2015 年 5 月号(通算 403 号) るうてる 箱崎群教会共同体版 発 行 日本福音ルーテル箱崎教会 代表者 牧師 和田 憲明 〒812-0053 福岡市東区箱崎 3-32-3 TEL(092)641-5440/FAX(092)641-5480 メールアドレス [email protected] -月報 メッセージと証し- 箱崎教会・恵泉幼稚園 http://www.jelc.or.jp/hakozaki 聖ペテロ教会・奈多愛育園 http://nata.aiikuen.net/ 空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。 だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも 価値あるものではないか。… (『聖書』マタイによる福音書 6章25節/新約聖書 P10) 空の鳥、野の花をよく見なさい イエスは「詩人」だ、と称した人がいる。空の鳥、野の花をよく見なさい…と語られる美しい調べと 文体に心洗われるような思いをされる方も多い。けれども新共同訳聖書には「思い悩むな」の表題がつ いており、これが、イエスから見た人間の姿である。明日のことを心配して思い悩み、煩うのが私たち の本性。悩んだからといってその問題の半分も解決するわけでもない。にもかかわらず、私たちの心は 思い悩まずにはいられない―― 「私のところに来たメールの 85 パーセントはリストカッターです。皆やさしい子、まじめな子ばかり …。」ここ数カ月、福岡女学院の授業や教会、園や保護者の礼拝や聖書の学びで取り上げている「夜回り 先生」こと水谷修氏は語る。 「今は攻撃型社会でしょ。上司が部下を攻撃、部下は家で奥さんに八つ当た り、奥さんは子どもにイラつく。じゃあ、子どもたち何処にぶつければいいのです?」 。あるドキュメン タリー番組のインタビューに水谷氏は答え、ご自身の左手首の古傷を見せる。 「僕も子どもたちと同じだ った。あの頃求めていたのは明日を語ってくれる大人、先生だった…」。水谷氏は 20 数年の教員生活の 間も「夜回り」の今も、一度も子どもたちを叱ったことも怒鳴ったこともない、という。そんな中、決 して子どもたちから暴力を振るわれたことはない。「悲しいぞ、先生。 」と伝える。彼曰く、すべての子 どもは花の種だと思っている。もしきれいな花を咲かせないならば、それは大人によって枯れさせられ た被害者だ、と。しかし、ずっと子どもたちを虐げる大人を憎んできた彼はある事に気づかされる。じ つは子どもたちを傷つける大人たちも子ども時代に心無い大人によって傷つけられてきた。これまで青 い正義感で攻めてきた、今、私は、謝ります、と思い改める(参照:水谷修著『こどもたちへ おとなたちへ ―夜回り先生から 29 の生きるメッセージ-』小学館文庫) 。 「死にたい」という子どもたちの相談に彼は「意識を外 に向けよう。人のために生きよう。命は人のためにある。君も洗濯物をたたんだり、靴を磨いたり、や さしさを配ろう。すると『ありがとう』の言葉が返ってくる。その言葉で明日も生きて行ける。一緒に 明日をつくろう。そして一日に 1 つでいいから美しいものに触れなさい。 」と語りかける。 このように現代の闇の中で孤軍奮闘しながらも、社会の隅に追いやられた者の痛みに向き合い、信実 に生きようと努める姿。力ずくで人を動かす暴力を放棄し、見かけだけで判断する偏見や差別を憎み、 自分の弱さ知り、悔い改め、翻って語る人に、何かイエスの言葉とつながって見えてくるものがある。 イエスの詩のような美しさの背景には、じつはイエスの十字架の苦しみと死の影が落ちている。この 一節が比類のない美しさに輝いていることは確かだが、その美しさはこの世界を包んでいる闇を外に締 め出して語られた美しさではなくて、むしろ、この世界の闇を見据えつつ語られた美しさ、あるいはこ の世界の闇を突き抜けたところで語られた美しさだと言わねばならない。だからこそこの一節はイエス の跡に従いつつ、終わりの日に向かって今日の一日を生きようとする者たちを力づけて来た(参照:井上 良雄著『山上の説教―終末を生きる』P184 以下) 。み言葉(聖句)は続く。 「…栄華を極めたソロモン(紀元前 1000 年頃のイスラエルの王)でさえ、この花一つほどにも着飾って はいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくだ さる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか。…だから明日のことまで思い悩むな。