甲府市地域福祉推進計画(PDFファイル)

2015~2019
甲府市
地域福祉推進計画
平成 27 年度~平成 31 年度
平成 27 年3月
甲
府
市
甲府市社会福祉協議会
1
1
はじめに
本市では、第五次甲府市総合計画の基本構想に基づき、平成
22 年3月に保健福祉施策に関わる総合的な計画として、「第
2次健やかいきいき甲府プラン」を策定し、計画に掲げた諸施
策の着実かつ効果的な推進に取り組んでまいりました。
こうした中、人口減少や少子高齢化が進行し、一人世帯や核
家族世帯が増加する社会において、人と人とのつながりの希薄
化も進み、地域における相互扶助力が低下するなど社会環境が大きく変化してきておりま
す。一方で、東日本大震災をはじめとする近年の大規模な自然災害の発生などにより、改
めて、地域の絆や近所同士の見守り、支え合う力の重要性を再認識させられるとともに、
地域福祉の担い手不足、引きこもりや孤独死といった新たな課題も表面化してきておりま
す。これらの課題に対応するため、自分でできることは自己努力する「自助」、相互扶助と
しての「共助」、公的サービスの「公助」、これら3助のバランスがとれ、多くの方々との
連携や協働による取組が一層求められております。
今回策定しました「第3次健やかいきいき甲府プラン」では、子どもからお年寄りまで
市民のだれもが生涯を通じて、安心して健やかに暮らすことができるまちづくりを目指し、
「共に生き
互いに支え合い
だれもが安心して健やかに暮らせるまちづくり」を基本理
念といたしました。
このプランを構成する計画の一つである「地域福祉推進計画」は、より実効性を高める
計画とするため甲府市社会福祉協議会と共同で策定いたしました。本計画では、
「思いやり
と支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く」
「地域におけるつながりを深め
交流とふれあいのまちをつくる」
「住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用で
きる仕組みをつくる」の3つの計画目標を掲げ、
「3助」の再構築に向け、地域福祉を担う
人づくりやネットワークづくりなどを施策として位置づけ、地域や市民の皆様との連携の
もと、効果的な地域福祉の推進に取り組んでまいります。
結びに、本計画の策定にあたり、アンケート調査などを通じて、貴重なご意見をいただ
きました市民の皆様や、熱心にご検討をいただきました「甲府市保健福祉計画策定市民懇
話会地域福祉推進計画策定部会」の委員の皆様及び関係各位に厚くお礼申し上げます。
平成 27 年3月
甲府市長
2
樋 口 雄 一
はじめに
甲府市社会福祉協議会では、平成 22 年度から5年間を計画
期間とする「甲府市地域福祉推進計画」に基づき、地域の福祉
力を高めるための個別施策について、地域の関係者の方々や各
種関係団体、甲府市などと連携を図りながら事業の推進に取り
組んでまいりました。
この度の計画策定は、平成 27 年度から平成 31 年度までの計画期間について、これま
でと同様に、甲府市の「地域福祉計画」と市社協の「地域福祉活動計画」とを、地域福祉
を軸として共に地域の生活・福祉課題を解決していくための協働体制として捉え、一体化
して策定することで実効性を高める計画といたしました。
人口減少社会の到来や少子高齢化の急速な進展、更には核家族化の進行などにより、家
庭としての機能が次第に弱体化し、
「共に支え合い・助け合い」といった地域住民相互の社
会的意識も希薄化して、地域を取り巻く環境は大きく変化してきております。このため、
住民参加による地域づくりを通じて地域住民の社会的孤立を防ぎ、誰もが社会との「絆」
を感じながら安心して生活できる基盤づくりを早急に構築する必要があります。
このような状況の中で、甲府市社会福祉協議会におきましても、社会の変化に的確に対
応するため、市民の皆様や各種団体、地区社協、ボランティアなどと一体となり、協働し
て新たな仕組みづくりを考えていくことが喫緊の課題となっています。こうした考え方を
具現化し、各地区の実情に合った活動を推進させるための指針となるこの地域福祉推進計
画を、それぞれの立場で具体的な行動計画として共に取り組んでいただけるようご協力を
お願いする次第です。
結びに、本計画の策定にあたり、地域の課題について様々なご意見をいただきました、
甲府市地域福祉推進計画ワークショップに参加された皆様及び関係各位に厚くお礼申し上
げます。
平成 27 年3月
社会福祉法人 甲府市社会福祉協議会
会長
3
佐 藤
健
目
次
第1章 計画策定の趣旨 ..................................................... 1
1 計画策定の背景と目的 ................................................. 1
2 計画の名称 ........................................................... 2
3 計画の期間 ........................................................... 2
4 計画の位置づけ ....................................................... 3
5
6
7
8
計画策定の経緯
計画の法律根拠
計画の策定体制
計画の進行管理
....................................................... 5
....................................................... 7
....................................................... 8
....................................................... 8
第2章 地域福祉を取り巻く現状 ............................................. 9
1 地域別の世帯数と人口 ................................................. 9
2 民生委員・児童委員による相談・支援の状況 ............................ 11
3 地域福祉に関する市民の意識(アンケート調査結果の概要) .............. 12
4
5
地域福祉に関係する団体の状況(アンケート調査結果の概要) ............ 18
アンケート調査結果概要のまとめ ...................................... 24
第3章 計画目標と施策体系 ................................................ 25
1 計画目標 ............................................................ 25
2 施策と施策の方向 .................................................... 26
3 地域住民を支える重層的な圏域の設定 .................................. 27
4 施策体系 ............................................................ 29
第4章 施策の展開 ........................................................ 30
計画目標1 思いやりと支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く .. 30
施策1 地域福祉を担う人づくり .......................................... 30
計画目標2 地域におけるつながりを深め交流とふれあいのまちをつくる ........ 37
施策2 地域福祉のネットワークづくり .................................... 37
計画目標3 住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用できる仕組みをつくる ..... 51
施策3 地域における福祉サービスの提供体制の充実 ........................ 51
施策4 地域福祉による快適なまちづくり .................................. 66
1
資料編 .................................................................... 73
1 体系図・事業一覧表 .................................................. 73
2 数値目標一覧表 ...................................................... 77
3 甲府市地域福祉推進計画概略 .......................................... 78
4 策定経過 ............................................................ 80
5 甲府市保健福祉計画策定市民懇話会設置要綱と専門部会委員名簿 .......... 81
6 甲府市地域福祉推進計画ワークショップ設置要領と参加者名簿 ............ 84
7 甲府市地域福祉計画と甲府市地域福祉活動計画の一体的な策定に関する合意書 .. 88
8
9
甲府市地域福祉推進計画策定共同事務局の設置に関する要綱 .............. 91
用語解説 ............................................................ 93
本文中、
「*」印のついた言葉については、資料編の用語解説にて説明しています。
2
第
1章
計画策定の趣旨
1 計画策定の背景と目的
近年、少子高齢化の急速な進行や、産業構造の変化、ライフスタイルの多様化と核家
族化の進行などにより、地域社会では、かつての伝統的な家庭や地域の相互扶助機能が
弱まり、地域住民相互の社会的なつながりも希薄化しています。
また、高齢者や障がいのある人、子育て世帯をはじめとする市民が抱える生活課題*
も複雑多様化し、加えて、孤立死や虐待、周囲からの支援を拒む人への対応、認知症高
齢者や障がいのある人などの権利擁護*環境の整備、生活困窮者*への支援など、新たな
課題も多く発生しています。
さらに、近年多発している自然災害を受けて、地域の絆やコミュニティの必要性があ
らためて強く認識されるようになっています。
地域に目を向けると、地域福祉の担い手として、地域の福祉活動の推進に重要な役割
を担うボランティア*や地域組織の運営に携わる人々の高齢化が進み、女性の割合も増
加傾向にあり、男性や若い世代の地域福祉への参加が強く望まれているとともに、団塊
の世代(1947~1949 年生まれ)などの退職後の元気な高齢者を地域福祉の担い手と
して取り込むことは、地域の課題解決の大きな力として期待されています。
また、地域においては、公的な福祉サービスだけでは対応できない多様な生活課題*
がありますので、これらの生活課題*を住民が自らに関わるものと認識し、住民間で課
題を共有して解決に向かうような仕組みを作っていくことが求められており、こうした
地域における生活課題*を発見するためには、行政や民間団体を含む社会福祉事業者だ
けではなく、市民一人一人が自らの問題として認識し、住民同士が担い手となって、協
働*しながら課題解決を図っていく「地域福祉」の向上を強力に進める必要があります。
住民が地域の生活課題*に対する問題意識を共有し、解決のために協働*することは、地
域での人々のつながりの強化と、地域の活性化につながるという視点から、地域福祉の
推進は地域社会を再生する軸となりうるものとしても期待されます。
このような状況の中で、近年の福祉施策では、持続可能な社会保障制度の確立を図る
ため、個人の尊厳を尊重する視点から、個人の生活全体に着目し、たとえ障がいがあっ
ても、要介護状態になっても、できる限り地域の中でその人らしい暮らしができるよう
な基盤を整備していくとの考え方のもとに、
「持続可能な社会保障制度の確立を図るため
の改革の推進に関する法律」を制定するなど、地域で安心して暮らせる生活の確保、少
子化対策、介護施設や病院から地域における医療及び介護の総合的な確保への移行が進
められています。
1
本市における地域福祉の推進につきましては、平成 15(2003)年度に「甲府市地域
福祉計画」を市が、「甲府市地域福祉活動計画」を甲府市社会福祉協議会(以下「市社
協」という)が策定し、市と市社協が連携しながら、諸施策を推進してまいりました。
その後、平成 21(2009)年度に、「甲府市地域福祉推進計画」として、両計画を一体
的に策定し、この計画の期間が、平成 22(2010)年度から平成 26(2014)年度ま
でとなっており、本年度が計画の最終年度であるため、「甲府の地域力」の更なる向上
を目指し、平成 27(2015)年度からの新たな計画を策定したものであります。
2 計画の名称
この計画の名称は、
「甲府市地域福祉推進計画」とします。また、この計画は、社会福
祉法第 107 条の規定に基づいて市が策定する「地域福祉計画」と、市社協が策定する「地
域福祉活動計画」を、一体のものとした計画です。
甲府市地域福祉推進計画=地域福祉計画(市)+地域福祉活動計画(市社協)
3 計画の期間
この計画の期間は、平成27(2015)年度から平成 31(2019)年度までの 5 年間
とします。
2
4 計画の位置づけ
(1)地域福祉計画と地域福祉活動計画の位置付け
本計画は、社会福祉法第 107 条に基づく市行政計画としての「地域福祉計画」と、同
法第 109 条に規定されている市社協の「地域福祉活動計画」とを一体化した計画です。
これは、市と市社協が一体となり、地域福祉を軸として共に地域の生活・福祉課題を解
決していくための協働*体制を表しています。
「地域福祉計画」と「地域福祉活動計画」は、地域福祉の推進を図るという目的は同
じですがそれぞれに役割が異なります。
「地域福祉計画」は、地域福祉推進のための共通
理念やビジョンを明示し、地域で支え合う仕組みを構築する役割を有しています。一方
「地域福祉活動計画」は、市社協が中心となり、住民の地域福祉活動の創出や活性化を
支援していく役割を有しており、本計画は、この両計画を一体化することで実効性を高
める計画として策定しています。
甲府市地域福祉推進計画
地域福祉計画(市)
●地域福祉を推進する上での理念や方針を示す計画
●以下の3つの事項を一体的に定める計画
福祉サービスの適
切な利用の推進
提案
社会福祉を目的と
する事業の健全な
発達
地域福祉に関する
活動への住民の参
加の促進
小地域(身近な生活エリア)
公民の役割分担
支援・基盤整備
●地域(住民)・民間として何ができるのかの行動計画
●地域住民、民間の主体形成の計画
●地域住民、民間の主体形成の計画
地域福祉活動計画(市社協)
3
(2)他の分野別計画との関係
「甲府市子ども・子育て支援計画」、「甲府市障がい者福祉計画」、「甲府市高齢者支援
計画」は、それぞれ、児童福祉、障がい者福祉、高齢者福祉といった対象者ごとの福祉
施策を、それぞれの計画の領域としています。また、
「甲府市保健計画」は、健康づくり
や疾病予防などの分野を計画の領域としています。
これに対して、
「甲府市地域福祉推進計画」は、地域という場に注目して、これらの計
画に基づく施策を地域において総合的に推進する上での理念と、地域の福祉力を高める
ための個別施策を内容としており、対象者ごとの個別計画と横断的に関連するものであ
ります。
第3次健やかいきいき甲府プラン
保健計画
食育推進計画の一部施策を含む
子
ど
も
・
子
育
て
支
援
計
画
次
世
代
育
成
支
援
行
動
計
画
子
ど
も
・
子
育
て
支
援
事
業
計
画
障
が
い
者
福
祉
計
画
障
が
い
福
祉
計
画
を
含
む
地域福祉推進計画
地域福祉計画
地域福祉活動計画
4
高
齢
者
支
援
計
画
高介
齢護
者保
保険
健事
福業
祉計
計画
画
5 計画策定の経緯
平成 12(2000)年の社会福祉法の改正により、「地域福祉の推進」が基本理念の一
つとして位置づけられ、市町村において地域福祉計画を策定することが明文化されまし
た。
これを受けて、本市では、平成 15(2003)年度に初めて計画策定し、平成 21(2009)
年度に見直し、本年度に、平成 27(2015)年度からの新たな計画を策定したものです。
年
区分
平成 5 年
国
概
要
「国民の社会福祉に関する活動への参加の促進を図るための措置に関す
る基本的な指針」の告示(厚生省)
社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律の
公布・施行(厚生省)
平成 12 年
国
・
「社会福祉事業法」から「社会福祉法」に法名改正されるとともに、
「地
域福祉の推進」と「地域福祉計画」が法律に位置づけられた
(地域福祉計画に関する規定は、平成 15 年4月1日施行)
「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画策定指針の在り方
平成 14 年
国
について(一人ひとりの地域住民への訴え)」
(社会保障審議会福祉部会)
「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画の策定について」
の通知(厚生労働省)
平成 15 年
全社協
平成 16 年
甲府市
「地域福祉計画策定への協力並びに地域福祉活動計画推進における社会
福祉協議会の取り組み方針」
(全国社会福祉協議会)
「甲府市地域福祉計画」の策定(市)
「甲府市地域福祉活動計画」の策定(市社協)
災害時要援護者の避難支援ガイドライン策定(内閣府)
平成 18 年
国
平成 19 年
国
平成 20 年
国
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー
法)施行
・ハートビル法と交通バリアフリー法を統合
「市町村地域福祉計画の策定について」の通知(厚生労働省)
・要援護者の支援方策について市町村地域福祉計画に盛り込むべき事項
の通知
「地域における『新たな支え合い』を求めて-住民と行政の協働*による
新しい福祉-」(これからの地域福祉のあり方に関する研究会)
・地域における「新たな支え合い(共助)」を確立するという地域福祉の
役割と地域福祉を推進するための具体的な条件整備等を示す
「自然災害の「犠牲者ゼロ」を目指すための総合プラン」策定(内閣府)
5
年
区分
甲府市
平成 22 年
平成 24 年
国
国
平成 25 年
国
平成 27 年
甲府市
概
要
「甲府市地域福祉推進計画」の策定(市、市社協)
「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画の策定及び見直し
等について」の通知(厚生労働省)
・すでに地域福祉計画を策定済みの市町村においては、高齢者等の孤立
化の防止やセーフティネットの視点から、有効な計画内容となってい
るかなどについて点検し、必要に応じて計画の見直し等の対策を講じ
る
社会保障制度改革推進法施行
・年金、医療、介護、少子化対策など社会保障改革の基本方針
「地域において支援を必要とする者の把握及び適切な支援のための方策
等について」の通知(厚生労働省)
・
「孤立死」について、その防止対策をとりまとめ、先進的な取組を実施
している地域の事例も交えた総合的な通知を発出
生活保護法改正法成立(施行は平成 26 年)
・就労による自立の促進、不正受給対策の強化、医療扶助*の適正化等を
行う
生活困窮者自立支援法成立(施行は平成 27 年)
・生活保護に至る前の段階の自立支援策の強化を図るため、生活困窮者*
に対し、自立相談支援事業等を行う
「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」策定(内閣府)
・災害対策基本法の一部改正により、新たに、避難行動要支援者名簿の
作成、名簿情報の避難支援等関係者等への提供等の規定が設けられた
ことを受け、市町村を対象に、その事務に係る取組方法等を指針とし
て示す
「甲府市地域福祉推進計画」の策定(計画期間:平成 27~31 年度)
6
6 計画の法律根拠
(1)市町村地域福祉計画の策定(社会福祉法第 107 条)
市町村は、地域福祉の推進に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画
(以下「市町村地域福祉計画」という。)を策定し、又は変更しようとするときは、あ
らかじめ、住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者その他社会福祉に関する活
動を行う者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるとともに、その内容を公表
するものとする。
○地域における福祉サービスの適切な利用の推進に関する事項
○地域における社会福祉を目的とする事業の健全な発達に関する事項
○地域福祉に関する活動への住民の参加の促進に関する事項
(2)社会福祉法の目的(社会福祉法第 1 条)
この法律は、社会福祉を目的とする事業の全分野における共通的基本事項を定め、社
会福祉を目的とする他の法律と相まって、福祉サービスの利用者の利益の保護及び地
域における社会福祉(以下「地域福祉」という。)の推進を図るとともに、社会福祉事
業の公明かつ適正な実施の確保及び社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図り、
もって社会福祉の増進に資することを目的とする。
(3)地域福祉の推進(社会福祉法第 4 条)
地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う
者は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員
として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会
が与えられるように、地域福祉の推進に努めなければならない。
(4)社会福祉協議会(社会福祉法第 109 条第 1 項)
市町村社会福祉協議会は、一又は同一都道府県内の二以上の市町村の区域内において
次に掲げる事業を行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体であっ
て、その区域内における社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関す
る活動を行う者が参加し、かつ、指定都市にあってはその区域内における地区社会福
祉協議会の過半数及び社会福祉事業又は更正保護事業を経営する者の過半数が、指定
都市以外の市及び町村にあってはその区域内における社会福祉事業又は更生保護事業
を経営する者の過半数が参加するものとする。
○社会福祉を目的とする事業の企画及び実施
○社会福祉に関する活動への住民の参加のための援助
○社会福祉を目的とする事業に関する調査、普及、宣伝、連絡、調整及び助成
○前三号に掲げる事業のほか、社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るために
必要な事業
7
7 計画の策定体制
計画の策定に際して、関係団体や学識経験者及び市民等の意見を広く求めるために設
置した「甲府市保健福祉計画策定市民懇話会」の「地域福祉推進計画策定部会(11 名)」
において、地域福祉推進計画にかかる重要事項の検討を行うとともに、市社協が設置し
