インダイレクト タックス 2015 グローバルにおける間接税の展開及び課題への考察 Indirect taxation in 2015 ハイスベルト・バルク グローバルディレクター、 間接税部門 Tel: +31 88 40 71175 Email: [email protected] 2 Indirect tax in 2015 付加価値税 (VAT) 、 物品サービス税 (GST) 、 消費税、 物品税、 関税及びその他間接税の 世界的動向に関する年次レポート、 をお届けします。 「インダイレクトタックス2015」 本書では、 100カ国を超える国々において、最近実施された税制改 正や、2015年以降実施が見込まれる税制改正を採りあげていま す。また、税制改正の行われている分野がひと目でわかる4種類の 全体図を作成しました。 新しい規則が、 アルバニア、 欧州連合 (EU)、 日本、南アフリカ、韓国 や米国など多くの国ですでに導入済み、 または導入が見込まれて います。技術の発展は、 税務当局の業務執行方法も変えつつありま す。例えば、電子税務調査が一般的になり、電子インボイスと電子 申告を企業に義務付ける国も多くなっています。 皆様に、 本書は有益であると評価いただいたため、 前回に引き続き 数年前から多く見られていましたが、 そこに付随 「インダイレクトタックス2015」の作成に至りました。企業の間接 このような動向は、 新しい法律や規制に遅れを取らず内 税担当者として対応力が求められる点は、 毎年かなりの件数が発生 する改正件数の多さを見ると、 財務、 税務や貿易 している法改正に遅れを取らないようにすることです。本書で改正 容把握することは企業の規模や分野に関わらず、 引き続き高度な対応力が求められることを意味し の詳細についてお読みいただき、 貴社に一番影響を及ぼす改正点 部門の担当者は、 とは何か、 またどのようなアクションが必要かについて検討する際 ています。 にお役立て頂ければと考えております。さらに、様々な動向を一つ 「インダイレクトタックス2015」は、世界中の間接税に関する重要 にまとめ、 重要な政策トレンドを特定することで、 間接税の改正が貴 な動向の全体像を大局的に捉えたものですが、 すべてを漏れなくリ 社の税務や事業戦略全般に及ぼす影響について検討する際の一助 ストアップしているものではありません。間接税は急速に変化しつ となれば幸いです。 つある分野です。本書に記載されてないものの、 貴社のビジネスに 過年度と同様に、本書では、世界中で起きている重要な間接税 影響を及ぼし得る税制改正があるかもしれません。間接税の動向 の動向とそのグローバル企業への影響について採りあげていま に関する詳しい情報は、 EYグループWebサイト (ey.com) 内のグロ す。VATやGSTの制度は拡大を続け、 VAT/GST及び物品税の税率 ーバルタックスアラート ライブラリー(www.ey.com/taxalerts) や は引上げられ (VAT/GST税率の引上げは、 過年度ほど急激ではあり 定期的に更新されるeVA情報サービス 「The Worldwide VAT, GST ませんが) 、 新しい間接税 (例えば、 健康関連製品への課税など) 、 新 and Sales Guide」のほか、 定期刊行誌「Indirect Tax Briefing」 を たな自由貿易協定や税関協力が継続的に導入され、 貿易制限的措 ご覧ください。 置も多数採用されています。 間接税の動向に関するご相談や、eVA情報サービス、EYグループ さらに、 ビジネス上の変化や技術の発展が間接税の政策に与える 刊行物をご希望の場合には、貴社の EY 担当者までご連絡くだ 重要な影響についても考察します。電子商取引への課税に関する さい。 ハイスベルト・バルク グローバル インダイレクト タックスス Indirect tax in 2015 3 Co 4 Indirect tax in 2015 目次 ontents 2015年以降における Indirect tax 間接税の見通し 6 developments in 間接税のグローバル情勢を形成する 2015 and beyond 76 4つのトレンド 1 2 3 Four trends that shape the global indirect tax landscape VAT/GST VAT/GST VAT/GSTの税率変更マップ 7 18 18 20 VAT/GST rate changes map その他の AT/GST の税率変更マップ Other VAT/GST changes map VAT/GST changes 2220 22 24 Excise and other Excise and other indirect taxes 24 indirect taxes 68 物品税及びその他の間接税マップ 26 Excise and other taxes map 70 Excise and other indirect tax changes 72 Global trade 28 グローバル貿易:自由貿易協定 Global trade Global trade — free trade agreements map Free trade agreements Significant country developments 30 90 92 94 96 Indirect tax in 2015 5 2015年以降の間接税の動向 間接税を取り巻く環境は絶え間なく変化しています。昨日 又は今日正しかったことが、明日にはもう間違っているか もしれません。間接税に関する昨今の変化に関心を持た ず、 間接税の義務を果たさない場合には、 企業の規模やグ ローバル市場で活動しているか否かに関わらず、 確実に高 い代償を払うことになります。 