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Copyright © 2015, SAS Institute Inc. All rights reserved.
新思考の経営指標で競争優位を形成する
アナリティクスを意思決定と行動に直結させる
有限責任監査法人トーマツ
デロイトアナリティクス
日本統括責任者
矢部 誠
Copyright © 2015, SAS Institute Inc. All rights reserved.
新思考の経営指標で競争優位を形成する
アナリティクスを意思決定と行動に直結させる
有限責任監査法人トーマツ
デロイトアナリティクス
日本統括責任者 矢部 誠
2015年4月17日
講師紹介
矢部 誠
デロイトアナリティクス日本統括責任者。
有限責任監査法人トーマツのパートナー。
外資系金融機関等での勤務を経て、2005 年にトーマツに入社。金融機関、製造業、
流通業等に対するデータ活用による顧客管理、収益改善・コスト最適化サービス、
不正調査支援サービスを含む多数の監査・コンサルティング業務に従事。
2012 年にデロイトアナリティクスを立ち上げ、デロイト トーマツが提供するあらゆる
サービスへのアナリティクス適用を主導するとともに、先進分析手法やビッグデータ
分析・活用基盤の研究開発部門をリードしている。
※当該講演の内容は講演者の私見であり、有限責任監査法人トーマツの公式見解ではございません。
4 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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目次
デロイトアナリティクスについて
6
背景 ~テクノロジー動向とアナリティクス~
9
新思考の経営指標 ~Insight Driven Organizationに向けて~
20
まとめ
30
デロイトアナリティクスについて
6 新思考の経営指標で競争優位を形成する
© 2015. For information, contact Deloitte Touche Tohmatsu LLC.
グローバルで強固なサービス体制を構築しています
Deloitte Analyticsの組織体制