た「甲府市地域福祉推進計画ワークショップ*(71名)」において、現状の課題や意見
の整理を行いました。
また、関係部局が緊密な連携を図るため、「甲府市保健福祉計画策定庁内検討委員会」
及び「甲府市保健福祉計画部内策定会議」を設置しました。
さらに、市民の声を反映するためにアンケート調査を実施し、地域の実情や意向・ニ
ーズ等を踏まえた実効性のある計画策定のための基礎資料とするとともに、パブリック
コメント*を実施し、市民の意見を広く聴取する機会を確保しました。
なお、地域福祉計画と地域福祉活動計画を一体のものとして策定するために、市と市
社協において、「甲府市地域福祉推進計画策定共同事務局(12 名)」を設置しました。
8 計画の進行管理
計画目標の達成に向け、市と市社協とが緊密な連携を図りながら、事業の推進と進捗
状況の把握を行うとともに、この計画の進行管理と評価については、
「甲府市保健福祉計
画推進会議」において、点検及び評価を行います。
8
第
2章
地域福祉を取り巻く現状
1 地域別の世帯数と人口
■地区別人口動態比較
世帯数
地
域
地区名
平成16年
人口
平成21年 平成26年
平成16年
高齢化率
平成21年
平成26年
平成16年
平成21年
平成26年
琢美
2,172
2,116
2,106
5,018
4,582
4,278
28.8%
32.1%
34.4%
東
2,660
2,687
2,710
6,435
6,129
5,864
26.2%
30.1%
32.4%
3,682
3,765
4,213
8,322
8,105
8,234
21.2%
24.5%
25.8%
3,771
4,518
5,124
9,571
10,955
12,003
16.5%
17.3%
18.6%
東 里垣
部 玉諸
甲運
2,270
2,576
2,889
5,359
5,977
6,195
24.2%
25.1%
26.4%
14,555
15,662
17,042
34,705
35,748
36,574
22.4%
24.3%
25.6%
穴切
2,739
2,795
2,776
6,131
5,909
5,614
28.6%
31.0%
33.2%
貢川
3,587
3,793
4,030
8,351
8,456
8,677
21.0%
24.8%
26.8%
西 石田
部 池田
3,711
3,775
3,986
8,690
8,461
8,410
21.3%
25.7%
28.6%
3,235
3,426
3,661
8,195
8,429
8,662
15.9%
18.1%
19.9%
計
新田
2,092
2,162
2,280
4,888
4,545
4,613
17.1%
25.3%
31.6%
15,364
15,951
16,733
36,255
35,800
35,976
20.7%
24.5%
27.2%
伊勢
4,341
4,244
4,311
10,051
9,243
8,889
24.6%
29.1%
31.8%
湯田
2,441
2,431
2,410
5,917
5,550
5,231
31.3%
33.9%
35.0%
国母
3,809
3,965
4,198
9,366
9,215
9,363
20.1%
23.7%
26.1%
3,720
3,997
4,298
9,735
9,742
9,949
10.6%
14.0%
17.6%
4,587
5,465
6,298
11,979
13,716
15,458
16.7%
18.3%
19.5%
3,483
3,821
4,109
9,369
9,682
10,125
9.6%
12.0%
14.5%
22,381
23,923
25,624
56,417
57,148
59,015
18.0%
20.6%
22.6%
北新
3,000
2,847
2,730
6,366
5,804
5,495
27.3%
31.5%
32.8%
相川
4,750
4,665
4,670
10,908
10,460
10,171
22.6%
26.9%
29.3%
千塚
4,234
4,180
4,322
9,993
9,465
9,405
23.2%
27.9%
30.6%
4,227
4,304
4,442
10,812
10,377
10,118
19.6%
24.7%
29.8%
453
459
461
1,087
1,026
943
29.3%
31.0%
35.5%
105
92
81
186
152
116
67.2%
69.7%
72.4%
計
南
大国
部
山城
大里
計
北
羽黒
部
千代田
能泉・宮本
計
16,769
16,547
16,706
39,352
37,284
36,248
23.1%
27.5%
30.6%
富士川
1,706
1,658
1,591
3,681
3,327
3,045
32.7%
36.1%
38.5%
春日
1,282
1,418
1,697
2,697
2,805
3,123
34.4%
33.3%
30.5%
中 相生
央
部 新紺屋
朝日
1,595
1,591
1,651
3,476
3,234
3,101
32.7%
35.4%
36.4%
2,985
2,904
3,045
6,075
5,802
5,876
26.9%
29.4%
31.4%
2,666
2,666
2,598
5,818
5,642
5,232
32.1%
32.6%
36.0%
計
10,234
10,237
10,582
21,747
20,810
20,377
31.1%
32.8%
34.3%
1,714
1,850
2,013
5,680
5,471
5,347
-
26.2%
28.3%
-
138
133
-
327
275
-
45.0%
42.5%
-
1,988
2,146
-
5,798
5,622
-
27.2%
29.0%
26.9%
中 中道
道
上九一色
上
九 計
総数
79,303
84,308
88,833
188,476
192,588
193,812
21.9%
24.9%
外国人
5,377
3,900
-
5,681
5,748
-
1.8%
2.3%
-
総合計
84,680
88,208
88,833
194,157
198,336
193,812
21.3%
24.2%
26.9%
(資料)甲府市高齢者福祉基礎調査調べ
※地域の区分は甲府市高齢者支援計画における日常生活圏域の設定による。
※平成 16 年の総数及び総合計は、市町村合併前の中道地区と上九一色地区を除いた旧甲府市域の数値としている。
※平成 26 年の各地区の数値および総数は、外国人を含めた数値としている。
9
平成 16 年と平成 26 年を比較して、世帯数・人口ともに増加している地区は、玉諸・
甲運・貢川・池田・山城・大里・春日の 7 地区であり、東部、南部地域を中心として人
口が増加している状況であります。
また、世帯数は増加しているものの人口が減少している地区は、里垣・石田・新田・
国母・大国・千塚・羽黒・中道の 8 地区であり、この他の地区は、世帯数・人口ともに
減少している状況であります。(上九一色地区を除く。)
さらに、平成 26 年における高齢化率が 30%を超えている地区は、琢美・東・穴切・
新田・伊勢・湯田・北新・千塚・羽黒・千代田・能泉・宮本・富士川・春日・相生・新
紺屋・朝日・上九一色の 18 地区であり、北部、中央部地域を中心として高齢化が進展
している状況であります。
世帯数
0
2,000 4,000 6,000
人口
0
5,000 10,000 15,000
高齢化率
0%
琢美
琢美
東
東
里垣
里垣
玉諸
玉諸
甲運
甲運
穴切
穴切
貢川
貢川
石田
石田
池田
池田
新田
新田
伊勢
伊勢
湯田
湯田
国母
国母
大国
大国
山城
山城
大里
大里
北新
北新
相川
相川
千塚
千塚
羽黒
羽黒
千代田
千代田
千代田
能泉・宮本
能泉・宮本
能泉・宮本
富士川
富士川
富士川
春日
春日
春日
相生
相生
相生
新紺屋
新紺屋
新紺屋
朝日
朝日
朝日
中道
中道
中道
上九一色
上九一色
上九一色
琢美
東
里垣
玉諸
甲運
穴切
貢川
石田
池田
新田
伊勢
湯田
国母
大国
山城
北新
相川
千塚
羽黒
※横棒グラフの上段は平成 16 年、下段は平成 26 年
10
20%
40%
60%
80%
2 民生委員・児童委員による相談・支援の状況
民生委員・児童委員*は、地域における住民の福祉ニーズを日常的に把握し、その相談
や支援を行っており、その現状と推移は、次の表のとおりです。
分野別では平成 25 年度に「高齢者に関すること」が約 65%を占めており、内容別で
は「日常的な支援」が 32%となっていることから、高齢者の日常的な支援に対するニー
ズが多い状況であります。また、内容別で相談・支援の区分のいずれにも該当しない「そ
の他」の件数が大きな比率を占めており、相談内容が複雑・多様化しているものと思わ
れます。
年 度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
区分
項目
高齢者に関すること
14,394
62.7% 14,607
63.6% 12,222
62.9% 12,903
65.1% 12,231
64.6%
1,718
7.5% 1,672
7.3% 1,211
6.2% 1,132
5.7% 1,165
6.1%
2,618
11.4% 2,734
11.9% 2,870
14.8% 2,916
14.7% 2,759
14.6%
その他
4,222
18.4% 3,944
17.2% 3,116
16.0% 2,868
14.5% 2,792
14.7%
在宅福祉
3,459
15.1% 3,100
13.5% 2,046
10.5% 2,237
11.3% 1,838
9.7%
介護保険
1,065
4.6%
健康・保健医療
2,034
8.9% 1,818
7.9% 1,442
1.4%
1.5%
分 障がい者に関すること
野
別 子どもに関すること
相
談
・
支
援
の
件
数
子育て・母子保健
子どもの地域生活
内
容
別
件 数 構成比 件 数 構成比 件 数 構成比 件 数 構成比 件 数 構成比
子どもの教育・学校生活
生活費
321
1,390
769
1,807
937
337
4.1%
711
318
3.7%
767
662
3.5%
7.4% 1,401
7.1% 1,224
6.5%
1.6%
1.4%
249
1.3%
279
3.9%
6.1% 1,507
6.6% 1,307
6.7% 1,531
7.7% 1,502
7.9%
3.4%
3.3%
933
4.8%
841
4.2%
684
3.6%
7.9% 1,573
6.9% 1,065
5.5%
823
4.2%
584
3.1%
753
年金・保険
252
1.1%
277
1.2%
239
1.2%
190
1.0%
219
1.2%
仕事
404
1.8%
382
1.7%
230
1.2%
244
1.2%
170
0.9%
家族関係
973
4.2%
939
4.1%
717
3.7%
648
3.3%
649
3.4%
住居
490
2.1%
533
2.3%
438
2.3%
445
2.2%
559
3.0%
生活環境
931
4.1% 1,097
4.8%
911
4.7%
847
4.3%
978
5.2%
日常的な支援
5,243
22.8% 5,330
23.2% 5,218
26.9% 5,887
29.7% 6,063
32.0%
その他
3,814
16.6% 4,374
19.1% 3,844
19.8% 3,679
18.6% 3,566
18.8%
22,952
22,957
19,419
19,819
18,947
その他の活動件数
47,494
81,726
49,645
49,867
48,873
合計
70,446
104,683
69,064
69,686
67,820
小計
11
3 地域福祉に関する市民の意識(アンケート調査結果の概要)
平成 26 年 7 月に 20 歳以上の市民 3,000 人を無作為に抽出し、市民の地域福祉に
関する意見や要望などのニーズを把握し、計画策定の基礎資料とするため、アンケート
調査を実施しました。(回収数 904 人、回収率 30.1%)
(1)ボランティア活動などへの参加状況
「ボランティア活動などへの参加状況」について、
「参加している」は 8.6%に対し、
「現在は参加していない」が 52.0%、「今後参加したい」が 13.8%、「これからも参
加するつもりはない」が 22.0%となっています。現在参加している人は、1 割に満た
ないという結果になっています。
年代別にみると、
「参加している」割合は、男性の「70 歳以上」、女性の「50 歳代」
で高くなっていますが、一方で、
「今後も参加するつもりはない」割合は 30 歳代以下
の若年層で高くなっています。
■ボランティア活動などへの参加状況×性別×年代別
0.0%
50.0%
100.0%
22.0
52.0
13.8
8.6
全体 N=904
3.5
39.0
20歳代 N=34
41.5
男
性
18.6
28.8
32.3
13.6
6.2
16.9
30歳代 N=59
3.1
56.8
19.3
15.6
57.1
10.2
12.5
40歳代 N=65
1.1
11.7
13.0
50歳代 N=88
52.2
7.2
70歳以上 N=69
20歳代 N=48
30歳代 N=81
女
性
27.7
4.8
7.2
20.3
60歳代 N=77
13.0
2.6
7.2
39.2
50.0
4.2
31.3
18.8
4.9
11.1
32.1
50.6
1.2
50.5
19.6
9.0
55.1
4.7
23.4
40歳代 N=107
17.9
1.9
16.7
50歳代 N=78
1.3
68.5
12.0
60歳代 N=92
70歳以上 N=93
8.7
9.8
1.1
48.4
24.7
現在は参加していない
今後参加したい
不明・無回答
6.5 6.5
14.0
これからも参加するつもりはない
参加している
※年齢に記載のない人がいるため、「全体」と各年代の数の合計は一致しません。
12
(2)地域活動への参加状況(複数回答)
地域活動への参加状況は、男女ともに「20 歳代」、男性の「30 歳代」が特に低い傾
向にあります。また、圏域別にみると、
「西部地域」
「南部地域」
「中央部地域」が全体
より低くなっています。
地域活動の内容については、前回調査と比べ、「環境活動」が 10 ポイント以上増加
し、また、
「防災訓練」もやや増加していますが、
「子どもクラブや女性部の活動」
「PTA
の活動」の減少がみられます。
環境活動、防災など身近な地域での解決が必要な課題への活動状況の増加がみられる
など、市民が地域に参加する機会や状況なども変化してきています。
■地域活動への参加状況(前回調査との比較)
■地域活動への参加状況×性別×年代別、
地域活動への参加状況×圏域別
0.0%
50.0%
58.6
3.8
76.5
20歳代 N=34
30歳代 N=59
男
性
50歳代 N=88
60歳代 N=77
20歳代 N=48
40.0
59.1
36.4
24.7
73.9
70歳以上 N=69
21.7
54.3
40歳代 N=107
50歳代 N=78
60歳代 N=92
61.7
35.5
69.2
29.5
70.7
25.0
67.7
西部地域 N=168
南部地域 N=242
北部地域 N=193
中央部地域 N=140
中道・上九地域 N=26
参加している
1.3
4.3
35.6
53.6
44.0
55.4
40.1
66.8
54.3
76.9
参加していない
防災訓練
44.9
41.6
2.1
1.2
PTAの活動
23.8
35.6
32.1
38.6
19.2
14.9
23.7
2.8
1.3
防犯活動
9.4
14.7
4.3
老人クラブの
活動
7.5
13.0
7.5
61.9
46.6
45.1
子どもクラブや
女性部の活動
24.7
70歳以上 N=93
東部地域 N=118
4.5
その他の自治会
活動
44.4
30歳代 N=81
女
性
4.6
87.5
10.4
57.9
57.7
盆踊りや運動会
など
55.4
74.0
72.3
61.7
環境活動
8.8
59.3
40.7
40歳代 N=65
%
100.0
50.0
37.6
全体 N=904
14.7
0.0
100.0%
2.5
ボランティア活動
2.4
6.2
9.7
小地域ネットワーク
活動
4.5
3.4
4.2
1.0
配食サービス活動
2.1
2.1
その他
1.3
0.4
7.1
3.8
不明・無回答
※中道・上九地域=中道地域・上九一色地域
居住地域に記載のない人がいるため、「全体」と各地域の数の合計は一致しません。
13
今回調査
前回調査
(3)近所付き合いの程度
普段の近所付き合いの程度については、全体で「立ち話をする程度」と「挨拶をする
程度」の人が2割台後半と高くなっており、特に若い世代ほど、その割合が高くなる
傾向にあり、近所付き合いが浅くなっている現状が伺えます。
一方、理想の近所付き合いの程度については、男女・年代別でみても、「何か困った
ときに助け合うことができる程度」が最も高くなっています。
あまり相互干渉しない近所付き合いにある現状もありますが、理想的には助け合える
関係を望んでいることが伺えます。
■近所付き合いの程度×性別×年代別
①普段のお付き合いの度合い
0.0%
50.0%
27.4
22.0 10.0
100.0% 0.0%
6.4
5.6
28.5
全体 N=904
61.8
5.9 5.9 5.9
20歳代 N=34
30歳代 N=59
男
性
10.8 10.8
40.0
41.2
40歳代 N=65
19.3 6.8
35.6
28.4
35.2
50歳代 N=88
28.6
8.5
46.1
26.2
14.7
3.4
11.9
21.6
14.7
1.5
23.5
10.8
16.9
8.0
27.1
35.6
16.9
36.9
9.2
2.4
10.1 7.9
14.7 5.9
15.3
46.6 5.1
36.9
9.2 2.3 33.8
10.8 6.2 3.1
1.1
50.6
15.6 1.3
42.9
46.6
18.2
19.3 11.4 3.4
3.9
2.6
7.8
60歳代 N=77
23.5
14.7 5.9
27.1
15.3 5.1
10.8 6.2
33.8
3.1
18.2
19.3 11.4 1.1
3.4
15.6
20.8 5.2 2.6
5.2
5.2
20.8
11.6 15.9 5.8 1.4 29.0
36.2
11.6 23.2 8.7 2.9 17.4
5.2
1.4 36.2
70歳以上 N=69
36.2
11.6 15.9
29.0
5.8
2.1
10.4
37.5
27.1
20.8 2.1
10.4 2.1 18.8
45.8
2.1
37.5 20.810.4
27.1
20.8
2.5
2.1
20歳代 N=48
2.1
4.9
49.4
13.6 18.5 11.1
3.7
13.6 18.5 11.1 2.5
49.4
19.8 8.6
25.9
9.9
32.1
43.0
5.6 3.7 29.0
17.8
0.9
4.9
30歳代 N=81
5.1
10.3 21.843.0 2.6 5.6
29.0
17.8 3.7
13.1 5.6
34.6
39.3 60.3 5.6
2.2
0.9
1.9
40歳代 N=107
58.7
10.9 14.1
8.7
5.4
5.4
10.3 21.8 5.1
60.3
25.6
37.2
24.4 2.6
9.0
46.2
8.6 16.1
23.7
50.6
女
性
50.0%
100.0%
11.9
21.6 10.1 2.4
7.9
46.1
41.2
20.6
55.9
6.8 10.2 15.3
②望ましいお付き合いの度合い
15.6
50歳代 N=78
2.6
1.3
31.5
16.3
25.0
20.7
58.7
1.1
60歳代 N=92
10.9 14.1 5.4 2.2
8.7
5.4
37.6
16.1 22.6
6.5 1.1 16.1
46.2
8.6 16.1 5.4
70歳以上 N=93
何か困ったときに助け合うことができるようなお付き合い
お互いにちょっとした訪問をしあう程度のお付き合い
立ち話をする程度のお付き合い
あいさつをする程度のお付き合い
ほとんどお付き合いはない
不明・無回答
14
23.7
(4)在宅でサービスが必要になったときに使いたいサービス
「今後、在宅で福祉の支援が必要になった時の意向」については、「①行政の公的な
福祉サービス(介護保険サービスを含む。)」が 86.5%、
「②民間企業の福祉サービス」
が 65.5%、「③地域の社会福祉協議会、民生委員・児童委員、ボランティア団体など
の活動」が 56.9%となっています。サービスについては、特に提供主体にこだわりな
く利用したい意向が伺えます。
男女・年代別にみると、男女ともに「70 歳以上」では、「①行政の公的な福祉サー
ビス(介護保険サービスを含む。)」と「②民間企業の福祉サービス」の「使いたい(使
っている)」の割合の差が大きいなど、年代別で公的なサービスと民間のサービスの利
用に関して、意識が異なることが伺えます。
■在宅でサービスが必要になったときに使いたいサービス×性別×年代別
①行政の公的な福祉
サービス(介護保険
サービスを含む。)
0.0%
50.0%
86.5
全体 N=904
20歳代
N=34
30歳代
N=59
男
性
40歳代
N=65
50歳代
N=88
60歳代
N=77
70歳以上
N=69
女
性
0.0%
79.4
86.2
86.5
86.2
6.5
30歳代
N=81
93.8
40歳代
N=107
93.5
50歳代
N=78
96.2
73.9
10.4
2.1
1.9
1.3
82.6
82.6
53.3
2.2 15.2
5.4 21.5
28.0
使いたい(使っている)
15.9
14.1 11.5
42.0
2.1
17.3
4.9
59.81.9
31.8
60.3 2.6
32.1
8.4
7.7
2.2
43.5
31.5
18.2
35.4
3.7
5.6
73.1
73.1
28.6
77.8
11.2
15.2
9.1
10.4
4.9
96.2
74.4
2.6
26.1
62.5
9.9
93.583.2
4.7
5.8
2.1
85.2
7.7
9.2
6.5
42.0
25.0
93.8
2.5
35.4
53.24.5
49.3
87.5
3.7
5.1
64.8
13.0 16.9
72.9
16.9
0.0
15.9
14.5
8.8
78.0
56.9
9.1
84.4
36.2
5.8 20.3
47.1
100.0%
9.2
75.0
100.0%
26.5 16.6
14.7
20.0
70.1
90.9
9.1
73.9
5.1
98.3
4.5
5.0
8.5
70.8
4.5
84.4
44.1
5.9
79.4
9.2
50.0%
56.9
32.4
86.4
4.6
90.9
100.0% 0.0%
15.7 18.8
61.850.0%
14.7
98.3
20歳代
N=48
70歳以上
N=93
50.0%
65.5
5.9
87.5
60歳代
N=92
100.0% 0.0%
5.0
8.5
1.7
③地域の社会福祉協
議会、民生委員・児
童委員、ボランティア
団体などの活動
②民間企業の福祉サ
ービス
30.4
26.1
5.4
18.3
53.8
使いたいと思わない
15
43.0
15.1
不明・無回答
41.9
(5)社会福祉協議会について
社会福祉協議会については、全体で「名前だけは聞いたことがある」が 44.9%、
「直
接関わりはないが、内容は知っている」が 19.5%となっています。
年代別にみると、年代が上がるにつれて、「社協が行う活動や事業に関わっている」
「社協が行うサービスを利用したことがある(している)」「直接関わりはないが、内
容は知っている」の割合の合計は高くなる傾向にあります。また、圏域別では、
