平成27年 - 大阪市社会福祉協議会

元気通信 住之江区加賀屋東地域から
2
「地域における要援護者の見守り
ネットワーク強化事業」はじまる
市的な標準形があるが、区ごと
事例を背景として、要援護者の
この事業は、孤立死や認知症
高齢者の行方不明などの深刻な
月から各区においてはじまった。
発信していく予定である。
進状況や関連する取組みなどを
本誌でも各区・地域における推
市社協としては、各区社協の
事業展開を支援するとともに、
イズできるようになっている。
の課題や特性に応じてカスタマ
見守り体制の強化が全市的に喫
「地域における要援護者の見守
り ネ ッ ト ワーク強化事業」が、
緊の課題であることから、地域
面に関連記事掲載】
【4・
機能③
・行政と地域が保有する要援
護者情報を集約
・見守り活動のための地域へ
の情報提供に係る同意確認
・同意名簿を活用した地域で
の見守り
など
・事前登録した本人情報を協
力者にメール配信
など
より細かくすることをめざした
ものである。
事業の実施については、行政
と地域の中間支援機能と地域資
源のプラットフォーム機能を有
する各区社協が委託を受け、福
祉専門職のワーカーと名簿提供
※本事業は区ごとの実情に応じたカスタマイズができるようになっており、事業の詳細について
は区によって異なる場合があります。
5
認知症高齢者等の行方不明時の
早期発見
機能②
機能①
要援護者名簿に係る同意確認・ 孤立世帯等への専門的対応
名簿整備・管理
・セルフネグレクトなどの支
援困難事例への専門的な支
援
・ライフライン事業者などか
らの通報に基づく対応
など
に係る同意確認をおこなう調査
員を配置した「見守り相談室」
を設置することとなった。
具体的には、3つの機能―①
要援護者名簿に係る同意確認・
名簿整備・管理②孤立世帯等へ
の専門的対応③認知症高齢者等
の行方不明時の早期発見―をコ
ミュニティソーシャルワーク機
能と一体的に展開する。
本事業の特徴は、地域におけ
る見守り活動や孤立死のリスク
が高い世帯へのアプローチに向
けて、行政と地域が保有する要
3つの機能について
における見守り活動の網の目を
4
援護者情報を集約し、活用する
日 本 で は 里 親 の 運
動がなかなか広がら
な い。 こ の 運 動 を 推
進している家庭養護
促進協会が、1964年に法
人として認可されて 年を迎
えたというのに▼戦災孤児と
か、みなし児とか言われた時
代から社会的養護の対象もず
いぶん変わった。里親の制度
も養子だけが目的でなく、週
末里親とかファミリーホーム
とか多様になって、いろんな
人が関われるようになっ た
が、まだまだ広がらない▼そ
んな時、あるPTAの研修会
でその話をしたら、会合後、
役員をされている方が「実は
… 」 と、 話 し 出 さ れ た。
「自
分たち夫婦には実子がなく、
乳児院から子どもを迎えて、
数年育ててきたが、今はPT
Aの役員も引き受けたり、子
育てが楽しくて」 と▼当初
は、退行現象や試し行動、攻
撃などの問題行動が噴出し
て、まさに格闘だったらしい
が、今は紛れもなく親子なの
だと▼子育てはどんなときに
も苦労が伴う。しかし、その
後には、生きていく中で大事
にしたい大きな喜びが待って
いる。育てる前から心配をし
て里親をためらっ ているよ
り、喜びにつながるこの苦労
を引き受ける人たちを大切に
したい。(石)
50
各区社協
ことにある。また、事業には全
「大阪の社会福祉」は共同募金分配金を活用して発行しています。
大阪の社会福祉 第720号(毎月1回発行)
1
2015.5
720
東(淀川区 地)域で子どもを育てよう!