日本では2012年にDeloitte Analyticsを立ち上げ

全世界で約9,000人のアナリティクス専門家

研究開発機関、Deloitte Analytics Instituteを設立
第3者機関による評価
 ケネディヴァンガード2014によると、DeloitteはアナリティクスITコンサル
ティングのリーダーと位置づけられています。
 上流から導入まで対応するコンサルティング体制等が評価されています。
North America
5,300人
EMEA 1,300人
Japan 280人
APAC 1,820人
7 新思考の経営指標で競争優位を形成する
Latin America
300人
Deloitte named a Kennedy Vanguard leader in IT Consulting Analytics, bases on
capabilities by Kennedy. Source: Kennedy Consulting Research & Advisory; Analytics
IT Consulting; Kennedy Consulting Research & Advisory © 2014 Kennedy Information,
LLC. Reproduced under license
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あらゆる経営課題に応えるサービスがあります
Deloitte Analyticsの主要サービスドメインと周辺サービス
Customer
Analytics
Supply
Chain
Analytics
マーケティング領域、サービス・営業に関連する活
動の管理や高度化
•
•
•
•
マーケティングROI分析
セールス管理
顧客体験の設計
顧客セグメンテーション 等
設計・開発から調達、製造、輸送、販売などを含む
サプライチェーン全体の見える化、最適化
•
•
•
•
サプライチェーンの効率化
需要予測
在庫最適化
調達リスクの軽減 等
Risk
Analytics
Workforce
Analytics
•
•
•
•
Audit
Analytics
予算計画策定
バリュエーション
需要予測
移転価格分析 等
•
•
•
•
エンタープライズリスク管理
不正、コンプライアンス違反分析
信用リスク、市場リスク分析
内部監査・会計監査の効率化 等
採用、人材開発、人材配置、組織再編を含むヒュー
マンキャピタルの各領域での課題解決
•
•
•
•
組織編制構築支援
休職・退職の未然防止
人材の適正配置
人材育成・評価 等
会計監査業務におけるアナリティクス活用
財務管理プロセスの測定、管理、最適化
Finance
Analytics
不正、リスク管理、内部監査、コンプライアンス違反
等のモニタリングや管理活動の高度化
•
•
•
リスク領域の検討
実証手続の実施
非定型の取引等の分析 等
アナリティクス 周辺サービス
組織・体制構築支援
人材育成支援
8 新思考の経営指標で競争優位を形成する
データマネジメント
アナリティクス
スキーム構築
ガバナンス評価
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背景
~テクノロジー動向とアナリティクス~
9 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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スマートデバイスの普及が世界的に進展しています
電子機器の世界売上高と年平均成長率
Q:世帯で所有しているデバイスは?
スマートフォン、タブレット売上高について、成長率は衰えるが、
拡大し続けることが予想されている
タブレット・スマートフォン・ 電子書籍リーダー等、スマートデ
バイスの普及が日本以上に進んでいる
Billion $
出典: TMT Predictions 2014
10 新思考の経営指標で競争優位を形成する
出典: デジタルメディア利用実態グローバル調査 2014
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SNS利用も、日本の常識以上に普及しています
日次でソーシャルメディアに投稿する割合は日本が最も少ない。また、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に一切投稿しない
割合は50%以上と高い。
Q: ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の投稿頻度は?
出典: デジタルメディア利用実態グローバル調査 2014
11 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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人工知能の脱神話化が始まっています
人工知能(AI)と認知技術に関連するトピック
IBMは、同社のコグニティブコンピューティングプ
ラットフォームであるWatsonの事業化に10億ドル
を投資した
IBM, “IBM Watson,” http://www-03. ibm.com/press/us/en/presskit/27297. wss, accessed
October 3, 2014.
グーグルは近年AIに多大な投資をしており、ロボ
ティクス関連企業8社と機械学習関連企業1社を買
収した
Amit Chowdhry, “Google to acquire artificial intelligence company DeepMind,” Forbes,
January 27, 2014, http://www.forbes.com/sites/amitchowdhry/2014/01/27/googleto-acquireartificial-intelligence-companydeepmind/, accessed October 3, 2014.
フェイスブックは、AIの著名な研究者ヤン・ルカンを
雇用し、当分野において大きな進歩をもたらすこと
を目標とするAI研究所を設立した
Josh Constine, “NYU ‘Deep Learning’ Professor LeCun will head Facebook’s new artificial
