JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 日本水道協会規格 JWWA 水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管 K 132:0000 Polyethylene powder lining steel pipes for water supply 適用範囲 1 この規格は,使用圧力 1.0 MPa 以下の水道に使用するポリエチレン粉体ライニング鋼管(以下,ラ イニング管という。)について規定する。 引用規格 2 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これ らの引用規格は,その最新版(追補含む)について適用する。 JWWA K 144 水道配水用ポリエチレン管 JWWA K 145 水道配水用ポリエチレン管継手 JWWA Z 108 水道用資機材-浸出試験方法 JIS B 0203 管用テーパねじ JIS B 7502 マイクロメータ JIS B 7507 ノギス JIS B 7512 鋼製巻尺 JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件 JIS G 3452 配管用炭素鋼鋼管 JIS G 3469 ポリエチレン被覆鋼管 JIS H 0401 溶融亜鉛めっき試験方法 JIS K 6922-2 プラスチック-ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料 -第 2 部:試験片の作り方及び諸性質の求め方 JIS K 7112 プラスチック-非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法 JIS K 7161-1 プラスチック-引張特性の求め方 JIS K 7206 プラスチック-熱可塑性プラスチック 第 1 部:通則 -ビカット軟化温度(VST)試験方法 JIS K 7209 プラスチック-吸水率の求め方 JIS K 7215 プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法 JIS S 3200-7 水道用器具-浸出性能試験方法 JIS Z 8401 数値の丸め方 JIS Z 8703 試験場所の標準状態 用語及び定義 用語及び定義 3 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 3.1 使用圧力 1 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 通常の使用状態における水の圧力であって,“最高使用圧力”(静水圧)。 3.2 原管 内面ライニング及び/又は外面塗覆装を施す以前の鋼管。 3.3 ポリエチレン粉体ライニング 鋼管内面に適正な前処理を施した後,ポリエチレン粉体を融着させた状態。 3.4 ポリエチレン被覆 鋼管外面に適正な前処理を施した後,押出し法によってポリエチレンを被覆した状態。 3.5 常温 JIS Z 8703 に規定する標準状態の温度を 20 ℃とし,その許容差を JIS Z 8703 の 3.1(標準状態の温 度の許容差) の温度 15 級(±15 ℃)とした温度状態で,20 ℃±15 ℃。 種類及び記号 4 ライニング管の種類及び記号は,表 表 1 による。 表 1-種類及び記号 種類及び記号 種類 記号 ライニング管 A SGP-PA ライニング管 B SGP-PB ライニング管 D SGP-PD 原管 外面 JIS G 3452 の黒管 適用配管例(参考) 一次防せい(錆)塗料 屋内配管 亜鉛めっき 屋内配管・屋外露出配管 ポリエチレン被覆 地中埋設配管 性能 5 5.1 5.1.1 内面 物性 ライニング管の内面性能は,10.3~10.7 によって試験を行い,表 表 2 に適合しなければならない。 表 2-ライニング管の内面性能 ライニング管の内面性能 性能項目 性能 ピンホール 火花が発生しない。 10.3 30 以上 10.4 曲げ(呼び径 50A 以下) 皮膜に剝がれ,割れがない。 10.5 へん平(呼び径 65A 以上) 皮膜に剝がれ,割れがない。 10.6 落すい衝撃性 皮膜に剝がれ,割れがない。 10.7 ピール強度 5.1.2 適用試験箇条 N/10mm 幅 浸出性 給水装置に用いるライニング管の浸出性は,附属書 附属書 A による。また,水道施設に用いるライニ 2 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) ング管の浸出性は,附属書 附属書 B による。 5.2 外面 ライニング管 B 及び D の外面は,10.9 及び 10.10 によって試験を行い,表 表 3 に適合しなければ ならない。 