昨年との大きな変化が見られました。従来 2 月 1 日に入試を実施する、 女子学院、 東洋英和女学院、フェリス女学院、横浜共立学園 A、横浜雙葉、立教女学院などが 2 日に入試日程を移動しま したので、1 日に残った試験に受験生が集中するために、1 日入試校が軒並み応募倍率が上昇することになって います。たとえば、最難関校である桜蔭は、昨年の応募者 514 名に対して、今年は 655 名が応募し、昨年比+ 27.4%となっています。雙葉は、昨年の応募者 351 名に対して、今年は 519 名が応募、昨年比+ 47.9%となっ ています。下に主な学校の状況を表にして掲載いたしましたので、ご確認ください。 ■■ 2 月 1 日入試の状況-女子■■ 2 015 中学入試結果分析資料集 ポイント 7 2月2日の入試状況 ● 2 月 2 日入試 出願者数が上位の試験〈共学〉 ■■ 2 月 2 日入試ー男子■■ ■栄光学園 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.3 倍◆ ■攻玉社 2 ● 2 月 2 日入試 出願者数が上位の試験〈男子〉 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.4 倍◆ ■巣鴨 2 ● 2 月 2 日入試 出願者数が上位の試験〈女子〉 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.2 倍◆ ■本郷2 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.6 倍◆ 2015 年入試における 2 月 2 日入試は、サンデー ■鎌倉学園 ショックの影響で、特に女子において、従来の受 験の形とは変わらざるを得ない状況でした。例年 よりも試験が増加してしまうために、従来から 2 日 30 40 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 3.0 倍◆ に行なっている試験については減少傾向となっていま す。 50 ■城北 2 出願段階で増加が目立っていたのは、男子では、 攻玉社2( 出願昨年比:+17.6%) 、本郷2( 出願昨年 比:+47.6%) 、女子では、1 日より移動した女子学院 30 40 +90.8%) 、フェリス女学院 ( 出願昨年比:+20.2%) 、 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 1.5 倍◆ ( 出願昨年比:+30.5%) 、東洋英和女学院 A( 昨年比: ■聖光学院 横浜共立学園 A( 出願昨年比:+19.3%) 、横浜雙葉 ( 出 願昨年比:+45.5%) 、立教女学院 ( 昨年比:+35.4%) でした。 30 40 50 60 70 ◆ 2015 実質倍率 3.0 倍◆ 80 ★⑤実質倍率(ジッシツバイリツ ) =受験者 ÷ 合格者 ⇔ 応募倍率(オウボバイリツ )= 応募者(出願者)÷ 定員 ★ ■■ 2 月 2 日入試ー女子■■ ■鴎友学園女子2 30 40 50 ■吉祥女子2 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 5.6 倍◆ ■共立女子 B 30 40 50 60 70 80 30 40 50 60 70 80 30 50 60 70 80 40 50 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 3.0 倍◆ ■明大明治-女子 40 80 ■豊島岡女子学園 ◆ 2015 実質倍率 3.6 倍◆ 30 70 ◆ 2015 実質倍率 2.2 倍◆ ■洗足学園 B 40 60 ■白百合学園 ◆ 2015 実質倍率 2.1 倍◆ 30 50 ◆ 2015 実質倍率 2.5 倍◆ ■青山学院-女子 ※ 2/3 より移動 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 4.6 倍◆ 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 3.1 倍◆ ■■ 2 月 2 日入試-女子 2 月 1 日より移動した学校■■ ■女子学院 ※ 2/1 より移動 30 40 50 東洋英和女学院 A ※ 2/1 より移動 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 