「中道・
上九地域」がやや高くなっています。
活動内容を含めた認知度が低く、地域における福祉課題への積極的な取組や活動内容
の周知などが求められています。
■社会福祉協議会について×年代別×圏域別
0.0%
50.0%
44.9
100.0%
24.2
19.5
4.0
2.1
全体 N=904
20歳代
N=82
30歳代
N=140
5.3
24.4
1.2
43.6
東部地域
N=118
17.4
1.4
0.7
1.7 0.6
16.3
7.8
20.5
2.4
4.8
49.4
39.2
14.7
7.2
46.6
5.3 2.9
25.9
4.8 4.2
27.7
23.7
1.8
16.9
4.2 0.8
21.2
3.4
42.9
南部地域
N=242
43.4
25.0
3.0 3.6
20.8
4.8
31.4
16.9
2.5 2.5
3.3
46.6
17.6
23.8
5.2 1.0
5.7
50.0
中央部地域
N=140
中道・上九地域
N=26
21.5
48.2
西部地域
N=168
北部地域
N=193
0.7
12.9
3.5
60歳代
N=170
70歳以上
N=166
40.7
55.2
40歳代
N=172
50歳代
N=166
2.4
72.0
22.1
4.3 2.1
12.9
8.6
38.5
11.5
30.8
7.7
3.8
7.7
名前だけは聞いたことがある
名前も聞いたことがないし、よくわからない
直接関わりはないが、内容は知っている
社協が行う活動や事業に関わっている
社協が行うサービスを利用したことがある(している)
不明・無回答
16
(6)家庭における災害への備え(複数回答)
家庭における災害への備えについては、
「食糧や飲料水の備蓄」が 51.9%、
「家族と
の連絡や集合場所の確認」が 35.3%、「家具の転倒防止」が 34.0%となっています。
世帯別にみると、
「単身世帯」の各項目において数値が他の世帯より低くなっており、
災害への備えが不十分であることが伺えます。災害に対しては、自助の重要性も指摘
されており、さらなる防災・減災意識の向上が必要です。
■家庭における災害への備え×世帯別
0.0
100.0 %
50.0
0.0
51.9
44.0
食糧や飲料水
の備蓄
55.7
53.5
防災防犯メール
マガジンへの
登録
全体
N=904
3.4
5.1
13.1
0.0
35.3
単身世帯
N=175
0.3
24.6
1.1
40.0
その他
0.0
37.4
0.2
36.8
0.0
34.0
22.3
20.0
家具の転倒防止
夫婦のみの
世帯
N=235
35.4
39.1
特にない
18.3
36.5
19.2
36.8
31.6
27.2
5.1
29.8
多世代世帯
N=449
3.2
10.3
住宅の耐震化
100.0 %
8.6
47.4
家族との連絡や
集合場所の確認
50.0
不明・無回答
33.4
2.6
1.3
10.5
10.5
※世帯に記載のない人がいるため、「全体」と各地域の数の合計は一致しません。
17
その他
N=19
4 地域福祉に関係する団体の状況(アンケート調査結果の概要)
平成 26 年7月に、自治会長、地区社会福祉協議会会長、地域福祉活動推進員*、民生
委員・児童委員、ボランティア団体連絡協議会に依頼し、市民の地域福祉についての考
え方や、地域福祉の活動状況などの実態やニーズ等を踏まえ、より実効性のある地域福
祉推進計画策定のための基礎資料とするため、アンケート調査を実施しました。
(発送数 1,720 件、回収数 1,052 件、回収率 61.2%)
(1)地域活動の中の相談事項(複数回答)
地域活動の中で相談が多い事項については、自治会長では「環境問題」が最も多くな
っています。また、地区社会福祉協議会会長・地域福祉活動推進員、民生委員・児童
委員では「介護問題」が最も多くなっています。
なお、民生委員・児童委員の回答で「経済的なこと」が 28.2%と他に比べて高くな
っており、生活困窮者*等を支援する民生委員・児童委員活動の特性が伺えます。
■地域活動の中の相談事項×団体別
0.0
20.0
40.0
60.0
%
0.0
41.0
26.3
家族の人間関係
42.0
のこと
54.4
介護問題のこと
31.7
29.0
住宅のこと
子どもの教育や
進路のこと
2.1
0.3
1.2
4.2
3.3
乳幼児の子育てに
関すること
1.6
0.3
0.6
3.0
3.3
39.9
38.3
28.8
18.4
本人や家族の
老後のこと
32.8
32.4
38.3
23.7
29.0
24.1
21.6
地域での人間関係
のこと
13.3
22.3
36.9
地震や風水害など
の災害のこと
20.3
13.5
16.7
その他
経済的なこと
5.8
9.6
11.7
自治会長
N=293
地区社協会
長・地域福祉
活動推進員
N=345
民生委員・児
童委員
N=333
16.0
15.7
21.7
41.0
特にない
8.4
25.0
14.9
6.1
10.4
28.2
不明・無回答
11.7
60.0 %
全体
N=1,052
1.7
2.4
1.2
2.1
17.2
環境問題のこと
40.0
5.3
1.4
5.5
9.0
5.0
2.5
3.1
2.0
2.7
1.7
29.0
15.4
本人や家族の
健康のこと
20.0
ボランティア
団体関係者
N=60
1.3
1
0.9
0.3
5.0
12.3
27.3
地域の治安のこと
※所属団体に記載のない人や重複されている人がいるため、
「全体」と各団体の数の合計は一致しません。
6.7
6.3
5.0
18
(2)地域において、今、一番必要と思われる福祉の支援(複数回答)
地域における福祉の支援で一番必要なことについては、「声かけ、話し相手」と「高
齢者の介護や看護」が必要であるという割合が、全ての団体で多くなっています。
■地域において、今、一番必要と思われる福祉の支援×団体別
0.0
67.8
61.8
75.9
66.7
65.0
声かけ、話し相手
54.3
63.5
44.6
56.2
53.3
高齢者の介護
や看護
33.2
31.1
28.4
41.7
28.3
日常生活の悩み
や心配ごとの相談
26.6
29.7
24.6
26.4
20.0
病気の時の看病
や世話
買い物
%
100.0
50.0
16.9
14.7
19.1
16.8
16.7
軽スポーツや
健康体操
10.8
9.2
13.9
10.2
8.3
食事づくりや洗濯
ゴミ出しなど
9.4
9.9
7.2
10.5
15.0
障がい者の介助
や看護
9.1
11.6
6.4
7.2
21.7
ふれあい食事会
6.2
4.1
9.0
4.8
8.3
0.0
子育てに関する
相談
病院の薬の受け取
りなどの用事
50.0
4.4
2.7
4.1
6.0
5.0
5.0
4.4
5.5
4.5
10.0
日頃の子育てや
保育のお手伝い
3.0
2.0
2.6
3.6
6.7
仕事の悩みや不
安に関する相談
3.2
3.8
2.0
4.2
3.3
急な外出などの時
の子どもの世話
2.4
2.0
3.8
1.5
1.7
障がい者の教育
や就労の相談
2.1
1.7
1.2
2.4
8.3
その他
1.2
1.0
1.2
1.8
0.0
特にない
1.6
1.7
2.9
0.6
0.0
不明・無回答
0.8
0.0
0.9
0.6
0.0
19
%
100.0
全体
N=1,052
自治会長
N=293
地区社協会
長・地域福祉
活動推進員
N=345
民生委員・児
童委員
N=333
ボランティア
団体関係者
N=60
(3)地域活動をする場合に、福祉関係の情報として知りたいこと(複数回答)
地域活動をする場合に、福祉関係の情報として知りたいことについては、「高齢者・
障がい者が利用できるサービス」「介護保険・福祉サービス提供事業者の内容」「介護
保険やサービス」
「健康づくり・健康管理など」などが高くなっており、それぞれの関
係者においても、特に、福祉サービスに関する情報のニーズが高くなっています。
■福祉関係の情報として知りたいこと×団体別
0.0
66.1
64.8
67.0
66.1
70.0
高齢者・障がい者
が利用できる
サービス
43.4
37.5
44.1
47.1
46.7
介護保険・福祉
サービス提供
事業者の内容
40.8
37.9
35.4
48.9
38.3
介護保険や
サービス
健康づくり・健康
管理など
33.3
32.4
35.9
31.5
35.0
病院や診療所など
の医療サービス
情報
30.1
35.8
26.7
26.4
35.0
ボランティアや
NPOなどの
市民活動
%
100.0
50.0
13.0
13.3
14.2
10.5
20.0
0.0
50.0
子育てや子どもの
教育など
10.7
11.3
8.4
13.2
10.0
学習機会や
サークル
活動
10.6
7.8
13.3
10.2
10.0
高齢者・障がい者
の住宅・福祉機器
8.6
10.9
8.4
7.2
3.3
その他
0.5
0.7
0.6
0.0
1.7
特にない
1.7
2.7
1.4
1.5
0.0
不明・無回答
1.0
1.4
0.9
0.9
1.7
20
%
100.0
全体
N=1,052
自治会長
N=293
地区社協会
長・地域福祉
活動推進員
N=345
民生委員・児
童委員
N=333
ボランティア
団体関係者
N=60
(4)福祉関係の情報を得る上で、役立っているもの(複数回答)
福祉に関する情報は、「市の広報紙」から得るという割合が、全ての団体で最も多く
なっており、広報紙の重要性が伺えます。
■福祉関係の情報を得る上で、役立っているもの×団体別
0.0
60.6
58.4
59.1
63.7
66.7
市の広報紙
民生委員・
児童委員
%
100.0
50.0
43.6
41.0
35.4
0.0
インターネット
35.8
26.3
42.0
34.5
50.0
新聞
テレビやラジオ
25.9
21.2
29.3
24.6
40.0
回覧板
13.4
17.1
17.4
15.0
15.0
59.2
26.9
21.2
27.5
28.2
40.0
地域福祉活動
推進員
16.8
24.9
22.6
18.6
18.3
医師や医療機関
25.0
家族や友人・知人
50.0
24.6
25.9
30.4
19.8
13.3
%
100.0
全体
N=1,052
自治会長
N=293
6.8
市民団体や
民間団体
書籍や雑誌
その他
特にない
不明・無回答
21.6
24.9
22.6
18.6
18.3
16.7
10.1
13.2
18.3
6.3
7.2
6.4
6.3
10.0
1.7
4.8
5.2
7.5
13.3
1.6
1.4
0.6
2.7
5.0
0.8
2.4
1.7
0.6
0.0
1.4
0.6
0.3
1.7
21
地区社協会
長・地域福祉
活動推進員
N=345
民生委員・児
童委員
N=333
ボランティア
団体関係者
N=60
(5)地域活動を行う上で困っていること(複数回答)
全ての団体で「メンバーの高齢化」を問題として挙げていますが、
「自治会長」と「ボ
ランティア団体」で特に高くなっています。
また、ボランティア団体以外では、「支援を必要とする人の情報が得られない」とい
う割合も多く、「民生委員・児童委員」で特に高くなっています。
■地域活動を行う上で困っていること×団体別
0.0
50.0
57.8
70.3
56.2
45.0
78.3
メンバーの高齢化
支援を必要とする
人の情報が
得られない
37.8
32.4
36.2
48.0
23.3
33.8
32.8
32.2
37.5
28.3
地域コミュニティが
希薄化している
後継者がいない
活動のマンネリ化
%
100.0
0.0
他の団体と交流
する機会が乏しい
活動資金が
足りない
メンバーの性別に
偏りがある
27.9
30.7
31.0
21.6
30.0
21.3
23.2
20.6
19.2
26.7
活動に賛同・協力
してくれる人が周り
にいない
13.1
16.0
13.9
10.2
11.7
人々のニーズに
合った活動が
できていない
11.2
9.2
10.1
14.7
8.3
その他
特に困ったことは
ない
不明・無回答
22
50.0
10.6
8.5
7.5
16.2
8.3
8.7
11.6
8.7
5.1
13.3
4.4
3.8
6.7
2.7
5.0
1.3
1.7
1.4
0.9
1.7
5.1
3.8
6.4
5.7
3.3
1.2
0.3
1.2
1.2
3.3
100.0%
全体
N=1,052
自治会長
N=293
地区社協会
長・地域福祉
活動推進員
N=345
民生委員・児
童委員
N=333
ボランティア
団体関係者
N=60
(6)災害時に要配慮者を避難させるための取組
自治会長と地区社会福祉協議会において5割台後半が取り組んでいるとともに、民生
委員・児童委員は「災害時一人も見逃さない運動」を全国的に展開していたことから
約7割が取り組んでいます。
■災害時に要配慮者を避難させるための取組×団体別
0.0%
50.0%
60.7
全体
N=1,052
36.5
2.8
58.7
自治会長
N=293
39.9
1.4
58.6
地区社協会長・
地域福祉活動推進員
N=345
37.7
3.8
69.4
民生委員・児童委員
N=333
ボランティア団体関係者
N=60
100.0%
27.6
3.0
40.0
60.0
行なっている
行なっていない
23
不明・無回答
5 アンケート調査結果概要のまとめ
(1)地域福祉を担う人づくり
地域活動の参加者やボランティア活動は高年齢層が多く、全体としては、地域活動の
参加者が約6割、ボランティア活動の参加者が 1 割未満となっており、全てのライフ
ステージにおける地域福祉の関心を高めるための周知・啓発が求められています。
また、地域福祉に関係する団体の状況調査結果からは、「メンバーの高齢化」が課題
となっており、若い世代など、誰もが気軽に地域活動に参加できる環境づくりが必要
です。
活動の担い手を育成する上で、子どもの頃からの福祉教育や団塊世代を含めた地域福
祉の人材育成を行うことが求められます。
(2)地域福祉のネットワークづくり
望ましい近所づきあいの程度については、特に若い世代では日常的には深い付き合い
はしていないものの、全ての年代において困ったときは助け合いたいとの回答が多く
なっており、いざというときは近隣関係を頼りにしていることが伺えます。
一方、地域コミュニティ*が希薄化している傾向がみられることから、地域福祉のネ
ットワークづくりを支援し、住民同士が支え合える地域づくりを進めることが必要で
す。
(3)地域における福祉サービスの提供体制の充実
在宅での福祉支援が必要になった時の対応としては、「公的な福祉サービス」、「民間
の福祉サービス」、「社会福祉協議会等のサービス」など、特に提供主体にこだわりな
く利用したい意向が伺えます。
地域福祉に関係する団体の状況調査結果からは、福祉関係の情報として知りたいこと
について、福祉サービスに関する情報のニーズが高くなっています。また、福祉関係
の情報を得る上で役立っているものとして、市の発行する広報紙が最も高くなってお
り、市として、より多く、質の高い情報の提供に努めることが必要です。
(4)地域福祉による快適なまちづくり
家庭における災害への備えとして、
「食糧や飲料水の備蓄」
「家具の転倒防止」など様々
な防災対策が行われていますが、「単身世帯」ではその割合が低下しています。
地域福祉に関係する団体の状況調査結果からは、災害時に要配慮者を避難させる取組
について、各団体において取り組まれている現状が伺えます。
今後も、市民の安心・安全な生活と地域福祉の向上に向け、市民一人一人が主体的に
取り組むという意識の醸成*と、地域が主体となる福祉活動の仕組みを作ることが必要
です。
24
第
3章
計画目標と施策体系
1 計画目標
この計画は、「第五次甲府市総合計画」の基本構想、「第3次健やかいきいき甲府プ
ラン」の基本理念及び「社会福祉法第 4 条」の地域福祉の推進の目的を踏まえ、
計画目標1
思いやりと支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く
市民の地域福祉に対する意識を醸成するとともに、支え合い活動への幅広い市民の
参加を推進し、地域の生活課題*を自ら発見し、解決行動に参加する市民の力を引き
出すことを目指します。
計画目標2
地域におけるつながりを深め交流とふれあいのまちをつくる
地域内の支援を必要とする人をもれなく把握し、支援を必要とする人を地域で継続
して支えるため、つながりづくりや日頃から声をかけ合うことができる関係を築いて
いくことを目指します。
計画目標3
住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用できる仕組みをつくる
市民が、住み慣れた地域で安心して暮らせる地域づくりに努めるとともに、地域に
おける福祉サービスの適切な利用が可能となるように、必要なサービスを総合的に利
用できる仕組みづくりを目指します。
を計画目標とします。
25
2 施策と施策の方向
計画目標を達成するため、施策と施策の方向を設定します。
計画目標1
思いやりと支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く
施策1 地域福祉を担う人づくり
全てのライフステージにおける福祉教育や人材育成を進めるとともに、その前提とし
ての基本的な福祉意識の醸成に向けて、啓発や住民同士の交流機会の確保に取り組みま
す。
計画目標2
施策2
地域におけるつながりを深め交流とふれあいのまちをつくる
地域福祉のネットワークづくり
住民やボランティア活動等との連携による地域での支え合いネットワークを充実させ、
関係団体の連携と住民参加により全ての市民が社会参加しやすい環境づくりに努めま
す。
計画目標3 住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用できる仕組みをつくる
施策3 地域における福祉サービスの提供体制の充実
福祉情報の提供や相談機能・ケアマネジメント*体制の充実を図り、地域住民が福祉
サービスを適切に利用できるよう努めます。
施策4 地域福祉による快適なまちづくり
生活環境の整備や防災対策の推進を図るとともに、地域の生活課題*に対する問題意
識を共有し、誰もが安心して暮らせる環境づくりに努めます。
26
3 地域住民を支える重層的な圏域の設定
住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らしていくためには、まず自分でできるこ
とを考え、行動していくことが大切です。また、住民一人一人が自分と周囲の人を大切
にする心を持ち、自分たちの日常の暮らしの場である地域のことを主体的に考え、でき
ることから実行することで、みんなで支える地域の輪が広がっていきます。
一言で「地域」といっても、固定的・限定的なものではなく、活動の取組内容やサー
ビスの内容、また、人によってイメージする概念や捉え方は様々です。自分の家の近所
程度と考える人もいれば、自治会や小学校、市全域の範囲と考えている人もいます。し
かし、いずれも地域であることには変わりがありません。
地域福祉に関する市民の意識アンケート調査結果では、
「住民が助け合いを行う理想的
な地域の範囲」は、
「隣近所」が 34.0%、
「自治会」が 49.1%で、この2項目が大半を
占めており、小学校区以上の広い範囲とする回答は少なくなっています。
地域の課題や助け合いなどについて考えた場合、どの範囲をイメージするかによって、
そこに内在するニーズや地域の資源、課題への対応方法も自ずと異なってきます。した
がって、地域における生活課題*や福祉課題を把握し、それに適切・迅速に対応するため
には、地域の概念や捉え方を整理する必要があります。
地域福祉活動は、地域に生活する住民にしか見えない生活課題*や、身近でなければ早
期発見がしにくい課題に取り組むことになります。地域の生活課題*を発見するためには、
お互いに顔の見える環境づくりが必要であり、小さな圏域を単位とした住民による活動
が基本となります。そして、発見された課題をより広い圏域で共有するとともに、圏域
が広がることに比例してより専門性を高めた対応が図れる環境を持ち合わせ、その対応
を検討することを通して、新たな活動の展開につながります。
また、生活課題*を抱えた当事者からみたときは、まず家族がいて、その次に隣近所(第
1層)、さらには自治会(第2層)、地区自治会連合会の区域など(第3層)と続き、地
縁的又は血縁的つながりだけでなく、地域課題等の解決に向けてボランティアや NPO*
などと共に取り組んでいけるよう、より専門的な支援や広域的な企画・調整を行う中学
校区や、介護保険サービスを含む高齢者福祉施策による各サービスの提供単位である日
常生活圏域(第4層)、さらには市内全域(第5層)までが重層的*につながる仕組みづ
くりを目指します。
この計画においては、地域において市民一人一人を支えるために、その課題に応じた
担い手や活動の取組状況、社会的資源*などの諸条件に応じて、次のような重層的*な圏
域をイメージとして設定します。
27
(1)圏域の構成イメージ
圏 域
第1層
福祉圏域
第2層
福祉圏域
第3層
福祉圏域
第4層
福祉圏域
第5層
福祉圏域
主なメンバー
主な活動と機能
隣近所、自治会の組や班 生活課題*の発見・相談、
など
日常的な見守り、身近な
支え合いなど
自治会関係者、民生委 地域課題やニーズの発
員・児童委員、福祉推進 見、見守り・支え合い、
員*、子どもクラブ、老 小地域ネットワーク活
人クラブ、消防団員など 動、サロン活動、防災活
動など
小学校関係者、地区自治会連 ネットワーク間の情報
合会、地区社会福祉協議会、 交換や連携及び総合調
地区民生児童委員協議会、保 整、ふれあいくらぶ、福
健計画推進協議会、愛育会、 祉のこころ醸成実践校、
食生活改善推進員会、青少年 高齢者と児童の交流、総
育成推進協議会など
合防災訓練など
中学校関係者、地域包括 地域内の様々な情報交
支援センター*など
換や連携、介護予防ケア
マネジメント*、総合相
談支援、権利擁護*、包
括的・継続的マネジメン
トなど
行政、専門機関、サービ 公的な福祉サービスの
ス提供者など
提供、専門的な支援、困
難ケースの対応、全市的
な企画・調整など
主な施設
自治会の公会堂など
自治会の公会堂など
小学校、地域のコミュニ
ティ施設など
中学校、地域のコミュニ
ティ施設、地域包括支援
センター*など
市役所、保健センター、福
祉センター、障害者センタ
ー、市社会福祉協議会、ボ
ランティアセンター*など
(2)圏域の関係イメージ
第5層福祉圏域
専門性
(市全域)
第4層福祉圏域
(地域包括支援センター等)
第3層福祉圏域
(地区自治連等)
第2層福祉圏域
(自治会等)
第1層福祉圏域
身近な
(隣近所等)
支え合い
近所
全市域
28
4 施策体系
計画目標1
思いやりと支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く
施策1
地域福祉を担う人づくり
事
業
計画目標2
(1)地域福祉の意識醸成
(2)福祉教育の推進
(3)ボランティアの養成
地域におけるつながりを深め交流とふれあいのまちをつくる
施策2
地域福祉のネットワークづくり
事
業
(1)ふれあいの場の充実
(2)交流の機会の促進
(3)小地域ネットワーク活動の推進
(4)ボランティア活動の促進
(5)関係団体の連携と住民参加
(6)ボランティアのネットワークづくり
計画目標3
住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用できる仕組みをつくる
施策3
地域における福祉サービスの提供体制の充実
(1)福祉情報の提供
(2)ボランティア情報の提供
(3)小地域における生活課題の発見
(4)住民懇談会の開催
事
業
施策4
(5)地域における相談
(6)総合相談と専門相談
(7)虐待防止
(8)地域福祉サービスの提供
(9)ケアマネジメント体制等による支援
