シラバス

2015.4.9
経済英語 A (遊喜) 概要
· 開講期: 前期
· 単位数: 1
· 対象: 全学 2−4 回生
· 担当: 経済学部・遊喜 (http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/%7Eyuki/)
· オフィス:法経東館 513 号室
· E メール: [email protected]
· 講義時間・場所:木曜 3 限、1 共 (吉田南 1 号館)01 教室
◦ テーマ:Journal of Economic Perspectives 誌の論文を読み、現実の経
済と経済学に対する理解を深める
◦ 概要:本授業は、学界の最新の研究動向を専門家以外に紹介することなど
を目的としてアメリカ経済学会より発行されている Journal of Economic
Perspectives 誌の論文を読み、現実の経済と経済学に対する興味を高め、
理解を深めることを目的とする。経済学の基礎的知識があれば概ね内容
を理解でき、多くの学生が関心を持つであろうテーマを取り上げた論文
を選択する。担当教員の専門分野周辺 (マクロ経済学、労働経済学、開
発経済学) だけでなく、それ以外の分野からも興味深い論文を取り上げ
る。学術論文の読み方を学ぶことも目的である。
◦ 授業計画と内容: 1 つの論文 (20 ページ前後) を 3 回前後の授業で読み、
合わせて 4-5 本の論文を読む予定である。毎回事前に指名された発表者
が担当部分をレジュメに従い説明し、その後出席者で内容について議論
する。
◦ 履修要件: 経済学の基礎知識 (『マンキュー経済学』東洋経済新報社レ
ベル、経済学部生であれば学部科目「ミクロ経済学入門」、
「マクロ経済
学入門」レベル) があることが望ましい。
◦ 成績評価の方法:授業での発表、議論への参加、期末試験を総合して評
価する。なお 5 回以上の欠席は「不受験」として採点する。
◦ 論文の入手方法:Journal of Economic Perspectives 誌のサイト
(https://www.aeaweb.org/jep/issues.php) より無料でダウンロードで
きる。出版前の論文 (working paper, discussion paper など) では
なく、必ずこの雑誌に出版されたバージョンの論文を入手すること。
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◦ 参考書等
· 読む論文によって異なるが、一般的に言ってミクロ経済学の知識は
有用である。入門レベルの教科書としてはグレゴリー・マンキュー
『マンキュー経済学 I ミクロ編』東洋経済新報社など、中級レベル
の教科書としては、西村和雄『ミクロ経済学入門 第 2 版』岩波
書店、神取道宏『ミクロ経済学の力』日本評論社、ハル・ヴァリア
ン『入門ミクロ経済学』勁草書房などがある。
· また簡単な回帰分析を用いた論文を読む場合には基礎的な統計学・
計量経済学の知識 (経済学部授業「基礎統計学」レベル) があった
方が理解が深まる。教科書としては白砂堤津耶『初歩からの計量
経済学』日本評論社 (入門レベル)、山本拓『計量経済学』新世社
(中級レベル)、などがある。
◦ 発表にあたっての注意:発表者は内容の概略をまとめたレジュメを作成
すること。論文とレジュメに基づき英訳ではなく内容 (本文だけではな
く、表、グラフ、脚注を含む) の説明を行うこと。しかし内容を理解す
るためには文章の正確な理解が必要であり、意味のよくわからない単語
は必ず辞書で調べること。特に一般用語と同じスペルの経済学や数学の
用語には注意。例えば”f unction”は殆どの場合「機能」ではなく「関
数」。”income”は「収入」ではなく「所得」。
◦ 授業外学習 (予習・復習) 等:事前に論文に目を通しておくことが必須で
ある。
◦ その他 (オフィスアワー等):面談を希望する場合は事前にメールで予約
を取ること。
◦ 授業予定
◦ 最初に読む論文は Alvaredo, Facundo, Anthony B. Atkinson, Thomas
Piketty, and Emmanuel Saez. 2013. ”The Top 1 Percent in International and Historical Perspective.” Journal of Economic Perspectives, 27(3): 3-20. にする。
· 表記について:経済学の論文では通常著者をアルファベット
順に並べ、最初の著者のみ「姓, 名」、残りの著者は「名 姓」
と表記する。「Journal of Economic Perspectives, 27(3)」は
Journal of Economic Perspectives 誌の第 27 号 (volume) 第 3
巻 (issue) を意味する。
◦ 以降に読む論文は受講者の希望も考慮した上で決めるが、候補と
して考えている論文は以下のとおり (候補以外の論文を選ぶ可能性
もある)。
1. Kleven, Henrik Jacobsen. 2014. ”How Can Scandinavians
Tax So Much?” Journal of Economic Perspectives, 28(4): 7798.
2
2. Zucman, Gabriel. 2014. ”Taxing across Borders: Tracking Personal Wealth and Corporate Profits.” Journal of Economic Perspectives, 28(4): 121-48.
3. Philippon, Thomas, and Ariell Reshef. 2013. ”An International Look at the Growth of Modern Finance.” Journal of
Economic Perspectives, 27(2): 73-96.
4. Kerr, William R., Ramana Nanda, and Matthew RhodesKropf. 2014. ”Entrepreneurship as Experimentation.” Journal of Economic Perspectives, 28(3): 25-48.
5. Bloom, Nicholas, and John Van Reenen. 2010. ”Why Do
Management Practices Differ across Firms and Countries?”
Journal of Economic Perspectives, 24(1): 203-24.
6. Alston, Julian M., and Philip G. Pardey. 2014. ”Agriculture
in the Global Economy.” Journal of Economic Perspectives,
28(1): 121-46.
7. Banerjee, Abhijit V., and Esther Duflo. 2007. ”The Economic Lives of the Poor.” Journal of Economic Perspectives,
21(1): 141-168.
8. Charness, Gary, and Matthias Sutter. 2012. ”Groups Make
Better Self-Interested Decisions.” Journal of Economic Perspectives, 26(3): 157-76.
9. Goulder, Lawrence H. 2013. ”Markets for Pollution Allowances:
What Are the (New) Lessons?” Journal of Economic Perspectives, 27(1): 87-102.
· 4/16 ”The Top 1 Percent...”前半
発表者 1(p3−7 line 2)
発表者 2(p7 line 3−p9 ”Richer Models of Pay Determination”
の前)
発表者 3(p9 ”Richer Models of Pay Determination”−p11 ”Top
Tax Rates and Growth”の前)
· 4/23 ”The Top 1 Percent...”の残り
発表者 1(p11 ”Top Tax Rates and Growth”−p13 第 1 段落)
発表者 2(p13 第 2 段落 −p16”Joint Distribution of Earned and
Capital Income”の前)
発表者 3(p16”Joint Distribution of Earned and Capital Income”−p18)
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