2.6 倍◆ ■フェリス女学院 ※ 2/1 より移動 30 40 50 60 70 80 50 70 80 30 40 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.0 倍◆ ■横浜雙葉 ※ 2/1 より移動 40 60 ■横浜共立 A ※ 2/1 より移動 ◆ 2015 実質倍率 2.1 倍◆ 30 50 ◆ 2015 実質倍率 3.1 倍◆ ■立教女学院 ※ 2/1 より移動 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.2 倍◆ 80 30 40 50 60 70 ◆ 2015 実質倍率 2.6 倍◆ 80 2 015 中学入試結果分析資料集 ◆ 2 月 2 日入試 実受験率が上位の試験〈男子〉 ◆ 2 月 2 日入試 実受験率が上位の試験〈女子〉 ◎ 2 月 2 日入試 実質倍率が上位の試験〈男子〉 ◎ 2 月 2 日入試 実質倍率が上位の試験〈女子〉 2015 年 2 月 2 日入試における実質倍率では、男子では、東京都市大付属 2 回Ⅱ類、渋谷教育学園幕張男子、 東京都市大付属 2 回Ⅰ類、女子では、鴎友学園女子 2 次、渋谷教育学園渋谷 2 回女子、明大付属明治 1 回女子 が 4 倍以上と高倍率を記録しています。その他にも 3 倍を超える学校も多く見られ、その厳しさを考えますと、 やはり、2 月 1 日の選択も含めた併願パターンが重要となります。 サンデーショックの影響→ 2 月 2 日 2015 年サンデーショックによる 2 月 2 日の状況については、前述の通り、従来 2 月 1 日に入試を実施する、 女子学院、東洋英和女学院、フェリス女学院、横浜共立学園 A、横浜雙葉、立教女学院などが 2 日に入試日程 を移動しました。元々、2 日に 1 回目の入試を行っている鎌倉女学院、湘南白百合学園は 1 日に移動し、残る 形となった光塩女子学院、白百合学園、豊島岡女子学園に影響しました。 ■■ 2 月 2 日入試の状況-女子■■ ※:表中変更欄の☆印は日程移動を示します。 ★⑦出願者(シュツガンシャ ) =該当の試験に受験料を支払い願書を提出した者(=応募者) 。★ ポイント 8 2月 3 日の入試状況 ● 2 月 3 日入試 出願者数が上位の試験〈共学〉 ※国立校及び公立中高一貫校は、まとめて後述いたします。 2 月 3 日の入試の男子校では、海城2回が出願 者昨年比 -4.6%と減少し、合格者が昨年よりもや や多かったために実質倍率は 3.1 倍から 2.8 倍と 緩和しています。早稲田2回は、出願者昨年比 +18.2%と増加し、実質倍率も昨年の 3.3 倍から 4.5 倍と大幅に上昇しています。浅野は、出願者昨年 ● 2 月 3 日入試 出願者数が上位の試験〈男子〉 比 -5.4%と減少し、実質倍率は昨年より緩和され、 2.4 倍となっています。 女子校では、昨年2月 4 日から移動した東洋英 和女学院 B が出願者昨年比 +72.6% と大幅に増加 しています。東洋英和女学院 B の実質倍率は昨年 の 3.1 倍から 7.4 倍とこちらも大きく上昇しまし た。豊島岡女子学園2回は、出願者昨年比 -0.1% ● 2 月 3 日入試 出願者数が上位の試験〈女子〉 とほぼ昨年と変わらずでしたが、合格者が昨年よ りも多く発表されたために、実質倍率は昨年の 8.3 倍から 5.7 倍と緩和しましたが、依然高い倍率を 維持しています。 共学校では、慶應中等部の男子の出願者昨年比 が +4.7%、女子 +10.4%と男女ともに増加してい ます。 ◆ 2 月 3 日入試 実受験率が上位の試験〈男子〉 ◆ 2 月 3 日入試 実受験率が上位の試験〈女子〉 ◎ 2 月 3 日入試 実質倍率が上位の試験〈男子〉 ◎ 2 月 3 日入試 実質倍率が上位の試験〈女子〉 2 015 中学入試結果分析資料集 ■■ 2 月 3 日入試-男子■■ ■■ 2 月 3 日入試-女子■■ ■浅野 30 ■学習院女子 B 40 50 60 70 80 30 40 40 50 60 70 80 30 40 50 60 70 80 30 40 ◆ 2015 実質倍率 4.5 倍◆ ポイント 9 80 50 60 70 80 ■豊島岡女子学園2 ■早稲田2 40 70 ◆ 2015 実質倍率 7.4 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 2.8 倍◆ 30 60 ■東洋英和女学院 B ■海城2 30 50 ◆ 2015 実質倍率 4.7 倍◆ ◆ 2015 実質倍率 2.4 倍◆ 50 60 70 80 ◆ 2015 実質倍率 2.6 倍◆ 国立校について 首都圏最難関校であり、国立中学校唯一の男子校で、6 年一貫教育体制がとられている筑波大附属駒場は、1 次出願者 744 名で、出願者昨年比 -1.5%と昨年、一昨年に続いて減少しています。