HANNOVER MESSE 2015 国際産業技術見本市 会期:2015 年 4 月 13 日~17 日 会場:ドイツ・ハノーバー国際見本市会場 2015 年 3 月 HANNOVER MESSE 2015 風力タービン:極限の品質管理とドライブ・テクノロジーの結晶 20 年間あるいは 175,000 時間もの劣悪な環境条件下で、また予期しない過大な負荷にも 耐え、さらに保守のいらない風力タービン、これが風力発電装置メーカーのドライブコ ンポーネントに突き付けられた要望で、風力技術は分野のドライブコンポーネントやシ ステムメーカーの最大の関心事となっている。オフショアあるいはオンショアを問わず 昼夜を通して風からエネルギーへの変換が可能で堅牢な製品であれば、そのメーカーは 他の工業分野からの高度な要求にも対応できると言える。 ドイツメッセ(株)の HANNOVER MESSE 担当上級副社長 Marc Siemering(マルク・ジ メリング)は、HANNOVER MESSE 2015 の Motion, Drive & Automation(MDA)分野 について次のように述べている。「これはギヤボックスやジェネレーター、それにクラ ッチやブレーキ、回転ブレード、パワートランスミッションの分野にも共通して要求さ れることであり、この分野のメーカーにとって、膨大な市場が風力エネルギー分野に広 がっている。多くの風力タービンの需要を背景に成長を重ねたメーカーが HANNOVER MESSE 2015 の MDA で重点的に風力発電向けのソリューションを重点的に披露する」 パワートランスミッションに特化したドイツの KTR Kupplungstechnik 社エンジニアリ ング事業部門マネージャーNorbert Partmann(ノーベルト・パートマン)氏は自社製品 について「弊社の薄膜スチールを使用したクラッチは世界の風力エネルギー分野で幅広 く使われている。20 年前に 250KW 発電機向けにドライブライン事業を始め、今や 7MW の発電機用にも製造している」と説明している。また KTR 社は 4 万を超える風力 発電機に供給を行っている。 KTR 社は今年、MDA で最新の耐久性の高いカップリング技術を展示発表する。様々な ブレーキシステムを構成する完全なサブアセンブリとして販売増加している製品である。 同社は特に風力タービン向けの統合システムを開発してきたが、最新のユニットには最 高 1.6N あるいは 160 トンの制止力を持つものがある。1 つまたは 2 つのギヤを内蔵した 中速度の多極ジェネレーター内で生じる高レベルのトルクを伝達できる技術も展示する。 統合システムへの需要傾向が顕著になっていることは Parker Hannifin 社の風力タービン にも反映されている。事業開発部長 André Herrmann (アンドレ・ヘアマン)氏は同社 のアプローチを「風力タービンの製造業者やユーザーは、投資額や管理費を極力抑え、 最大の効果を上げることに最大の関心を払っている。ドライブ技術のサプライヤーは、 統合されたソリューションによりその目的の達成に貢献することができる。新しい傾向 として統合的な風力タービンが持つ問題の解決方法には、エネルギー備蓄機能が含まれ 1 HANNOVER MESSE 2015 国際産業技術見本市 会期:2015 年 4 月 13 日~17 日 会場:ドイツ・ハノーバー国際見本市会場 るようになっている。これらは全て厳重な検査を経て作られている油圧式アセンブリ、 ピッチ調整システム、抑止システム、フィルターやコネクターと並んで弊社は蓄電ソリ ューションもターンキーの形で提供することができる。今回 MDA では、自社の優れた 技術を統合した製品を展示発表する」と説明している。 ドイツ南部ボーデン湖畔のフリードリヒスハーフェンに拠点を置くドライブラインとシ ャーシ技術のプロバイダーFZ 社の風力部門は、風力タービン用ギヤボックス開発の最新 状況を発表する。展示製品の中には円錐型の遊星歯車コンポーネントを内蔵した 3MW クラスの新世代型ギヤボックスもあり、2,000~3,100kNm のトルク帯で稼働する。 風力エネルギーの専門家は、MDA を新製品に関する情報交換の場として、また業界の最 新トレンドの把握や課題に関する意見交換の場として活用しているが、その中で話題と なるのが、ドライブコンポーネント内で亀裂や粉砕を発生原因となるホワイトエッチン グクラック(WEC)と呼ばれる障害への対策や耐摩擦ベアリングである。世界有数の耐 摩擦ベアリングメーカーの何社かはこの問題に関して緻密な調査を行い、その結果を反 映させた最新のソリューションを MDA で発表する。 Schaeffler Technologies 社の再生エネルギー・原料部門の部長 Matthias Schramm(マテ ィアス・シュラム)氏は「弊社は、WEC 現象を減少させる能率的でコスト効果の高い技 術を開発した。それは軸受けの硬度を高熱処理で上昇させることと、外輪と内輪および ローラーのブラックオキシード(黒染)・コーティング処理を組み合わせることである」 と述べている。