表 3-ライニング管 ライニング管 B 及び D の外面性能 種類 ライニング管 B ライニング管 D 性能項目 性能 浸せき回数 5 亜鉛めっきの均一性 10.9 しない。 ピンホール ピール強度 適用試験箇条 回で終止点(a に達 N/10mm 幅 火花が発生しない。 10.10 a) 35 以上 10.10 b) 注 a) 終止点とは,めっき素地の上に光輝のある密着性金属銅が析出した場合をいう。 なお,終止点の判断は,JIS H 0401 の 6.7(終止点の判断)による。 6 外観及び形状 ライニング管の外観及び形状は,次による。 a) ライニング管の外観は,使用上有害なきず,割れなどの欠点があってはならない。 b) ライニング管の形状は,実用的に真っすぐで,その両端面は管軸に対して直角でなければならな い。また,内外面は滑らかでなければならない。 c) ポリエチレン粉体ライニングの色は水色とする。また,ライニング管の外面は薄い茶色,ライニ ング管 D の外面は青色とする。 d) 7 ライニング管の両端は,プレンエンド(直面仕上げ)とする。 寸法及びその許容差 ライニング管の寸法及びその許容差は,次による。 a) ライニング管の寸法及びその許容差は,表 表 4 による。 b) ライニング管 D の管端未被覆長さは, 特に指定がない限り, 呼び径 15 A 及び 20 A が 15 mm 以下, 呼び径 25 A~100 A が 20 mm 以下とする。 3 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 表 4-ライニング管の寸法及びその許容差 ライニング管の寸法及びその許容差 単位 mm ライニング管 呼び径 鋼管部 外径 15 A 21.7 20 A 27.2 25 A 34.0 32 A 42.7 40 A 48.6 50 A 60.5 65 A 76.3 80 A 89.1 100 A 114.3 外径の 許容差 内面皮膜部 外面被覆部 a) 厚さ 厚さ 0.30 以上 長さ 1.7 以上 ±0.5 0.35 以上 1.5 以上 4 000 以上 ±0.7 ±0.8 0.40 以上 1.6 以上 鋼管部 厚さ (参考) ライニング管 の近似内径 (参考) 2.8 14.9 2.8 20.4 3.2 26.4 3.5 34.5 3.5 40.4 3.8 51.7 4.2 66.3 4.2 79.1 4.5 103.7 注 a) 外面被覆部厚さは,ライニング管 D だけに適用する。 材料 8 ライニング管の材料は,次による。 a) 原管は,JIS G 3452 の黒管を用いる。 b) ライニング管の内面に用いるポリエチレン粉体は,附属書 附属書 C による。 c) ライニング管 D の外面に用いる被覆材料は,JIS G 3469 の 4.2(被覆材料)による。 9 製造方法 9.1 内面ライニング ライニング管の内面ライニングは,次の順序で行う。 a) ライニング管の原管内面に付着したごみ,油分,ミルスケールは,酸洗いなどの処理を行い除去する。 b) 原管内面に化成処理,プライマーなどの適正な処理を施す。 c) 原管を加熱し,その内面にポリエチレン粉体を圧送,吸引などの方法によって送入し,融着させる。 9.2 外面処理 ライニング管の外面処理は,次による。 a) ライニング管 A の外面処理は,一次防せい塗装を行う。 b) ライニング管 B の外面処理は,ポリエチレン粉体ライニングを行う前に外面に JIS G 3452 の 白管と同等の亜鉛めっきを施す。 c) ライニング管 D の外面処理は,JIS G 3469 の 4.3.1(前処理)及び 4.3.2 a)(P1H)によって行う。 10 試験方法 10.1 外観及び形状 4 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) ライニング管の外観及び形状は,目視によって調べる。 10.2 寸法 寸法測定は,次による。 外径 外径は,JIS B 7502 のマイクロメータ,JIS B 7507 のノギス,又はこれらと同等以上の精 a) 度をもつものを用いて原管で測定する。 長さ 長さは,JIS B 7512 の鋼製巻尺,又はこれと同等以上の精度をもつものを用いて原管で b) 測定する。 内面皮膜厚さ ライニング管の内面皮膜厚さは,供試管の両管端について電磁微厚計などを用い c) て,円周上で直交する任意の 4 点を測定する。 外面被覆厚さ ライニング管 D の外面被覆厚さは,供試管の一端において電磁微厚計などを用 d) いて,円周上直交する任意の 4 点を測定する。 10.3 ピンホール試験 ライニング管の内面ピンホール試験は,供試管内面全面にわたってホリデーディテクターを用いて ピンホールの有無を調べる。