VMware EVO:RAILで簡単かつ低コストで災害対策サイトを構築 個別の

FINANCE
VMware EVO:RAIL で簡単かつ低コストで災害対策サイトを構築
個別のサーバ・ストレージ導入時と比較して、TCO を40% に抑制
北九州市八幡東区に本店を置き、地域密着型の金融サービスを提供している福岡
課題
• 災害被災時にも利用できるハードウェア
の用意
• 限られた人員と予算の中での災害対策
サイトの構築
• IT の経験が少ないスタッフでも運用でき
る環境の用意
ソリューション
VMware EVO:RAIL を採用し、簡単か
つ低コストで災害対策サイトを構築。既存
の VMware vSphere 環境で稼動して
いた業務系システムの確実なバックアップ
を実現し、事業継続性を向上。
導入効果
• 低コストでの災害対策サイトの構築を即
時で実現
• IT の経験が少ないスタッフでも容易に運
用管理が可能に
• 個別のサーバ・ストレージ導入時と比較
して、運用コストは 10% に。TCO では
40% 以下に抑制
導入製品とサービス
VMware EVO:RAIL
ひびき信用金庫。VMware 製品を活用したサーバ仮想基盤や仮想デスクトップ環
境の整備など、金融機関として求められるセキュリティ要件を満たしたシステムの
取り組みを進めてきました。そんな同金庫は、事業継続性を高めるため、VMware
EVO:RAIL を導入し、業務系システム用の災害対策サイトを構築。導入にかかる
期間やコストを大幅に抑制するなど、大きな成果を上げています。
費用や工数面で踏み切れない
災害対策サイトの構築
北九州市八幡東区に本店を置き、地域密着型
の金融サービスを提供している福岡ひびき信
用金庫は、福岡県一円、
山口県下関市、大分県
中津市を営業区域に 90 年にわたって地元の
経済を支えてきました。1999 年に九州の信用
金庫として早期にシステムのオープン化を完了
させるなど、システムの内製化を基本に、他に
先駆けた取り組みを行う金庫としても知られて
います。
そんな同金庫は、早くから VMware vSphere
を導入し、業務系システムを仮想化してきまし
た。融資の稟議書管理システムや延滞管理シ
ステム、Web による業務報告システムなど、
ミッ
ションクリティカルなシステムも含め、100 以上
のアプリケーションが自社内に置かれた 4 台の
ブレードサーバ上で、約 80 台の仮想マシンと
して稼働しています。しかし、
これらの業務系シ
ステムの災害対策は不十分でした。事務部 シ
ステムグループ 調査役の吉田篤史氏は、この
点について、次のように語ります。
「業務系システムのバックアップとしては、デー
タやファイル単位で行っていたので、何かあっ
たときは通常業務に影響がない範囲でリスト
アは可能でした。ただ、
システムをまるごと仮想
マシン単位でバックアップしていたわけではあ
りません。また、別拠点にバックアップして有事
に備えるといったことも長年の検討課題でした
が、構築にかかる工数を抑え適正な費用で構
築できるソリューションが見当たらず、見送り
のままになっていました」
パッケージングされた 2U サイズに統合した垂
直統合型のアプライアンス製品です。2014 年
11 月に開催されたイベント「vForum 2014」に
参加した吉田氏は、
出展されていた EVO:RAIL
の実機を見て
「これは使える」
と評価し、採用
を決めたといいます。
災害対策サイトを構築する上で吉田氏の頭を
最も悩ませていたのは、それにかかる工数でし
た。システムを内製化している当金庫では、シ
ステム部門の全 6 名で、システムの企画から設
計、開発、機器の調達、設置、運用保守までを
一貫して行っています。現在の業務系システム
のインフラを構築する際も自社で行いましたが、
ブレードサーバの調達から設置、配線の設計、
結線、稼働テストなどを 2 週間かけて行ってい
ます。また、
インフラだけでなくアプリケーション
の開発作業も内製化していますが、
システム部
門には営業など業務の経験はあるもののシス
テム構築運用の経験がない状態で職員が配属
されます。実際、全 6 名のうち、半分はシステム
部門に配属されて 3 年以内です。つまり、仮想
環境はもちろん、IT 全般に経験の浅いスタッフ
でも、簡単に災害対策サイトを構築 / 運用でき
るというのが前提条件だったのです。
「この最も大きな課題を解決してくれたのが
VMware EVO:RAIL でした。ストレージも全
て構成済みの環境のため、構成自体の検討に
苦慮する必要もなく、それゆえに構築も容易な
ので、仮想環境に経験の浅いスタッフでも最小
限の教育で実装できる点を大きく評価しました。
また管理コンソールから楽にシステム状況把握
EVO:RAIL の簡単に導入と
運用できる点を高く評価
吉田氏が、何か適切なソリューションがないか
探していたある時、VMware EVO:RAIL に出
会います。VMware EVO:RAIL は、VMware
が 2014 年 8月に発表した、
サーバ、
ストレージ、
ハイパーバイザー、仮想環境専用管理ソフトが
福岡ひびき信用金庫