intelligence lab,” TechCrunch, December 9, 2013, http://techcrunch.com/2013/12/09/facebookartificial-intelligence-lablecun/, accessed October 3, 2014.
オックスフォード大学の研究者による調査によれば、
認知作業の自動化により、米国の総雇用の47%
が失われるおそれがあるとされている
Carl Benedikt Frey and Michael A. Osborne, The future of employment: How susceptible are
jobs to computerisation?, Oxford Martin School, University of Oxford, September 17, 2013.
ニューヨークタイムズのベストセラー「第二の機械時
代(The Second Machine Age)」の主張によれば、
デジタルテクノロジーとAIがもたらす結果には、多大
なプラスの変化だけでなく、大量失業等マイナスの要
素も多く含まれる
Andrew McAfee and Erik Brynjolfsson, The Second Machine Age (New York: Norton, 2014),
http://books.wwnorton. com/books/The-Second-Machine-Age/.
シリコンバレーの起業家、イーロン・マスクは、「注
視する」目的でAIに投資をしている。曰く、AIは「核
兵器よりも危険な存在となり得る」ためである
Allen Wastler, “Elon Musk, Stephen Hawking and fearing the machine,” CNBC,
http://www.cnbc.com/id/101774267, accessed October 3, 2014.
Eliene Augenbraun, “Elon Musk: Artificial intelligence may be ‘more dangerous than nukes’,”
CBS News, http://www. cbsnews.com/news/elon-musk-artificialintelligence-may-be-moredangerousthan-nukes/, accessed October 3, 2014.
著名な理論物理学者であるスティーブン・ホー
キングは「完全なAIが開発されれば、それには
人類の終焉をもたらす可能性が秘められてい
るため、その危険性を回避する策を学ぶ必要
がある」と語っている
Stephen Hawking, Stuart Russell, Max Tegmark, and Frank Wilczek, “Stephen
Hawking: Transcendence looks at the implications of artificial intelligence—but are we
taking AI seriously enough?,” The Independent, May 1, 2014,
http://www.independent.co.uk/news/science/stephen-hawking-transcendence-looks-attheimplications-of-artificial-intelligence--butare-we-taking-ai-seriously-enough-9313474.
html, accessed October 3, 2014.
出典:デロイト トーマツWEBサイト「人工知能の脱神話化 Thought Leader‘s News vol.06」
12 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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企業経営の中枢に新しい世代(Gen Y)が入ってきました
Generation Y (1975~1989年)
Generation Yの特徴
• 若年期からインターネット普及
• リアルとバーチャルの垣根がない
• SNSでつながり形成
• マス向け情報だけでは満足しない。情報は無料と考える。情報は受け取る
のではなく探し出す
• 趣味嗜好が細分化されている
• 年齢、所属、肩書にこだわらない。さらに国籍、民族、宗教にもこだわらない
• モノの所有への拘りから、ユーザ体験や感覚的な価値への共感を重視
• 社会課題に対する意識が強い
13 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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新世代が描く経営スタイルに適応していく必要があります
経営管理のBefore/After
Gen X 以前
Gen Y 以降
各階層でコミュニケーションが分裂
上位層に行くほど情報量が減少し、
鮮度が落ちていく
必要な情報を、
必要なタイミングで取り出し、
アクションを指示
経営者
経営者
売上、原価、部門別業績、販売予測、
マーケット情報、販管費、EBITDA 等
事業部長
時差
情報の非対称性
統合情報
活用基盤
情報の集計・サマリー
定型レポーティング
事業部長
自部門P/L・BS、製品別原価率、販売・購入
実績、在庫回転率 等
現場担当者
時差
情報の非対称性
現場担当者
データ生成と収集、
プラットフォーム整備
情報の集計・サマリー
定型レポーティング
14 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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ダベンポートとの鼎談を通じて
トーマス・H・ダベンポート
プロフィール
企業経営におけるデータ活用の在り方について経営的な視点でメッセージを発信し、今日のビッ
グデータ市場を牽引してきた。著書「分析力を武器とする企業」はHBRにおいて、過去10年間で
最も重要な12冊の経営書に挙げられている。
バブソン大学教授であり、これまでハーバードビジネススクールやシカゴ大学などで教鞭を執り、
2012年のBest Business School Professorsに選ばれた。さらに、これまで数百の企業に経営の
アドバイスを提供しており、過去には世界の最も著名なコンサルタント25名に選ばれている。
デロイトアナリティクスのシニアアドバイザーとして、サービス開発やクライアント開拓、調査活動
や業界提言など多岐にわたる活動を行っている。