3
児童いきいき放課後事業
︿特集﹀︵西淀川区︶
見守りネット倶楽部
誰もが安心して暮らせる地域づくり
4∼5
浪(速区 生)活困窮者自立支援制度
豊かなくらしをめざして〝つながり〟について共有
6
はじめまして!こんにちは♪
8
特定非営利活動法人 チャイルズ
C O N T E N T S
発行
:社会福祉法人 大阪市社会福祉協議会 編集・発行人:壺阪 敏幸 [毎月1回発行]
社会福祉
http://www.osaka-sishakyo.jp
法 人 (大阪市立社会福祉センター内) Tel.06-6765-5601
〒543-0021 大阪市天王寺区東高津町12-10
Fax.06-6765-5605 http://www.osaka-sishakyo.jp
大阪市社会福祉協議会
役割を果たし て き た 。
協ではこれまでと同様に、児童
ー」の運営は終了したが、市社
「子育ていろいろ相談センター」
が
年間、
果たしてきたこと
国では、毎年5月5日から1
週 間 を「 児 童 福 祉 週 間 」 と し
た「第2回
月
昨年
に開催され
ができるか話し合いを重ねた
は各々の
“強み”を持ち寄り何
足 の 課 題 も あ り 、「健康班」で
きっかけに
事掲載】を
住民400人が会場に集った。
当日の4月2日は、青天の
もと満開の桜に囲まれ、地元
加賀屋東協議会」
が主催した。
を打った。また、健康相談や
汁や、つきたてのお餅に舌鼓
管理栄養士による健康講話な
⑷ 児童虐待への適切な対応
このポスターは、絵本作家の黒井健氏の作品です。
標語 「世界には君の輝く場所がある」
期間 平成27年5月1日~31日
組みができる。心強い」と話
が地域貢献を通
じ、いい笑顔を
し ている」 とコ
メント。
同 地 域 で の
“つながり”に
よる今後の取り
組みに期待が寄
せられる。
2
2015年(平成27年)5月
歩かない人が増加。後継者不
企業・NP
結果、地域活動啓発のための
イベント
「加賀屋東桜まつり」
O・学校交
流会」
【
「加賀屋東
を地域活動協議会
「さざんか
地 域 高 齢 者 食 事 サ ー ビ ス」
面に関連記
い、交流でき、区の子育て支援
に関わる福祉の向上・推進のた
の拠点である「子ども・子育て
舞台では愛和保育園児のコ
ーラス、相愛大学音楽学部学
め、子どもや子育て中の方が集
廃止となり、 4 月 か ら は 子 育 て
(以下、食事サービス)にお
生によるクラリネット演奏、
年3月 末 で 当 セ ン タ ー は
支援と男女共 同 参 画 を 一 体 的 に
いて、企業・学校・団体など
しかし今般 の 市 政 改 革 プ ラ ン
における事業 の 見 直 し に よ り 、
みをするよう、地方自治体に要
プラザ」
の支援を中心に、
誰もが
との“つながり”を活かした
平成
請をおこなっている。これを受
推進する「大 阪 市 男 女 共 同 参 画
住み慣れたまちで安心して暮ら
て、児童福祉の理念を周知・啓
け大阪市では、毎年5月1日か
し続けることができるよう地域
同交流会でグループ化され
た「健康班」には、食事サー
廃油リサイクルコーナーも設
間 」 と 位 置 づ け、 子 ど も や 家
ビス関係者を中心に地元の㈱
置。地活協関係者は「地元の
地域活動が始まっている。
⑴ 児童福祉の理念の普及
舞昆のこうはら、ハルオ㈱、
企業や大学、団体などが参加
⑸ 母と子の健康づくりの推進
⑹ 多様化する保育需要等への対応
⑺ 障がいのある子ども等に対する理解の促進
し、一方で企業関係者からは
「若いスタッフ
ンターなどが参画。
食会で 年間、
作り弁当を会
るおいしい手
同食事サービスでは、ボラ
ンティアによ
どが催され、アツアツのとん
⑵ 家庭における親子のふれあい促進
相愛大学、南港病院、南大阪
することで今までにない取り
づくりに取り組んでいきたい。
いて考えることを目的に、市・
⑶ 地域における児童健全育成活動の促進
病 院、
( 特 養 ) 加 賀 屋 の 森、
児童福祉
月 間
民生委員児童委員協議会・社協
がともに取り組みを進めている。
年か
市社協においては平成
ら「子育ていろいろ相談センタ
ー」の運営を受託し、子育て相
談を中心に子育て支援養成講座
の開催、子育てボランティアの
養成などに取り組んできた。
当センターがオープンしてか
らの 年間で寄せられた相談は
年度には子育て支援講座
用が増え、出
近年、配食利
ているものの
ら人気を博し
し、利用者か
高齢者に提供
25
延べ85000件以上を数え、
平成
を延べ244回開催し、534
7人の修了生を輩出した。その
他にも大型遊具や絵本の無料貸
し出しなど、子育て層や子育て
支援活動者を中心とした多くの
人たちが利用する、大阪市の子
加賀屋・粉浜地域包括支援セ
庭、子どもの健やかな成長につ
27
「子育てい ろ い ろ 相 談 セ ン タ
ら
センター子育 て 活 動 支 援 館 」 と
企業・NPO・学校交流会からの展開
して生まれ変 わ っ て い る 。
住之江区 加賀屋東地域から
日 の 期 間 を「 児 童 福 祉 月
発するため、さまざまな取り組
12
6
15
11
育て支援の中核的施設としての
相愛大学音楽学部生による
クラリネット演奏(会場:加賀屋東公園)
31
15
24
地域で子どもを育てよう!