(10)低所得者の生活安定と自立支援
(11)生活困窮者への支援
地域福祉による快適なまちづくり
(1)医療体制の充実
事
業
(2)生活環境の整備
(3)防災対策の推進
(4)災害時における要配慮者の支援
29
第
4章
計画目標
計画目標 1
施策の展開
1
思いやりと支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く
施策1
地域福祉を担う人づくり
施策1 地域福祉を担う人づくり
【現状と課題】
地域福祉とは、それぞれの地域において、人と人とのつながりを大切にし、安心して
暮らせるよう地域住民や社会福祉関係者が、お互いに協力して地域の福祉課題に取り組
んでいく考え方です。
この地域福祉では、地域の課題を自ら発見し、地域自らがその課題を解決していく活
動の積み重ねが重要であり、住民参加や住民と社会福祉関係者、行政の協働*による推進
が求められているとともに、それぞれの連絡や調整などを行うコーディネート*機能を充
実させる必要があります。
また、地域住民一人一人のニーズにきめ細かく対応するためには、福祉、保健などの
知識や権利擁護*、虐待などへの対応ができる、幅広く厚みのある専門性を備えた人材の
育成や確保が、これまで以上に重要となっています。
このような状況の中、地域福祉を推進するためには、市民一人一人が地域社会の一員
としての自覚と地域活動への関心を持ち、地域における役割を理解することが大切です。
今後も、身近なところでの住民同士の交流を促進するとともに、市民一人一人が主体的
に支え合い活動に取り組める環境を整えることが必要です。
一方、地域福祉に関する市民の意識アンケート調査結果では、地域における助け合い
のための活動の必要性を感じている人が多くなっていますが、地域福祉活動との関わり
が少なく、認知度も低い現状も伺えることから、今後は、市民の地域福祉に対する意識
を醸成することの必要性が高まっています。
30
【施策の方向】
全てのライフステージにおける福祉教育や人材育成を進めるとともに、その前提とし
ての基本的な福祉意識の醸成に向けて、啓発や住民同士の交流機会の確保に取り組みま
す。
施策
地
域
福
祉
を
担
う
人
づ
く
り
事業
(1)地域福祉の意識醸成
(2)福祉教育の推進
(3)ボランティアの養成
31
【事業】
(1)地域福祉の意識醸成
地域において安心して暮らしていくためには、助け合いの仕組みづくりが必要である
ことから、地域における福祉活動が自発的・継続的に行われるように、地域福祉の必
要性に関する意識の醸成に努めます。
また、互いの人権を認めるとともに、困ったときには互いに手を差し伸べることがで
きるように、地域福祉の意識を高めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
①
取組内容
○
○
○
○
○
○
隣近所で挨拶をしましょう。
地域の行事や活動に参加しましょう。
広報紙などには目を通しましょう。
地域の高齢者、障がいのある人、子育て家庭に福祉の目を向けましょう。
自分の地域のことを知りましょう。
自分ができる第一歩を大切にしましょう。
○ 広報紙や市ホームページなどにより啓発をします。
○ 研修会や講習会を開催します。
○ 共に生きる意識づくりに向けて情報を提供します。
○ 「社協だより」などにより広報をします。
○ 地域の福祉活動への指導や助言をします。
○ 研修会や講習会を開催します。
福祉意識の啓発
主な担い手=市、市社協
「広報こうふ」、「社協だより」、市や市社協のホームページ、ボランティアだよりや
各種パンフレット、ボランティア博*など、各種媒体や行事などを通じて情報提供や啓
発に努めます。
②
ノーマライゼーション*理念の啓発
主な担い手=市、市社協
高齢者や障がいのある人が、ハンディキャップがあっても地域での自立と社会参加が
できるように、広報紙や市ホームページを活用して、助け合いの心やノーマライゼー
ション*理念の普及・啓発に努めます。
③
社会福祉大会の開催
主な担い手=市、市社協
社会福祉に功績のあった人々を顕彰し、感謝の意を表するとともに、記念講演等を通
じて住民福祉の意識高揚とボランティア意識の醸成を図ります。
32
④
ふれあい福祉体験 主な担い手=市社協、ボランティア
学校や地域において、車椅子、白い杖、アイマスク、高齢者疑似体験セット等を使用
した体験学習を支援し、高齢者や障がいのある人等への理解を促進します。
また、市内中学生、高校生、大学生の障がいについての理解及び障がい児者との交流
の場として、障がい者団体と連携する中で「ふれあいチャレンジフェスタ」を開催し
ます。
チャレンジフェスタ参加者数/年
年度
H27
参加者数
H28
200
H29
230
H30
260
H31
290
320
500
250
200
230
260
H27
H28
H29
290
320
H30
H31
0
(2)福祉教育の推進
将来の福祉の担い手を育てるために、学校・福祉関係団体・地域住民などとの連携に
より、福祉教育を進めます。
また、地域における多様な分野の生涯学習活動を通じて、地域福祉やまちづくりの推
進を図るため、学習機会の充実に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
取組内容
○
○
○
○
○
学校の活動に積極的に協力しましょう。
地域の行事には親子で参加しましょう。
地域福祉について学ぶ機会を作りましょう。
家庭でも挨拶や親子の会話を進めましょう。
挨拶や感謝の言葉などの基本的なマナーを身につけましょう。
○ 学校における福祉教育を推進します。
○ 出前講座などにより学習の支援を行います。
○ 各種福祉講座の情報を提供します。
○ 職員が地域に出向いて学習の支援を行います。
○ 学校におけるボランティア活動の支援を行います。
○ 福祉関係者の研修会を開催します。
33
①
学校における福祉教育の推進 主な担い手=市
小・中学校における各教科や道徳、特別活動や「総合的な学習の時間」などにより、
学校教育全体の中で福祉の心を醸成するとともに、福祉講話や点字体験、車いす体験、
福祉施設の訪問等を実施し、福祉教育を推進します。
②
地域福祉の学習支援 主な担い手=市、市社協
市民講師や市職員を派遣する出前講座「響き塾」にて、市民の生涯学習として、子育
てや介護保険制度などの福祉制度や地域の歴史や文化を通して地域愛を育むための各
種講座を行います。
また、市社協のコミュニティソーシャルワーカー*や甲府市ボランティアセンター*
のボランティアコーディネーターが地域に出向いて、地域毎のニーズに即した地域福
祉に関する学習の支援を行います。
③
福祉のこころを育むための支援
主な担い手=市社協
学校と地域が連携し、地域ぐるみで福祉教育に取り組む地域ぐるみボランティア活
動推進事業を実施するにあたり、地区社会福祉協議会のモデル地区を指定し支援を行
います。また、学校が主体となり実施する福祉ボランティア活動実践校事業について
は、指定した学校の特色のある福祉教育の支援を行います。
④
地域福祉従事者等研修会の開催 主な担い手=市社協、関係団体
地区社会福祉協議会、地区民生児童委員協議会、地区自治会連合会など、地域福祉の
担い手による合同研修会を開催し、地域福祉の促進を図ります。
また、コミュニティソーシャルワーカー*が各地区に積極的に出向き、合同会議や研
修会の開催支援を行っていきます。
34
(3)ボランティアの養成
ボランティア人口の増加を推進するため、各種ボランティアの養成講座を開催すると
ともに、活動のきっかけづくり、活動の場や活動方法についての情報提供やコーディ
ネート*に努めます。
また、安定的かつ継続的な地域福祉活動には、活動の担い手が必要であることから、
人材の育成にも努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 地域のボランティア団体や社会福祉協議会の活動に関心を持ちましょ
う。
○ 自分の特技や経験など、できることを地域活動に活かしましょう。
○ 地域の高齢者、障がいのある人、子育て家庭に福祉の目を向けましょう。
○ 豊かな経験を持つ団塊世代に対して、地域ボランティアへの協力をお願
いしましょう。
市
市社協
○ ボランティアを育成する講座等を開催します。
○ ボランティアのきっかけづくりに努めます。
○ ボランティアによる支え合い活動を推進します。
○ ボランティアを育成する講座等を開催します。
○ 地域活動の担い手となる人材を養成します。
①
青少年ジュニアリーダーの育成 主な担い手=市、ボランティア
青少年の健全育成等のため、市内全中学校及び各地区から推薦された青少年(中学
生・高校生・青年)を青少年ジュニアリーダーに委嘱し、意見発表会やボランティア
活動等の研修を通して、活動に必要な基礎的な知識や技術を身に付けるための取組を
行います。
②
認知症サポーターの養成 主な担い手=市、関係団体、ボランティア
地域における認知症高齢者の人々の見守り体制を構築するために、民生委員・児童委
員をはじめ各種団体に受講を呼びかけながら、
「認知症サポーター養成講座」を実施し
ています。
今後は、受講対象者の呼びかけを地域住民、高齢者が利用する金融機関、スーパーな
どにも拡大するとともに、受講を修了したサポーターのフォローアップ*体制を整えま
す。
35
③
すこやか地域サポーターの養成 主な担い手=市、市社協、ボランティア
高齢者の閉じこもり予防や介護予防など、地域で高齢者を支える仕組みづくりのため、
地域福祉のリーダーを養成する「すこやか地域サポーター養成講座」を開催していま
す。今後も、各福祉センター等においていきいきサロン活動等に役立つ講座を開催し
ます。
すこやか地域サポーター養成講座の受講者数/年
年度
H27
受講者数
H28
60
H29
70
80
120
60
60
H30
70
80
H28
H29
H31
90
90
100
100
0
H27
④
H30
H31
活動の担い手となる人材の養成 主な担い手=市社協、関係団体、ボランティア
PTA や青少年育成団体など福祉分野に限らず地域の各種団体と連携する中で、様々
な活動を通してボランティアのノウハウを身に付けた社会貢献に意欲を持つ人々の中
から、地域福祉のボランティアを見いだし、知識や経験を伝えながら人材の育成と各
種ボランティア養成講座を開催します。
特に、地域福祉活動の中心となる福祉推進員*の資質向上と相互の交流連携を深める
ための研修を毎年行います。
36
2
地域におけるつながりを深め交流とふれあいのまちをつくる
計画目標
計画目標 2
施策2
地域福祉のネットワークづくり
施策2 地域福祉のネットワークづくり
【現状と課題】
核家族化や単身世帯の増加、自治会加入率の減少などにより、家庭内の助け合いや地
域での連帯感の希薄化が進行し、住民相互の支え合いが脆弱化していることから、地域
において安心して暮らしていくためには、互いに助け合い、支え合う地域づくりが必要
です。
こうした中、地域福祉の必要性を誰もが認識できるように、地域福祉の意識醸成と福
祉教育を推進するとともに、地域での出会いや交流の機会を創出するように、ふれあい
の場の充実や交流の機会の促進に努めています。また、地域ぐるみで支え合うための小
地域ネットワーク活動を推進するとともに、地域福祉活動を支えるボランティアの養成
やその活動の支援に努めています。
今後も、全ての地域住民が差異や多様性を互いに認め合い、年齢や障がいの有無・程
度に関わらず、全ての地域住民が主体的に地域と関わり、それぞれの状況に応じて地域
社会の主役として活躍できるように、地域住民が主体となって「互いに支え合う」とい
う観点に立った取組が重要になります。
また、孤立死、ひきこもり*、地域からの支援を自ら拒む人、周囲から分かりにくい虐
待の事案など、これまでの見守り活動*や公的制度*から外れる人が増加していることが
社会的問題になっており、地域の見守り体制の拡充や専門職との連携・協力体制づくり
及び関係団体の連携により積極的に取り組むことが必要です。
さらに、ボランティア活動を通して互いの自己実現を図るとともに、長い高齢期をよ
り活動的に過ごすことができるように、これまでに培ってきた豊富な知識や経験を生か
した社会活動への参加を促進していくことが必要であります。
37
【施策の方向】
住民やボランティア活動等との連携による地域での支え合いネットワークを充実させ、
関係団体の連携と住民参加により全ての市民が社会参加しやすい環境づくりに努めま
す。
施策
地
域
福
祉
の
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
づ
く
り
事業
(1)ふれあいの場の充実
(2)交流の機会の促進
(3)小地域ネットワーク活動の推進
(4)ボランティア活動の促進
(5)関係団体の連携と住民参加
(6)ボランティアのネットワークづくり
38
【事業】
(1)ふれあいの場の充実
家に閉じこもりがちな一人暮らし高齢者や障がいのある人等の生きがいづくりや健
康づくり等を推進するため、
「ふれあいくらぶ」や「いきいきサロン」など、地域の身
近な施設において、ふれあい、つどうことができる機会の充実に努めます。
また、市民の健康と福祉の増進を図るとともに、ふれあうことができる場としての福
祉関係施設等の適切な運営と整備を行います。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
①
取組内容
○
○
○
○
地域の福祉活動には、できる限り参加しましょう。
地域の交流活動の機会を増やしましょう。
高齢者や障がいのある人を誘って、地域活動に参加しましょう。
回覧板等を手渡しすることにより、隣近所とふれあう機会を作りまし
ょう。
○ 地域の身近な施設で参加できる機会を作ります。
○ 地域でふれあいが促進されるように努めます。
○ 「ふれあいくらぶ」と「いきいきサロン」活動の支援を行います。
○ 地域の主体的なサロン活動の支援を行います。
○ 福祉関係施設の適切な運営を行います。
ふれあいくらぶ 主な担い手=市、関係団体
主に介護保険の認定を受けていない高齢者等を対象に、愛育会等の地区組織や関係機
関の協力を得ながら、公民館等の身近な会場などにおいて、ロコモティブシンドロー
ム*の考え方を取り入れた筋力アップ体操や、認知症予防への取組を行っています。
今後も、高齢者が住み慣れた地域で健やかに暮らせるよう、関係機関と連携を図り、
介護予防を推進します。
39
②
いきいきサロン活動の支援 主な担い手=市、市社協、関係団体、ボランティア
高齢者が可能な限り住み慣れた地域で、社会から孤立せずに健康でいきいきと、安心
して生活が送れるよう、地域住民グループ等が主体となって設置する「いきいきサロ
ン」の設立・運営に対して、情報提供や助成等を行い、地域のサロン活動を支援して
います。
平成 25 年度末で 113 か所の設置となっておりますが、今後も、多くの人々が参加
できるように、また、地域性や参加者の特性など、様々なニーズに対応した活動が展
開できるように支援を行います。
いきいきサロンの新規設置数/年
年度
H27
新規設置数
H28
20
H29
30
H30
40
H31
50
60
100
50
20
30
40
50
H29
H30
60
0
H27
H28
H31
③
福祉関係施設の運営 主な担い手=市、市社協
市民に憩いの場やふれあう場を提供し、市民の健康と福祉の増進に寄与するため、市
内に福祉センター、上九の湯ふれあいセンター、健康の杜センターなどを設置してお
り、指定管理者制度により適切な運営を行います。
④
ふれあい広場の整備 主な担い手=市社協
住民相互の交流の場を整備することを目的に、共同募金配分金を活用し、ふれあい広
場のトイレや水飲み場等の設置の助成に努めます。
40
(2)交流の機会の促進
世代間の交流により、地域における高齢者の生きがいづくりや子育て支援を行うとと
もに、地域の行事や遊びの伝承を図りながら、地域社会でふれあいを育む環境づくり
を促進します。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
取組内容
○
○
○
○
高齢者や子育て世代に関心を寄せ、福祉の目を向けましょう。
世代を超えた交流の機会を積極的に作りましょう。
交流を通して、地域の伝統や行事を子どもたちに伝えましょう。
長年住んでいる人は、転居してきた人が地域になじめるよう働きかけ
ましょう。
○ 世代間の交流を促進します。
○ 高齢者の生きがいづくりを推進します。
○ 交流事業の情報を提供します。
○ 世代間の交流を促進します。
○ 地区社会福祉協議会と連携し、地域における子育てサポート活動を行
います。
①
子どもとの交流活動 主な担い手=市、関係団体
甲府市老人クラブ連合会の協力を得ながら、地域の伝承芸能や、正月飾りなどの制作
を通じて、高齢者と子どもたちとのふれあい交流大会や郷土芸能の発表会などを開催
します。
②
子育て・お助け隊派遣
主な担い手=市、関係団体、ボランティア
知識・知恵・経験等が豊富な高齢者や子育て経験者による「子育て・お助け隊」を編
成し、子育てサークル等からの要請に応じてスタッフを派遣するとともに、高齢者・
子育て世代・乳幼児の世代間交流の促進に努めます。
また、甲府市愛育連合会の協力を得て、子育てサークルの育成と支援を行い、子育て
家庭の孤立防止や育児不安の解消に努めます。
③
保育所等における地域交流 主な担い手=市、関係団体、ボランティア
地区社会福祉協議会、地区老人クラブ連合会、地区自治会連合会などと連携する中で、
保育所等の園児が地元の祭りや文化祭などに参加したり、高齢者・障がい者施設への
訪問を行うとともに、高齢者や障がいのある人を保育所等の行事に招待します。
今後も、保育所等の有する専門的な機能を活用しながら、地域における各種団体との
連携により、高齢者や障がいのある人と一緒に、餅つきや郷土料理を作ったり、伝承
的な遊びを行うなど、地域交流の推進を行います。
41
④
世代間のふれあい交流活動 主な担い手=市社協、関係団体
地区社会福祉協議会が主体となり、地域内に居住する子どもから高齢者が世代を超え
た交流を行うことにより、地域社会の活性化を図る活動の支援を行います。
⑤
地域における子育てサポート 主な担い手=市社協、関係団体
市社協と地区社会福祉協議会が連携して、地域全体で子育てを行う環境づくりや地域
と子育て家庭をつなげることを目的とし、「子育て」に限らず、「子育ち」にも着目し
ながら、福祉教育や世代間交流も取り入れた様々な活動を行います。
42
(3)小地域ネットワーク活動の推進
地区社会福祉協議会が推進母体となり、自治会の区域を一つの小地域として、福祉推
進員*が中心となり、民生委員・児童委員、自治会長及び自治会関係者などと連携し、
ネットワーク協力員(近隣のボランティア)の協力を得ながら、支援が必要な人への
助け合いのネットワークを組み、見守りや声かけなど、地域ぐるみの活動を推進しま
す。
小地域ネットワーク活動とは
福祉推進員
自治会長又は
自治会関係者
近隣住民
(ネットワーク協力員)
支援が必要な人
民生委員
児童委員
甲府市社協
福祉施設、
その他の専門機関
(地域包括支援センター、
ボランティアセンターなど)
甲府市
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
取組内容
隣近所の人に会ったら、自分から挨拶をしましょう。
隣近所との日常的な関係を大切にしましょう。
地域の人に優しい気持ちで接しましょう。
地域の高齢者、障がいのある人、子育て家庭に福祉の目を向けましょう。
支援を必要とする人の見守りと支え合いに協力しましょう。
小地域ネットワーク活動の推進の支援を行います。
市社協と連携を図ります。
関係団体の連携の支援を行います。
関係団体と協働*しながら、小地域ネットワーク活動を推進します。
地域での支え合い活動の支援を行います。
コミュニティソーシャルワーカー*を配置します。
43
①
小地域ネットワーク活動の支援 主な担い手=市社協
小地域ネットワーク活動の推進を図るため、地区社会福祉協議会が主催する合同会議
や研修会等の開催支援を行うとともに、地区や自治会単位に設置されている小地域ネ
ットワーク活動に携わる組織にコミュニティソーシャルワーカー * が小地域ネットワ
ーク活動の活性化に向けて積極的に支援を行います。
小地域ネットワーク活動を支援する研修会の開催回数/年
年度
H27
研修会等
開催回数
H28
120
H29
135
200
H30
150
120
135
150
H27
H28
H29
H31
165
180
180
165
100
0
H30
H31
地域ふれあい台帳と福祉マップ*の活用 主な担い手=市社協、関係団体
小地域で支援を必要とする高齢者や障がいのある人等を地域ふれあい台帳に登録し
ます。登録した情報を基に福祉マップ*を作成し、小地域ネットワーク活動に活用しま
す。また、福祉マップ*は常に最新の状態で活用できるよう、更新作業を行います。
②
地域ふれあい台帳登録者数/年
年度
H27
新規登録者数
H28
50
H29
60
70
100
50
50
60
H27
H28
H30
70
H31
80
80
90
90
0
H29
③
H30
H31
住民相互による支え合い活動 主な担い手=市社協、関係団体、ボランティア
地域の人々が日頃の近所付き合いの中で行っている活動もボランティア活動であり
ます。支援を必要とする人を地域で支えるとともに、福祉問題の早期発見や解決に向
けて、お互いに支え合う住民相互の活動を推進します。
44
(4)ボランティア活動の促進
地域における支え合いの取組としてのボランティア活動を推進するため、活動をした
い人と必要とする人のコーディネート*、情報のネットワーク化、ボランティアの養成
などにより、ボランティア活動の支援に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 地域のボランティア団体や地区社会福祉協議会の活動に関心を持ちま
しょう。
○ 甲府市ボランティアセンター*にボランティアの登録をしましょう。
○ 困ったときはお互いさま、周りを見渡してみましょう。
○ できる範囲で、ボランティア活動に参加しましょう。
市
市社協
○ 甲府市ボランティアセンター*の運営の支援を行います。
○ ボランティアに関連する情報を提供します。
○ ボランティアによる支え合い活動を推進します。
○ ボランティア活動をコーディネート*します。
○ ボランティア活動の支援を行います。
○ 活動に必要な器材を貸し出します。
①
ボランティアによる介護支援 主な担い手=市、ボランティア
高齢者がボランティア精神のもと介護や傾聴等のサポーター活動 * に参加すること
により、高齢者自らの心身の健康の保持と増進及び介護予防を目的とした笑顔ふれあ
い介護サポーター事業を推進します。
今後も、サポーターの拡大に努めるとともに、高齢者同士の支え合い活動の支援を行
います。
ボランティアのコーディネート* 主な担い手=市社協、ボランティア
ボランティア活動をしたい人と、必要とする人との双方の希望に合った活動を紹介し、
相談と助言を行います。
また、ボランティア登録状況の周知及びボランティアの募集には、ボランティアセン
ター*のホームページ、広報紙、各種イベント等を活用します。
②
45
③
ボランティア情報ネットワークの推進 主な担い手=市社協
ボランティア活動に関する様々な情報を収集整理し、必要な時に活用できる体制とす
るために、インターネットやボランティアだより等を活用した情報の収集と提供、個
人ボランティア、団体・グループのボランティアの把握と登録による情報の収集と紹
介・相談斡旋を行います。
また、ボランティア登録団体等の増加を図るために、幅広いネットワークの推進に向
け、山梨県ボランティア協会と連携する中で既存の登録団体からの情報収集を行うな
ど、具体的な取組を行います。
ボランティアの登録数(団体)
年度
H27
登録団体数
(累計)
H28
63
H29
65
H30
67
H31
69
71
80
70
63
65
H27
H28
71
69
67
60
H29
H30