主な著作:
2014年
2014年
2011年
2008年
15 新思考の経営指標で競争優位を形成する
「データ・アナリティクス3.0」
「真実を見抜く分析力」
「分析力を駆使する企業」
「分析力を武器とする企業」
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新しい情報を求めて企業は外に目を向けはじめています
ダベンポートとの鼎談
Deloitte Digital 日本統括責任者
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
デロイトアナリティクス シニアアドバイザー
MITリサーチフェロー、バブソン大学特別教授
デロイトアナリティクス 日本統括責任者
有限責任監査法人トーマツ
石﨑雅之パートナー
トム・ダベンポート氏
矢部誠パートナー
1. ピーター・ドラッカーが「企業情報システムにおける真の問題は、内部の情報を見てばかりで外の世界を把握することができていないことにある。」と述べていますが、
昨今の動向でもっとも歓迎すべき変化は、新しい情報を求めて企業が外に目を向けはじめたことです。
2. 特に大企業における成功企業の代表として挙げられるのはゼネラル・エレクトリック(GE)でしょう。経営者の強力なリーダーシップの下で、ビジネスモデルそのものを
抜本的に変革しようとしています。ガスタービンなどの業務用機器や医療用機器などにセンサーを取り付け、その通知を分析。それによって燃費効率を高めたり、予
防保守をするといった新しいサービスを開始しています。つまりモノ売りからサービスへのシフトを加速しているわけです。
3. 例えば、私が愛用している日本の住宅設備機器メーカーも、その一社になる可能性があります。数十年前に初めて日本を訪問した際、温水洗浄便座に大変感銘を受
け、米国の私の家には日本製便座が幾つもあります。このメーカーには、「住宅設備機器メーカーからサービス企業」へと変革する素晴らしい機会があります。座って
いる便座に「少し脱水症状気味ですよ」とか、「このままでは糖尿病になりますよ」などと言われるのは不自然に感じるかもしれませんが、これほど即時性があるもの
はありません。もしこのようなサービスが実現すれば、このメーカーは住宅設備機器メーカーから健康に関する不可欠なパートナーへと事業拡大するでしょう。
出典: http://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/deloitte-analytics/articles/tom-davenport-special.html
16 新思考の経営指標で競争優位を形成する
(ビデオ有り)
© 2015. For information, contact Deloitte Touche Tohmatsu LLC.
日本の国際的な存在感はかなり低下しています
世界製造業競争力指数
長期に亘って成長の原動力となっていた製造業の国際競争力が減衰している。
2010年
#
Country
2013年
Score
#
Country
2018年(予想)
Score
#
Country
Score
1
中国
10.00
1
中国
10.00
1
中国
10.00
2
インド
8.15
2
ドイツ
7.98
2
インド
8.49
3
韓国
6.79
3
米国
7.84
3
ブラジル
7.89
4
米国
5.84
4
インド
7.65
4
ドイツ
7.82
5
ブラジル
5.41
5
韓国
7.59
5
米国
7.69
6
日本
5.11
6
台湾
7.57
6
韓国
7.63
7
メキシコ
4.84
7
カナダ
7.24
7
台湾
7.18
8
ドイツ
4.80
8
ブラジル
7.13
8
カナダ
6.99
9
シンガポール
4.69
9
シンガポール
6.64
9
シンガポール
6.64
10
ポーランド
4.49
10
日本
6.60
10
ベトナム
6.50
11
チェコ
4.38
11
タイ
6.21
11
インドネシア
6.49
12
アイルランド
4.17
12
メキシコ
6.17
12
日本
6.46
出典: 「Deloitte 2013 Global Manufacturing Competitiveness Index」を基に作成
http://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20121214.html
17 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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アナリティクスは、お試し期間から「成果」が求められる段階に入りました
Analytics Journey
Technology Curve
2014年まで
2020年に向けて
Transition
2018~2020+
2014~2018
2013~2016
~2013
ス
テ
ー
ジ
課
題
ト
レ
ン
ド
Analytics Applied
Early Mover
Awareness
Adopting
データ経営基盤の不在デー アナリティクス基盤構築
タ戦略の不在
アナリティクス戦略策定
BI
視覚化
アナリティクス
ビッグデータ
データサイエンティスト
18 新思考の経営指標で競争優位を形成する
Analytics as a
Disrupter
Analytics by
Design
Industrializing
Transforming
多様なデータ活用
アナリティクスで差別化
能動的な意思決定
プロセス自動化
Internet of Things
クラウドソーシング
Analytics of Things
機械学習
デジタルエンタープライズ
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Analytics by Design でサービスを革新する事例が増えてきました
テレマティクス保険
保険会社
運転者情報
車両情報
顧客満足
保険料の調整
走行距離
時間
リアルタイム
でデータ収集
急加速・急ブレーキ
Effect
保険料
最適化
社会貢献
交通安全
キャッシュバック
現在位置
Indicator
Action
データ活用による創造的な製品・サービスが増えてきた
19 新思考の経営指標で競争優位を形成する
© 2015. For information, contact Deloitte Touche Tohmatsu LLC.
新思考の経営指標
~Insight Driven Organizationに向けて~