2 次出願者は 741 名で合格 者は昨年と同じ 128 名でした。実質倍率も昨年と同じ 4.9 倍でした。 併設高校に例年約 80%が進学している筑波大附属は、男子の出願者前年比が -1.2%、女子の出願前年比が -5.7%と、昨年に続いて男女ともに減少しています。実質倍率は、男子は昨年の 4.7 倍から 4.0 倍に、女子は昨 年の 4.2 倍から 4.1 倍と、こちらも男女ともに緩和しています。 上部高校への進学者数に制限のある東京学芸大学系では、今年も東京学芸大附属竹早が系列の中で最も出願 者を集め、男子の出願前年比が +16.0%、女子の出願前年比が +13.6%となっています。次いで、東京学芸大附 属世田谷が、男子の出願前年比が -9.8%、女子の出願前年比は +17.7%となっています。東京学芸大附属小金井 は、男子の出願前年比が -17.6%、女子の出願前年比が +5.1%となっています。この 2 月 3 日は後述します東 京都及び神奈川県の公立中高一貫校が適性検査を行いますので、2 月 3 日に入試を行う国立校は公立中高一貫 校と競合することにより、年によっての変動が目立ってきています。 国立中学校の場合、その成り立ちとして大学の教育実習校という性格を持つことや、報告書の提出が必要で あったり、通学区域に制限があったり、上部に高等学校がないために高校受験が必要であったり、下部に小学 校があるために募集人数が少数であったり、学校によっては実技科目の試験が課されたりと併願校として選択 するには不利な面が多いことは否めません。近年は、そのリスクを回避したいという受験生が多くなっていま す。また、その考えとは逆に、学校を厳選する志向の高まりにより早い段階から国立中学校を研究し、その授 業の質の高さや伝統等、国立校の持つ特質に納得して志望校として考えた受験生もいます。国立校を併願パター ンに組み込むには、事前の学校への理解が重要なのです。 ★⑥受験率(ジュケンリツ ) =受験者÷出願者 この数値が小さい程棄権率が高い(実際の受験者が少ない) 。★ 公立中高一貫校について ポイント10 2015 年入試での公立中高一貫校受検において昨年までとは違う傾向が見えてまいりました。依然高倍率は続 いてはいるのですが、全体的に応募者が減少し、受験層が絞られてきたのです。1 都 3 県の公立中高一貫校の 定員合計は 2,520 名で、出願者の合計数(2 次試験まで行う学校は 1 次試験の出願者で算出)が 16,677 名で したので、応募倍率 6.6 倍となりました。 (昨年応募倍率:7.2 倍) ■主な公立中高一貫校の入試状況【男子】 桜修館中等教育学校 ■主な公立中高一貫校の入試状況【女子】 桜修館中等教育学校 大泉高附属 大泉高附属 小石川中等教育学校(一般) 小石川中等教育学校(一般) 立川国際中等教育学校(一般) 立川国際中等教育学校(一般) 白鴎高附属(一般) 白鴎高附属(一般) 富士高附属 富士高附属 三鷹中等教育学校 三鷹中等教育学校 南多摩中等教育学校 南多摩中等教育学校 武蔵高附属 武蔵高附属 両国高附属 両国高附属 九段中等教育学校(区内) 九段中等教育学校(区内) 九段中等教育学校(都内) 九段中等教育学校(都内) 相模原中等教育学校 相模原中等教育学校 平塚中等教育学校 平塚中等教育学校 横浜市立南高附属 横浜市立南高附属 千葉県立千葉 合格 千葉県立千葉 合格 千葉市立稲毛 不合格 千葉市立稲毛 不合格 さいたま市立浦和 さいたま市立浦和 棄権 伊奈学園 棄権 伊奈学園 0 100 200 300 400 500 600 700 800 0 100 200 300 400 500 600 700 800 ※帰国、特別といった入試区分は受験者少数のため割愛しています。 埼玉県のさいたま市立浦和、東京都の 桜修館中等教育、小石川中等教育、武蔵高附属、両国高附属、神奈川 県の横浜市立南高附属などは、2014 年合不合判定テストにおける私学第一志望の受験生の併願パターンの中に も、多く見られました。