同社が開発したブラックオキシード・コーティングは Durotect B と呼ば れ、スリップから発生する障害のリスクを軽減し、駆動力を上げ、腐食を防ぎ、もちろ ん WEC か ら の 保 護 機 能 も 備 え て い る 。 こ の 技 術 は Mancrodur® ( 浸 炭 窒 化 鋼 /32MnCrMo6-4-3)で作製されたベアリングにも応用でき硬度を上げることができる。 WEC への別対策として、ベアリングを Cronidur 30 と呼ばれる特殊な高機能鋼で作製す ることがある。Schaeffler 社は Cronidur 30 を使用することで WEC の完全排除は可能で あるとしている。「弊社は Cronidur 30 を使用したベアリングが WEC を引き起こしたと いう報告は未だ受けていない。この素材は負荷値を 70%まで引き上げベアリングの寿命 延ばすと同時に防錆効果を上げることができる」と、シュラム氏は説明している。 MDA 2015 では他にも数多くのベアリングメーカーが WEC 問題の解決策を発表する。 風力タービン向けの耐久力をもつ高機能コンポーネントの開発に費やしたドライブ技術 メーカーの膨大な努力や投資は、他の工業分野でも活用され報われることは間違いない。 KTR 社のパートマン氏は、「風力エネルギー分野の検査、認証取得、品質管理に要求標 準は非常に高く、例えばカップリング技術に関する仕様書などは 180 ページにも達する 2 HANNOVER MESSE 2015 国際産業技術見本市 会期:2015 年 4 月 13 日~17 日 会場:ドイツ・ハノーバー国際見本市会場 ほどである。言い換えればハノーバーで開催される MDA の風力エネルギーの分野で展 示されているドライブコンポーネントやシステムを見れば、それらのすべては高度な要 求標準を想定し、厳密な検査を通して作製されていることが分かる」と出展される製品 の水準の高さを強調している。 ドイツメッセ株式会社は、ハノーバーで開催される MDA に加え、同テーマの専門展示 会を世界の重要市場でも開催している。PTC ASIA(上海)、MDA SOUTH AMERICA (サンパウロ)、MDA INDIA(デリー)、MDA NORTH AMERICA(シカゴ)、WIN World of Industry(イスタンブール)。 HANNOVER MESSE – 世界の最新イノベーションが結集 世界最大規模の国際産業技術見本市 HANNOVER MESSE は毎年、ドイツ・ハノーバー で開催されている。次回の HANNOVER MESSE は、2015 年 4 月 13 日から 17 日までイ ンドを公式パートナーカントリーに迎えて実施され、Industrial Automation、Motion, Drive & Automation(MDA)、Energy、Wind、MobiliTec、Digital Factory、ComVac (圧縮空気・真空技術)、 Industrial Supply、SurfaceTechnology(表面処理技術)、 Research & Technology(研究技術)の 10 の専門展示会で構成される。特に、Industrial Automation & IT、動力伝達と制御、エネルギーと環境技術、産業用部品、生産技術とサ ービス、研究開発が重点分野となる。 詳細はウェブサイトをご覧ください。(www.hannovermesse.de/home) ドイツメッセ株式会社(Deutsche Messe AG) ドイツ・ハノーバーを本拠地とするドイツメッセ株式会社は、世界 10 大見本市企業の一 社であり、世界最大の国際見本市会場を運営している。2013 年には 3 億 1,200 万ユーロ (約 430 億円)の売上高を計上した。同年には世界各地で 119 の見本市と会議を企画開 催し、その出展社数は計 4 万 1,000 社、来場者数は合計で 400 万人にのぼった。CeBIT ( IT 通 信 ) 、 HANNOVER MESSE ( 産 業 技 術 ) 、 BIOTECHNICA ( 生 命 工 学 ) 、 CeMAT(イントラロジスティクス)、didacta(教育)、DOMOTEX(フロアカバリン グ)、INTERSCHUTZ(防火・救助)LIGNA(木材加工・林業)などの、世界をリード する各種産業見本市を運営。従業員数は 1,000 名を超え、100 か国以上で計 66 の代表事 務所、子会社、支店を展開している。 上記リリース詳細はこちらをご覧ください。 見本市に関する詳細は下記へお問い合わせ下さい。 ハノーバーフェアーズジャパン株式会社 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-5-1 Tobunsha BLDG. 1 階 Tel 03-5215-7121 FAX 03-5215-7122 www.hannovermesse.co.jp 3
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