明日 のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」 2015 福岡地区教会の集い 講演会 「日本の宗教風土と新作『能』ルター」 5 月 31 日(日)10:30~12:00 礼拝 「神道と能とキリスト教」※1 13:30~16:00 講演 「日本の宗教風土と新作『能』ルター」 礼拝・講演共: 上村敏文先生(ルーテル学院大学・キリスト教人間学准教授) 会 場: 日本福音ルーテル福岡西教会 」 キリシタン時代には、切支丹能が間違いなく上演されていました。 日本には、今の所その痕跡は全く残っていませんが、観世流宗家 には「確かにあった」という伝聞はあるそうです。新作能「ルタ ー」 (試作)が京都で初演の後、 「聖パウロの回心」 (林望作)が観 世宗家によって能楽堂で実現しました。聖書は、新作能の宝庫で す。今後、益々キリシタン大名を輩出した九州で、新しい創作活 動の端緒になることを祈ります。日本の宗教風土とキリスト教の 融合です。 [プロフィール] 上村敏文(うえむら としふみ) 筑波大学第3学群卒、 同大学院地域研究科日本研究修了、Luther Seminary 大学院修了(神学修士)。 慶応大学総合政策学科教育助手を経て、 ルーテル学院大学准教授。国際日本文化研究センター共同研究員。 『日本の近代化とプロテスタンティズム』 (教文館)、 『 多様性との対話』 (AVACO)。世界民俗舞踊祭(イ タリア、 サルジニア)出演。 「マグダラのマリアと葵上」、 「 新作能ルター(試作)」創案、演出。 ドイツ楽劇の祭典「 保元物語(笠谷和比古創作)」 (ベルリン芸術大学)公演団長。 欧州国際見本市に 香道演出、出演(国際交流基金、外務省、 在ストラスブール総領事館主催) 。観世流仕舞、 謡を若松健史 師に師事。伊勢流礼法奥伝他、裏千家茶道、香道、剣道、 空手、心身統一合氣道を嗜む。 講演会プログラム 時 間 プログラム 13:30~13:35 開会挨拶 講師紹介 13:35~15:05 講演会 新作『能』謡い ピアノ伴奏上村朋子 (むさしの教会オルガニスト) 15:05~15:15 神学校後援会アピ-ル 15:15~15:20 閉会の祈り 15:20~16:00 茶話会 ※どなたも歓迎いたします! 詳細は牧師まで 箱崎教会に導かれて(自己紹介を兼ねて) K・K このたび、箱崎教会の群れに加えていただきました、K・K と申します。皆さまとの温かい交 わりに感謝いたします。出身は北九州近郊の遠賀町というのどかなところです。 私は高校卒業後、関東の大学に進学しました。そのころから、自分が生来有していた精神的な 問題が露わとなり、苦しむようになりました。環境を変えたいという思いから北海道の大学に編 入学し、そこで聖書を購入するなどして、少しずつキリスト教に触れるようになりました。 就職後、この問題にわたしはさらに苦しみ、仕事など、社会生活に支障を感じるまでになりま した。勤務の関係で山梨県にいたときに、すがるような思いで、教会の門をたたいたのが、イエ ス様との出会いです。私を招いてくれた聖句はマタイによる福音書 11 章 28 節「疲れた者、重 荷を負うものはわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。」です。また、教会の先生は、レ ンブラントの「放蕩息子の帰還」の絵を見せてくださり、「神様はどんな人でも、愛してくださ る」と教えてくださいました。劣等感の塊で、自分をダメな人間と思い続けてきた私は、教会で の学びや温かい交わりにより、少しずつ心が癒されていきました。2004 年 8 月、私はこの山梨 の教会で受洗いたしました。 東京→山梨→新潟と転勤を繰り返すうちに、「地元の福岡に帰り、キリスト教機関で働きたい」 との思いが与えられ、本当に不思議なお導きにより、西南学院での職が与えられました。 福岡に戻ってからは、自宅近くの教会に数年間おりましたが、折からの体調不良に加え、色々 なことがあり、教会に疲れて、しばらく離れてしまいました。 それでも、神様を、救いを求める想いは、心の中に留まっていました。 あるとき、職場で「テゼ共同体 黙想と祈りの集い」の案内掲示を目にし ました。「会社帰りに、手ぶらで、何も考えず、ボーッとしていて良い・・」 そんなフレーズに心を奪われて、箱崎教会を初めて訪れました。静かな、ろ うそくの明かりだけの中で、シンプルな賛美を繰り返し、聖句をゆっくり味 わい、黙想する・・ 「教会って、こんなに落ち着く、心休まる場所だったんだ・・」 と、久しぶりに、忘れていた感覚がよみがえってくるようでした。 それから、黙想と祈りの集いをはじめとして、箱崎教会の礼拝や諸集会に も参加するようになり、F 兄や Y 兄のお誘いで壮年会での交わりにも加わら せていただき、随分長い期間、箱崎教会の皆さまに客員として温かく迎えて いただきました。 「この教会なら、やり直せるのではないか。」そう思った私は、和田先生に転入の意思と、こ れまでの経緯をお伝えし、転入の学びをさせていただきました。 「奉仕や礼拝は、義務ではなく、 むしろ神様から与えられた権利です。喜んで、できることをすれば良いのです。無理することは 何もありません。」