1章 はじめに - 丸紅情報システムズ

BREP トレーニングマニュアル
1章 はじめに
2012 年 4 月 1 日 第 1 版作成
2012 年 6 月 5 日 改訂 (対応バージョン Tebis V3.5 R3 SP3)
2014 年 1 月 10 日 改訂 (対応バージョン Tebis V3.5 R6 )
発行所
丸紅情報システムズ株式会社
製造ソリューション事業本部
計測製造ソリューション技術部
技術三課☎0120-41-4069(フリーダイヤル)
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-2
1章 はじめに
1章 はじめに
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-3
1章 はじめに
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-4
1章 はじめに
1章 はじめに
1-1. BREP モジュールとは?
Tebis BREP モジュールでは、測定データ(メッシュデータ)やオリジナル CAD モデルを参照し
たサーフェイスモデルの作成・修正や、作成したサーフェイスモデルに対して要求精度に応じた検
査を行うことができます。
デザイン設計やプレス金型制作のように対象物をデジタイズ化し、サーフェイスモデルを変更・最
適化しなければならない反復ループを含むプロセスに大きな効果を発揮します。
STL 取り込み
Edge の作成
Surface 作成
Surface 検査
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-5
1章 はじめに
1-2. BREP テクノロジーの基礎
BREP テクノロジーは Tebis CAD 等の他モジュールとは異なるテクノロジーを使用しております。
本項では用語やルールについて説明していきます。
Facet
Vertex
Edge
Reference
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-6
1章 はじめに
Vertex
CAD の Point にあたり、Edge の端点に存在します。単独で作成することは出来ません。
開いている Edge や分岐を持つ Vertex は黄色、閉じた Edge の Vertex は赤色で表示されます。
接続している Edge の本数によって V-1・V-2・・・と呼ぶ事があります。
Vertex(黄色)
Vertex(黄色)
閉じた Edge の Vertex
Vertex(赤色)
Vertex(赤色)
分岐している状態の Vertex
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-7
1章 はじめに
Vertex の種類
接続されている Edge の本数によって以下の様に呼ぶ事があります。
V-1
Edge が一本だけ繋がっている状態。
Edge
V-1
( Vertex )
V-1
( Vertex )
黄色で表示。
V-2
V-2
Edge が二本繋がっている状態。赤色で表示。
左の図の様に、Edge の途中に Vertex があっても、
V-2
矢印の範囲を 1 本の Edge として考える場合、
その Vertex は削除することが出来ます。
V-2
V-2
V-3
Vertex に Edge が三本繋がっている状態。黄色で表示
V-2・V-3 の Vertex を持つ領域では、その Vertex の
持つ接線情報によって作成される面の種類(Surface
/Face)が変わります。
詳細は P.1-9 「Vertex と Facet の関係」で説明しま
V-3
す。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-8
1章 はじめに
Edge
CAD の Curve にあたり、Reference 上に自由に作成する事が出来ます。
作成途中の開いた Edge は赤色、閉じた Edge は青色で表示されます。
作成途中の Edge
Edge(赤色)
閉じた Edge
Edge(青色)
作成できない例
左の図の様に、閉じた Edge と交差し、
3 つ以上のファセットを一度に作成するこ
とはできません。
作成できない Edge
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-9
1章 はじめに
Facet
一般的に Facet とはメッシュ状のモデルを指しますが、BREP テクノロジーでは面を作成する
領域と作成された面を Facet と呼びます。
境界線の両側にヒゲが表示されます。面を作成する時は、作成したい側のヒゲを指示します。
Facet の種類
Surface だけでなく Face(トリム面)も作成可能です。
Edge で構成される辺数によって Facet の色が変わり、作成できる面のタイプが異なります。
青色 Facet(4-Edge-Facet)
1
Surface・Face どちらも作成可能です。
2
4
3
紫色 Facet(N-Edge-Facet)
1~3 辺、または 5 辺以上で構成される Facet は紫色で表示されます。
Face のみ作成できます。
1
5
1
1
4
2
2
3
3
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-10
1章 はじめに
面のタイプ
面のタイプを確認するためには
Configure Facets を使用します。
Face
N 辺で構成される面で、通常は色4で表示されます。4 辺全てナチュラルエッジを保持してい
る Face のみ色 38 で表示されます。
(色4)
4 辺ナチュラルエッジ保持
(色 38)
Quad(Surface)
4 辺で構成される面で、色3で表示されます。
Inport
BREP トポロジーに変換されたオリジナル CAD 面で、色 68、色 113 で表示されます。
Fill surf
(色 68)
(色 113)
Reference を参照せず作成した面で、色9で表示されます。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-11
1章 はじめに
Reference
