マリンギア用コニカルギヤの開発

コニカルドライブマリンギア
マリンギアの構造
コニカルドライブマリンギアの特長
(1)マリンギア
(1)コニカルドライブマリンギア
船舶用トランスミッションは,一般的にマリンギアと
呼ばれています.このマリンギアは,取締船・旅客
船・消防艇・タグボート・サプライボート・クルーボー
ト・各種漁船などの船舶に使用されるトランスミッ
ションであり,機関の回転を減速し,船の前進・後
進・中立を行う装置です.
コニカルドライブマリンギア(MGNV形)は,コニ
カルギヤを採用して,10°の入出力軸角を持た
せた高速機関用マリンギアです.MGNV形には,
機関・プロペラ軸系の配置方法により,標準タイ
プ(MGNV形)とUターンタイプ(MGNV-C形)の2
タイプがあります.
図1 マリンギア
図3 コニカルドライブマリンギア断面図
(2)構造および動力伝達経路
(2)コニカルドライブマリンギアの特長
マリンギアは,船の推進用原動機の回転を必要
なプロペラ回転に伝達する歯車と,船を中立・前進・
後進させるための湿式多板クラッチを有しています.
この マリンギアの動力伝達経路は,下記のように
なっている.
一般に船舶のプロペラ軸系は,水平面に対して
7~10度のシャフトレーキ角をもって据え付けら
れています.そのためコニカルドライブマリンギア
の機関艤装上の特長・利点は次の通りです.
図2 マリンギアの構造
1.機関を水平に設置でき,機関およびマリンギアの据付
が容易.
2.機関の重心を低くすることができ,船の安定性がよくなる.
3.入力側と出力側が同方向のUターンタイプが可能
図4 コニカルドライブマリンギアの特長