また、今年 2015 年は、2009 年開校の神奈川県立相模原中等教育学校や平塚中等教育 学校が中高一貫 1 期生を輩出しますので、その大学進学実績結果の行方にも注目が集まっています。 桜修館中等教育学校は、男子の出願昨年比が -23.1%、女子の出願昨年比が -22.2%と、男女ともに減少しま した。大泉高附属は、男子の出願昨年比が -8.6%、女子の出願昨年比が -5.2%と昨年に続いて男女ともに減少 しています。九段中等教育学校 B・都内は、男子の出願昨年比が -12.8%、女子の出願昨年比が -4.7%と男女と もに減少しました。小石川中等教育学校は、男子の出願昨年比が -10.0%、女子の出願昨年比が -14.1%と、男 女ともに減少となりました。富士高附属は、男子の出願昨年比が -14.8%、女子の出願昨年比が -0.6%と男女と もに減少しています。三鷹中等教育学校は、男子の出願昨年比が -6.0%、女子の出願昨年比が +0.9%と男子は 減少しましたが、女子は若干増加しました。武蔵高附属は、男子の出願昨年比が +6.9%、女子の出願昨年比が +1.2%と、男女ともに増加しました。横浜市立南高附属は、男子の出願昨年比が -10.9%、女子の出願昨年比が +5.0%と、男子が減少、女子は増加しています。両国高附属は、男子の出願者数が昨年と全く同じで ±0%、女 子の出願昨年比が -0.8%となっています。 昨年よりも減少している学校が目立ちますが、これは従来の高倍率から敬遠されたもの、つまり、事前に受 検学習をしっかりとやってきた受検生に絞られてきたことを示しています。いずれにしましても、どの学校も 実質倍率 5 倍以上となる検査をクリアしなければなりませんし、県立千葉やさいたま市立浦和は 2 次検査まで あります。また、合格発表が東京都立の場合は 2 月 9 日、神奈川県立、横浜市立、川崎市立は 2 月 10 日と遅 いため、私学を第一志望とする受検生が併願パターンの中に組み入れるには十分な研究と準備・対策が必要です。 2 015 中学入試結果分析資料集 右に入学手続きの締切期限を遅く設けている学 校を挙げておきました。ここに挙げた学校(試験) は 2015 年入試において 2/10 以降を手続き締切り としています。 (この資料は、あくまでも 2015 年 入試のものです。2016 年入試では変更となる可能 性もありますのでご注意ください。 ) ■締切手続期限が遅く設定されている主な学校 ★⑧出願倍率(シュツガンバイリツ ) =出願者 ÷ 定員 (=応募倍率)★ ポイント 11 2月 4 日以降の入試 2 月1日入試の合格発表はこの日までに終わっている。 ●桜蔭中学校合格発表の様子 2/2 ■主な2月1日入試校合格発表日〈共学校〉 2 月 4 日以降の中学入試は、2 月 1 日の合否結 果が分かった上で挑まなければならない、精神的 にも肉体的にもタフでないと乗り切れない試験と なっています。前の試験で志望校に合格したため に、この後半日程の試験を棄権(出願はしたが、 受験はしない)する受験生も増えますが、その分、 定員も少なくなり、倍率も上昇します。 たとえば、聖光学院の1回(2/2)の定員は 175 名ですが、2回(2/4)の定員は 50 名と 3 分の 1 以下の人数です。実際の入試でも、1回は実質倍 率 3.0 倍でしたが、2回は 5.0 倍と大きく上昇し ます。女子でも、洗足学園の1回(2/1)の定員は 100 名(2015 年入試)ですが、3回(2/5)の定 員は 40 名 (2015 年入試) と 1 回の 40%となります。 実際の入試でも、1回は実質倍率 2.8 倍でしたが、 ※表の見方(2/1 午前の試験 2014 年合不合判定校より抽出) 掲:掲示発表 / イ:インターネット発表 / 郵送:郵送発表 /F:FAX 発表 / i:携帯サイト発表 / 手渡:手渡しによる発表 ※網掛けは 2/3 に合格発表の学校(試験) 2回は 3.6 倍、3 回は 5.5 倍と、1 回・2 回と3回 では全く倍率が異なります。実際に、 『実質倍率が上位の試験』の表をご覧いただければ、中には 10 倍を超え る試験もあり、その厳しさをはっきりと確認することができます。 また、近年のインターネット発表の拡大に伴う即日発表の増加により、夜に結果を確認した上で翌朝に向か う試験をどうするか決めることも可能となっています。2015 年入試における即日発表及びインターネット発表 の状況を資料にいたしましたので、ご確認ください。 また、棄権についても、学校によっては前半日程同様の入試受験率を保っている学校もあり、綿密にスケジュー ルを立てるなど事前の準備が不可欠です。