H31
④
ボランティア活動の支援 主な担い手=市、市社協
ボランティア活動の推進のため、地域課題に対応するボランティア活動を先駆的又
は模範的に行うボランティア登録団体及びグループの支援を行います。
また、車椅子、高齢者疑似体験セット等のボランティア活動器材や活動拠点となる
ボランティアビューロー(甲府市ボランティアセンター*と甲府市障害者センター)の
貸し出しやホームページ、ボランティアだより等による情報提供を行います。
ボランティア活動器材の貸出件数/年
年度
H27
貸出件数
H28
20
H29
23
H30
26
H31
29
32
50
25
20
26
29
32
23
H27
H28
H29
H30
H31
0
46
⑤
ボランティア保険の加入促進 主な担い手=市社協
自発的な意思により他人や社会に貢献する無償のボランティア活動を行う個人及び
団体に、ケガ、賠償責任等の補償がされるボランティア保険について、ホームページ、
広報紙、各種事業により広く周知する中で、加入を促進します。
⑥
共同募金運動 主な担い手=市社協、関係団体
共同募金運動は、社会福祉事業の健全な発達を図り、社会福祉活動の活性化を目的に、
効果的な広報活動と配分金の活用により、地域の様々な福祉活動を支援するものです。
今後も、「国民たすけあい」の精神に基づいた「赤い羽根共同募金運動」を推進しま
す。
(5)関係団体の連携と住民参加
地域には、社会福祉協議会、自治会、民生児童委員協議会、老人クラブなど、福祉に
関係する様々な団体があり、それぞれ独自の目的を持って活動しています。
こうした団体が、地域の生活課題*に対する問題意識を共有し、解決のために連携す
ることにより、地域での人々のつながりの強化と地域の活性化が期待されています。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
①
取組内容
○
○
○
○
○
地域の団体同士で連携しましょう。
地域の各種団体の活動に進んで参加しましょう。
地域の各種団体の役員を知りましょう。
自分が生活する地域に協力するように心がけましょう。
地域の問題に目を向け、住み良い地域づくりに心がけましょう。
○ 関係団体との連携を図ります。
○ 関係団体の活動の支援を行います。
○ 情報の提供や研修会などを開催します。
○ 関係団体との連携により小地域ネットワーク活動を促進します。
○ 地区社会福祉協議会の活動の支援を行います。
甲府市社会福祉協議会 主な担い手=市社協
住民による地域福祉活動を支援する団体として、助言、情報提供、援助を行うととも
に、行政との連携と協働*により、地域福祉を推進します。
地区社会福祉協議会会長会議や福祉推進員*代表者会議を開催し、地区の現状や課題
に関する情報交換や意見交換を行うとともに、福祉に関する学習などにより、地域福
47
祉の活性化を図ります。
また、地区社会福祉協議会に対して、住民参加による地域福祉活動や小地域ネットワ
ーク活動を行う福祉のまちづくり推進事業への助成を行うとともに、コミュニティソ
ーシャルワーカー*により活動の支援を行います。
②
甲府市自治会連合会 主な担い手=関係団体
地域住民の自治意識*と連帯感を高めながら、地域における様々な問題解決に取り組
むとともに、豊かで住みよい地域をつくっていくための、最も身近な住民組織のひと
つです。
今後も、地域における防災・防犯・防火対策、ごみ処理、道路・側溝清掃など、個人
や家庭だけでは解決することができない課題に対して、地域住民が力を合わせて対応
します。
③
甲府市民生児童委員協議会
主な担い手=関係団体
民生委員・児童委員は、厚生労働大臣から委嘱を受け、社会奉仕の精神により、常に
住民の立場で相談に応じ必要な援助を行うなど、社会福祉の増進に努めています。
今後も、住民の生活状態を把握し、相談活動などを通じて地域における見守り活動*
を充実させ、高齢者等に対する日常的かつ継続的な支援体制を強化するとともに、住
民や関係団体等と協働*した地域福祉活動を展開します。
④
甲府市老人クラブ連合会 主な担い手=関係団体
老人クラブは、高齢者自らの幸せと明るい高齢化社会の実現に役立つ団体です。
今後も、高齢者の長年培ってきた知識や経験を活かしながら、各地域において、生き
がいと健康づくりなどの様々な活動を行います。
⑤
甲府市保健計画推進連絡協議会 主な担い手=関係団体
全ての小学校区に保健計画推進協議会が組織されており、地域に住む全ての人が健康
で快適な生活を送るために、健康問題について話し合い、自分でできること、地域で
できることは何かを明確にしながら、地域における健康づくりを推進する活動を行っ
ています。
今後も、地域における実践団体である愛育会・自治会連合会女性部・食生活改善推進
員会等と連携し、地域住民が主体的に健康づくりに取り組めるように活動を展開しま
す。
⑥
甲府市愛育連合会 主な担い手=関係団体
市内 24 小学校区に愛育会が組織されており、赤ちゃんからお年寄りまで全ての人々
が健やかに暮らせるよう、地域ぐるみで生活に根ざした健康づくりを推進しています。
今後も、各地域において高齢者を対象にした「ふれあいくらぶ」や地域で子育てを支
援する子育てサークル等の事業を行い、声かけから始まる活動や健康づくりの実践活
動を展開します。
48
⑦
甲府市食生活改善推進員連絡協議会 主な担い手=関係団体
市内 29 小学校区に食生活改善推進員会が組織されており、地域住民に対する生涯を
通じた食育*の推進の担い手として、健康教室、男性料理教室、高齢者食育元気会、お
やこ食育教室等を実施しています。
今後も、市民一人一人のライフステージにおける生活の質の向上を目指して、食を通
しての健康づくりの活動を展開します。
⑧
青少年育成甲府市民会議 主な担い手=関係団体
青少年育成甲府市民会議は、地域における青少年の育成活動の中核として、総務部会、
育成部会、地域環境部会の3専門部会が構成されています。また、市内 28 小学校区
には青少年育成推進協議会(育成会)が組織されており、青少年総合対策本部・学校・
家庭等と協力して、市民の総意を結集した活動の実現に努めています。
今後も、自治会をはじめ地域の関係団体と連携を図りながら、中学生から青年までの
青少年ジュニアリーダーの育成、地域や家庭における教育力の向上のための啓発活動、
街頭補導活動や社会環境浄化活動等の取組を展開します。
⑨
甲府市子どもクラブ指導者連絡協議会 主な担い手=関係団体
甲府市子どもクラブ指導者連絡協議会は、子どもクラブ会員が地域の枠を越えて、異
なる年齢の交流を図る中で互いを思いやり協力し助け合うことを学び、体験すること
を目的に、企画部・指導部など7専門部と市内 29 小学校区に子どもクラブ指導者に
よる常任委員会を構成し、各種の事業を展開しています。
今後も、夏休みの中央球技大会、キャンプ研修をはじめとする子どものための事業を
実施するとともに、指導者の研修会等を開催し、地区指導者の研修や自己研鑽の機会
を提供します。
⑩
甲府市障害者団体連絡協議会 主な担い手=関係団体
市内で活動している障がい者団体が共に手を結び合い、相互の情報交換や連携を図り
ネットワークを形成しています。
今後も、障がいのある人の自立と社会参加を促進しながら、社会福祉及び地域福祉の
向上を目指した活動を展開します。
⑪
山梨県共同募金会甲府市支会 主な担い手=関係団体
山梨県共同募金会甲府市支会は、関係団体による委員会を組織し、地域住民により身
近な活動組織として、共同募金に関する啓発・宣伝、共同募金運動の計画・実施など、
ボランティアによる募金活動を展開します。
49
(6)ボランティアのネットワークづくり
ボランティア活動の活性化により地域福祉活動を促進するため、ボランティアセンタ
ー*におけるネットワークの充実や、ボランティア同士のネットワークなどに努めます。
また、NPO法人*や大学のボランティアサークル等多種のボランティアグループ及
び団体、若年層の協力を得ることで、ネットワーク化の促進とともに、市内のボラン
ティア活動の活性化を図っていきます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
取組内容
○ 特技や経験を地域のボランティア活動に活かしましょう。
○ ボランティア団体や NPO*活動に関心を持ちましょう。
○ ボランティア団体同士のネットワークづくりを進めましょう。
○ ボランティア活動に関する情報を提供します。
○ ボランティア団体のネットワーク化に努めます。
ボランティアセンター*のネットワークの充実 主な担い手=市社協
ボランティア活動の活性化を図るため、他の機関のボランティアとのネットワーク化
を促進します。
また、甲府市内の大学生ボランティアサークルのネットワーク化の支援を行います。
①
②
甲府市ボランティア団体連絡協議会の支援 主な担い手=市社協、ボランティア
ボランティア同士のネットワーク化を図り、情報の共有化、相互学習、交流を通して、
協働*を促進する支援活動を推進します。
また、連絡協議会の活性化を目指し、新たな事業の検討・実施や新規加入団体の増加
の支援を行います。
ボランティアの協働*推進 主な担い手=市社協、ボランティア
NPO*等幅広いボランティア団体とのネットワークや連携と協働*により、地域福祉
活動を推進します。
③
50
3
住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用できる
仕組みをつくる
計画目標
計画目標 3
施策3
地域における福祉サービスの提供体制の充実
施策4
地域福祉による快適なまちづくり
施策3 地域における福祉サービスの提供体制の充実
【現状と課題】
福祉サービスは、自立に向けた自らの努力を基本とした上で、人々の自立し、安心し
た暮らしを支えていくために不可欠なものであり、生涯にわたって住み慣れた地域で生
活を続けるためには、必要な福祉情報が容易に入手できることや、悩み事・心配事の相
談が気軽に受けられ、必要なサービスが適切かつ円滑に利用できることが重要です。
こうしたことから、市や市社協では広報紙やホームページなどを通じて、幅広い福祉
情報やボランティア情報などを提供するとともに、地域の身近な民生委員・児童委員や
専門相談員などによる個別相談を通して、生活課題*の発見と生活実態に沿った福祉サー
ビスの提供に努めています。
しかし、福祉に対するニーズは複雑多様化しており、日常の生活には欠くことができ
ない生活課題*であっても、自ら相談窓口へ出向いて相談する事が困難なケースや相談を
拒否するケース、サービス給付要件に該当しないケースや、公的制度*では対応できない
ケースなどがありますので、これらを地域住民の自らの問題と認識し、住民間で課題を
共有して解決に向かうことが求められています。
そのためには、まず支援が必要となった時に、自らその状況を発信することが必要で
すが、発信できなくとも地域のネットワークにより発見されることが重要です。また、
支援の必要な人の状況に応じて、自分にあったサービスを選択できるよう各種サービス
の情報提供や相談体制を充実させるとともに、地域での福祉活動と専門的な支援が車の
両輪となり、保健・医療・福祉分野の連携のもと、サービスを総合的に調整する体制を
整えることが必要です。
51
【施策の方向】
福祉情報の提供や相談機能・ケアマネジメント*体制の充実を図り、地域住民が福祉サ
ービスを適切に利用できるよう努めます。
施策
事業
(1)福祉情報の提供
(2)ボランティア情報の提供
地
域
に
お
け
る
福
祉
サ
ー
ビ
ス
の
提
供
体
制
の
充
実
(3)小地域における生活課題の発見
(4)住民懇談会の開催
(5)地域における相談
(6)総合相談と専門相談
(7)虐待防止
(8)地域福祉サービスの提供
(9)ケアマネジメント体制等による支援
(10)低所得者の生活安定と自立支援
(11)生活困窮者への支援
52
【事業】
(1)福祉情報の提供
福祉に関する多様な制度やサービスなどについては、「広報こうふ」、「社協だより」、
ホームページなどの各種媒体を利用しながら、情報の提供を行うとともに、地域の学
習会などにおいても福祉情報の提供に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 「広報こうふ」や「社協だより」などに目を通し、福祉情報を手に入れま
しょう。
○ 市や市社協のホームページにアクセスしましょう。
○ 地域の情報に関心を持ちましょう。
○ 回覧板をよく読みましょう。
○ 収集した情報を必要とする人に伝えましょう。
市
市社協
○ 広報や市ホームページなどにより情報を提供します。
○ 福祉情報を分かりやすく整理します。
○ 常に最新の情報を提供するように努めます。
○ 「社協だより」や市社協ホームページなどにより情報を提供します。
市ホームページ http://www.city.kofu.yamanashi.jp
市社協ホームページ http://www.kofu-syakyo.or.jp
①
「福祉の概要」の発行 主な担い手=市
市における福祉サービスの内容を、サービスを利用する市民の立場から「見やすく・
分かりやすく」編集した小冊子を作成し、情報の提供を行います。
②
「広報こうふ」による情報提供
主な担い手=市
健康や福祉など暮らしに役立つ情報、健康診査や予防接種の日程、まちなか健やかサ
ロン健康教室、イベントや講演会、公民館などで主催する教室や講座など、
「広報こう
ふ」で情報の提供を行います。
③
「社協だより」の発行 主な担い手=市社協
市社協の事業や情報を掲載した「社協だより」を、年4回全戸配付し、地域福祉の意
識高揚を図るとともに、地区社会福祉協議会においても広報紙を発行できるよう環境
を整えます。
また、山梨県社会福祉協議会の広報誌「やまなしの福祉」を地区社会福祉協議会会長
や民生委員・児童委員に配付します。
53
④
市ホームページによる情報提供 主な担い手=市
市ホームページの福祉関係情報については、市民が利用しやすいように視覚面を考慮
するとともに、検索しやすいように4つのライフスタイル、相談や助成などのサービ
スの種類、担当課などに分類し、整理してあります。
今後も、市民が利用しやすいよう、福祉サービスに関する情報の提供を行います。
⑤
市社協ホームページによる情報提供 主な担い手=市社協
市社協のホームページにより、各種事業の紹介やイベント情報、地区社会福祉協議会
の活動状況等、様々な情報の提供を行います。
⑥
ライフステージに応じた情報提供 主な担い手=市、関係団体
各年齢層に応じた情報提供を行うため、「市民健康ガイド」、「こども救急ガイドブッ
ク」、「子育てガイドブック」、「保育所入所案内」、「わかりやすい介護保険」、「介護保
険の保険料」、
「障がい者福祉サービスガイド」などにより情報の提供を行うとともに、
事業別の各種パンフレットやチラシなどにより、必要な情報の提供を行います。
また、地域包括支援センター*においても機関誌を発行します。
(2)ボランティア情報の提供
ボランティア広報紙や市社協ホームページ等によりボランティア情報の発信を行い、
活動の場と機会の拡大に取り組みます。
また、地域福祉に関する市民の意識アンケート調査結果では、ボランティア活動を行
う「きっかけがない」
「情報がない」といった回答も多いため、今後とも情報提供の方
法を工夫するなど充実した提供体制の構築に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ ボランティアだよりやホームページなどにより、ボランティア情報を収
集しましょう。
○ 収集した情報を必要とする人に伝えましょう。
○ ボランティア活動に関心を持ちましょう。
市
市社協
○ 甲府市ボランティアセンター*の運営の支援を行います。
○ ボランティアに関連する情報を提供します。
○ ボランティアによる支え合い活動を推進します。
○ 「ボランティアだより」やホームページなどにより情報提供します。
○ ボランティア活動に関するパンフレット等により活動の紹介を進めます。
甲府市ボランティアセンター(市社協ホームページ) http://www.kofu-syakyo.or.jp
山梨県ボランティア協会 http://www.yva.jp
54
①
「ボランティアだより」の発行 主な担い手=市社協、ボランティア
ボランティアに関する広報紙を年2回、市内全戸及び学校、関係機関等に配付し、ボ
ランティアに関する情報の提供を行います。
②
ボランティア情報の提供及び紹介 主な担い手=市社協
「ボランティアだより」やホームページによりボランティア情報の提供・紹介を行
います。
また、各ボランティアグループ・団体に活動紹介用チラシの作成を促し、周知に努
めます。
ボランティア交流会・ボランティア博*の開催 主な担い手=市社協、ボランティア
全ての市民が楽しみながらボランティア活動を体験することにより、ボランティア
活動を身近なものとして捉え、ボランティア活動の一歩につながるきっかけづくりと
ボランティア情報の提供を行います。
③
また、ボランティア活動を通して、世代を超えたボランティア同士の交流を深め、
それぞれの立場を理解しながら、ボランティア活動の充実感を共有します。
(3)小地域における生活課題*の発見
日常生活の中で近隣住民により地域の生活課題*が発見されるとともに、福祉推進員
*
や民生委員・児童委員、地域包括支援センター*等が、それぞれの役割におけるそれ
ぞれの活動を通して、住民の生活状態の把握や地域の福祉問題の発見に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 隣近所の人と挨拶をしましょう。
○ 地域の高齢者、障がいのある人、子育て家庭に気を配り、福祉の目を
向けましょう。
○ 個人の人権やプライバシーを尊重しましょう。
○ 支援が必要な人がいた場合は、市役所、民生委員・児童委員、市社協、
福祉推進員*、自治会役員に知らせましょう。
市
市社協
○ 関係団体の活動の支援を行います。
○ 福祉情報の提供と相談・支援を行います。
○ 適切な福祉サービスの提供に努めます。
○ 福祉推進員*の活動の支援を行います。
55
①
近隣の住民による発見 主な担い手=ボランティア
地域の住民が生活の中で近隣の様子の変化に気づいたり、子育て世代や高齢者などを
対象に実施する各種サロンやサークル活動などの多様な活動を展開することを通じて、
地域の生活課題*が発見されます。
また、近所同士の日常的な関係は、いざというときの手助けにつながる基本です。
②
福祉推進員*による発見 主な担い手=市社協
福祉推進員*は、地域の中の福祉問題を早期に発見し、解決に向けて地域ぐるみでの
支援活動に取り組みます。
また、福祉推進員地区代表者会議を開催し、活動に対しての情報交換や事例発表等に
より、福祉推進員*の意識の向上や活動の活性化に努めます。
③
民生委員・児童委員による発見 主な担い手=関係団体
民生委員・児童委員は、担当区域内の実情を把握するとともに、援助を必要とする人
の情報を必要に応じ適切に把握します。
また、実情の把握にあたっては、個人の人格の尊重と個人情報保護*の観点から、プ
ライバシーを侵害することのないよう配慮して行動します。
(4)住民懇談会の開催
地域福祉の課題を共有するために、地区社会福祉協議会における研修会等を活用した
懇談会を開催し、課題の発掘に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
①
取組内容
○ 地域の課題に目を向けましょう。
○ 個々の課題を地域の課題として考え、解決の手助けをしましょう。
○ 地域課題の発掘などに協力しましょう。
○ 市社協の取組に協力します。
○ 地域福祉に関する情報を提供します。
○ 課題の解決に向けての支援を行います。
○ 住民懇談会を開催します。
住民懇談会の開催 主な担い手=市社協
地区における合同会議や研修会等を活用し、住民による福祉の課題を出し合いながら
意見交換を行うため、懇談会を開催します。
56
(5)地域における相談
民生委員・児童委員、ひとり親家庭相談員、コミュニティソーシャルワーカー *など
が、地域における身近な相談にあたるとともに、地域包括支援センター*における高齢
者に関する相談や、保育所における育児に関する相談等により、地域における問題解
決に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 日常の生活や老後への不安などの心配ごとを、民生委員・児童委員や
福祉推進員*などに遠慮なく相談しましょう。
○ 近隣への相談や支援を依頼ができるように、日頃からの関係づくりを
しましょう。
○ 隣近所の声に積極的に耳を傾けましょう。
市
市社協
○ 民生委員・児童委員やひとり親家庭相談員の支援を行います。
○ 地域包括支援センター*や保育所での相談を行います。
○ コミュニティソーシャルワーカー*による相談を行います。
①
民生委員・児童委員による相談 主な担い手=関係団体
民生委員・児童委員は、援助を必要とする人が、その有する能力に応じ、自立した日
常生活を営むことができるように生活に関する相談に応じ、助言その他の援助を行っ
ています。
今後も、援助を必要とする人が、福祉サービスを適切に利用するために、必要な情報
の提供その他の援助を行います。
②
ひとり親家庭相談員による相談 主な担い手=市、関係団体
「ひとり親家庭相談員」を委嘱し、地域の実情を的確に把握し、ひとり親家庭の相談
に応じ、その自立に必要な指導を行っています。
今後も、常に関係機関との連携を保ちながら地域福祉の増進に努めます。
③
コミュニティソーシャルワーカーによる相談 主な担い手=市社協
市社協のコミュニティソーシャルワーカー*により、高齢者、障がいのある人等の身
近な相談に対し、助言や訪問、他機関の紹介等の支援を行います。
地域包括支援センター*における相談 主な担い手=市、関係団体
市内9か所の地域包括支援センター*において、住民が住み慣れた地域で安心してそ
の人らしい生活を継続するために、どのような支援が必要かを把握しながら、地域に
おける適切なサービス関係機関又は制度の利用につなげる支援を行います。
④
57
⑤
保育所における育児相談 主な担い手=市、関係団体
市内全ての保育所において、保育所に通所している家庭及び地域の子育て家庭からの
子育て相談に応じ、子育てに関する諸問題について適切なアドバイスを行い、乳幼児
の健全育成に努めます。
(6)総合相談と専門相談
市民の抱える福祉や健康などに関する各種相談に対して、総合的な相談をはじめ、専
門職による個別事例や困難事例の相談に応じるとともに、適切な助言と必要な指導に
より問題解決に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 総合相談や各種相談を積極的に活用して、助言や指導などの支援を受
けましょう。
○ 日頃から、各種の支援体制の情報収集に努めましょう。
○ 地域で解決することが困難な課題を発見したら、関係機関へつなぎま
しょう。
市
市社協
①
○ 専門職が様々な相談を受け付けます。
○ 適切な助言や指導により問題解決に努めます。
○ 個別事例には地域ケア会議で対応します。
○ 心配ごと相談室を運営し、様々な相談を受け付けます。
福祉総合相談
主な担い手=市
福祉総合相談窓口において、市民の抱える福祉や健康などに関する各種相談に対して、
専門職員が相談支援を行います。
また、認知症・障がい・難病をはじめ相談内容が複雑なケースについては、庁内各部
署と連携を図りながら、保健・福祉サービス等の総合的な支援を行います。
②
障がいに関する相談 主な担い手=市
障がいのある人が抱える様々な生活課題*に対する不安の解消や課題解決に向け、基
幹相談支援センター及び障がい福祉課に専門職員を配置し、相談機能の専門性を高め、
保健・医療・福祉関係者等と連携・調整を図り、総合的な相談支援体制の充実に努め
るとともに、職員の資質向上を図ります。
加えて、基幹相談支援センター「りんく」において、障がいのある人や障がい児の保
護者又はその支援・援助を行う人からの相談に応じ、必要な情報の提供や助言等を行
います。
58
