災対瓦版No.8

災害対策委員会
ニュースレター
№8 (2015.5.11)
災対瓦版
発行
災害対策委員会
天災はいつやってくるか分かりません。今回ネパールで大地震が発生しました。多くの方々が
被災され、今なお行方不明の方もたくさんおられます。私たちにできることは限られています
が、何らかの形で応援できたらと思います。
ネパール地震と国際緊急援助隊(JDR)
既に報道などでご存知のとおりと思いますが、現地時間 2015 年 4 月 25 日 11 時 56 分、ネパール
の首都カトマンズ北西 77km 付近を震源とした巨大
な地震が発生しました。地震の規模は M7.8、5 月 11
日時点で死者 7000 人以上、負傷者 15000 人を超え
ています。私たちにできることは限られています
が、日本政府は「国際緊急援助隊」の派遣を決定し、
翌 26 日に第1陣、5 月 7 日に第 2 陣が派遣されま
した。
国際緊急援助隊(Japan Disaster Relief Team:
JDR)とは、海外で発生した自然災害や人為的災害
に対して日本政府から派遣される人的支援のこと
をいいます。
世界各地では、地震、洪水などの大規模な災害に
より、多くの人命や財産が失われています。特に開
発途上地域では、経済・社会基盤が脆弱であるため、
災害により大きな被害を受ける国が多くあります。
一方、地震や台風等の自然災害が多い日本では、こ
れまでに災害対応に関する豊富な経験とノウハウ
を蓄積してきました。こうした経験を途上国の災害
救援に生かしたいとの思いから、1979 年に医療チ
ームの派遣を中心とする国際緊急援助活動が開始され、1987 年には法律も整備され(国際緊急援
助隊の派遣に関する法律)、医療チーム、救助チーム、専門家チームの派遣ができる体制が整備さ
れました。現在、日本の支援には上図のように人的、物的、
資金援助があり、災害の規模や被災国のニーズに応じて実
施されています。最近では、2013 年フィリピン台風、2010
年ハイチ地震、2008 年中国四川大地震などで派遣されてい
ます。
救助チーム
被災地での被災者の捜索、発見、救出、応急処置、安全
な場所への移送を主な任務としています。消防庁の国際消防救助隊(IRT)
・警察庁の国際警察緊急
援助隊・海上保安庁の隊員により編成され、被災者の捜索・救出にあたります。2010 年には、国際
捜索救助諮問グループ(International Search and Rescue Advisory Group: INSARAG)により最
高の「重(ヘビー級)」の評価を受けるなど、国際的にも一
層の活躍が期待されています。
医療チーム
被災者の診療にあたるとともに、必要に応じて疾病の感染
予防や蔓延防止のための活動を行います。メンバーは個人の
意志で登録している医師、看護師、薬剤師、調整員(臨床検
査技師・放射線技師・救急救命士・臨床工学技士・理学療法
士・作業療法士・栄養士等)の中から選ばれます。隊の構成は、その時の災害や被災国のニーズに
より変わります。医療チームは国際緊急援助隊の中で最も歴史が長く、派遣回数も最多です。
専門家チーム
地震や耐震、感染症、火山などの技術者や研究者、消防などの防災関係者から専門家で構成され
ており対策と復旧活動などの指導や支援を行います。
自衛隊部隊
自衛隊派遣による部隊です。
(以下 YOMIURI ONLINE 2015 年 5 月 11 日 15 時 12 分より抜粋です)
ネパールへの緊急援助隊医療チーム、第1陣帰国
ネパール中部で起きた大地震の被災地でけが人などの治療にあたっていた政府の国際緊急援助
隊医療チームの第1陣が 5 月 11 日、帰国した。
医師や看護師など医療関係者ら 46 人の第 1 陣は、4 月 29 日から 5 月 9 日までの間、首都カトマ
ンズや車で北東に約 3 時間離れたバラビセ村で活動。派遣期間中、延べ 645 人を診療し、骨折した
人など 8 人に手術を実施した。
11 日は、引き継ぎのため現地に残るなどしたメンバーを除く 42 人が成田空港に到着。団長の多
賀政幸・外務省南西アジア課地域調整官は解団式で、左
ひじを脱臼骨折した男児(8)を治療した例を挙げ、
「手
術しなければ、一生手が使えなくなったかもしれない。
日本チームの活動は地元の人々に希望と安心感を与え
ることができたと思う」と語った。
(写真は成田空港に到
着し、解団式に臨む国際緊急援助隊・医療チームのメン
バー
11 日午前 8 時 20 分)
次回の災害対策委員会
日時:平成 27 年 5 月 20 日(水)15 時半より
内容:災対本部立ち上げ+安否確認訓練、アクションカード作成
です。
災対委員会は、災害医療や防災に興味のある方どなたでも参加 OK!一緒に考えましょう!