児童いきいき放課後事業
滑油となるべ く 、 活 動 の 「 見 え
事 業( 以 下 、 い き い き )」 を
の「大阪市児童いきいき放課後
めざしている 。
から信頼され る 「 い き い き 」 を
る化」を進め 、 保 護 者 や 関 係 者
「いたかの地域活動協議会」と
住民主体の地域づくりに関
心を持ち、自ら活動に飛び込
んだ竹田有希さんにうかがい
ました。
―地域活動に関心を抱いたき
っかけは?
を育み健全育成を支援する事業。
の自主性・社会性・想像力など
つ、活動プログラムを通じ児童
全・安心な「居場所」を提供しつ
対 象 と し、 放 課 後 に お け る 安
のもと、すべての小学生児童を
「いきいき」は、大阪市が市
立小学校および各地域との協力
なっている。
協議会と共同 体 ) と 西 淡 路 小 学
年4月から新庄
また、平成
小学校(区社 協 ・ 新 庄 地 域 活 動
ど、波及効果 も 生 ま れ て い る 。
ら問題解決の 糸 口 に つ な が る な
き」とは直接 関 係 の な い 相 談 か
ら れ て か 、 最 近 で は「 い き い
いる。これら の 取 り 組 み が 認 め
事業の改善や 見 直 し に つ な げ て
ート調査を積 極 的 に お こ な い 、
価 ・ 客 観 的 評 価 と し て、 保 護
にしました。
め、仕事を辞めて、大学院に入ること
社会の大切さに気づき、住民主体の地
で、一人ひとりが声を出しやすい地域
際、どんな社会にしたいかを考える中
目を向けるきっかけになりました。実
どう?」と聞かれ、日本社会の問題に
「幸せだ」と言います。逆に「日本は
た。 現 地 で は、 貧 し い 中 で も み ん な
大学を卒業後、空港の窓口
で働いていましたが、以前か
地元に根ざした「いきいき」
をおこなうことで、地域で子ど
校(区社協・ 西 淡 路 地 域 社 会 福
どもを育てる 」 こ と の 意 義 や 大
を区内に限ら ず 、 全 市 に 向 け て
どもを育
地域で子
はなく、
てだけで
地域に対する 愛 情 が 生 ま れ 、 将
どもたちに住 民 と し て の 意 識 や
チーフ指導 員 の 、 植 田 克 己 さ
んは「いきい き 」 を 通 し て 、 子
くことが期待 さ れ て い る 。
ら国際協力に関心があり、ブ
もを育てたい、健やかな成長を
祉協議会と共 同 体 ) で も 開 始 さ
いう形で取り組んでいる。
切さについて の 理 解 を 広 め て い
て る 環
来スタッフや ボ ラ ン テ ィ ア と し
も 発 信 す る こ と で、「 地 域 で 子
事業とし
多くの人に利用、参画、協力
してもらい「いきいき」単体の
境・関係
て、母校の「 い き い き 」 に 帰 っ
域コミュニティ づくりを研究するた
ータンに一人旅に出かけまし
見守りたい、事業を通して地域
者・子ども・ 指 導 員 へ の ア ン ケ
活動がより活発なものになると
をつなぐ
れており、同 事 業 の 趣 旨 や 魅 力
世 代 地域活動者に聞く
の思いから、地域との共同体と
の共同体で、受託・運営をおこ
その一環と し て 、 今 ま で あ ま
り取り組まれ な か っ た 、 自 己 評
年
東淀川区社協では、平成
月から大阪市立井高野小学校
東淀川区
てきてくれた ら 、 と 語 っ た 。
ら、勤務先の他市でも地域に関わる一面をもつ。
27
づくりの
「あべ若丸」の広報担当として区内で活動しなが
25
ための潤
き
たけ だ ゆ
自分自身も地域と関わりたかった
ので、民生委員をしている母のすす
めで阿倍野区社協をたずね、アクシ
ョンプランの活動を紹介してもらい
ました。
―参加してみてどうでしたか?
活動に入ってみると、若い人は少
なかったけど「次もぜひ来て!」と
歓迎してもらえたり、わが子のよう
に接してくれたりと、うれしい体験
がありました。
(阿倍野区を
そ の 後「 あ べ 若 丸 」
盛り上げる若手ボランティアグルー
プ)に立ちあげ時から参加して、同
年代の仲間もできました。
―活動で心がけていることは?
現在、地域活動を中心に担う方々
と、地域への思いや強みを持つ「あ
べ若丸」のような、若い世代をつな
い でい きた いと 思っ てい ます。そ の
ために「あべ若丸」として、区内各
地域の活動に参加したり、地域との
交流会も企画しました。
―地域活動の魅力は?