また、基幹相談支援センター「りんく」を中心として、指定特定相談支援事業所や関
係機関、甲府市地域自立支援協議会等との連携により、充実した相談支援体制の構築
に努めます。
③
子育て総合相談 主な担い手=市
保健師や家庭相談員などの専門職により、各種子育て相談への助言や子育て支援サー
ビスに関する情報提供を行うとともに、児童虐待通告に基づく調査・指導・援助等を
行います。
④
青少年相談 主な担い手=市
青少年育成カウンセラーにより、子どもの行動に不安を持つ親や、学校・家庭・友人
関係などに悩んでいる青少年のために、面接と電話による相談に応じ、適切な助言と
必要な指導を行います。
⑤
健康相談
主な担い手=市
心身の健康に関する個別の相談に応じて必要な指導及び助言を行い、家庭における健
康管理に資することを目的として、保健センターや公民館等において健康相談を実施
しています。
今後も引き続き、市民にとって気軽に幅広く相談できる窓口を整備し、総合的な相談
業務を行うとともに、相談後の健康教室や健康診査の活用についても呼びかけを行い
ます。
⑥
消費生活相談 主な担い手=市
市民の消費生活に関する相談を受付し、問題解決のための助言や関係機関への斡旋等
を行います。
⑦
心配ごと相談 主な担い手=市社協
市社協が市役所本庁舎内に設置している「心配ごと相談室」において、市民から寄せ
られる様々な相談に対し、専任の相談員が相談に応じるとともに、関係機関と十分な
連携を図る中で問題解決に努めます。
⑧
苦情相談 主な担い手=市
介護保険に関する苦情調整員制度により、要介護等認定結果や介護サービス利用上の
問題などの苦情相談に対して、適時的確に対応します。
59
(7)虐待防止
虐待を受けていると思われる人を発見した場合は、速やかに市役所等に通報すること
が肝要です。虐待を受けている高齢者や児童の保護及び家族への支援などを行うとと
もに、虐待防止に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 虐待を受けていたり、受けていると思われる人を発見した時は、市役
所に相談や通報をしましょう。
○ 地域の高齢者や子育て家庭、障がいのある人に、福祉の目を向けまし
ょう。
○ 隣近所の声に積極的に耳を傾けましょう。
市
市社協
○ 虐待防止に努めます。
○ 関係機関と連携し速やかに対応します。
○ 虐待を受けた人の保護と家族への支援を行います。
○ 虐待防止に関する研修会を開催します。
○ 市や関係団体との連携に努めます。
①
高齢者の虐待防止 主な担い手=市、関係団体
福祉総合相談窓口、福祉支援センター(市役所の高齢者福祉課)、市内9か所に設置
してある地域包括支援センター*が、高齢者虐待の通報の窓口になっており、虐待を受
けた高齢者の迅速かつ適切な保護及び家族に対する適切な支援を行います。
②
児童の虐待防止
主な担い手=市
子育て総合相談窓口が、児童虐待の通報の窓口になっており、虐待を受けた児童の迅
速かつ適切な保護及び家族に対する適切な支援を行います。
③
障がいのある人の虐待防止 主な担い手=市
障がい者虐待の防止や早期発見に向け、市民に対して虐待に該当する行為や通報義務
を広報・啓発するとともに、甲府市障害者虐待防止センター(市役所の障がい福祉課)
では市民等から通報があった場合には迅速に対応します。
④
虐待防止に向けた連携 主な担い手=市社協
市社協では、虐待に関する地域住民の意識を高め、早期発見の必要性を周知するため
の研修会を開催するとともに、市や関係団体等との連携に努めます。
60
(8)地域福祉サービスの提供
認知症高齢者、知的・精神障がいのある人等で、判断能力が十分ではない人に対して、
権利擁護*や成年後見制度*による支援を行うとともに、低所得者等の経済的な支援と
して、生活福祉資金貸付などを行います。
また、甲府市保健計画、甲府市子ども・子育て支援計画、甲府市障がい者福祉計画、
甲府市高齢者支援計画に基づき、各種福祉サービスの提供に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 日頃から福祉サービスに関する情報の入手に努めましょう。
○ サービスを受けていない人に気を配り、サービスを受ける手助けをし
ましょう。
○ 住民が適切なサービスを受けられるように、地域の中で周知を図りま
しょう。
○ 支援を必要とする人の見守りや支え合いに協力しましょう。
市
○ 保健計画、子ども・子育て支援計画、障がい者福祉計画、高齢者支援
計画に基づいた各種福祉サービスを提供します。
市社協
○ 判断能力が低下した人、高齢者や障がいのある人の地域での生活の支
援を行います。
日常生活自立支援(権利擁護*) 主な担い手=市社協
認知症高齢者、知的・精神障がいのある人等で判断能力が十分ではない人が、地域に
おいて自立した生活が送れるよう、日常生活自立支援事業により、福祉サービスの利
用に関する情報提供、助言、手続きの援助、利用料の支払い等の一連の援助を行いま
す。さらに、定期的な訪問により生活上の変化をすばやく察知し、他のサービスや機
①
関につなげます。
利用希望者の増加が見込まれることから、生活支援員の増員等体制整備に努めます。
成年後見制度*の利用支援 主な担い手=市
成年後見制度*は、認知症高齢者、知的・精神障がいのある人等で、判断能力が十分
でない人の権利や財産が侵害されないように、家庭裁判所に申し立てをして、日常生
活上の財産管理や必要な福祉サービスの契約など、その人を保護・支援をしてくれる
後見人等を付けてもらう制度です。
この制度の周知を行うとともに、親族等による申立てや費用の負担が困難な人には、
②
市長による法定後見開始の審判*の申立てや、それに要する費用の助成を行います。
61
③
在宅高齢者等配食サービス 主な担い手=市、市社協、ボランティア
一人暮らしの 65 歳以上の高齢者や、高齢者のみの世帯において、病気や障がいによ
って食事作りが困難な人を対象として、栄養改善を図り、安否確認も兼ねながら夕食
の宅配サービスを行います。
④
在宅生活支援 主な担い手=市、市社協
介護認定を受けていない人であって、疾病や障がい等により日常生活を送ることが困
難な一人暮らし高齢者等の自宅に生活援助員を派遣し、日常生活の支援と指導を行い
ます。
また、在宅で難病の治療をしている人については、障害者総合支援法のサービスの他
に、自宅にホームヘルパーを派遣し、食事や洗濯などの身の回りの支援等を行います。
⑤
障がいのある人のコミュニケーション支援 主な担い手=市
聴覚、言語機能、音声機能などの障がいのため、意思の疎通を図ることに支障がある
聴覚障がいのある人等に手話通訳者や要約筆記者を派遣し、コミュニケーション支援
による社会参加の促進を図るとともに、市役所の障がい福祉課窓口に専任の手話通訳
士を配置し、相談や情報提供の支援を行います。
⑥
障がいのある人の生活支援 主な担い手=市社協、関係団体
障がいのある人が地域とのつながりを持った生活を維持できるよう、地区社会福祉協
議会の障がいのある人に対する事業を支援するとともに、取組が活性化するよう、障
がいに関する情報提供等や研修会を開催します。
⑦
分野別の各種福祉サービス 主な担い手=市
子育て家庭、障がいのある人、高齢者など、それぞれの実態に合わせた各種福祉サー
ビスについては、甲府市保健計画、甲府市子ども・子育て支援計画、甲府市障がい者
福祉計画、甲府市高齢者支援計画に基づき事業を推進します。
62
(9)ケアマネジメント*体制等による支援
高齢者や障がいのある人のケアマネジメント*として、専門職による各種相談や支援
を行うとともに、子育て支援の専門職により、助言や情報提供を行うなど、高齢者、
障がいのある人、子育て家庭の総合的な生活支援に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 各種の支援制度の情報収集に努め、必要とする人には知らせましょう。
○ 支援が必要な人がいた場合は、市役所や民生委員・児童委員、福祉推
進員*、自治会役員に知らせましょう。
○ 支援を必要とする人の見守りや支え合いに協力しましょう。
市
○ 高齢者や障がいのある人のケアマネジメント*と、子育て相談窓口によ
り生活の支援を行います。
○ 各種相談や助言、情報の提供をします。
①
高齢者のケアマネジメント* 主な担い手=市
高齢者が居宅サービスや地域密着型サービス及び居宅で日常生活を営むために必要
な保健・医療・福祉サービスの適切な利用ができるよう計画を作成するとともに、計
画に基づくサービス提供体制が確保されるように事業者等との連絡調整等を行い、施
設への入所が必要な場合は紹介等を行います。
障がいのある人のケアマネジメント* 主な担い手=市
総合的かつ継続的な支援を行うために、ケアマネジメント*の視点も十分に配慮した
「サービス等利用計画」の作成を行い、障がいのある人のサービス利用の支援を行いま
す。
また、「サービス等利用計画」を作成する指定特定相談支援事業所の設置促進に取り組
②
むとともに、相談支援専門員が利用者の多様な特性に対応できる能力や知識を習得し、
障がいのある人に寄り添ったケアマネジメント*ができるよう、指定特定相談支援事業
所を支援する体制づくりに取り組みます。
③
利用者支援 主な担い手=市
子ども及びその保護者等が教育・保育施設や地域の子育て支援事業等を円滑に利用
できるよう、身近な実施場所で情報収集と提供を行い、必要に応じ相談・助言等を行
うとともに、関係機関との連携調整等を実施する事業です。
市役所に専門スタッフを配置し、幼児教育センター、地域子育て支援センター等と
も連携しながら、情報提供や相談等の利用者支援を実施していきます。
63
(10)低所得者の生活安定と自立支援
低所得者に対して、世帯の実情に配慮しながら、各種制度や諸施策を積極的に活用し
て適切な援護に努めるとともに、安定した生活が営めるように自立への助長に努めま
す。
活動主体の取組内容
活動主体
取組内容
地域
(市民)
○ 各種の支援制度の情報収集に努め、必要とする人には知らせましょう。
○ 支援が必要な人がいた場合は、市役所や民生委員・児童委員、福祉推
進員*、自治会役員に知らせましょう。
○ 日常の挨拶や声かけを通じて、見守りと支援に努めましょう。
市
市社協
①
○ 各種制度や諸施策により、低所得者の支援を行います。
○ 地域での自立支援を促進します。
○ 生活福祉資金の貸付により、地域での生活の支援を行います。
生活安定と自立支援
主な担い手=市
低所得者に対して、各種の制度や諸施策により支援を行うとともに、ハローワークや
民生委員・児童委員等の関係機関と連携し、自立支援を促進します。
②
生活福祉資金の貸付 主な担い手=市社協
低所得者世帯・障がい者世帯・高齢者世帯が安定した生活を送れるよう、山梨県社会
福祉協議会からの受託事業として、生活福祉資金貸付の相談受付、貸付手続き支援を
行います。
64
(11)生活困窮者*への支援
生活困窮者自立支援法の施行に伴い、生活困窮者*に対し、生活保護に至る前の段階
で、様々な自立支援策を講じるとともに、ハローワーク、民生委員・児童委員及び支
援関係機関と連携を密にする中で、包括的な支援を中長期的に行っていきます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
取組内容
○ 生活に困難を抱えた人を見守りましょう。
○ 困ったことがあった時の相談先を伝えましょう。
○ 生活困窮者*に対する相談窓口を充実することにより、相談者一人一人
に合致したきめ細かな就労支援を行います。
○ ハローワーク等の関係支援機関と連携し、就労に向けた情報提供の充
実を図ります。
○ 離職により住宅を失った人等で、一定の要件を満たしている世帯に対
し、有期で住居確保のための給付金を支給します。
生活困窮者*への相談支援 主な担い手=市
生活困窮者*の自立に向けた相談窓口を充実させ、就労支援を行うことにより、生活
困窮状態からの脱却を目指します。
①
②
住居確保給付金の支給 主な担い手=市
離職により住宅を失った生活困窮者*等に対し、一定の要件を満たしている世帯に有
期で住居確保のための給付金を支給します。
③
生活困窮者自立支援法に定める任意事業についての検討
主な担い手=市
就労準備支援、家計相談支援及び生活困窮家庭の子どもへの学習支援等の実施に向け
検討を行います。
65
施策4 地域福祉による快適なまちづくり
【現状と課題】
地域において安心して快適な生活を送るためには、その基盤となる居住環境の整備や、
交通事故、犯罪、災害等から生活を守るために必要な対策を講ずるとともに、日常の見
守り活動*や災害等の緊急時における地域住民の相互の協力、さらに社会福祉協議会を
はじめ各種関係団体が連携する体制を構築することが重要であります。
地域福祉に関する市民の意識アンケート調査結果においても、防犯活動や防災訓練な
どの地域の活動や行事への参加意向が高く、また、理想の近所付き合いを、困ったとき
にお互いに助け合う事ができる関係とする割合が一番多くなっており、いざという時へ
の関心をもつと同時に、安心した日常生活が送れることを望んでいることが伺えます。
特に、東日本大震災においても、犠牲となった人々の中には災害時の避難行動に支援
を必要とする人々が多く存在していたことが報告されており、災害時の避難行動や避難
生活において支援が必要な人の安否確認を迅速に行うことや必要な支援を的確に実施す
ることが重要となります。
こうした中、ユニバーサルデザイン*の推進などによる生活環境の整備や、休日や夜
間における救急医療体制の充実を図るとともに、防犯・防災対策を推進しています。
安心・安全な地域を実現するためには、住民一人一人が地域に対して、気配り・目配
り・思いやりの心を持ち、日常から助け合い、支え合うことが基本となります。そのこ
とが、非常時においても地域が一丸となった対応へとつながります。
また、地域福祉の原点は、地域に住む住民相互の理解と協力であり、その必要性の意
識を持ち合い、地域内での共助をより強固なものとして作り上げていくことが重要です
ので、住民相互のつながりを強化し、住民一人一人の参加のもとに、地域福祉の推進を
基調とした福祉のまちづくりに向けて一層の力を結集していく必要があります。
66
【施策の方向】
生活環境の整備や防災対策の推進を図るとともに、地域の生活課題*に対する問題意
識を共有し、誰もが安心して暮らせる環境づくりに努めます。
施策
地
域
福
祉
に
よ
る
快
適
な
ま
ち
づ
く
り
事業
(1)医療体制の充実
(2)生活環境の整備
(3)防災対策の推進
(4)災害時における要配慮者の支援
【事業】
(1)医療体制の充実
休日や夜間における救急医療体制の整備により、急病患者に対する医療を確保すると
ともに、地域の医療機関との連携を一層推進し、地域住民が安心して生活できる医療
提供体制の構築に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
取組内容
○
○
○
○
かかりつけ医を持ちましょう。
適切な救急医療の受診に心がけましょう。
救急医療センターなどの電話番号を控えておきましょう。
救急時に備えて、持病や服薬内容、緊急連絡先などを控えておきまし
ょう。
○ 住民が安心して生活できる医療体制を整備します。
○ 休日や夜間における救急医療を確保します。
○ 救急時に備えて、「救急あんしん情報セット」を配付します。
○ 地域ふれあい台帳登録者に医療情報や緊急連絡先等を記載するカード
の配付を行います。
67
①
救急医療体制の充実 主な担い手=市、関係団体
平日及び休日の夜間における救急医療、歯科に関わる緊急診療を確保するために、甲
府市医師会救急医療センター、甲府市歯科医師会による甲府市歯科救急センターの運
営を支援し、また、休日の日中における医療体制として、開業医による在宅当番医制
を、甲府市医師会に委託し実施しています。
また、休日及び夜間の小児の急な病気に対応するため、小児初期救急医療センターの
運営の支援のほか、甲府市地域医療センターでの初期救急に伴う診察で必要とされる
薬の処方業務について、甲府市薬剤師会による救急調剤薬局の運営の支援を行います。
これらの救急医療体制により、子どもからお年寄りまでの救急患者に対する医療の充
実を図ります。
②
地域医療連携、機能分担の推進と市立甲府病院 主な担い手=市
医療環境の変化を踏まえ、質の高い医療を効率的に提供するため、地域医療の充実と
強化を図るとともに、地域における病診連携*と、機能分担を推進する必要があります。
市立甲府病院においても、市民が安心して生活できる医療体制の構築を図るため、地
域の医療機関との病診連携*や機能分担の一層の推進を図り、地域が一体となった切れ
目のない地域医療提供体制を整備していきます。また、災害拠点病院としての役割を
最大限に果たすため、平素の訓練や備蓄に努めます。
③
救急時における医療情報の提供 主な担い手=市、市社協
災害時要配慮者*に対して、「救急あんしん情報セット」を配付し、本人の持病など
の医療情報を一元的に管理していただくことにより、自宅での急病や緊急時等に救急
隊員等へ医療情報を的確に伝え、適切で迅速な処置につなげます。
また、地域ふれあい台帳登録者には急病や緊急時に対応できるよう、かかりつけ医や
持病、緊急連絡先等を記載するカードの配付を行います。
68
(2)生活環境の整備
快適で安全に安心して暮らせるように、ユニバーサルデザイン*を推進するとともに、
防犯対策や交通安全対策に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
取組内容
○
○
○
○
看板や敷地内の樹木が、交通安全の支障とならないように努めましょう。
登下校時の子どもの安全に関心を持ち、挨拶を交わしましょう。
行方が分からない人の連絡を聞いた時は、近隣の様子に気を配りましょう。
車を運転する人は安全運転に努め、歩行者も交通ルールを守りましょう。
○ 安心・安全で快適な生活が送れるように、生活環境の整備に努めます。
○ 関係機関との連携を図ります。
ユニバーサルデザイン*の推進 主な担い手=市
年齢、性別、国籍、障がいの有無など、人々が持つ様々な特性や違いを超えて、全て
の人が快適で安全で安心して暮らすことができるように、
「やまなしユニバーサルデザ
①
イン基本指針」に基づき策定した「甲府市ユニバーサルデザインガイドライン」を活
用し、ユニバーサルデザイン*を推進します。
②
防犯対策の充実 主な担い手=市
犯罪や事故等を防止するための住民の自主的な生活安全活動の推進と生活安全に対
する意識の高揚を図るため、甲府市生活安全条例を制定しています。
地域の人々が協働*することにより、全ての人が安心して暮らすことができるように、
防犯対策に努めるとともに、関係機関との連携を図りながら、啓発活動や環境整備に
努めます。
③
交通安全対策の推進 主な担い手=市
交通弱者である子どもや高齢者が関係する交通事故が多発していることを踏まえ、身
体特性や行動特性に応じたきめ細かい交通安全教育を実施し、安全行動能力を高める
とともに、交通安全運動を通じて高齢者の交通事故防止に向けた啓発活動を推進しま
す。
また、安全で快適な道路環境を維持するため、カーブミラー等の交通安全施設の整備
を推進します。
④
市営住宅の整備
主な担い手=市
甲府市営住宅等長寿命化計画に基づき、計画的な修繕等を推進する中で、浴室への手
すり設置や便所洋式化等の高齢者に配慮した施設改善を図ります。
また、老朽化に伴う市営住宅の建替にあたっては、障がいのある人や高齢者に配慮し
たバリアフリー*の住宅整備を進めます。
69
(3)防災対策の推進
地震や風水害等の災害に備えて、総合防災訓練や災害・防災ボランティア養成講座に
より、災害時に対応できる体制整備に努めるとともに、災害ボランティアの支援体制
の構築に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
市社協
取組内容
○
○
○
○
非常時持ち出し品の事前準備をしておきましょう。
家庭内で地域の危険な箇所について話し合いましょう。
地区の防災訓練に参加し、非常時の対応を考えましょう。
地域ぐるみで防災に取り組む体制を整えましょう。
○ 自主防災組織*の育成に努めます。
○ 防災訓練や自主防災組織*の訓練指導を行います。
○ 被災した人の支援を行います。
○ 災害・防災ボランティアを養成します。
○ 災害ボランティアセンター*の設置運営訓練を行います。
○ 甲府市災害ボランティア連絡会の支援を行います。
①
総合防災訓練等の実施 主な担い手=市、関係団体
東海地震の発生を想定し、主会場では防災関係機関と地域住民等が参加し、地震予
知・災害対応訓練を実施するとともに、地区会場では地区自治会連合会の計画による
総合防災訓練を実施します。
また、自主防災組織*を対象として消火栓器具の取扱いや放水訓練等の指導を行いま
す。
さらに、避難所運営委員会の開催を促進します。
②
ハザードマップの活用 主な担い手=市
指定河川の堤防が決壊したことを想定し、浸水の範囲や程度を表した「甲府市洪水ハ
ザードマップ」や急傾斜地の崩壊、土石流や地すべりといった土砂災害に警戒が必要
な区域を表した「土砂災害ハザードマップ」を活用し、平常時から危険箇所の周知や
防災知識の普及に努め、家庭や地域での避難対策を推進します。
③
災害・防災ボランティア養成講座等の開催
主な担い手=市社協、ボランティア
災害ボランティアの必要性や災害ボランティアセンター * の設置運営訓練を通して
災害支援に必要な知識やボランティアとしての心得などを学び、災害時に実働できる
ボランティアの養成を行います。
70
災害ボランティアセンター*の整備 主な担い手=市社協、ボランティア
災害時に設置する災害ボランティアセンター*の効率的運営のため、定期的に災害ボ
ランティアセンター*設置運営訓練の実施、必要備品及び災害ボランティアマニュアル
の整備等を行います。
④
⑤
災害救助 主な担い手=市
災害救助法による救助を受けない規模の災害で、全焼、全壊、半焼、半壊などの被害
を受け、応急的な救助を必要とする人に対して、被服や寝具等の提供等を行います。
⑥
災害見舞金の支給 主な担い手=市社協
「国民たすけあい」の精神を基調として、一般民家で天災地変*又は非常災害を被っ
た罹災世帯*に対し、山梨県共同募金会からの見舞金を、甲府市支会を通じて支給しま
す。
(4)災害時における要配慮者の支援
地震などの自然災害や火災が発生した場合には、高齢者や障がいのある人等の災害時
要配慮者*が大きな被害を受けやすいことから、支援機関、支援団体、地域の自主防災
組織*等と連携を図り、一体となった支援に努めます。
活動主体の取組内容
活動主体
地域
(市民)
市
取組内容
○
○
○
○
災害時に支援が必要な人に対して、登録を呼びかけましょう。
避難行動要支援者の支援員としての登録に協力しましょう。
防災情報などを入手した時は、支援が必要な人に伝えましょう。
日常の見守り活動*をしましょう。
○ 災害時要配慮者*支援マニュアルにより、登録者の拡大と支援体制を整
備します。
○ 登録した情報を関係団体と適切に共有します。
災害時要配慮者*の支援 主な担い手=市
災害の発生に備え、災害時に自分自身又は家族などの支援を受けて避難することが
困難な一人暮らしの高齢者や障がいのある人などを対象に避難行動要支援者名簿を作
①
成し、本人の同意を得た上で、平常時から災害時に必要となる情報を消防、警察、民
生委員・児童委員、市社協、各自主防災組織*等へ提供するとともに、災害時において
支援機関や支援団体等と連携して迅速に避難支援等が行えるよう努めます。
また、避難行動要支援者名簿をより有用なものにするために、避難誘導などの支援
71
員の登録や避難支援プランの作成なども重要となりますので、関係機関や地域の支援
団体等と協同して、避難行動要支援者名簿の整備を促進します。
②
避難のための情報伝達 主な担い手=市
災害時において、円滑かつ安全に避難できるよう、避難勧告*や避難指示の発令に先
だって避難準備情報を発令し、避難行動に時間を要する人に早めの避難を促すととも
に、避難情報の迅速・的確な伝達について、特に配慮します。
また、緊急かつ着実な避難指示が伝達されるよう、各種情報伝達の特徴を踏まえ、