この場合の電圧は,2 000 V とする。 10.4 ピール強度試験 ライニング管の内面ピール強度試験は,供試管の両管端及び中央部から約 100 mm を切り取って半 割りし,試験片とする。その試験片を,常温において,図 図 1 に示すように鋭利な刃物で内面素地に達 する切れ目を 10 mm 幅で管軸方向に入れる。次に,皮膜にきずを付けないよう片端を起こし,ばね ばかりなどを用いて 180°方向に徐々に引き剝がし,そのときの最大荷重を読み取る。ただし,引き 剝がし途中で皮膜が伸びたり,ちぎれたりして試験が続行できない場合は,その時点までの最大荷重 を読み取る。 図 1-ピール強度試験 ピール強度試験 10.5 曲げ試験 ライニング管の曲げ試験は,供試管の任意の箇所から適当な長さのものを切り取り試験片とする。 その試験片を常温において,半径が D×8(D は原管の外径)のジグに沿って 90°以上曲げる。ただ し,ライニング管 D はポリエチレン被覆する前に行う。 10.6 へん平試験 ライニング管のへん平試験は,供試管の任意の箇所から長さ 50 mm 以上のものを切り取り試験片 とする。その試験片を常温において,図 2 に示すように 2 枚の平板に挟み,平板間の距離が原管の 2/3 5 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 以下の高さになるまで徐々に圧縮する。この場合,溶接部は圧縮方向に直角に置く。ただし,ライニ ング管 D は,ポリエチレン被覆する前に行う。 図 2-へん平試験 へん平試験 10.7 落すい衝撃試験 ライニング管の落すい衝撃試験は,供試管の任意の箇所から約 100 mm の長さのものを切り取り試 験片とする。その試験片を常温において,図 図 3 に示す試験機を用いて質量 6.3 kg の鋼製のおもりを呼 び径 40 A 以下は 500 mm,呼び径 50 A 以上は 1 000 mm の高さから落下させる。この場合,溶接部は 衝撃面の反対側に置く。ただし,ライニング管 D は,ポリエチレン被覆する前に行う。 単位 mm 図 3-落すい衝撃試験装置 落すい衝撃試験装置 10.8 浸出試験 給水装置に使用するライニング管の浸出試験は,附属書 附属書 A による。また,水道施設に使用するライ ニング管の浸出試験は,附属書 附属書 B による。 10.9 亜鉛めっきの均一性試験 ライニング管 B の亜鉛めっきの均一性試験は,JIS H 0401 の箇条 6[均一性試験方法(硫酸銅試験) ] によって行う。 10.10 ポリエチレン被覆試験 ライニング管 D のポリエチレン被覆試験は,次の試験を行う。 6 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) a) ピンホール試験 ピンホール試験は,JIS G 3469 の 10.2(ピンホール試験)による。 b) ピール強度試験 ピール強度試験は,JIS G 3469 の 10.3(ピール強度試験)による。 10.11 試験結果の数値の表し方 10.2 及び 10.4 の試験結果は,規定の数値より 1 桁下の位まで求め,JIS Z 8401 の規則 規則 B によって丸 める。 11 検査 ライニング管の検査は,次による。 a) ライニング管の検査は,表 表 5 の検査項目及び試料数について行い,箇条 5~箇条 8 及び箇条 12 に 適合しなければならない。 表 5-検査項目及び試料数 検査項目及び試料数 検査項目 試料数 外観及び形状 寸法 全数行う。 外径 呼び径 15 A~50 A は,呼び径ごとに 2 000 本又 長さ 65 A~100 A は,呼び径ごとに 1 000 本又はその はその端数を一組として 1 本抜き取る。呼び径 端数を一組として 1 本抜き取る。 内面 内面皮膜厚さ 呼び径ごとに 250 本又はその端数を一組として 外面被覆厚さ 1 本抜き取る。 ピンホール 呼び径ごとに 250 本又はその端数を一組として 1 本抜き取る。 外面 ライニング管 B ピール強度 呼び径 15 A~50 A は,呼び径ごとに 2 000 本又 曲げ はその端数を一組として 1 本抜き取る。呼び径 へん平 65 A~100 A は,呼び径ごとに 1 000 本又はその 落すい衝撃性 端数を一組として 1 本抜き取る。 浸出性 一定期間及び品質変更の都度行う。 亜鉛めっきの均一性 JIS G 3452 の 11.3 a)(試験片の採り方及び数) による。 ライニング管 D ピンホール JIS G 3469 の 10.2(ピンホール試験)及び 10.3 ピール強度 (ピール強度試験)による。 表示 b) 全数行う。 