20 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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従来型の経営指標だけでは、生き抜いていけません
経営指標が効果を生まない理由
1
2
3
数値に一喜一憂することは経営ではない
過去を振り返って反省するだけではなく、行動に直結するような洞察が不可欠。
過去の実績では未来が読めない
変化と不確実性を増す現代において、一定期間を経過した情報は価値が減衰
している。「今」と「未来」へのフォーカスが重要。
内部データだけではマーケットを掴めない
グローバル対応を含め経営環境が複雑化するなか、内部データだけを手がかりに
していてはマーケットの状態が見ない
21 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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インサイトを生まない経営指標は陳腐化します
従来型の経営指標に関わる悪循環
インサイトが無い
行動に直結しない
不正確な過去情報の
積み上げ
KPIの
陳腐化
サイクル
KPIの考慮が不十分
「経験と勘」への偏重
使われないKPI
使われないダッシュボード
データから成果が
生まれない
行動に直結するKPIの導入が変革の始点となる
22 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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市場の動向を把握し、時間差なく経営判断につなげることが重要です
Insight Driven Organization(IDO)とは
Why
複雑性と不確実性を増すビジネス環境を
ただしく読み取り、
競合の一歩先ゆくアクションを起こしたい
企業内外の情報に目を向けて
アクションに直結する新たな経営指標を設計する
How
What
•
•
•
•
IoT、センサー等を幅広に活用
リアルタイム
高度なAnalytics
直感的なVisualization
マーケットと意思決定を連動させる
キーワードは「外部データ」、「リアルタイム」、「行動直結型の指標」
23 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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実現例①:先行指標で予測精度を向上させる (1 of 2)
ソーシャルの活用
87%
自動車購入検討時にメーカー
ウェブサイトを訪問する
VS
1.5回
平均ディーラー訪問回数
7回(2000年調査)から低下
出所:J.D.パワー, デロイト次世代車サーベイ(2014), デロイト分析
24 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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実現例①:先行指標で予測精度を向上させる (2 of 2)
外部データの活用
Insight Driven Organization
従来の管理指標の課題
外部データ
• ソーシャルメディア
• 統計情報・オープンデータ
• 気象情報 等
• 売上情報
• 店舗情報
• 顧客情報
外部データ
+
内部データ
地域別店舗売上
等
課題:
• 過去の振り返り
• アクションに繋がらない
• 内部データへの依存
25 新思考の経営指標で競争優位を形成する
指標のモデル化
現状の可視化
内部データ
•
•
•
売上情報
店舗情報
顧客情報 等
事業部門
セルフサービス活用
アクション直結
• 販売予測
• 在庫調整
• キャンペーン管理
経営
• 業績予測
• ポートフォリオ検討
• 危機管理
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実現例②:結果に影響する指標を管理して、「先手」を打つ
営業活動の指標化
•
•
•
•
訪問回数
Call回数
メール送受信回数
販売履歴
「先手」を打つための要諦
Sales
売上に高い影響を与える
「行動」を「モデル化」してモニタリング
Actionable KPI
売上予測
「先手」を打つ
営業施策実行
26 新思考の経営指標で競争優位を形成する
•
「売上」等の重要指標に対して、先行指標として活用できる
データを特定する
•
日常的なオペレーションの結果を記録する
•
データ整備、データガバナンスの導入
•
可視化(アート)と、予測(サイエンス)をビジネスに適用する
•
Actionable KPI:指標に対するアクションを定義する
•
意思決定スピードを上げて、「先手」を打つオペレーション
を行う
在庫調整
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実現例③:マシンデータでサービス向上と経営管理の高度化をねらう
マシンデータの活用イメージ
自社製品や設備等から生成されるデータを収集して活用することで、保守サービスの高度化だけでなく経営の意思決定に活か
すことができます。
①データの生成・収集
②分析モデル構築・適用によるアクション
現場担当者
温度センサ
圧力センサ
加速度センサ
電力
電圧
回転数
GPS
アクセスログ
イベントログ
27 新思考の経営指標で競争優位を形成する
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
既存データ
・作業履歴
・マスタ情報
外部データ
・気象データ
・ソーシャル
・オープンデータ
“個客”情報に基づくアクション
・故障リスクの高い部品の交換指示
・新製品導入タイミングのアドバイス
・保守担当者の最適配置・巡回経路設計
経営者・管理職
等
計測データが経営に活きる
・物流を把握し、コスト変動を予測する
・稼働状況から、今後の売上変化を読み解く
・オープンデータと組合わせて、在庫の最適化
を図る
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新思考の経営指標で競争優位を形成する (1 of 2)
行動直結型の指標の例
経営指標と説明
着目例
行動に直結した経営指標の概要
【利用部門】
在
庫
回
転
率
【説明】
資本効率や売上トレンド
設
備
稼
働
率
【説明】
生産設備の稼働率
【算出式】
売上原価÷棚卸資産
過小・過大在庫
の抑制