防災行政用無線や広報車による情報伝達に加え、携帯端末等を活用するなど、複数の
手段を有機的に組み合わせます。
③
避難先での支援 主な担い手=市、関係団体
避難所等のバリアフリー*に配慮するとともに、避難所等において高齢者や障がいの
ある人に必要となる物資も含め、障がいの特性に応じた支援ができるよう、必要な体
制の整備を促進します。
また、高齢者、障がいのある人、妊産婦等の一般的な避難生活に支障を来す人に配慮
するため、介護施設等の福祉避難所*(二次的な避難施設)の指定や整備、福祉避難所
*
での介護・医療的ケアなどの支援が円滑に実施できるようヘルパー派遣事業所等と人
的支援が得られるよう連携を図ります。
④
福祉サービスの業務継続力の向上 主な担い手=市、関係団体
災害発生後にも継続して福祉・医療サービスを提供することができるよう、福祉施
設・医療機関等との連携を図ります。
72
資料編
1 体系図・事業一覧表
計画目標1
思いやりと支え合いの心を醸成し安心して暮らせる地域社会を築く
主な担い手
施 策
施策1
地域福祉を担う人
づくり
事 業
P
市
市
社協
(1)地域福祉の意識醸成
32
① 福祉意識の啓発
② ノーマライゼーション理念の啓発
32
32
○
○
○
○
③ 社会福祉大会の開催
④ ふれあい福祉体験
32
33
○
○
○
(2)福祉教育の推進
① 学校における福祉教育の推進
33
34
② 地域福祉の学習支援
③ 福祉のこころを育むための支援
34
34
④ 地域福祉従事者等研修会の開催
(3)ボランティアの養成
34
35
① 青少年ジュニアリーダーの育成
② 認知症サポーターの養成
35
35
○
○
③ すこやか地域サポーターの養成
④ 活動の担い手となる人材の養成
36
36
○
73
関係
団体
ボラン
ティア
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
計画目標2
地域におけるつながりを深め交流とふれあいのまちをつくる
主な担い手
施 策
事 業
P
市
施策2
地域福祉のネット
ワークづくり
市
社協
関係
団体
ボラン
ティア
(1)ふれあいの場の充実
39
① ふれあいくらぶ
39
○
② いきいきサロン活動の支援
40
○
○
③ 福祉関係施設の運営
④ ふれあい広場の整備
40
40
○
○
○
(2)交流の機会の促進
41
① 子どもとの交流活動
41
○
○
② 子育て・お助け隊派遣
③ 保育所等における地域交流
41
41
○
○
○
○
④ 世代間のふれあい交流活動
42
○
○
⑤ 地域における子育てサポート
(3)小地域ネットワーク活動の推進
42
43
○
○
① 小地域ネットワーク活動の支援
44
○
② 地域ふれあい台帳と福祉マップの活用
③ 住民相互による支え合い活動
44
44
○
○
(4)ボランティア活動の促進
45
① ボランティアによる介護支援
45
② ボランティアのコーディネート
③ ボランティア情報ネットワークの推進
45
46
④ ボランティア活動の支援
46
⑤ ボランティア保険の加入促進
⑥ 共同募金運動
47
47
(5)関係団体の連携と住民参加
47
① 甲府市社会福祉協議会
② 甲府市自治会連合会 47
48
③ 甲府市民生児童委員協議会
48
○
④ 甲府市老人クラブ連合会
⑤ 甲府市保健計画推進連絡協議会
48
48
○
○
⑥ 甲府市愛育連合会
48
○
⑦ 甲府市食生活改善推進員連絡協議会
49
○
⑧ 青少年育成甲府市民会議
⑨ 甲府市子どもクラブ指導者連絡協議会
49
49
○
○
⑩ 甲府市障害者団体連絡協議会
49
○
⑪ 山梨県共同募金会甲府市支会
(6)ボランティアのネットワークづくり
49
50
○
① ボランティアセンターのネットワークの充実
50
○
② 甲府市ボランティア団体連絡協議会の支援
50
○
○
③ ボランティアの協働推進
50
○
○
74
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
計画目標3
住み慣れた地域で安心して適切な福祉サービスを利用できる仕組みをつくる
主な担い手
施 策
事 業
P
市
施策3
地域における福祉
サービスの提供体
制の充実
(1)福祉情報の提供
① 「福祉の概要」の発行
② 「広報こうふ」による情報提供
③ 「社協だより」の発行
④ 市ホームページによる情報提供
⑤ 市社協ホームページによる情報提供
⑥ ライフステージに応じた情報提供
(2)ボランティア情報の提供
① 「ボランティアだより」の発行
② ボランティア情報の提供及び紹介
③ ボランティア交流会・ボランティア博の開催
(3)小地域における生活課題の発見
① 近隣の住民による発見
② 福祉推進員による発見
③ 民生委員・児童委員による発見
(4)住民懇談会の開催
① 住民懇談会の開催
(5)地域における相談
① 民生委員・児童委員による相談
② ひとり親家庭相談員による相談
③ コミュニティソーシャルワーカーによる相談
④ 地域包括支援センターにおける相談
⑤ 保育所における育児相談
(6)総合相談と専門相談
① 福祉総合相談 ② 障がいに関する相談 ③ 子育て総合相談 ④ 青少年相談 ⑤ 健康相談 ⑥ 消費生活相談 ⑦ 心配ごと相談
⑧ 苦情相談
(7)虐待防止
① 高齢者の虐待防止
② 児童の虐待防止
③ 障がいのある人の虐待防止
④ 虐待防止に向けた連携
(8)地域福祉サービスの提供
① 日常生活自立支援(権利擁護)
② 成年後見制度の利用支援
③ 在宅高齢者等配食サービス
④ 在宅生活支援
⑤ 障がいのある人のコミュニケーション支援
⑥ 障がいのある人の生活支援
⑦ 分野別の各種福祉サービス
(9)ケアマネジメント体制等による支援
① 高齢者のケアマネジメント
② 障がいのある人のケアマネジメント
③ 利用者支援
(10)低所得者の生活安定と自立支援
① 生活安定と自立支援
② 生活福祉資金の貸付
(11)生活困窮者への支援
① 生活困窮者への相談支援
② 住居確保給付金の支給
③生活困窮者自立支援法に定める任意事業についての検討
75
53
53
53
53
54
54
54
54
55
55
55
55
56
56
56
56
56
57
57
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58
58
58
59
59
59
59
59
59
60
60
60
60
60
61
61
61
62
62
62
62
62
63
63
63
63
64
64
64
65
65
65
65
市
社協
関係
団体
ボラン
ティア
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
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○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
主な担い手
施 策
事 業
P
市
施策4
地域福祉による快
適なまちづくり
(1)医療体制の充実
① 救急医療体制の充実
② 地域医療連携、機能分担の推進と市立甲府病院
③ 救急時における医療情報の提供
(2)生活環境の整備
① ユニバーサルデザインの推進
② 防犯対策の充実
③ 交通安全対策の推進
④ 市営住宅の整備
(3)防災対策の推進
① 総合防災訓練等の実施
② ハザードマップの活用
③ 災害・防災ボランティア養成講座等の開催
④ 災害ボランティアセンターの整備
⑤ 災害救助
⑥ 災害見舞金の支給
(4)災害時における要配慮者の支援
① 災害時要配慮者の支援
② 避難のための情報伝達
③ 避難先での支援
④ 福祉サービスの業務継続力の向上
76
67
68
68
68
69
69
69
69
69
70
70
70
70
71
71
71
71
71
72
72
72
○
○
○
市
社協
関係
団体
ボラン
ティア
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
2 数値目標一覧表
H27
年度
数値目標設定内容
単位
チャレンジフェスタ参加者数
参加者数
/年
すこやか地域サポーター養成
受講者数
H28
年度
H29
年度
H30
年度
H31
年度
200
230
260
290
320
60
70
80
90
100
20
30
40
50
60
120
135
150
165
180
新規登録者数
/年
50
60
70
80
90
ボランティアの登録数(団体)
登録団体数
(累計)
63
65
67
69
71
ボランティア活動器材の貸出
件数
貸出件数/年
20
23
26
29
32
講座の受講者数
/年
いきいきサロンの新規設置数
新規設置数
/年
小地域ネットワーク活動を支
援する研修会の開催回数
開催回数
/年
地域ふれあい台帳登録者数
77
3 甲府市地域福祉推進計画概略
計画目標
施策名
計画目標1
思いやりと支
え合いの心を
醸成し安心し
て暮らせる地
域社会を築く
施策1
地域福祉を
担う人づく
り
計画目標2
地域における
つながりを深
め交流とふれ
あいのまちを
つくる
施策2
地域福祉の
ネットワー
クづくり
計画目標3
住み慣れた地
域で安心して
適切な福祉サ
ービスを利用
できる仕組み
をつくる
施策3
地域におけ
る福祉サー
ビスの提供
体制の充実
①課題
②課題への対応
・地域による地域課題の発見と、課題
を解決する活動の積み重ねが必要
・地域福祉活動とのかかわりが少なく、
認知度も低い
・地域住民のニーズへのきめ細かい対
応
・核家族化や単身世帯の増加、自治会
加入率の減少
・住民相互の支え合いが脆弱化
・見守り活動*や公的制度*から外れる
人への支援
・各種関係団体が連携する体制の構築
・住民参加や住民と社会福祉関
係者、行政の協働*による推進
・連絡や調整などを行うコーデ
ィネート*機能の充実
・専門性を備えた人材の育成や
確保
・互いに助け合い、支え合う地
域づくり
・地域の見守り体制の拡充や専
門職との連携・協力体制づくり
・地域活動を行う関係団体の連
携やボランティア団体のネッ
トワークづくり
・福祉情報が容易に入手でき、悩み事・ ・生活課題*の発見と生活実態に
心配事の相談が気軽に受けられ、必要
沿った福祉サービスの提供
なサービスが適切かつ円滑に利用で ・地域での福祉活動と専門的な
きる体制の整備
支援が車の両輪となった、サー
・サービス給付要件に該当せず、公的
ビスの総合的な調整
制度*では対応できない生活課題*
・居住環境の整備
・生活環境の整備
・交通事故、犯罪、災害等から生活を ・救急医療体制の充実
守るために必要な対策
・防犯・防災対策を推進
施策4
*
・日常の見守り活動 や災害等の緊急時
地域福祉に
における地域住民の相互の協力
よる快適な
まちづくり
78
③施策の方向
・全てのライフステー
ジにおける福祉教育
や人材育成の推進
・福祉意識の醸成に向
けた啓発や住民同士
の交流機会の確保
・地域での支え合いネ
ットワークの充実
・全ての市民が社会参
加しやすい環境づく
り
④施策を実現するための
⑤最終的に期待できる効果
具体的な事業
○地域の活動や行事に参加している市民が増えま
す。
○ボランティア活動や自治会活動などに関わる
様々な担い手が増えます。
○市民の支え合いへの意識が育まれます。
(1)地域福祉の意識醸成
(2)福祉教育の推進
(3)ボランティアの養成
(1)ふれあいの場の充実
(2)交流の機会の促進
(3)小地域ネットワーク活
動の促進
(4)ボランティア活動の促進
(5)関係団体の連携と住民参加
(6)ボランティアのネット
ワークづくり
・福祉情報の提供や相 (1)福祉情報の提供
談機能・ケアマネジ (2)ボランティア情報の提供
メント*体制の充実
(3)小地域における生活課
題*の発見
(4)住民懇談会の開催
(5)地域における相談
(6)総合相談と専門相談
(7)虐待防止
(8)地域福祉サービスの提供
(9)ケアマネジメント*体制
等による支援
(10)低所得者の生活安定と
自立支援
(11)生活困窮者*への支援
○近所同士で挨拶や声かけをする人が増え、地域で
のサロン活動や世代間交流などが活発に行われ
るまちになります。
○行政と住民の協働*が進みます。また、NPO法
人*などの数が増え活動が活発になり、お互いに
連携し、地域組織・団体による支え合い活動が充
実します。
○介護や子育て支援、障がい福祉などのサービスに
関する情報が、分かりやすく、気軽に入手できる
ようになり、必要な支援を適切に受けることがで
きるようになります。
○身近な地域で様々な困りごとに関する相談を気
軽にすることができ、適切な支援が受けられるよ
う案内してもらえるようになります。また、地域
での生活に不安を抱えている人や地域の中で孤
立している人が少なくなります。
○地域での健康づくり活動が活発になり、病気や要
介護状態にならない健康な市民が増えます。
○CSW(コミュニティソーシャルワーカー*)を
核とした組織横断的な相談支援のネットワーク
づくりが進みます。
○低所得者や生活困窮者*など、生活の支援にかか
る様々な相談を行うとともに、状況に応じた適切
なサービスが提供されています。また、経済的な
自立のみならず、自立した社会生活を支援する体
制が確保されています。
○市民が健康で安心して暮らせるよう、休日や夜間
・生活環境の整備や防 (1)医療体制の充実
における救急医療を含めた各種地域医療サービ
災対策の推進
(2)生活環境の整備
スを適切に提供できる体制が充実しています。
・誰もが安心して暮ら (3)防災対策の推進
○市民一人 一人 の防災や防犯に対する意識が高ま
せる環境づくり
(4)災害時における要配慮
り、危険箇所の把握や地域でのパトロールや見守
者の支援
りなどが活発に行われ、事故や犯罪の少ない、安
全に暮らせるまちになります。
○災害などの緊急時に支援が必要な人が地域で見
守られ、いざというときに住民がお互いに助け合
える、安心して暮らせるまちになります。
79
4 策定経過
年月日
内
容
H26. 5.20
甲府市保健福祉計画策定庁内検討委員会の開催(第1回)
(第3次健やかいきいき甲府プランの策定、第2次健やかいきいき甲府プラン事業実
施状況確認票の提出)
H26. 7. 1
甲府市保健福祉計画策定市民懇話会の全体会の開催(第1回)
(委員の委嘱、提言の依頼、市民懇話会の設置要綱、会議の進め方、策定スケジュー
ル、健やかいきいき甲府プランの策定)
H26. 7. 7
甲府市地域福祉推進計画策定部会の開催(第1回)
(現行計画の事業実績と評価、地域福祉計画と地域福祉活動計画の一体的な策定、ア
ンケート調査について)
H26. 7.28
甲府市地域福祉推進計画ワークショップ*の開催(第1回)
(7グループの会議の開催)
(地域福祉推進計画の策定、各ワークショップ*の開催)
H26. 8.28
甲府市地域福祉推進計画策定部会の開催(第2回)
(策定背景と策定方針、アンケート調査の集計結果、計画の骨子)
H26. 9. 3
甲府市地域福祉推進計画ワークショップ*の開催(第2回)
(7グループの会議の開催)
(市民・団体アンケートの結果報告、各ワークショップ*の開催)
H26. 9.30
甲府市保健福祉計画策定市民懇話会の全体会の開催(第2回)
(総論編の素案(たたき台))
H26.10. 6
甲府市地域福祉推進計画策定部会の開催(第3回)
(地域福祉推進計画の素案(たたき台)、ワークショップ*からの意見(速報版))
H26.10. 9
甲府市保健福祉計画策定庁内検討委員会の開催(第2回)
(第3次健やかいきいき甲府プラン事業記載内容の確認)
H26.10. 6
甲府市地域福祉推進計画策定部会の開催(第4回)
(事業の設定、委員からの意見と対応状況、ワークショップ*からの意見と対応状況)
H26.11.25
甲府市保健福祉計画策定庁内検討委員会の開催(第3回)
(第3次健やかいきいき甲府プラン(案)
)
H26.12. 2
甲府市地域福祉推進計画策定部会の開催(第5回)
(甲府市地域福祉推進計画(案))
H26.12.16
甲府市保健福祉計画策定市民懇話会全体会の開催(第3回)
(総論編(案)
)
甲府市保健福祉計画への提言
*
H26.12.19 パブリックコメント の実施(H27. 1. 8 まで)
*
H27. 2.25 甲府市地域福祉推進計画ワークショップ 報告会の開催
H26.12.18
80
5 甲府市保健福祉計画策定市民懇話会設置要綱と専門部会委員名簿
平成 15 年7月1日
福第6号
(目的)
第 1 地域福祉推進計画、保健計画、子ども・子育て支援計画、障害者福祉計画及び高齢者支援計画(以
下「5計画」という。
)によって構成する甲府市保健福祉計画(以下「保健福祉計画」という。
)を策
定するにあたり、広く各分野における市民、学識経験者等の意見を求めるため、甲府市保健福祉計画
策定市民懇話会(以下「懇話会」という。)を設置する。
(所掌)
第 2 懇話会は、次に掲げる業務を所掌する。
(1) 5計画の策定に係る重要事項の検討
(2) 保健福祉計画の策定に係る事項についての市長への提言
(組織)
第 3 懇話会は、委員 60 人以内で組織する。
2 懇話会の委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。
(1) 学識経験者
(2) 関係機関又は団体の代表者等
(3) 公募による市民
(4) その他市長が必要と認める者
(任期)
第 4 委員の任期は、委嘱した日から平成 27 年3月 31 日までとする。
(会長及び副会長)
第 5 懇話会に会長1人及び副会長若干人を置く。
2 会長は、委員の互選により定め、副会長は、第7第3項の規定による専門部会の部会長にある者と
する。
3 会長は、懇話会を代表し、会務を総理する。
4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときは、その職務を代理する。
5 前項の規定により会長の職務を代理する副会長の順位は、あらかじめ会長が指定するものとする。
(懇話会の会議)
第 6 懇話会は、会長が招集し、会長が会議の議長となる。
2 懇話会は、委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
81
(専門部会)
第 7 懇話会に5計画の策定に係る重要事項の検討を行うため、次の専門部会を置く。
(1) 地域福祉推進計画策定部会
(2) 保健計画策定部会
(3) 子ども・子育て支援事業計画策定部会
(4) 障害者福祉計画策定部会
(5) 高齢者支援計画策定部会
2 前項に掲げる専門部会は、懇話会の委員により構成する。
3 第1項の専門部会にそれぞれ部会長1人及び副部会長1人を置く。
4 部会長及び副部会長は、専門部会の委員の互選とする。
5 部会長は、当該専門部会を統括する。
6 副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事故あるときは、その職務を代理する。
7 専門部会の会議は、部会長が招集し、部会長が会議の議長となる。
8 専門部会の会議は、当該専門部会の委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
(会議への出席要請)
第 8 会長及び部会長は、必要があると認めるときは、会議に委員以外の者の出席を求め、意見を聴く
ことができる。
(庶務)
第 9 懇話会の庶務は、福祉部福祉総室福祉計画課において処理する。
2 専門部会の庶務は、第7第1項に規定する専門部会ごとに、それぞれの計画を所掌する担当課にお
いて処理する。
(その他)
第 10 この要綱に定めるもののほか、懇話会の運営に関し必要な事項は、会長が懇話会に諮って定め
る。
附 則
この要綱は、平成 15 年7月1日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 21 年7月1日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 26 年4月 17 日から施行する。
82
●地域福祉推進計画策定部会の委員名簿
氏
丸山
佐 藤
齋 藤
戸 田
勝村
名
団体等の名称
正次
健
伸 右
知
ケサエ
山梨学院大学法学部政治行政学科教授
甲府市社会福祉協議会会長
甲府市自治会連合会会長
甲府市民生児童委員協議会会長
甲府市ボランティア団体連絡協議会会長
根 津
宏 次
甲府市介護サービス事業者連絡協議会会長
佐 田
勝 男
甲府市身体障害者福祉連合会会長
輿 水
泉
甲府市老人クラブ連合会会長
池 川
睦 平
甲府市子どもクラブ指導者連絡協議会会長
野 口
博 文
甲府公共職業安定所所長
塩 﨑
洋 子
公募委員
83
備 考
部会長
副部会長
6 甲府市地域福祉推進計画ワークショップ設置要領と参加者名簿
(目的)
第 1 条 この要領は、甲府市地域福祉推進計画(以下「計画」という。)を策定するにあ
たり、現状の課題や意見を出し合い、計画の課題の整理等、策定の円滑な推進を図るた
めのワークショップの設置に関して必要な事項を定めることを目的とする。
(役割)
第 2 条 ワークショップの役割は、次のとおりとする。
(1) 計画に関する課題や意見聴取
(2) 計画に関する課題の整理
(3) 計画に関する提案のまとめ
(4)
計画に関する素案づくりへの協力
(構成)
第 3 条 ワークショップの構成は次のとおりとする。
(1) 甲府市行政職員
10 名以内
(2) 甲府市社会福祉協議会職員
10 名以内
(3) 地区社会福祉協議会代表者
31 名
(4) 甲府市民生児童委員協議会代表者
5名
(5) 甲府市自治会連合会代表者
5名
(6) 甲府市ボランティア団体連絡協議会代表者 5名
(7) 甲府市障害者団体連絡協議会代表者
5名
(8) 一般市民公募
5名以内
(代表)
第 4 条 ワークショップに代表1名を置く。
2 代表は、参加者の互選により定める。
3 代表は、ワークショップを代表し、会議を総理する。
4 代表に事故ある時は、代表があらかじめ指名した参加者がその職務を遂行する。
(会議の運営)
第 5 条 ワークショップは、代表が会議の座長となり、代表が2回目以降の会議を招集す
る。
2 ワークショップに甲府市行政職員または甲府市社会福祉協議会職員を1名以上配置し、
84
ワークショップのとりまとめを行う。
(作業部会)
第 6 条 計画の策定に関して、作業の円滑な推進を図るため作業部会を置くことができる。
2 作業部会は、甲府市行政職員と甲府市社会福祉協議会職員で組織する。
(庶務)
第 7 条 ワークショップの庶務は、甲府市社会福祉協議会において処理する。
(費用弁償)
第 8 条 ワークショップの参加者(要領第3条1項1号、2号を除く。)は、費用弁償を
受けることができる。
2 前項の費用弁償の額並びに支給方法は、甲府市社会福祉協議会会長が別に定める。
(その他)
第 9 条 この要領の定めるもののほか、ワークショップの運営に関し、必要な事項は代表
がワークショップ参加者と協議の上定める。
附
則
この要領は、平成 21 年6月1日から施行する。
この要領は、平成 21 年8月 20 日から施行する。
この要領は、平成 26 年4月 30 日から施行する。
85
●地域福祉推進計画ワークショップの参加者名簿
区分
ボ
ラ
ン
テ
ィ
ア
団
体
障
害
者
団
体
中
央
ブ
ロ
ッ
ク
東
ブ
ロ
ッ
ク
氏
名
役職等
備考
戸
澤
汀
甲府市ボランティア団体連絡協議会副会長
秋
山 今朝恵
甲府市ボランティア団体連絡協議会副会長
山
田 弘 之
甲府市ボランティア団体連絡協議会事務局長
高
野 智代子
甲府市ボランティア団体連絡協議会監事
萩
原 町 子
甲府市ボランティア団体連絡協議会会計
海
瀬 直 也
甲府市市民部市民協働室市民対話課地域振興課係長
事務局
窪
田 敏 一
甲府市社会福祉協議会福祉サービス課福祉サービス係係長
事務局
細
川 信 吾
甲府市聴覚障害者協会副会長
市
瀬
實
甲府市障害者団体連絡協議会視覚障害者部会部会長
鈴
木 和 美
甲府市障害者団体連絡協議会知的障害者部会部会長