内面皮膜厚さ,ピンホール,内面ピール強度,曲げ,へん平,落すい衝撃性,亜鉛めっきの均一 性,外面被覆厚さ,外面被覆ピンホール又は外面被覆ピール強度が,箇条 5 及び箇条 7 に適合しな かった場合は,JIS G 0404 の 9.8.2.2 a)(試験単位が製品 1 個のとき)によって再検査を行うこと ができる。 なお,この検査で全てが適合した場合,その組は合格とする。 7 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 12 表示 次の事項は,容易に消えない方法で,ライニング管の外面に表示しなければならない。 a) ) | ( の記号 b) 給水装置用及び水道施設用の共用を示す記号又は略号 c) 製造業者名又はその略号 d) 種類の記号 e) 呼び径 f) 製造年月 g) ストライプ 8 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 附属書 A (規定) 浸出性及び浸出試験方法(給水装置) A.1 浸出性 給水装置に用いるライニング管の浸出性は,給水装置の構造及び材質の基準に関する省令によるこ ととし,表 表 A.1 の基準に適合しなければならない。 表 A.1-ライニング管の浸出性 ライニング管の浸出性 項目 基準 鉄及びその化合物 給水装置の構造及び材質の基準 有機物[全有機炭素(TOC)の量] に関する省令の別表第一“給水 味 装置の末端以外に設置されてい 臭気 る給水用具の浸出液,又は給水管 色度 の浸出液に係る基準”による。 濁度 残留塩素の減量 A.2 mg/L 0.7 以下 共通的な条件 共通的な条件は,JIS S 3200-7 の 5.(共通的な条件)による。 A.3 浸出液の調製方法 浸出液の調製方法は,JIS S 3200-7 の 6.(浸出液の調製方法)による。ただし,残留塩素の減量の 試験に用いる浸出液の遊離残留塩素濃度は,1.0 mg/L~1.2 mg /L とする。 A.4 試料液の調製 試料液の調製は,JIS S 3200-7 の 7.1.2(給水管)及び 7.3(試料液の保存)による。 A.5 供試管 供試管は給水装置用として製造する最小呼び径のライニング管を用いるものとする。 A.6 分析方法 検水の分析方法は,JIS S 3200-7 の 8.(分析方法)による。 A.7 評価(判定 評価 判定) 判定 評価(判定)は,A.1 に適合していなければならない。 9 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 附属書 B (規定) 浸出性及び浸出試験方法(水道施設) B.1 浸出性 水道施設に用いるライニング管の浸出性は,水道施設の技術的基準を定める省令によることとし, 表 B.1 の基準に適合しなければならない。 表 B.1-ライニング管の浸出性 ライニング管の浸出性 項目 基準 鉄及びその化合物 “水道施設の技術的水準を定め 有機物[全有機炭素(TOC)の量] る省令”の別表第二による。 味 臭気 色度 濁度 残留塩素の減量 B.2 mg/L 0.7 以下 共通的な条件 化学分析に関する共通的な条件は,JWWA Z 108 の 5.(共通的な条件)による。 B.3 浸出用液の調製方法 浸出用液の調製方法は,JWWA Z 108 の 6.(浸出用液の調製方法)による。 B.4 浸出試験における浸出液の調製 浸出試験における浸出液の調製は,JWWA Z 108 の 7.(浸出試験における浸出液の調製)による。 B.5 供試管 供試管は,水道施設用として製造する最小呼び径のライニング管を用いる。 B.6 洗浄 洗浄は,JWWA Z 108 の 7.1.1(管)の a)(洗浄)による。 B.7 コンディショニング コンディショニングは,JWWA Z 108 の 7.1.1 b)(コンディショニング)による。 10 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) B.8 浸出 浸出は,JWWA Z 108 の 7.1.1 c)(浸出)による。 B.9 空試験 空試験は,JWWA Z 108 の 7.3[空試験(浸出試験) ]による。 B.10 分析方法 検水の分析方法は,JWWA Z 108 の 8.(分析)による。 B.11 評価(判定 評価 判定) 判定 評価(判定)は,B.1 に適合していなければならない。 11 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 附属書 C (規定) ポリエチレン粉体 C.1 性能 性能は,次による。 ポリエチレンの性能 ポリエチレン粉体に使用するポリエチレンの性能は,C.3 a)~e)によって a) 試験を行い,表 表 C.1 に適合しなければならない。 