社外データを活用して潜在的な市場規模を測定

販売実績等の社内データと、競合情報などの社外データの組み合わせ、売上予測
を行ったうえで生産調整を行うことにより、「機会損失」「生産過剰」をなくす
【利用部門】
設備の生産能
力の維持
【利用データ】
生産管理者

人
事
離
職
率
【算出式】
退職職員数÷一定期間の職員数
28 新思考の経営指標で競争優位を形成する
【利用データ】
人事部、個別部門の管理者
ハイパフォー
マーのリテイン
過去の生産実績、センサー、各種
測定情報、気象情報 等
生産設備が生成するセンサー情報や異常音等の分析から、予防保守や生産計画
の見直しを行い、予期せぬ設備故障の発生による生産能力の低下を抑制する
【利用部門】
【説明】
一定期間の離職者の割合
取引情報、売上情報、競合他社
情報、マクロ指標、センサー 等
経営管理者、生産管理者
全
般
【算出式】
実稼働時間÷予定稼働時間
【利用データ】
稼動実績、個人情報、業務内容、
人事考課、人材マーケット 等

休暇取得率、稼働率を把握してワークライフバランスの満足度を定量化し、職場
環境の改善を行う

既退職者との関係、部門単位での離職率等を含めた退職リスクをスコアリングし、
ハイパフォーマーの退職に対して先手を打つ
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新思考の経営指標で競争優位を形成する (2 of 2)
行動直結型の指標の例
経営指標と説明
生
産
商
品
原
価
率
【説明】
商品ごとの売上に対する原価の比率
着目例
粗利の最大化
【算出式】
原価÷売上
行動に直結した経営指標の概要
【利用部門】
経営管理者、経営企画、
商品企画
営
業
案
件
化
率
【算出式】
受注件数÷オポチュニティ件数
価格弾力性分析を行って販売価格を調整し、粗利の極大化を行う

現状の商品ポートフォリオを最適化し、利益貢献度が低くなる商材の取り扱いを検
討する
【利用データ】
営業担当者と、その管理者
案件獲得
可能性の
向上
リ
ス
ク
違
反
件
数
【算出式】
単位期間に発生した違反件数
社内外のデータを統合して取引先毎のサービス、商品等の購買余力を定量化

営業担当者が利用する顧客情報管理基盤において、有力営業先をリコメンドする
ことで、営業達成可能性を向上させ、無駄な営業活動を抑制する
29 新思考の経営指標で競争優位を形成する
コンプライアン
ス違反のリスク
対応
(独占禁止法を想定)
取引履歴、営業履歴、取引先の
公開情報、マクロ経済指標 等