岡
村 昌 典
甲府市障害者団体連絡協議会幹事
望
月 隆 雄
甲府市障害者団体連絡協議会幹事
原
山 一 哉
甲府市福祉部長寿支援室障害福祉課医療支援係係長
事務局
田
中 滋 樹
甲府市社会福祉協議会在宅福祉推進課在宅福祉推進係係長
事務局
海
野 恒 子
相生地区社会福祉協議会副会長
島
田
富士川地区社会福祉協議会事務局長
芦
沢 すみ子
春日地区社会福祉協議会副会長
長
田 幸 也
新紺屋地区社会福祉協議会常任理事
中
村
昭
朝日地区社会福祉協議会事務局長
雨
宮 充 子
相生地区民生児童委員協議会会長
服
田 尚 隆
朝日地区自治会連合会会長
土
橋 憲 子
一般公募
川
又 勝 浩
甲府市福祉部福祉総室健康衛生課保険係係長
事務局
岡
辰 也
甲府市社会福祉協議会地域福祉推進課地域福祉推進係係長
事務局
川
村 清 一
里垣地区社会福祉協議会事務局長
今
村 鈴 子
琢美地区地域福祉活動推進員
中
田 康 成
東地区社会福祉協議会会長
苗
村 久美子
玉諸地区社会福祉協議会副会長
深
沢
誠
甲運地区社会福祉協議会副会長
中
村 智 秀
東地区民生児童委員協議会会長
伊
藤 耕 名
東地区自治会連合会会長
大
森 み ほ
一般公募
宮
崎 真 二
甲府市福祉部子ども家庭支援室生活福祉課保護係係長
事務局
長
田 克 公
甲府市社会福祉協議会地域福祉推進課地域福祉推進係主事
事務局
稔
86
区分
西
ブ
ロ
ッ
ク
南
ブ
ロ
ッ
ク
北
ブ
ロ
ッ
ク
氏
名
役職等
備考
古
屋 哲 男
新田地区社会福祉協議会副会長
赤
池 紀 雄
穴切地区社会福祉協議会事務局次長
齋
藤 徳 子
貢川地区社会福祉協議会副会長・事務局長
宮
崎 まゆみ
石田地区地域福祉活動推進員代表
広
瀬 嘉 彦
池田地区地域福祉活動推進員代表
石
原 公 三
石田地区民生児童委員協議会会長
山
口 一 男
新田地区自治会連合会会長
相
川 寿 子
一般公募
岩
間 啓 悟
甲府市福祉部子ども家庭支援室児童育成課相談支援係係長
事務局
渡
邉 隆 宏
甲府市社会福祉協議会地域福祉推進課地域福祉推進係主事
事務局
早
川
国母地区社会福祉協議会副会長
菊
嶋 慶 彦
湯田地区社会福祉協議会会長
友
松 本 子
伊勢地区社会福祉協議会事務局長
駒
井 言 宏
山城地区社会福祉協議会事務局長
田
中
登
大里地区社会福祉協議会会長代行
外
川 城 徳
大国地区社会福祉協議会事務局長
飯
室 能 子
住吉地区社会福祉協議会副会長
洋
久保田 美津子
中道地区地域福祉活動推進員会副会長
田
川 公 彦
上九一色地区社会福祉協議会事務局長
武
川 弘 宗
山城地区民生児童委員協議会会長
輿
石
大里地区自治会連合会会長
雨
宮 和 子
一般公募
森
本 陽 子
甲府市福祉部長寿支援室高齢者福祉課健康係係長
事務局
二
塚
甲府市社会福祉協議会福祉サービス課福祉サービス係係長
事務局
齋
藤 浩 平
甲府市社会福祉協議会地域福祉推進課地域福祉推進係主事補
事務局
数
野 武 明
相川地区社会福祉協議会会長
有
泉 徹 也
北新地区社会福祉協議会副会長
山
寺 一 三
千塚地区社会福祉協議会副会長
望
月 哲 彰
羽黒地区社会福祉協議会役員
末
木 浩 一
千代田地区社会福祉協議会副会長
修
綾
川 野 辺
悟
能泉地区地域福祉活動推進員
薬
袋
正
宮本地区社会福祉協議会事務局長
芦
澤 美也子
相川地区民生児童委員協議会会長
山
岸
千塚地区自治会連合会会長
井
上 健 一
仁
一般公募
久保田 幸 胤
甲府市福祉部長寿支援室介護保険課経営係課長補佐
事務局
米
甲府市社会福祉協議会地域福祉推進課地域福祉推進係主任主事
事務局
山 哲 也
87
7 甲府市地域福祉計画と甲府市地域福祉活動計画の一体的な策定に関する合意書
甲府市(以下「甲」という。
)と甲府市社会福祉協議会(以下「乙」という。
)は、平成 26 年度において
地域福祉の推進を目指すことを目的とした甲府市地域福祉推進計画を共同で策定することに関して、次のと
おり合意した。
(推進計画の名称)
第1条
2
計画の名称は、「甲府市地域福祉推進計画」(以下「推進計画」という。)とする。
推進計画は、社会福祉法第 107 条の規定に基づき甲が策定する「甲府市地域福祉計画」と、乙が策定
する「甲府市地域福祉活動計画」を一体のものとして策定する。
(計画の期間)
第2条
推進計画の期間は、平成 27 年度から平成 31 年度までの5年間とする。
(共同事務局の設置)
第3条
甲と乙は、協働して推進計画の策定にあたるため、
「甲府市地域福祉推進計画策定共同事務局」
(以
下「共同事務局」という。)を設置し、次の職員で組織する。
甲 府
市
甲府市社会福祉協議会
福祉総室長
塚
原
工
福祉計画課長
内
藤
貴 弘
生活福祉課長
小
澤
生活福祉課生活支援係長
千
福祉計画課計画係長
福祉計画課計画係員
◎
常務理事
望
月
秀
人
企画総務課長
若
月
雅
宏
洋
在宅福祉推進課長
望
月
孝
子
野
久 雄
地域福祉推進課長
池
谷
充
男
山
村
博
福祉サービス課長
藤
巻
今
村
頌 生
地域福祉推進係長
岡
○
修
辰
也
(注)◎は事務局長、○は事務局次長
(共同事務局の所掌事務)
第4条
共同事務局の所掌事務は、つぎのとおりとする。
(1)
アンケート調査に関すること
(2)
推進計画の施策体系と事業の調整に関すること
(3)
推進計画素案の策定に関すること
(4)
その他推進計画の策定に関すること
(アンケート調査の共同実施と共同活用)
第5条
推進計画の策定に際して、市民の声を反映するため実施するアンケート調査は共同して行うものと
し、その結果についても、甲と乙で共有する。
88
2
アンケート調査の実施に関する甲と乙の役割分担等は次のとおりとし、コンサルタント業者との委託契
約は甲が行うものとする。
区
分
対象者数
役割分担
発 送 料
3,000 人
甲が発送
甲が負担
自治会長
522 人
甲が発送
甲が負担
民生委員・児童委員
447 人
甲が発送
甲が負担
31 人
乙が発送
乙が負担
地域福祉活動推進員
590 人
乙が発送
乙が負担
ボランティア団体
100 人
乙が発送
乙が負担
市民アンケート
団体アンケート
地区社協会長
(甲府市保健福祉計画策定市民懇話会と甲府市地域福祉推進計画ワークショップ)
第 6 条 「第3次健やかいきいき甲府プラン」を策定するにあたり、広く各分野における市民や学識経験者
等の意見を求めるために甲が設置する「甲府市保健福祉計画策定市民懇話会」
(以下「市民懇話会」という。
)
は、乙が設置する「甲府市地域福祉推進計画ワークショップ」
(以下「ワークショップ」という)から乙に
提出された地域課題や意見・提言を尊重しながら、施策体系や事業等の調整を図るための審議を行うものと
する。
2
市民懇話会とワークショップの関係は、別紙のとおりとする。
(推進計画素案の策定)
第7条
推進計画の素案は、アンケート調査で明らかになった市民ニーズ、ワークショップで掘り起こされ
た地域課題や意見、市民懇話会からの提言などを基に、コンサルタント業者の支援を受ける中で共同事務
局において策定するものとする。
(パブリックコメントの実施)
第8条
甲及び乙は、推進計画素案に係わるパブリックコメントを共同して実施するものとする。
(計画書の編集と作製)
第9条
計画書の編集及び製本、計画策定に伴う支援業務については、甲がコンサルタント業者に委託する
ものとし、その経費負担は、甲と乙が協議して別に定めるものとする。
(その他)
第 10 条
この合意の履行に必要な事項であって、この合意書に定めのないもの及び合意事項に疑義が生じ
たときは、甲と乙が協議して定めるものとする。
この合意の証として、本書2通を作成し、甲、乙記名押印のうえ、それぞれ1通を保有する。
平成 26 年5月1日
(甲)
甲府市長
宮
島
(乙)
甲府市社会福祉協議会会長
佐
藤
89
雅
展
㊞
健
㊞
別紙
甲府市地域福祉推進計画の策定に係る
甲府市保健福祉計画策定市民懇話会とワークショップとの関係の概要図
甲府市地域福祉推進計画
⑥
計画書の
合意
甲 府 市 長
⑤
協議・確認
②
④
提言
③
付議
甲府市
社会福祉協議会会長
協議
①
報告
意見
一体的な策定を図る観
点から、施策体系や事
業等の調整に関し、市
市長が委嘱
民懇話会において審議
する。
市民懇話会
所掌=重要事項の検討
ワークショップ
共同事務局
所掌=地域課題の整理
意見・提案の集約
福祉部 社協
【甲府市地域福祉推進計画策定に向けた流れ】
①:ワークショップで集約した地域課題と意見が、社会福祉協議会会長に報告される。
②:社会福祉協議会会長は、地域課題・意見と施策体系等との調整について、甲府市長と協議する。
③:甲府市長は、施策体系等の調整に関して、市民懇話会に付議する。
④:市民懇話会で調整した施策体系等を踏まえた計画案が、提言される。
⑤:甲府市長は、計画案に関して、社協会長と協議・確認する。
⑥:甲府市長と社会福祉協議会会長との間で、一体的なものとして策定した甲府市地域福祉推進計画の合
意を行う。
90
8 甲府市地域福祉推進計画策定共同事務局の設置に関する要綱
平成 21 年7月 27 日
福第4号
(目的)
第 1 甲府市(以下「市」という。
)と甲府市社会福祉協議会(以下「社協」という。
)が地域福祉の推
進を目指すことを目的とした甲府市地域福祉推進計画(以下「推進計画」という。)を共同で策定す
るため、甲府市地域福祉推進計画策定共同事務局(以下「共同事務局」という。
)を設置する。
(所掌)
第 2 共同事務局は、市と社協が連携と協働のもとに、次に掲げる業務を所掌する。
(1) 推進計画の策定に係るアンケート調査に関すること
(2) 推進計画の施策体系と事業の調整に関すること
(3) 推進計画素案の策定に関すること
(4) 前各号に掲げるもののほか、推進計画の策定に関すること
(組織及び会議)
第 3 共同事務局は、別表に掲げる者をもって構成する。
2 共同事務局に事務局長及び事務局次長各1人を置き、事務局長は市福祉部福祉総室長、事務局次長
は社協常務理事をもって充てる。
(委任)
第 4 この要綱に定めるもののほか、共同事務局の運営に関し必要な事項は、事務局長が別に定める。
(解散)
第 5 共同事務局は、推進計画の策定事務が終了したときに解散する。
附 則
(施行期日)
1 この要綱は、平成 21 年7月 27 日から施行する。
(要綱の廃止)
2 甲府市地域福祉計画と甲府市地域福祉活動計画の策定に係る連絡調整会議設置要綱は、この要綱施
行の日からこれを廃止する。
(施行期日)
この要綱は、平成 26 年5月1日から施行する。
91
別表(第3関係)
地域福祉推進計画策定共同事務局(◎=事務局長、○=事務局次長)
市
社
福祉総室長
塚
原
福祉計画課長
内
福祉計画課計画係長
工 ◎
協
常務理事
望
月 秀 人 ○
藤 貴 弘
企画総務課長
若
月 雅 宏
山
村
博
在宅福祉推進課長
望
月 孝 子
生活福祉課長
小
澤
洋
地域福祉推進課長
池
谷 充 男
生活福祉課生活支援係長
千
野 久 雄
福祉サービス課長
藤
巻
福祉計画課計画係
今
村 頌 生
地域福祉推進係長
岡
92
修
辰 也
9 用語解説
※ここでは、本文中、*印の付いた言葉について解説しています。言葉の末尾の【 】内
の数字は記載のページを表します。
あ
権利擁護【1、28、30、61 ページ】
医療扶助【6ページ】
自己の権利を表明することが困難な寝た
生活保護法に規定された保護の一つで、困
きりの高齢者や、認知症の高齢者、障がいの
窮のため最低限度の生活を維持できない人
ある人の権利やニーズの表明を支援し代弁
に対して、原則として医療の現物給付が行わ
すること。
れる制度
公的制度【37、51、78 ページ】
NPO【27、50 ページ】
介護保険サービスや障害福祉サービス、保
民 間 非 営 利 団 体 ( Non-Profit
育サービスなど国や地方公共団体などの公
Organization)の略。営利を目的とせずに
共機関が実施する制度に基づいて提供する
地域などにおいて様々な社会的・公益的な活
サービス
動を行っている団体
コーディネート【30、35、45、78 ページ】
NPO法人【50、79 ページ】
各部を調整し、全体をまとめること。調整
民間非営利団体のうち、法的な人格を認め
する人をコーディネーターと言う。
た特定非営利活動法人のこと。
個人情報保護【56 ページ】
か
個人のプライバシー保護のために、特定の
個人を識別することができる情報(個人情
協働【1、3、6、30、43、47、48、50、
報)の収集・伝達を制限することをいう。個
69、78、79 ページ】
人情報保護法は、個人の権利と利益を保護す
住民、事業者、行政、NPO など、異なる
るために、個人情報を取り扱う事業者に対し
性格を持つ組織・集団が、それぞれ固有の機
て個人情報の取り扱い方法を定めた法律で、
能を提供しながら、対等の立場で協力し合う
2005 年 4 月 1 日に全面施行された。
こと。「協力しながら働く」という意味から
「協働」という表現を使う。
コミュニティソーシャルワーカー【34、43、
44、48、57、79 ページ】
ケアマネジメント【26、28、52、63、79
地域において、支援を必要とする人々の生
ページ】
活圏や人間関係等の環境面を重視した援助
介護の必要な高齢者や障がいのある人に
を行うとともに、支援を必要とする人と公的
適切な介護計画を立て、それに従って十分な
制度との関係の調整を行う専門職
サービスを提供すること。
93
さ
自治意識【48 ページ】
災害時要配慮者【68、71 ページ】
自分たちの地域のことは、よりよい生活を
高齢者、障がいのある人、乳幼児など、災
実現するために知恵と力を合わせて自分た
害時の避難行動や被災後の生活において何
ちで考えて、自分たちで決めて、自分たちで
らかの福祉的支援が必要な人。災害対策基本
行動して、自分たちで責任を持ちながら支え
法の改正により平成 26 年4月に、それまで
合い、助け合う意識
の「要援護者」という名称から変更された。
また、同法では「要配慮者のうち、災害が
生活課題【1、25、26、27、28、47、51、
発生し、又は災害が発生するおそれがある場
55、56、58、67、78、79 ページ】
合に自ら避難することが困難な者であって、
その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため
地域住民の生活不便、生活のしにくさ、生
きにくさ等の生活上の解決すべき課題
特に支援を要するもの」を「避難行動要支援
者」としている。
生活困窮者【1、6、18、65、79 ページ】
生活困窮者自立支援法に規定される、現に
災害ボランティアセンター【70、71 ページ】
経済的に困窮し、最低限度の生活を維持する
被災者・被災地支援のために活躍するボラ
ことができなくなるおそれのある者
ンティア活動を効果的・効率的に行うための
災害復興支援に特化した臨時のボランティ
社会的資源【27 ページ】
アセンター
個人や集団が福祉ニーズを充足するため
の施設、設備、資金、法律、人材、技能など
サポーター活動【45 ページ】
の総称のことを言う。
介護施設などにおいて外出や散歩の付き
具体的には、行政機関、各種施設、団体、
添い、話し相手や身の回りの世話などのサポ
法人、企業、ソーシャルワーカー、ケアワー
ートを行うボランティア活動。
カー、保健師、看護師、家族、友人、ボラン
甲府市では、65 歳以上の人がボランティ
ティアなどがある。
ア精神のもとサポーター活動に参加して、心
社会福祉の援助においては、利用者のニー
身の健康の保持と増進及び介護予防を推進
ズを充足するために社会資源を適切に適用
する、笑顔ふれあい介護サポーター事業を行
させていくことが求められる。
なっている。
醸成【24 ページ以降】
自主防災組織【70、71 ページ】
ある状態・気運などを徐々につくり出すこ
地域住民が「自分たちの地域は、自分たち
と。
で守ろう」という連帯感に基づき、主に自治
会・町内会等を単位として、自主的に結成す
重層的【27 ページ】
る防災組織
いくつもの層にかさなっているさま
94
食育【49 ページ】
天災地変【71 ページ】
様々な経験を通じて「食」に関する知識と
自然界に起こるさまざまな異変。天変地異
「食」を選択する力を習得し、健全な食生活
(天空と地上に起こる異変、天地間の自然の
を実践することができる人間を育てること。
異変)
成年後見制度【61 ページ】
な
判断能力の不十分な認知症高齢者や知的
障がいのある人、精神障がいのある人等に対
ノーマライゼーション【32 ページ】
し、本人の意思を尊重し法律行為の同意や代
障がいのある人が他の一般市民と同様に
行などを行う等の保護や支援を法的に行う
社会の一員として種々の分野の活動に参加
ため、平成 12 年度に開始された制度。本人
することができるようにしていこうとする
の判断能力が低下した後に、その能力に応じ,
理念
家庭裁判所よって援助者として成年後見人
等(成年後見人・保佐人・補助人)が選ばれ
は
る法定後見制度と、判断能力が低下したとき
に備えて、あらかじめ本人が任意後見人を選
バリアフリー【69、72 ページ】
び契約しておく任意後見制度がある。
高齢者や障がいのある人の生活や諸活動
に不便な障壁(バリア)を取り除くことの総
称。段差等の物理的な障がいのほか、障がい
た
のある人の社会参加を困難にする社会的、制
地域コミュニティ【24 ページ】
度的、心理的な障がいを除去することをいう。
ある一定の地域に属する人々のつながり、
又はある一定の地域において自主性と自ら
パブリックコメント【8、80 ページ】
の責任において、住みよい地域づくりを行う
公的機関が規則などを定める際に、広く市
地域集団のこと。
民意見を募集し、その結果を反映させること
によって、よりよい行政を目指す手続き。
地域福祉活動推進員【18 ページ】
平成 26 年 12 月に「福祉推進員」へと名
ひきこもり【37 ページ】
称変更した。「福祉推進員」の項を参照
長期間自宅または自室に閉じこもり、社会
活動に参加しない状態が続くこと。
地域包括支援センター【28、54、55、57、
60 ページ】
避難勧告・避難指示【72 ページ】
地域の高齢者の保健医療の向上と福祉の
災害対策基本法に定められた措置で、災害
増進を包括的に支援することを目的として
時や災害発生の恐れがある場合、市長が発令
各市に設置される機関。介護予防のマネジメ
できる。避難勧告は、住民や滞在者の生命・
ントや、高齢者等に対する総合相談・支援、
身体の保護を目的に、住民に安全な場所への
高齢者の権利擁護などの事業を行う。
立ち退きを求める。更に危険が切迫している
場合の「命令」にあたるのが避難指示
95
病診連携【68 ページ】
法定後見開始の審判【61 ページ】
病診連携の「病」は病院、「診」は診療所の
認知症、知的障がい、精神障がいなどによ
意味。つまり、病院と診療所がそれぞれの役
って判断能力を欠く常況にある者(本人)を
割、機能を分担し、患者のためにお互いに連
保護するための手続。
携しながら、より効率的・効果的な医療を提
成年後見制度における申立権者は、本人、
供すること。
配偶者、4親等内の親族、未成年後見人、未
成年後見監督人、後見人、後見監督人、保佐
フォローアップ【35 ページ】
人、保佐監督人、補助人、補助監督人、検察
ある事柄を徹底させるために、後々までよ
官、任意後見受任者、任意後見人、任意後見
く面倒をみたり、追跡調査をしたりすること。
監督人とされている。しかし、65 歳以上の
者(65 歳未満の者で特に必要があると認め
福祉推進員【28、36、43、47、55、56、
られるものを含む)、知的障がい、精神障が
57、63、64 ページ】
いのある人について、その福祉を図るために
近隣住民や自治会長、民生委員・児童委員
特に必要があると認めるときは、市長が後見
等と協力して、地域福祉活動を推進するため
開始の審判等の請求ができる。
に各自治会から選出され、甲府市社会福祉協
議会会長と地区社会福祉協議会会長の連名
ボランティア【1ページ以降】
で委嘱を受けて活動する。主な活動として、
よりよい社会づくりのために、自発的(自
小地域ネットワーク活動における見守りや
由意思)、無給性(無償性)、公益性(公共性)
声かけ、安否確認訪問等や地区社会福祉協議
等に基づいて技術的な援助や労力の提供等
会の行事等への協力を行っている。
を個人が自ら進んで行う民間奉仕者
福祉避難所【72 ページ】
ボランティアセンター【28、34、45、46、
災害時に、高齢者、障がいのある人、妊産
50、54 ページ】
婦、乳幼児など、避難所生活において何らか
市内におけるボランティア活動への理解
の特別な配慮を必要とする被災者で、介護保
と関心を深めてもらうために設置され、市社
険施設や医療機関等に入所・入院するに至ら
協がその運営にあたっている。主な活動は、
ない程度の人を対象とした避難所
ボランティア活動に関する各種相談やボラ
ンティア団体の紹介、各種団体との調整、
“ボ
福祉マップ【44 ページ】
ランティアだより”の発行などを行っている。
地域内の要援助者や支援者、社会資源等を
住宅地図に記載し、小地域ネットワーク活動
ボランティア博【32、55 ページ】
を円滑に進めるため、自治会毎に作成するマ
甲府市ボランティア団体連絡協議会、市内
ップ。災害時にも対応できるよう、避難地や
大学交流ネットワーク、市社協の3団体共催
避難所等を記載する場合もある。
によりボランティア活動の推進のため、活動
展示や参加型の工作等によりボランティア
活動のPRを行う博覧会
96
ま
ら
見守り活動【37、48、66、71、78 ページ】
罹災世帯【71 ページ】
一人 暮らしや寝たきりの高齢者やその介
災害により全壊、半壊及び床上浸水の被害
護者などの日常生活上の心配ごと、あるいは
を受け通常の生活を維持できなくなった生
本人や家族の力だけでは解決できない福祉
計を一にしている世帯
課題などを、福祉の専門機関などにつなげて
いく、隣近所や民生委員・児童委員などが行
ロコモティブシンドローム【39 ページ】
う活動
運動器の機能が低下し、要介護や寝たきり
になる危険が高い状態
民生委員・児童委員【11 ページ以降】
民生委員は、地域福祉向上のため民生委員
わ
法に基づき国から委嘱される民間の奉仕者
で、児童福祉法による児童委員も兼ねている。 ワークショップ【8、80 ページ】
援助を必要とする人の生活状態の把握、相
多様な価値や考え方を受け入れ、参加者の
談・助言活動、情報提供や援助活動を行うほ
立場や年齢の違いにかかわらず、誰もが自由
か、市への協力を行うこととされている。
に意見を言いやすく形式にとらわれないよ
う工夫された会議の手法。講義等のような一
方的な知識伝達のスタイルではなく、様々な
や
人の意見やアイデアを交換・紹介することに
ユニバーサルデザイン【66、69 ページ】
より、課題の解決のための方策の提案等を行
年齢、性別、国籍、障がいの有無など個人
う。
の様々な状況に関わらず、可能な限り多くの
人が利用できるデザインのこと。Universal
(普遍的な、万人(共通)の、万能の)と
Design(設計、構想、計画)という2つの英
単語を複合したもので、そのアルファベット
の頭文字をとってUD(ユーディー)とも言
われている。
製品・建物・交通・サービス・情報・教育・
まちづくり・コミュニティ・行政など、ソフ
ト・ハード両面の幅広い分野にわたって、社
会環境の整備を総合的に進める上での基本
となる考え方の一つ
97
甲府市地域福祉推進計画
平成 27 年度~平成 31 年度
甲
府
市
甲府市社会福祉協議会
発行 平成 27 年 3 月
甲府市
住所 〒400-8585
甲府市丸の内一丁目 18 番 1 号
電話 055-237-1161(代表)
URL http://www.city.kofu.yamanashi.jp
甲府市社会福祉協議会
住所 〒400-0857
甲府市幸町 15 番 6 号
電話 055-225-2116
U R L http://www.kofu-syakyo.or.jp/
1