面を作成する際に投影先として参照される要素です。測定データ(メッシュデータ)や
CAD データなど、用途に応じて異なる要素を使用することができます。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-12
1章 はじめに
Base Surface
BREP トポロジー内の面全般を指し、Face/Import サーフェイスはトリムされる前の面、
Surface は Surface 自身を指します。
面の削除を行う場合は Base Surface を削除します。
Control Surface
Face(トリム面)の Base Surface の元になる面で、Control Surface を Reference に投影した
状態が Base Surface となります。
Face 作成時に自動的に作成されますが、任意の Control Surface を作成することもできます。
Face の境界(トリムライン)と Control surface の境界が一致している状態を
“ナチュラルエッジ”と呼びます。
ナチュラルエッジ
Control Surface
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-13
1章 はじめに
Vertex と Facet の関係
「Vertex の種類」でも触れましたが、Vertex が持つ接線情報によって作成される面の種類が
変わ
ります。図を参考に説明をしていきます。
この図を「5 本の Edge を持つ Facet」と考えるか、
④
「4 本の境界線で囲まれた Facet」と考えるかによっ
て、作成される面が変わります。
⑤
④
①
・ 5 本の Edge と考えた場合
→ Face が作成されます。
③
・ 4 本の境界線と考えた場合
→ Surface を作成出来ます。
②
この図を「4 本の境界線で囲まれた Facet」と考え、
Surface を作成する場合、矢印の Vertex に注目しなけ
ればなりません。
もし、この Vertex が折れを持っていたら、Surface を
作成する事は出来ません。
Vertex の連続性を確認するには
Configure T nodes を使用します。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-14
1章 はじめに
Configure T nodes
Configure T nodes を使って Vertex の持つ連続性を確認してみましょう。
[BREP Toolbar]-[Configure T nodes]を選択し、確認したい Vertex を選択します。
下図のように、
「CNF VERTEX」のフォームと T-node 注記が表示されます。
T node on
G1 連続 青色 Facet が表示される。→
Surface を作成
on/off は注記部分を
クリックして切り替える
T node off
G0 連続 紫色 Facet が表示される。→
Face を作成
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-15
1章 はじめに
Surface と Face の関係
Face を作成する場合は以下の点に注意して下さい。
通常 Face 同士は連続性をもつことができない為、
“G1 conflict”というメッセージ
が表示され、面間には最大 0.15 の隙間が発生する可能性があります。
Face 同士が連続しないよう Face の周囲を Surface で作成するか、隣接する Face
の境界線に対してナチュラルエッジを保持した Face を作成することで、G1 連続を
保持した面を作成することができます。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-16
1章 はじめに
1-3. セグメント・次数の基礎知識
BREP モジュールでは、面を構成するセグメントの数や形、更にセグメント内部の次数を意識した
面作成が可能です。
セグメント(パッチ)
面を構成する最小単位要素で、UV 方向の制御線により形やサイズが決められます。
次数
各セグメントの表現自由度を表し、高くなるほど複雑な面を表現することが可能です。
黄色い枠線がセグメント、その中の水色の枠線が次数を表しています
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-17
1章 はじめに
1-4. 面接続レベルの基礎知識
BREP モジュールでは、面と面の接続レベルは G1 連続を保持しており、OPTIMIZER を使用する
ことで更に接続レベルを引き上げたり、逆に引き下げたりすることが可能です。
設定可能な接続レベルは以下の 3 つ(G0、G1、G2)です。
G0連続(位置連続)
面境界
面境界上で面同士が一致している状態です。
曲率ベクトルの折れ、つまり面間の折れが存在し、連続性
はほとんど無い状態です。
面境界でゼブラのずれが発生します。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-18
1章 はじめに
G1連続(接線連続)
面境界
面境界上の接線が同一線上に乗っている状態です。
面境界上で曲率ベクトルが同一方向を向き折れの無い滑
らかな接続状態です。
面境界でゼブラの折れが発生します。
G2連続(曲率連続)
面境界
G1 連続の状態から更に内部の制御点(2 点目)まで拘束
力を持ち、面間が緩やかに変化する接続状態です。
面境界でゼブラが滑らかに繋がります。
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-19
1章 はじめに
!
クラス A サーフェイスは以下の特徴を持つ面を指します
・ 隣接面と G2 連続を保持
・ 面内部は綺麗なセグメント構成を持ち、面のよれやしわなどが存在しない
・ 滑らかなハイライト表示
!
TEBIS では以下の要件を満たすサーフェイスをクラス A サーフェイスと呼んでいます
・ 面間の離れ(Gap)は 0.01 以下
・ 面間の折れ(Kink)は 0.5 以下
・ G2 連続の歪みは 0.1 以下
©Copyright 2015 丸紅情報システムズ株式会社
1-20