事務部 システムグループ
調査役
吉田 篤史 氏
FINANCE
「EVO:RAIL を利用せずに、ブレード
サーバを冗長化していくアプローチと
比較するなら、その運用管理コストは
10 分の 1くらいになり、TCO で見れば、
4 割以下に抑制できている計算です」
福岡ひびき信用金庫
吉田 篤史 氏
が行える点も、実際にデモを見て非常に簡単な
ことだと実感しました」
と、吉田氏は話します。
さらに、吉田氏は EVO:RAIL のコンパクトさと
可搬性についても今回の要件にマッチしたと
説明します。
「2U で実装されるので、何かあっ
ても職員の手で運びだせるようなコンパクトさ
と可搬性は、災害対策のプラットフォームとし
ては適切と考えました」
こうして、同金庫は、ネットワンシステムズより
EVO:RAIL を調達し、災害対策サイト構築を
始めることになりました。
個別の機器調達の場合と比較して、
EVO:RAIL は TCO を 4 割以下に抑制
福岡ひびき信用金庫
事務部 システムグループ
宮地 真之 氏
カスタマープロフィール
1924 年(大正 13 年)1 月創立。2001 年に北九
州八幡信用金庫と若松信用金庫が対等合併
し
「福岡ひびき信用金庫」が発足。2003 年に
は、福岡ひびき信用金庫、新北九州信用金庫、
門司信用金庫、築上信用金庫、直方信用金庫
が合併し、新生「福岡ひびき信用金庫」
が誕生。
役職員数は 620 人、店舗数は 50 店舗。創立
以来「地域社会繁栄への奉仕」
という理念の
もと、協同組織の中小企業専門金融機関とし
て地域に根ざしたサービスを提供している。
実際の EVO:RAIL の導入自体は、期待通りに
すぐに完了しました。
「機器が納品されてから、
開梱してラッキング、そして、電源を ON にして
仮想マシンが作れるようになるまで、まさに 15
分で可能になりました。従来の個別にサーバ
やストレージを調達していたときの時間や工数
と比べると雲泥の差です」
と吉田氏はその実装
の迅速さに驚嘆します。
従来の仮想基盤のリファレンスアーキテクチャ
では、設定値の検討や設定が欠かせず、検討か
ら導入完了まで時間がかかるうえ、高度な専
門知識も必要でした。これに対し、EVO:RAIL
は、管理画面でウィザードに従ってホスト名、
IP アドレス、パスワードなどの項目を入力する
だけで、VMware が推奨するベストプラクティ
ス設定が自動的に反映されます。
実際、営業店から配属されたばかりで、災害対
策サイトの運用を担当している事務部 システ
ムグループ 宮地真之氏は、EVO:RAIL の使い
勝手について、次のように話します。
「システム
の勉強をし始めたばかりでほとんど知識がな
い状態ですが、抵抗なく使い始めることができ
ました。画面のなかに必要な情報だけが表示
され、何をしたいか何ができるかがわかりやす
いです。仮想マシンを作成することも数クリッ
クでできますし、監視画面も CPU やメモリの
使用量がどう変わっていいるのか一目でわか
ります」
こういった使い勝手の良さに加え、VMware
vCenter を使って詳細設定ももちろん可能で
す。VCP(VMware Certified Professional)
認定資格者でもある吉田氏は、
「初心者でも
簡単に使え、必要なときにはベテランが細かく
調整できます。そうした柔軟な管理も魅力です」
と評価しています。
こうした絶大な効果を吉田氏は次のように数
値を交え評価しています。
「EVO:RAIL を利用
せずに、ブレードサーバを冗長化していくアプ
ローチと比較するなら、その運用管理コストは
10 分の 1になっています。また、個別にサーバや
ストレージ、ライセンスの調達をする際の設備
コストと比べても、EVO:RAIL はパッケージン
グされている分その設備コストはお得になって
います。TCO で見れば、比較すると4 割以下に
抑制できている計算です」
今後は EVO:RAIL の活用範囲の
拡大を視野に
災害対策サイトを EVO:RAIL で立ち上げた福
岡ひびき信用金庫では、その活用を拡大するこ
とも視野に入れています。
「今回の導入によって
その効果が明らかになったので、
次はデータセン
ターの本番環境側にも EVO:RAIL を導入する
ことを検討しています。それによって、これまで
運用に割かれていた時間を節約することもでき
るはずで、そうやって生まれる新たな時間やリ
ソースを、新規システムの開発やセキュリティ強
化など、当金庫にとってより戦略的なプロジェ
クトへ費やしたいと考えています」( 吉田氏 )
EVO:RAIL という新しいテクノロジーによって
また一歩進んだ同金庫は、今後も新しいテクノ
ロジーの活用を見据えつつ、VMware の今後
に期待を寄せています。
TCO
40%に抑制
小倉事務センター
運用コスト
サーバ仮想化基盤(VMware vSphere)
10%に抑制
バックアップ
VDI基盤(VMware View)
八幡本部
営業店
図:福岡ひびき信用金庫の導入システムの概要
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