前半が駄目だったから後半にという安易な駆け込み受験は避けなけ ればなりません。そして、受験生の精神的な要素についても十分配慮する必要があります。 2 015 中学入試結果分析資料集 ■主な2月1日入試校合格発表日〈男子校〉 ■主な2月1日入試校合格発表日〈女子校〉 ※表の見方(2/1 午前の試験 2014 年合不合判定校より抽出) 掲:掲示発表 / イ:インターネット発表 / 郵送:郵送発表 /F:FAX 発表 / i:携帯サイト発表 / 手渡:手渡しによる発表 ※網掛けは 2/3 に合格発表の学校(試験) ●成城入試当日の様子 2/1 ※表の見方(2/1 午前の試験 2014 年合不合判定校より抽出) 掲:掲示発表 / イ:インターネット発表 / 郵送:郵送発表 /F:FAX 発表 / i:携帯サイト発表 / 手渡:手渡しによる発表 3 回計 2538 名の出願者を集めた成城中学校入試当日(1 回:2/1)の様子 2 月 4 日の入試では、 男子校では、 サレジオ学院 B が出願昨年比 -4.7% と減少しました。実質倍率は 3.4 倍から 3.1 倍と緩和しました。芝2回は、出願昨年比 +1.5%とやや増加しました。実質倍率は昨年の 3.5 倍から 3.6 倍とこ ちらもやや上昇しています。聖光学院2回は、出願者昨年比 -4.6%と減少し、実質倍率も昨年の 5.4 倍から 5.0 倍 とやや緩和しました。 女子校では、鴎友学園女子 3 次が、出願者昨年比 +3.2%と増加し、実質倍率は昨年の 5.4 倍から 7.2 倍と大き く上昇しています。吉祥女子 3 回が、出願者昨年比 +3.1%と増加し、実質倍率は昨年の 7.8 倍から 9.3 倍へと大 きく上昇しています。豊島岡女子学園3回は、出願者昨年比 -2.4%と減少し、実質倍率は昨年の 8.6 倍から 7.5 倍 と緩和しましたが依然高倍率です。 ★⑨スライド合格(スライドゴウカク ) =上位コースと普通コースがある学校で、上位コースには届かないが普通コースの基準に達していた場合に普通コース合格となること。★ ● 2 月 4 日入試 出願者数が上位の試験〈共学〉 ● 2 月 5 日以降の入試 出願者数が上位の試験〈共学〉 ● 2 月 4 日入試 出願者数が上位の試験〈男子〉 ● 2 月 5 日以降の入試 出願者数が上位の試験〈男子〉 ● 2 月 4 日入試 出願者数が上位の試験〈女子〉 ● 2 月 5 日以降の入試 出願者数が上位の試験〈女子〉 ◆ 2 月 4 日入試 実受験率が上位の試験〈男子〉 ◆ 2 月 5 日以降の入試 実受験率が上位の試験〈男子〉 ◆ 2 月 4 日入試 実受験率が上位の試験〈女子〉 ◆ 2 月 5 日以降の入試 実受験率が上位の試験〈女子〉 昨年新設された成城 3 回(2/5)は、866 名の応募者を集め、受験者 425 名、合格者 89 名で実質倍率 4.8 倍と なっています。こちらは 5 日という遅い日程の入試にもかかわらず、昨年の 50%には及ばないものの 49%とい う高い受験率でした。 2 015 中学入試結果分析資料集 ◎ 2 月 4 日入試 実質倍率が上位の試験〈男子〉 ◎ 2 月 5 日以降の入試 実質倍率が上位の試験〈男子〉 ◎ 2 月 4 日入試 実質倍率が上位の試験〈女子〉 ◎ 2 月 5 日以降の入試 実質倍率が上位の試験〈女子〉 午後入試の状況 ポイント12 午後入試にも 2015 年サンデーショックの影響が 午後入試にも 2015 年受験生の志向ははっきりと反映されています。ぎりぎりまで出願可能な学校(試験) の多い午後入試は、例年以上に先に受験した学校の結果を見ながら出願した受験生が多かったようです。また サンデーショックの影響で実施校数は昨年よりも増えています。ただし、午後入試が受けやすいからといって、 合格が勝ち取りやすいわけではなく、事前の準備や対策は不可欠です。また、棄権率も高くなる傾向がありま すので、出願数からの事前の読みも難しいと言えるのが午後入試の特徴です。 ■■主な2月1日午後入試の状況〈男子〉■■ ■■主な2月1日午後入試の状況〈女子〉■■ 大妻中野(2回アド) 東京都市大付属(Ⅰ類) 恵泉女学園(S) 東京都市大付属(Ⅱ類) 東京女学館(2回) 鎌倉学園(算数) 国学院久我山(ST1) 国学院久我山(ST1) 東京農大第一(1回) 東京農大第一(1回) 広尾学園(2回) 広尾学園(2回) 0 200 400 600 800 合格 スライド合格 不合格 棄権 0 100 200 300 400 500 600 700 合格 スライド合格 不合格 棄権 2 月 1 日午後から入試が始まる東京都市大付属は、1回Ⅰ類の出願者が昨年比 -1.2%、1 回Ⅱ類の出願者が 昨年比 +23.8%となり、 Ⅰ類は減少しましたが、 Ⅱ類は増加しています。