多様な年代・価値観の人たちと出
会えることですね。自分が地域活動
で感じたうれしさを同世代にももっ
と伝えていきたいです。
若い世代の参加をすすめるには、
特技・関心を活かしたスポット的な
関わりや、在勤・在学の人が入りや
すいような仕掛けや配慮も大切では
ないかと考えています。
「大阪の社会福祉」は共同募金分配金を活用して発行しています。
大阪の社会福祉 第720号(毎月1回発行)
3
地域活動の先輩方と
若い世代をつないでいきたい!
阿倍野区 竹田有希さん
(31)
12
西淀川
区
見守り ネット倶楽部
誰もが住み慣れたまちで、安
心して暮らし続けたいと願って
います。その願いを実現するた
めに、地域で困っていることが
人の方が登録するにいたりま
22人へ周知を図った結果、内
支援につなげていくのか。社協
困っている人をいかに把握して
2人以上で対応し、吊り下げ名
の際は改めて訪問する/訪問は
板も活用し積極的に広報/留守
し た。こ の 背 景 に は、 町 会 回 覧
組織が、お互いに協力しながら
をきっかけに「高齢者110番
出来島地域では、平成 年度
に策定されたアクションプラン
画・活動・振り返り・見直しの
部 」 と し て 活 動 を 展 開 し、 計
年
この活動を原点に、平成
度 か ら は「 見 守 り ネ ッ ト 倶 楽
て」を理念に掲げ、高齢者、障
にしよどがわの実現をめざし
み「 気 軽 に お 節 介 顔 の 見 え る
祉のアクションプランに取り組
年から区役所と協働して地域福
し、毎月定期的に発行する「お
ブ会員) を1~3人ほど担当
た見守り希望者(すこやかクラ
ーター)が、活動趣旨に同意し
齢者110番の家(高齢者サポ
を募りました。主な活動は、高
を対象に、見守り訪問の希望者
です。サロン運営を担う歌島↖
「ひとり暮らしサロン」が活発
歌島地域は、 歳以上のひと
り暮らし高齢者を対象にした
託。従前の見守り活動支援の経
地域福祉担い手育成事業を受
か ら「 見 守 り ネ ッ ト 倶 楽 部 」・
し、対象となる年齢・世帯構成
た。 サ ポ ー タ ー と と も に 協 議
ーターへの登録を働きかけまし
積極的におこない、高齢者サポ
立ちあげにあたっては、地域
内の1町会をモデルに説明会を
歌島ひとり暮らしサロンにて
「食事作りの実習」
70
4
2015年(平成27年)5月
り支援ネットワーカーの稲田紳
としてつながり、支えあうこと
札を着用 などの工夫をこらし
五さんは「声をあげられないで
ができる福祉コミュニティをめ
解決していくことが欠かせませ
ネ ッ ト 事 業 」 が ス タ ー ト。
「災
などの声が多く聞かれました。
タ ー に 若 い 人 の 加 入 が あ っ た」
頼が厚くなった」「高齢者サポー
「すこやかクラブ会員からの信
ま し た。 訪 問 を 重 ね る こ と で
ざしていきたい」と話します。
「高齢者110番ネット」
が出発点
出来島地域の見守り活動
ん。
流れをつくりながら、見守りの
がい者、児童・青少年、健康づ
節介通信」を持参し、会員宅を
輪を広げています。
害時一人も見逃さない」をキャ
くりの4つの部会を編成。この
訪問。お互いに顔の見える関係
験とこれまで培ってきたネット
を決め、その対象者となった1
26
多様な人々が共に生きる
まちづくりをめざして
高齢者部会から、身近な地域で
を構築していくといった取り組
ワークを活かした事業を推進し
年度に区役所
て い ま す。 西 淀 川 区 社 協 見 守
した。
また、
平成
の見守りの仕組みである「高齢
26
者110番ネット」
が誕生し、
高
65
みです。
18
齢者の見守り活動を進めてきま
歳以上の方
ッチフレーズに、
あれば、身近に住んでいる人や
85
西淀川区社会福祉協議会(以
下、西淀川区社協)は、平成
18
誰もが安心して
暮らせる地域づくり
特集
NPOなど福祉団体
配達業者など
見守り
員など住民団体
活動支援
●支援を必要とする方の把握、見守り活動者(サポーター)の募集・育成を行います
●活動内容を検討し、定期的に活動報告、活動方法の点検・見直しなどを行います
―「見守りネット倶楽部」
「見守りネット倶楽部」
をど う や っ て 立 ち あ げ る
の?
