1 兆 兆分の 1 秒 秒の超高 高速光現 現象を簡単 単に計測 測できる る

平成27
7年4月 22 日
キーワード
ド:光通信・微
微細加工・レー
ーザー治療・顕
顕微鏡
たった 1 本の光フ
ファイバー
ーをつなぐ
ぐだけ!
1兆
兆分の 1 秒の超高
秒
高速光現
現象を簡単
単に計測
測できる
る技術を実
実現
【本研究成果
果のポイント】
● たった 1 本の光ファイ
イバー※1 を既存
存の装置につな
なぐだけで、ま
まるで pH を測る
るリトマス試験
験紙のような簡
簡単さで、従来
よりもはる
るかに短時間・・簡単操作・ポ
ポータブル・メン
ンテナンスフリーで、1 兆分の
の 1 秒オーダ
ダーの超高速光
光現象を計測
測
可能にす
する、革新的な
な分析プログラ
ラムを開発
● 本技術に
により、太陽電
電池の微細加工
工・レーザー治
治療・生命現象
象の観測・光通
通信装置のテス
スト等が従来よ
よりも容易に
なり、豊か
かで持続可能
能な社会の発展
展に貢献するも
ものと期待され
れる。
概要
大阪大学大
大学院工学研究
究科の小西 毅 准教授らは
は、香港の企業
業である Amon
nics 社との協働
働により、超高
高速(1 兆分の
の1
秒)の超短光パ
秒
パルス※2 の形を
を短時間で計
計測できる、簡単
単操作・ポータ
タブル・メンテナンスフリーの
の計測装置を開発しました。
本技術により
り、微細加工や
や顕微鏡の性
性能等が大幅に
に向上し、例え
えば、太陽電池
池のウェハー※
※3 の性能向上
上や、新しい生命
命
現象の観測・発
現
発見が容易に行
行えるようにな
なるものと期待
待されます。
研究の背
背景
超高速(1 兆
兆分の 1 秒)の
の超短光パルスの形を計測
測できる従来の
の装置は、太陽
陽
電池の微細加
電
工・レーザー治
治療・生命現象の観測・光 通信装置のテ
テスト等への応
応
用が期待されま
用
ます。しかしな
ながら、機器の
の調整が面倒で
でかつ計測に
に時間がかかる
る
という問題点が
と
がありました。
小西准教授
授らは、たった一
一本の光ファイ
イバーを既存 の光スペクトラ
ラムアナライザ
ザ
ー※4 と光強度調節機※5 に連
連結し、そこに
に新たに開発し
した分析プログ
グラムを組み込
込
むことによって、
む
、まるで pH を測るリトマス試
を
試験紙のような
な簡単操作で数
数秒以内に超
超
短光パルスの形
短
形を計測でき
きる、ポータブル
ルでメンテナン
ンスフリーの装
装置を試作しま
ま
した。
し
にライセンスし、
、Amonics 社は国際産学協
社
協働開発により
り、このたび AOWA(Amoni
A
cs
大阪大学は、この技術を Amonics 社に
Optical
O
Waveform Analyzerr:右写真)を事
事業化・製品販
販売を開始しました。
本研究成
成果が社会
会に与える影
影響(本研究
究成果の意義
義)
本装置を超短
短光パルスの計
計測・制御に用
用いることで、 微細加工・医
医療レーザー治
治療や顕微鏡
鏡、光通信装置
置等の性能が向
上し、例えば、
上
太陽電池のウ
ウェハーの性能
能向上、難手 術・生命現象
象の観測・発見
見、大容量光通
通信等が容易
易に行えるように
なり、豊かで持
な
続可能な社会
会の発展に貢献するものと期
期待されます。
。
特記事項
項
・関連特許:
特許1:日本
本登録番号 5,158,810(20
5
012/12/21 登
登録)
特許2:日本
本公開 特開 2013-17090
2
05(2013/9/ 2 公開)
米国
国登録番号 8,886,037(20
8
014/11/11 登録)
登
国際公開番号
国
WO2013/1 25166(2013/8/29 公開
開)
・科学技術振興
興機構(JST)の
の「科学技術コ
コモンズ」およ
よび「特許群支
支援」の支援を得た。
・総務省の「戦略的国際連携
携型研究開発
発推進事業」の
の支援を得た。
用語説明
明
※1 光ファイバー:電話線
線の電線に代
代わり通信のデ
データを伝送す
する光通信で用
用いられるファ
ァイバー状のガ
ガラスでできた光
光
の伝送
送路。現在では、ファイバー
ー・トゥ・ザ・ホー
ームというキャ
ャッチフレーズ
ズで家庭まで光
光ファイバーが
がつ
ながれ
れてインターネ
ネット通信が行
行われているほ
ほど、一般生活
活にも普及して
ている。
※2 超短光
光パルス:数ピ
ピコ秒(ピコ秒は
は一兆分の一 秒)以下の時
時間的オーダー
ーの光のパルス
ス。物質中で生
生じる物理化学
学
現象の最も重要な
な初期過程は数
数ピコ秒以下の
の時間的オー
ーダーで起こっ
っており、超短光
光パルスを用い
その様子を観測
測したり(超高 速計測)、コン
ントロールしたり
り(超高速制御
御)することが可
可能となる。
るとそ
※3 ウェハ
ハー
: 集積回路を作製す
するための半導
導体でできた薄
薄い基板。
※4 光スペ
ペクトラムアナラ
ライザー:光の
の中に含まれて
ているスペクトル
ル(周波数)成
成分を分析する
る装置。分光器とも呼ばれ、
、
スペ
ペクトル成分の強
強度を測定す
する。
※5 光強度
度調節機:音声信号のボリュ
ューム調整の
のように、光の強
強度を調整する装置。