【利用部門】
【説明】
コンプライアンス違反の発生件数
商品情報、競合商品情報、類似
自社製品、販売情報、SNS 等

【利用部門】
【説明】
営業活動の収益性
【利用データ】
【利用データ】
法務部・リスク管理部

メール・電話履歴、交際費、取引
履歴、SNS、入札情報 等
競合とのコミュニケーション履歴、交際費等から類推されるリスクと、市場価格と比
較した取引内容の異常性等によって違反の端緒を掴み、リスク対応する
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まとめ
30 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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経営指標に対する影響度が高い項目を整理してモデル化します
新思考の経営指標の設計
管理したい指標に影響を与える活動を明確にし、関連するデータを利用したモデル化を行うことによって行動直結型の経営指標が
定義できます。
指標に
関連する部門
管
理
を
し
た
い
指
標
指標に影響する
活動
活動
所管部門
活動を計るデータ
指標への影響度
データ
高
モデル化
データ
高
モデル化
データ
低
データ
高
データ
低
新思考の
経営指標
モデル化
活動
所管部門
活動
データが不在
・
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31 新思考の経営指標で競争優位を形成する
データ取得方法
の整備
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新思考の経営指標は継続的な改善が不可欠です
PDCA
指標の精度向上
どのような事業活動が経営指標に影響を与えるか整理し、
指標化を行ったうえで継続的に補正します。
管理をしたい指標をモデル化します。そして、反映する活動
データを積み重ね、ビジネスに即した指標に育てていきます。
KPIに影響を
与える活動を整理
管理したい
指標
活動ごとにデータを集める
所管部署の
明確化
活動のデータ化と
関連する行動の定義
モデル化
モデルの
改善
指標の
最適化
指標の
測定と
施策実行
指標に基づいて
施策実行
32 新思考の経営指標で競争優位を形成する
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新思考の経営指標で競争優位を形成する
新世代の経営スタイルへの適応
「今」と「未来」へのフォーカス
• 過去の振り返りではなく、「今」なにが起きて「未来」に何が起きるかを読み解く
• サイエンスとアートとビジネスの融合
• キーワードは「外部データ」、「リアルタイム」、「行動直結型の指標」
1
必要な情報を
「自ら」情報収集できる
プラットフォーム
• 定型レポートよりもセルフサービスによる情報
収集と意思決定
• グローバルでの情報収集・活用基盤の整備
• 現場のKPIと、経営のKPIを連動させる
33 新思考の経営指標で競争優位を形成する
2
「組織化」と「人材育成」
• マネジメントのコミットメント
• 組織変革、意識改革、人材育成
• インキュベーション文化の醸成
3 多様性と不確実性に適応する
「レジリエンス」と「価値創出」
の挑戦
• マネジメントスタイルの変革
• “個客”へのフォーカス
• 創造的な視点で、サービスや管理を設計
• エグゼキューション・成果への拘り
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デロイト トーマツ グループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームおよびそのグループ法人(有限責
任監査法人 トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、税理士法人トーマツおよびDT弁護士法人を
含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査、税務、法
務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約7,900名の専門家(公認会計士、税理士、弁護士、コンサルタントなど)
を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。
Deloitte(デロイト)は、監査、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーサービス、リスクマネジメント、税務およびこれらに関連するサービスを、さまざまな業種にわた
る上場・非上場のクライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デロイトは、高度に複合化されたビジネスに取り組む
クライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを提供しています。デロイトの約210,000名を超える人材は、“standard of
excellence”となることを目指しています。
Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびにそのネットワーク組織を構成するメンバーファー
ムおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です。DTTL(または“Deloitte Global”)は
クライアントへのサービス提供を行いません。DTTLおよびそのメンバーファームについての詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。
本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応するものではありませ
ん。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するためには、当該
時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的
事案をもとに適切な専門家にご相談ください。
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