地 域 に あ る 既 存 の 組 織
で「 見 守 り ネ ッ ト 倶 楽
部」 と 同 じ 目 的 を 持 っ て
活動している方をはじ
め、 近 隣 住 民 で 情 報 を 持
ち寄 り 、 地 域 と し て の 福
祉課 題 を 共 有 す る こ と か
らは じ め ま す 。 知 り 合 い
の人 を 直 接 誘 っ て 、 活 動
福祉部会(連合振
地域活動協議会の
在、
「見守りネット倶楽部」 の
た ち で 考 え る こ と に な り、 現
通報システム」が、平成
携した「西淀川区安心サポート
店と西淀川区社協・区役所が連
年3
仕組みづくりの検討にもつなが
月から始まりました。これは、
見守り活動を後押しするもの
で、区内全域を配達エリアとす
る毎日新聞西淀川販売所のスタ
ッフが集金や配達中に「あれ、
新聞が溜まっているな」「洗濯物
が何日も干したままだ」などの
淀川区社協に連
異変に気づいたら、すぐさま西
絡を入れる仕組
みです。安心安
全のため、西淀
川区社協では区
役所と連携し安
否確認のサポー
トや状況に応じ
て警察や消防署
に通報します。
の地域で福祉課題を協議・共有
す る“ し く み ” を つ く る た め
に、出来島地域や歌島地域のよ
うな流れを加速させたい」と、
どのような方に支援が必
います。まずは、地域で
的孤立の問題も発生して
の引きこもりなどの社会
さを抱えている人、長期
お持ちの方で暮らしづら
定して継続的に活動できるよう
るコーディネート役の人材が安
大切です。また、活動の核とな
守り活動を実践していくことが
話し合って、身近な地域での見
それぞれの地域に応じた方法を
「地域によって課題や活動状
況にもさまざまな特性があり、
育み、誰もが安心して暮らせる
におけるつながりや支え合いを
組むことによって、身近な地域
関連記事掲載】と一体的に取り
ットワーク強化事業」
【1面に
4月から新たに始まった「地
域における要援護者の見守りネ
稲田さん。
要か話し合うことが重要
います。これからも、それぞれ
まちづくりをめざします。
つながり・支えあう
地域づくりをめざして
見守りを担うのは、地域住民
だけではありません。新聞販売
新聞販売店との連携で
安心サポート通報
システムを構築
っています。
興町会・女性部、
民生委員協議会、
保護司会、更生保
護女性会、老人ク
ラブなどで構成)
では、個々の活動
にとどまらず、福
祉課題や新たな活
動についても話し
合う場を、ふれあ
い喫茶開催日とあ
わせて定期的に設
けています。こう
した協議の場の積
み重ねが、地域に
必要な活動を自分
―支援を必要とする方っ
て?
単身高齢者や高齢者夫
婦世帯が増えるなか「高
齢者」をイメージしがち
ですが、近年では、子育
27
バックアップできればと考えて
てに悩む親や、障がいを
異変に気づいたらスグ通報!
ターなど相談支援
機関
家族や当事者団体
相談
地域包括支援セン
支援を
必要とする方
近隣・友人
(サポーター)
の輪 を 広 げ て い き ま す 。
見守りネット倶楽部…高齢者や障がいをお持ちの方など、支援を必要とす
る方を対象に地域住民自らが継続的 ・ 日常的に見守る仕組みをつくる活
動。さりげない付き合いの中でお互いに気にかける・顔見知りになること
から始めます。
です。
「大阪の社会福祉」は共同募金分配金を活用して発行しています。
大阪の社会福祉 第720号(毎月1回発行)
5
区社会福祉協議会
連携
区役所
福祉サービス事業者・
ライフライン事業者や
①知り合う
地域の中に新たなつながりをつくりだし、
地域の絆が強まります
②知らせる
日常生活で困っている人を早期に発見し、必要な制度やサービ
スにつなげることができます
③見守る
地震や風水害などの災害時にも対応する支援体制につながります
見守り活動者
町会役員・民生委
見守りネット倶楽部 Q&A
連携・協働
近隣同士の見守り活動のポイント
豊 か なくらしをめ ざ し て
“つながり”について共有
る人をなんらかの形で社会参加
ができるような取り組みが必要」
内の民生委員 児 童 委 員 を 対 象 に
協議会の岩上 昭 信 会 長 か ら 、 区
らんに
「つながり」
について、話
長、
中川相談員を加え、
ざっくば
ターの伊藤知加管理者、岩上会
ックに皆さまの協力があると安
ながるまではあきらめない。バ
中川相談員からは「来る相談
は拒まず、制度・関係機関につ
川小百合主任 相 談 員 か ら 、 自 立
サポートセン タ ー な に わ 」 の 中
るが、サロン活動を丁寧におこ
応していくのかという課題はあ
寺田会長から「経済的・生活
