再生医療が実現する未来の医療 ~脳と神経~ 脳梗塞・アルツハイマー・パーキンソン病 世界中で大よそ1500万人以上が罹患し、先進国成人における身体障害の主要な原因 とされる脳卒中は、脳への血流が途絶えることで、血中の酸素や栄養素が失われ、神経 細胞は死滅する。近年、損傷した脳の神経細胞に新たに幹細胞を移植し補填する、ある いは、神経栄養因子と呼ばれる幹細胞を脳に注入し、自壊しつつある神経細胞を助ける ことで、脳卒中の治療機会を増幅することに役立つと考えられ、広く研究が行われて いる。また、脳の中のドーパミン神経が変性し、壊れていくパーキンソン病では、これ まで根本的な治療法はなく、病気の進行を遅らせる治療法すら確立されていなかった。 しかし、最近になってパーキンソン病に関連するPARK2遺伝子異常のある患者さんから iPS細胞を作製し、患者の脳内で起きたものと同様の現象を再現することに成功した。 さらに、家族性アルツハイマー病患者の体細胞からiPS細胞をつくり、アルツハイマー病 の発症機序についても解明された。今後、これらの成果に依って初期診断の精度向上、 病気発症のメカニズムや、治療薬の開発に役立つことが期待される。iPS細胞を使った 再生医療の実現は、国民の関心も高く社会的影響も大きい。 まずは現実的な治療について概説し、再生医療の最新知見を利用し、神経難病を 克服することを目指す臨床応用最前線について詳しく説明する。 講 師 紹 介 慶應義塾大学医学部長 慶應義塾大学医学部生理学教室教授 岡野 栄之(おかの ひでゆき)先生 <学歴・職歴> 1983年 3月 慶應義塾大学医学部卒業 1989年 10月 米国ジョンス・ホプキンス大学医学部生物化学教室研究員 1994年 9月 筑波大学基礎医学系分子神経生物学教授 1997年 4月 大阪大学医学部神経機能解剖学研究部教授 (1999年 4月より大学院重点化に伴い大阪大学大学院医学系研究科教授) 2001年 4月 慶應義塾大学医学部生理学教室教授 ~現在に至る 2007年 10月 慶應義塾大学大学院医学研究科委員長 2008年 7月 グローバルCOEプログラム「幹細胞医学のための教育研究拠点」 (医学系、慶應義塾大学)拠点リーダー 2014年 4月 「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト」 プロジェクトリーダー 2015年 4月 慶應義塾大学医学部長 <専門領域> 分子神経生物学、発生生物学、再生医学 <受賞歴> 三四会賞、加藤淑裕賞、北里賞、塚原仲晃賞、ゴールドメダル賞、 Distinguished Scientists Award、日本医師会 医学賞、文部科学大臣表彰・科学技術賞、 Lead Reviewer Award 、井上学術賞、紫綬褒章、 Johnson & Johnson Innovation Award、Stem Cell Innovator Award, ベルツ賞 セミナー概要 <予約制> 会場のご案内 【テーマ】 再生医療が実現する未来の医療 ~脳と神経~ 脳梗塞・アルツハイマー・パーキンソン病 【講 師】 慶應義塾大学医学部長 慶應義塾大学医学部生理学教室教授 岡野 栄之(おかの ひでゆき)先生 【日 時】 2015年5月20日(水) 【会 場】 日経ホール&カンファレンスルーム (日経・大手町セミナールーム2) 【費 用】 無料ご招待 18時30分 開演 ~日経ホール&カンファレンスルーム(大手町セミナールーム2)~ 住所:東京都千代田区大手町1-3-7 日経ビル6階 交通:都営地下鉄[三田線]:「大手町駅」大手町方面改札 徒歩6分 東京メトロ[千代田線/丸ノ内線/半蔵門線/東西線] 「大手町駅」C2b出口直結 お申込み・お問合せはBRBメディカルサロン事務局で承ります。 TEL.03-3343-4511 FAX.03-3343-5845 (受付:月~金曜日9:30~17:30)
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