実質倍率は、 Ⅰ類が 2.4 倍(昨年:2.5 倍) と昨年とほぼ同じ、Ⅱ類は 4.4 倍(昨年:4.0 倍)と上昇しています。大妻中野2回アドバンスト選抜は、出願 昨年比 -15.5%と減少し、実質倍率も 2.7 倍(昨年:3.0 倍)と緩和しました。これは、恵泉女学園 S や東京女 学館2回などが新設、 東洋大学京北の共学化、 学校改革を行なった開智日本橋学園、 三田国際学園など、 競合校(試 験)が増加し、受験生が分散したことが影響したものと考えられます。 2015 中学入試結果分析資料集 ポイント13 私たちの願い ~独立自尊の社会・世界に貢献する人財に育って欲しい~ これから受験に向かわれる皆様へ 現在の中学受験は、ご父母の学校を見る目も厳しく、求めるものが具体的となっています。 「厳選された学校 選択」は続いています。そして、学校側の対応としては、受験生に選ばれる学校となるべく、学校改革を行い学 校の魅力を増したり、入試回数を増やす、即日発表を行う等、受験生の便宜を図る流れが進んできました。右の 表のように1都3県で行われる私立校入試(一般入試+ 推薦入試 国立校・公立中高一貫校及び帰国入試・地方 ■ 2015 年 首都圏複数回入試実施状況 校の首都圏入試を除く 2 次面接・実技等の学校は1回 でカウント)を行う 296 校のうち、入試を1回だけ行っ ている学校(複数回入試を実施していない学校)は実数 で 27 校、割合で 9.1%しかありません。この他の学校で は2回以上の複数回入試が行われているのです。4 回以 上の試験区分のある学校は 57.1%と全体の半数を大きく 超えており、昨年の 55.7%からさらに上昇しています。 また、右下には、首都圏日程別入試実施状況を掲載しま した。1 月 10 日からの埼玉県入試を皮切りに首都圏中 学入試はスタートし、次いで 1 月 20 日からの千葉県入 試が始まり、2 月 1 日からの東京都及び神奈川県の入試 へと続き、2 月 6 日から 7 日頃までの長期に渡る戦いと なっています。そして、各家庭の求める教育(=第一志 望校合格)を勝ち取るために、併願パターンの緻密さが 1回 2回 3回 4回以上 ※該当地域は1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県) ※帰国生対象入試は除く ※集計対象は首都圏私立 296 校 ※試験回数区分は各学校の入試要項掲載の区分に基づく ■首都圏 首都圏 日程別試験実施状況 ■ 2015 年 首都圏日程別入試実施状況 要求されました。その緻密な併願パターン構築に必要な のは、的確な情報です。我々、四谷大塚は、今後も「教 育を通じて日本を再興する」を合言葉に「独立自尊の社 会・世界に貢献する人財を育成する」ために合不合判定 テストなど、様々なツールを通して、受験生や受験生の ご父母に、実証に基づいた様々な情報を迅速に的確にお 伝えしてまいります。 最後に、これから入試に向かわれる皆様にお願いした いことがあります。中学受験を始めることになった出発 点をもう一度思い出していただきたいのです。将来の夢 の実現に向けて中学受験という選択をされたのではない ※該当地域は1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県) ※帰国生対象入試は除く ※集計対象は首都圏 327 校(公立含む ・ 東京入試実施校含まず) でしょうか。しかし、それは簡単に得られるものではありません。それを可能とする原動力となるのは「憧れ の志望校」を持つことです。本日、お帰りになられたら、 「将来の夢の実現に向けての中間目標がこの中学受験 であること」や「学習の原動力となる志望校」について等、必ずご家族全員で話し合ってください。そして、 実際に訪問してください。この首都圏には 300 を超える中学校があります。その中に必ず「成長できる環境」 が見つかるはずです。私たち四谷大塚は子ども達が中学受験を通して身につけた力を基礎として、心・知・体 の人間力を磨き上げ、独立自尊の社会・世界に貢献する人財として飛躍されることを心より願っております。
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