的に困っている人をどこまで対
今後はくらしサポートセンター
題を抱えているケースもあり、
支援窓口には必要。そして“私
を形成していくことが自立相談
まず、桃山学院大学の松端克
文教授から「脱孤立の処方箋―
ながり」を考える機会を設けた。
の 立 場 か ら 浪 速 区 に お け る「 つ
田守会長と区 地 域 包 括 支 援 セ ン
ストとして、 区 地 域 振 興 会 の 寺
最後の討論 で は 、 松 端 教 授 を
コーディネー タ ー に 、 シ ン ポ ジ
あるが、世帯として複合的な課
支援センターは高齢者が対象で
たい」
。 伊 藤 さ ん は「 地 域 包 括
なっていくことで対応していき
が必要。引きこもりの状態にあ
「生活保護を受ける以前の支援
い」と話した。また岩上会長は
とともに幅広く対応していきた
待は大きい」と締めくくった。
つくっていくか。サロンへの期
係、居場所を地域でどのように
が私として”認めてもらえる関
れた“つながり”による協働事
今回は、この1年間、同交流
会などを通じ、各地域で実践さ
の目玉行事として「まつり」を
報告では地域において未来像
を語り合い、協議を重ね、地域
【2面に関連記事掲載】
われた協働事例が報告された。
ィネートのもと、実際におこな
シンポジウムでは、りそな総
合研究所の藤原明さんのコーデ
動へと展開している。
が説明することで、それぞれの
O、学校などに地域活動者自ら
流会を通じてそれを企業やNP
していくことを明らかにし、交
で話し合い、地域の課題や実践
豊かな“くらし”の実現と地域
における“つながり”の再構築
住之江区で 「 第 3 回 企 業 ・ N
PO・学校・ 地 域 交 流 会 」 が 3
例を共有するシンポジウムと懇
がりをつくる」という2つの側
祉は、「くらしをまもる」「つな
れだし孤立化していく。地域福
課題が生じると社会関係が途切
ってきているなかで、生活上の
なコミュニケーション社会とな
同区を中心 と し た 地 域 貢 献 活
動に関心のあ る 企 業 や 事 業 者 、
の共催で開催 。
所、区社協、 り そ な 総 合 研 究 所
ミ ュ ニ テ ィ 協 会 区 支 部、 区 役
め、区まちづ く り セ ン タ ー 、 コ
によるまちづ く り を 推 進 す る た
れ、 約 1 3 0 人 が 参 加 し た 写
=
真。 同 交 流 会 は、“ つ な が り ”
談会が実施された。
ながりなどが紹介された。
業を訪問することで、できたつ
るアンケートを実施し、回答企
や、企業に対し地域貢献に関す
ど約
団体がかかわっ た事例
業、NPO、病院、福祉施設な
結果、地域団体を始め学生や企
企画し仲間づくりをおこなった
はっきりとさせ、互いに持って
確にすることが、進むべき道を
べきこと(課題への対応)を明
た協働するにあたっては、やる
と想いを共有共感すること。ま
民主導で活動すること、協働先
は住民自身が主体性を持ち、住
藤原さんは、協働によるまち
づくりのイメージとして、まず
社会変化について説明された。
の不在や、希薄化などの今日の
を例に取りあげ、コミュニティ
講演があり、馴染みのある漫画
日、区民 ホ ー ル に て 開 催 さ
をめざして―」をテーマに基調
お互いの
「強み」を 活かしたまちづくり
匿名社会におけるコンビニエン
月
面があり、居住している地域に
集った。
地域活動協議 会 な ど の 関 係 者 が
おり、その背景には、まず地域
住之江区では、その他いくつ
かの地域でも、協働が芽生えて
る人材
(まちづくりセンター↖
できる。
そこには、
つなぎあわせ
ン的な役割と、マニュアル優位
着目し「私たち」と言える関係
NPO、学校 、 社 会 福 祉 施 設 、
が必要と話された。
40
続いて、区民生委員児童委員
いる「強み」を持ち寄ることが
をゆるやかにつくっていくこと
“強み”を持ち寄った実際の活
スストア・ファミリーレストラ
住之江区
16
6
2015年(平成27年)5月
生活困窮者
活動状況に関 す る ア ン ケ ー ト 調
心」とはたらきかけた。
と語った。
年
浪速区社協では、平成
月から「くらしサポートセンタ
し合いがおこなわれた=写真。
自立支援制度
ーなにわ」として、生活困窮者
査をおこなっ た 報 告 と 「 く ら し
組んでいる。
相談支援事業 の 成 果 と 意 義 に つ
10
いての説明が あ っ た 。
26
浪速区民センターにおいて、
3月 日に事業報告と、
それぞれ
最後に松端教授は「ニーズを
整理して、支援のネットワーク
自立促進支援モデル事業に取り
浪速区
30
化」がもはや不可避となって