そんな和田先生のお言葉に、本当に肩の力が抜ける思いでした。 4 月 5 日のイースター(復活祭)礼拝で転入式を迎え、私の教会生活も復活することができま した。 箱崎教会では、皆さまが、ご自分のタラントを活かして、無理なく自然に教会生活を楽しんで おられるように感じます。また、日々、皆さまのさりげない気配り・配慮が温かい空気を育んで いるように感じます。私も、これから、箱崎教会の一員として、少しずつ、亀のような歩みかも 知れませんが、温かい・ほっとする教会づくりの一助となれれば幸いです。これからもどうぞよ ろしくお願いいたします。 感謝しつつ 5 月中旬~6 月下旬祈りのカレンダー 箱崎教会・恵泉幼稚園 9:00 教会学校(幼稚園はホール、小中高生は礼拝堂) 10:30 昇天主日礼拝/礼拝後、愛餐会、教会学校教師会 ※5 月 17 日現在の主な予定 日 17 曜 日 聖ペテロ教会・奈多愛育園(保育園) 18 月 19 火 11:30 年長組礼拝(礼拝堂) 20 水 21 木 22 金 13:30 やさしい認知行動療法②/全 10 回(集会室/講 師:R・ハンキンス先生) 10:00 保護者『聖書』サークル(第 2 集会室) 10:00 三苫ヨガ(教会) 18:30 九大移転跡地街づくり(地域の話し合い/集会室) 幼稚園親子遠足(貝塚公園) 10:00 愛育園年少・年中・年長組礼拝 23 土 18:00 西村ご夫妻を迎えて懇親会 24 日 9:00 教会学校(幼稚園はお休み、小中高生は礼拝堂) 10:30 聖霊降臨祭(ペンテコステ)主日・創立 83 周年記念聖 餐礼拝/礼拝後、愛餐会、13:00 メンテナンス委員会 25 月 26 火 27 水 28 木 29 30 31 金 土 日 6/1 月 2 3 火 水 4 木 5 金 6 7 土 日 8 9 10 月 火 水 11:30 年長組礼拝(礼拝堂) 13:30 やさしい認知行動療法⑤/全 10 回(集会室) 11 木 15:30 幼稚園教諭聖研(職員室) 12 金 13 14 土 日 15 16 17 月 火 水 18 19 20 21 木 金 土 日 10:00 三苫ヨガ(教会) 19:00 福岡地区宣教委員会(教区事務所) 10:30 聖霊降臨祭(ペンテコステ)主日聖餐(土曜)礼拝 10:00 奈多愛育園理事会 10:00 教会使用について(予約会/第 1 集会室) 11:30 年長組礼拝(礼拝堂) 10:00 幼稚園 OG『聖書』サークル(第 2 集会室) 13:30 やさしい認知行動療法③/全 10 回(集会室) 10:00 三苫ヨガ(教会) 、10:00 4 月お誕生会(愛育園) 10:00 三苫ヨガ(教会) 15:30 幼稚園教諭聖研(職員室) 10:00 愛育園年少・年中・年長組礼拝 18:00 上村敏文先生を迎えて懇親会 10:30 三位一体主日(土曜)礼拝 9:00 教会学校(幼稚園はホール、小中高生は礼拝堂) 10:30 三位一体主日礼拝/13:30 福岡地区教会の集い(福 岡西教会/上村敏文先生「日本の宗教風土と新作『能』ルター) 11:30 年長組礼拝(礼拝堂) 10:30 保護者会(礼拝堂) 13:30 やさしい認知行動療法④/全 10 回(集会室) 19:00 黙想と祈りの集い(テゼ共同体の歌/礼拝堂) 10:00 三苫ヨガ(教会) 10:00 三苫ヨガ(教会) 幼稚園花の日礼拝、10:30 女性の会仕事会(第 2 集会室) 10:00 愛育園年少・年中・年長組礼拝 ※毎月第 1(土)の礼拝は、次の日が合同礼拝のためお休みです 9:00 教会学校(幼稚園はホール、小中高生は礼拝堂) 10:30 聖霊降臨後第 2 主日礼拝/愛餐会、6 月定例役員会 ⇔ 箱崎教会で合同礼拝 10:00 三苫ヨガ(教会) 10:00 愛育園年少・年中・年長組礼拝 10:30 聖霊降臨後第 3 主日(土曜)礼拝 9:00 教会学校(幼稚園はお休み、小中高生は礼拝堂) 聖霊降臨後第 3 主日礼拝/礼拝後、教会(前期)大掃除 11:30 年長組礼拝 10:20 幼稚園おたんじょう会(6・7 月生まれ) 13:30 やさしい認知行動療法講座⑥/全 10 回(集会室) 10:00 保護者『聖書』サークル(第 2 集会室) 10:30 女性の会聖書に学ぶ会(第 2 集会室) 10:00 三苫ヨガ(教会) 10:00 三苫ヨガ(教会) 10:00 愛育園年少・年中・年長組礼拝 10:30 聖霊降臨後第 4 主日(土曜)礼拝 9:00 教会学校ファミリー礼拝(幼稚園・小中高生合同/礼拝堂) 10:30 聖霊降臨後第 3 主日礼拝/礼拝後、各会(女性の会、 壮年会、こどもとのつどい・青年会) 、教会学校教師会 †毎週日曜日の礼拝など、クリスチャン(信徒)でなくても自由にご参加できます。詳細はご遠慮なくおたずねください
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