表 C.1-ポリエチレンの性能 ポリエチレンの性能 性能項目 性能 適用試験箇条 kg/m3 920 以上 C.3 a) MPa 10 以上 C.3 b) % 300 以上 C.3 b) HDD 40 以上 C.3 c) ビカット軟化温度 ℃ 85 以上 C.3 d) 吸水率 % 0.04 以下 C.3 e) 密度 引張破壊応力 引張破壊呼びひずみ 硬さ ポリエチレン粉体の性能 ポリエチレン粉体の性能は,C.3 f )によって試験を行い,表 表 C.2 に適 b) 合しなければならない。 表 C.2-ポリエチレン粉体の性能 ポリエチレン粉体の性能 C.2 性能項目 性能 適用試験箇条 耐塩素水性 水泡発生がない。 C.3 f ) 材料 材料は,次による。 なお,安定剤及び顔料は,ポリオレフィン等衛生協議会の“ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器 包装等に関する自主規制基準”に適合しているもの[顔料については,酸化チタン,銅フタロシアニ ン,アルミン酸コバルト及びカーボンブラック(0.005 %以下)]を用いる。 a) ポリエチレン ポリエチレンは,エチレン重合体を主体とし,微量の安定剤及び顔料を加えたも のとする。 b) ポリエチレン粉体 ポリエチレン粉体は,ポリエチレンに微量の顔料などを加え水色に着色した もので,ライニング後は,品質が均一で水に侵されず,かつ,水質に悪影響を及ぼさないもので なければならない。 12 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 試験方法 C.3 ポリエチレン及びポリエチレン粉体の試験方法は次による。 なお,試験片は,JIS K 6922-2 の箇条 3(試験片の作製)によって作製し,JIS K 6922-2 の箇条 4 (試験片の状態調節)によって状態調節を行う。 a) 密度試験 密度試験は,JIS K 7112 によって行う。 b) 引張試験 引張試験は,JIS K 7161-1 によって行い,引張破壊応力及び引張破壊呼びひずみを測 定する。試験条件などは,次による。 1) 試験片の形状は,図 図 C.1 による。 2) 試験速度は,200 mm/min±10 %とする。 3) 試験中に生じたきずの箇所で破断したり,標線間(図 図 C.1 の G)の外側で破断した場合は,そ の結果を採用せず,その数だけ再試験を行う。ただし,この試験片がかなり冷延伸されてお り,かつ,破断箇所が冷延伸の進行している部分,又は既に冷延伸された部分であれば,そ の結果を採用してもよい。 4) 測定は,規定性能を上回ったところで中断してもよい。 単位 A: 全長(最小) 115 F: 大半径 25±2 B: 両端の幅 25±1 G: 標線間距離 25±1 C: 平行部分の長さ 33±2 H: つかみ具間距離 80±5 D: 平行部分の幅 6 E: 小半径 14±1 I: 厚さ mm 2.0±0.2 図 C.1-引張試験片の形状 引張試験片の形状 c) 硬さ試験 硬さ試験は,JIS K 7215 のタイプ D によって行う。 d) ビカット軟化温度試験 ビカット軟化温度試験は,JIS K 7206 の A50 法によって行う。 e) 吸水率試験 吸水率試験は,JIS K 7209 の 6.2(A 法)によって行う。試験片の形状は 60 mm×60 mm×1 mm の平板とする。 f) 塩素水試験 塩素水試験は,JWWA K 144,145 の附属書 附属書 D(水道配水用ポリエチレン管及び継 手の塩素水試験方法)による。ただし,標準的な試験片の形状は,50 mm×60 mm×1 mm の平 板とし,試験片の表面積は次の式によって算出する。 S = 2 x y +2( x + y )t ここに,S:表面積 t:厚さ (mm2) (mm) x:縦の長さ(mm) 13 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) y:横の長さ(mm) 容器の中に入れる各試験片の表面積の和と容器に注入する供試水の比率とが 100 mm2 当たり 1.2 mL 以上となるように水量を決定する。 C.4 検査 検査は,次による。 なお,各試験はポリエチレン製造業者が行い,ライニング管製造業者に試験成績書を提出する。 注文者から要求があった場合,ライニング管製造業者は,試験成績書を注文者に提出する。 a) ポリエチレン ポリエチレン粉体に使用するポリエチレンの検査は,製造ロットごとに C.3 a) ~e)によって試験を行い,表 表 C.1 に適合していなければならない。 b) ポリエチレン粉体 ポリエチレン粉体の耐塩素水の検査は,初回製造時及び材料変更時に C.3 f )によって試験を行い,表 表 C.2 に適合していなければならない。 