つまり、各部面にわたる「変
たちで影響を与えつつある。
少子高齢化と人口減少は、
われわれの生活に具体的なか
響を与えることになるだけ
当然のことながら、国家資
格のあり方や養成に大きな影
するものである。
的に運用していくことを意図
つつ、両資格を柔軟かつ効率
子化と高齢化の動向をにらみ
ら、その対策の一つとして少
まってはならない。
小手先の手直しで済ませてし
状の仕組みや制度体系などの
介護と保育の資格のあり方も
ことを直視することである。
福祉制度の持続は困難である
なければ、将来にわたる社会
は、抜本的な構造的変革をし
ようにしてお く 「 見 え る 化 」 や
いることを意味するものであ
に、議論百出となることは必
介護福祉士と保育士の統合
は、何をもたらすことになる
そ れ を お こ な う シ ス テ ム( 運
る。福祉系の資格も、その例
至である。結論を急がず多方
など)が必要であり、今回のよ
外ではない。
面からの慎重な議論が求めら
うな意見交換会や集約ができる
厚生労働省は、介護福祉士
と保育士の資格の統合を視野
のか。ケアにおける専門性に
営)も必要で あ る と 語 っ た 。
に入れた議論をスタートさせ
れることは言うまでもない。
少なからずインパクトを与え
場をつくり、今、何がどのよう
参加者から は 高 齢 者 や 障 が い
者など後見制 度 を 必 要 と す る 人
た。将来、介護などの担い手
しかしながら、重要なこと
市民後見人・成年後見制度啓発シンポジウム
本人の意 思 を 支 え る
市民後見人
におこなわれているかを見える
大阪市成年後見支援センター
は「このまちで自分らしく暮ら
が速やかに利 用 で き る 支 援 体 制
不足が避けられないことか
その一つの象徴といえる。現
したい~本人の意思を支える市
や周知が必要との意見があった。
民後見人~」をテーマに3月
第二分科会 で は 市 民 後 見 人 を
対象に「みん な で 語 ろ う 、 市 民
日、 鶴 見 区 民 セ ン タ ー で 大 阪
市、大阪府社協、大阪市社協、
後見人活動の 喜 び 、 悩 み 」 を テ
この資格をめぐる検討は、
過疎地を念頭におきながら介
鶴見区社協の共催で、市民後見
みなどの紹介 が あ っ た 。 府 域 で
ることになるだろう。領域別
護施設、保育施設、障がい者
介護福祉士と保育士の資格の
統合をめぐる動向が意味するもの
じ悩みをもつ 市 民 後 見 人 同 士 の
に立てられた専門職からの脱
ーマに大阪府 ・ 大 阪 市 ・ 堺 市 の
した。
交流ができ、 市 民 後 見 人 の モ チ
却が求められることになるか
人・成年後見制度啓発シンポジ
第一部のパネルディスカッシ
ョンでは、大阪市立大学大学院
ベーションも あ が り 、 今 後 の 市
受任者の活動 状 況 や 活 動 上 の 悩
生活科学研究科の岩間伸之教授
民後見人の活 動 が 期 待 さ れ る 。
ウムを開催し、296人が参加
の進行で、大阪府・市の市民後
な制度?」をテーマに大阪弁護
民後見人への き め 細 や か な 支 援
関係者や専門 職 か ら は 大 阪 の 市
がおこなわれ た 。 他 府 県 の 行 政
絶対に避けてはならない。
こうした本質に向かう議論を
問われることになる。今後、
といった、依って立つ基盤が
ということはどういうことか
ういうことか、人を援助する
生活を支えるということはど
れる専門性のさらに前提に、
保育という対象者別に求めら
らである。すなわち、介護や
とを認識しなければならない。
する大きなチャンスであるこ
に合致した新しい福祉を創造
も、その変化は同時にニーズ
なく求められる変化であって
い。人口構造の変化から余儀
構造的改革の序章にすぎな
こうした動きは、福祉施策の
論が進められることになる。
施設の統合を視野に入れて議
伸之
見人2人の活動報告と鶴見区地
【8面に関連 記 事 掲 載 】
士会の櫛田和代弁護士から成年
体制に称賛の声があがっていた。
大阪市立大学大学院生活科学研究科 教授 岩間
域包括支援センターの平山昭子
第三分科会 で は 市 民 後 見 人 活
動を支援する 自 治 体 、 社 協 、 専
門職などの交 流 会 と し て 、 各 社
の登録者交流 会 は 初 め て で 、 同
主査から地域での申立支援の現
いての報告があった。
実際と今後の 課 題 」 に つ い て 報
状や市民後見人との関わりにつ
第 二 部 で は 分 科 会 を 取 り 入
れ、第一分科会では一般市民を
告と参加者と の 活 発 な 意 見 交 換
後見制度の概要や市民後見人活