14 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 附属書 D (参考) 取扱い上の注意事項 D.1 保管及び輸送上の注意事項 保管及び輸送上の注意事項は,次による。 ライニング管の保管は,なるべく平たんな場所を選び,必要な場合には枕木を敷いて,管の自重 a) による曲がりなどが発生しないように保管する。 なお,保管は屋内とする。やむを得ず屋外に保管する場合は,直射日光又は雨を防ぐため,シ ートなどによって覆いをする。 b) 落下などによって曲がり,変形が生じるような衝撃を与えてはならない。 c) 火気又は熱源に近付けてはならない。 d) 運搬には,ナイロンスリング,クッション材などを使用し,外面にきずが付かないようにする。 D.2 配管上の注意事項 配管上の注意事項は,次による。 a) 配管に当たっては,内外面の状態をよく確かめる。万一,取り扱い時に発生した有害な欠陥が認 められた場合は,その部分を切断除去する。 b) 管の切断に当たっては,自動金のこ盤,旋盤等を用いて,切断部に高温が発生しないようにする。 なお,ガス切断,アーク切断,高速と(砥)石及びパイプカッターは使用してはならない。 c) 管の接合は,ガス溶接及びアーク溶接を行ってはならない。 d) 管をねじ加工するときは,ねじゲージなどを用い,JIS B 0203(管用テーパねじ)の寸法に仕 上げる。また,切削油は水道用ねじ切り油剤を使用し,管内及びねじ部に付着したねじ切り油 剤は,水洗いする。 e) 管端の内面ライニング部は,面取りを行う。 f) 防食シール剤は,水道用液状シール剤を使用する。 g) ねじ継手には,水道用ライニング鋼管用管端防食形継手を使用することが望ましい。また,埋設 するときは,同継手の外面をプラスチックで覆った外面被覆継手を使用することが望ましい。 h) 管のねじ込みに当たっては,表 表 D.1 に示す標準トルクを参考に行うことが望ましい。 なお,転造ねじを使用する場合は,転造ねじ専用シール剤を使用することが望ましい。一般シ ール剤を使用した場合,締め込むのに高トルクを要するため,注意が必要である。 i) ねじ戻しは,漏水,管端腐食の原因となるため,行ってはならない。 j) 外面のきず及び余りねじ部は,補修剤,仕上げ塗料などで処理する。 k) 地中埋設配管に使用する場合,SGP-PD 以外は,防食テープ,ポリエチレンスリーブなどの被覆 を施すといった防食対策を講じる必要がある。 l) SGP-PD を立上がり管などの屋外露出配管に使用する場合は,テープなどを巻いて直射日光から 外面被覆を保護する必要がある。 m) ライニング管 D の取扱いは,次による。 15 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。 JWWA K 132:0000(水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管) 規格改正案(公開縦覧版) 1) 被覆のきずを極力避けるため,外面被覆鋼管用専用冶工具(チャック,パイプレンチ,万力 歯)を使用する。 2) ねじ込みは,その管径に適合した外面被覆鋼管用パイプレンチを使用し,無理なねじ込みを してはならない。 3) ライニング管 D に外面被覆継手を使用する場合は,管と継手との隙間をパテなどで十分シ ールする。また,管の鋼面に達するような著しいきずは,防食テープなどで補修する。 表 D.1-標準トルク 標準トルク 単位 N・m D.3 呼び径 標準トルク 15 A 40 20 A 60 25 A 100 32 A 120 40 A 150 50 A 200 65 A 250 80 A 300 100 A 400 分水栓の取付け上の注意事項 分水栓の取付け上の注意事項は,次による。 分岐に当たっては,水道用サドル付分水栓の“鋼管用”を用いる。ただし,ライニング管 D の a) 場合は,外径が若干大きいので,専用のものを用いる。 せん孔は,通水中に行う。分岐サドルのコックを開放の状態でせん孔すれば,開孔時の排水に伴 b) って切削くずがよく排出される。 なお,せん孔時においては,内面ライニング部の剝離及びライニング管 D における摩擦熱に よる外皮の損傷が起きないように,適当なきりの送り速度で行う。 せん孔用きりは,ホールソー形のものが適している。 c) D.4 その他の注意事項 その他の注意事項は,次による。 a) 寒冷地における解氷作業には,直火を用いてはならない。 なお,解氷には蒸気又は熱湯を使用する方法や電気的な方法がある。 b) 電気的に解氷する場合は,ライニング管 D では,外面の防食効果を低下させないよう端子などの 取り方に注意する。 16 これは公開縦覧用の規格案です。正式な規格書ではありません。
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