協から「市民 後 見 人 活 動 支 援 の
対象に「成年後見制度ってどん
動について講演がおこなわれた。
「大阪の社会福祉」は共同募金分配金を活用して発行しています。
大阪の社会福祉 第720号(毎月1回発行)
7
21
風をよむ
社会福祉
大阪の
vol
720
言葉が遅いなど子育てのスタートでつま
ずきと不安を覚え、就園のころになると順
番が待てない、友達と仲良く遊べない、な
どの対人相互性の成長に悩み、学齢期にな
ると学習面の遅れや忘れ物、ゲームがやめ
れないなどの生活面、コミュニケーション
面すべてに心配ごとが増大していきます。
こんなときにその不安を話すことがで
き、共感してもらえる仲間がいることは、
ストレスを大きく軽減することにつながり
ます。ともすれば思い通りにならない苛立
ちが子どもに向いてしまうこともあり、子
共感し支え合える仲間がいれば
NPO法人のご紹介
平成27年5月発行(毎月1回発行)
発達障がい児&ファミリーケアステーシ
ョンNPO法人チャイルズです。
私たちは発達障がいのある子どもの子育
てを支援する活動をしています。
約120人の会員は、ほとんどが発達障が
いのある子どもの保護者で構成されていま
す。先輩保護者が後輩保護者の悩みを聞い
たり、情報提供しながら子育ての不安を和
らげるペアレントメンターの取り組みや、
発達障がい児の子育てについて、家庭で実
践していることをみんなで共有する実践報
告会などを通し、子育てにしっかり向き↙
特定非営利活動法人 チャイルズ
35
育てが孤立してしまうことも少なくない私
たちの子育て。私たちはみんな
そんな体験をしてきました。障
がいのある子どもの子育てには
支え合いが最も大切です。これ
からもチャイルズは、元気で明
るい親になれるように支え合い
ながら活動していきたいと思っ
ています。
みなさまの発達障が
住所 〒552-0003 大阪市港区磯路2-12
いへのご理解とご協力
1号棟―118号室
TEL/FAX 06-4977-5131
をよろしくお願いいた
HP http://childs.jpn.org/
します。
▼内容:成年後見制度の概要と
市民後見人の役割など▼定員:
2015年(平成27年)5月
案 内
全2回 各回100名▼会場:
大阪市社会福祉研修・情報セン
7
第9期市民後見人養成講座受講
事前オリエンテーション
ター5階 大会議室▼参加費:
無料▼申込方法:住所、氏名、
年 齢、 電 話 番 号、 参 加 希 望 日
「市民後見人」を養成するた
め、本年 月から「市民後見人
養成講座」をおこないます。本
yousei@shakyo-
載のうえ、ハガキ・FAXまた
は メ ー ル(
) でお申し込みくだ
osaka.jp
さ い。 ※ 締 め 切 り は 5 月 日
23
(第1・2回のいずれか)を記
27
講座の受講申込みのため、事前
歳以下の方(平成
68
説明会を開催します。
歳以上
25
対象:大阪市在住または在勤
で社会貢献に意欲と熱意のある
阪市成年後見支援センター〒5
(土)
当日消印有効▼申込先:大
57―0024大阪市西成区出
31
日現在)*後見人養成
研修を実施する団体に所属して
20
年3月
いる方、または親族以外の方の
―4392―8900
―4392―8282
城2―5―
☎
FAX 06 06
後見人として活動している方は
対象となりません▼日時 :〈第
27
27
日
(水)午
ように左右に振る。
27
年5月
両手のひらを前に向けて、あやす
出す。
1回〉平成
子供
指先を上に向けた両手を並べて軽く前に
日
(土)
午後2時~4時
30
後2時~4時〈第2回〉平成
年5月
【児童】
勉強
発行/社会福祉法人 大阪市社会福祉協議会 〒543-0021 大阪市天王寺区東高津町12-10(大阪市立社会福祉センター内)
Tel.06-6765-5601 Fax.06-6765-5605 http://www.osaka-sishakyo.jp
↘合える親になれるよう、親自身が成長し
ていけることをめざしています。
コミュニケーションの発達に偏りがみら
れる自閉症スペクトラム(ASD) や、 読
み書き・言葉の獲得などが独特な特異的学
習症(LD)、注意の持続困難や、落ち着き
の無さが見られる注意欠如多動症
(ADHD)などの発達障がいは、100人に
6人程度存在すると言われています。精神
発達遅滞(知的な遅れ)を伴わない発達障
がい児は、保護者がその障がいに気付かな
いことも多く、育児書通りにいかない子育
てに不安と苛立ちが募ります。
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