クラウディオ・フィッシャー Tel: +41 58 286 3433 Email: [email protected] EYの間接税政策チームのメンバー。 チューリッヒを拠点に、政策の展開、 影響、改正の方向付けにおける税制 の政策立案者との有効、かつ戦略的 な関わり方についてのアドバイスを 提供。 6 Indirect tax in 2015 本書では、間接税の世界的動向や改正、そしてビジネス リーダーとして2015年以降注視すべきことについて考察 しています。 間接税のグローバル情勢を形成する4つのトレンド: 01 02 03 04 直接税の停滞と間接税の 成長 経済の新しい現実に 適応する間接税 急速に変化する世界の 貿易情勢 税務当局が注目する 間接税の施行 グロー バ ルな 規 模で、 VAT/GST制度は広がり続 け、VAT/GSTの税率は上 昇し物品税は増加を続け ています。 多くの政府が、eコマー スや仮想通貨を標的と し、課 税 対 象とす べく 税制改正を検討してい ます。 世界規模の貿易は依然 として成長を続けてい ますが、多くの 地 域で 制限措置に直面してい ます。 新しいツールや規則によ り、税務当局は納税者の データを容易に入手でき るようになり、税務調査 がより頻繁、効率的かつ 効果的に行われるように なっています。 Indirect tax in 2015 7 1234 直接税の停滞と間接税の成長 金融危機の余波の中、 多くの国で政府がキ ャッシュを強く必要としています。的を絞っ た景気刺激策の財源としても、 または経済 の縮小により発生した需給ギャップを埋め る意図としても、間接税は、長い間、税収を 増やすための最初の選択肢でした。そして、 これからも同様です。 このような動向は、 国際通貨基金 (IMF) 、 経 済協力開発機構 (OECD) や欧州委員会など 影響力のある多くの組織が、直接税から間 接税への移行を奨励しているためと説明す ることができます。法人所得税が経済成長 にネガティブな影響を与えても、 付加価値税 ( VAT )は経済成長にほとんど影響を及ぼ さないことが、多くの国際的な研究結果で 示されています1。 国際的な租税競争や経済の衰退により、法 人税や個人所得税が、単純にこれ以上増え 続ける余地がないということも、進行中の 税制改正の重要な背景です。間接税は、消 費者が負担し利益を課税根拠としないと定 義されているように、 このような (景気の) 変 動にほとんど影響されないものです。この 点において、 EU加盟28カ国2の税務状況に 関する最近の研究論文には、驚くべき結果 が示されています。これらの28カ国は、そ れぞれの法人税率と所得税率を引下げる同 じペースで、VAT税率を引上げました (図1 参照) 。 出典 : 欧州委員会2014 1 「経済政策改革 2013: 成長に向けて(Economic Policy Reforms 2013:Going for Growth)」の「Taking stock of reform action and identifying priorities in 2013」の章(OECD出版局、2013年) 2 オーストリア、ベルギー、 ブルガリア、 クロアチア、 キプロス、 チェコ、 デンマーク、 エストニア、 フィンランド、 フランス、 ドイツ、 ギリシャ、 ハンガリー、 アイルランド、 イタリア、 ラトビア、 リトアニア、 ルクセンブルグ、 マルタ、 オランダ、 ポーランド、 ポルトガル、 ルーマニア、 スロバキア、 スロベニア、 スペイン、 スウェーデン、 英国 3 「A wind of change? Reforms of Tax Systems since the launch of Europe 2020」、欧州委員会タックス ペーパー No.49 http://ec.europa.eu/taxation_customs/resources/documents/taxation/gen_info/ economic_analysis/tax_papers/taxation_paper_49.pdf、p. 6、2015年2月9日 8 Indirect tax in 2015 2014 2012 2008 2006 2004 33% 法人税最高税率 31% 29% 27% 25% 23% 21% 2002 2014 2012 2010 2008 2006 2004 2014 2012 2010 2008 2006 2004 2000 18% 2002 19% 2002 20% 2000 46% 所得税最高税率 44% 42% 40% 38% 36% 21% 2000 22% 標準VAT税率 2010 3 図1 EU28カ国における標準VAT税率、 所得税と法人税の最高税率の変化 (単純平均) 実際に、税収増加のために間接税を利用す る方法は、 主に3つです。 1. VAT/GST制度の拡大 2. VAT/GST税率の引上げ すでにVAT/GSTを導入している国では、近 年、VAT/GSTの平均税率が上昇しており、 この上昇は継続していくと見込まれます。 この税率上昇の傾向は、特にヨーロッパや OECD諸国で見られ、標準VAT税率の平均 は、 2008年の金融危機前ではEU加盟国で 19.5%、OECD諸国で17.5%だったのに対 し、 現在では、 EU加盟国で21.6%、OECD諸 国で19.2%に達しています。 OECDの「消費税トレンド2014年版」による と、2014年1月1日において、164カ国が VATを課税しており、その地域ごとの内訳 は、 アフリカ46カ国、 北アメリカ1カ国、 中央 アメリカとカリブ18カ国、南アメリカ12カ 国、 アジア28カ国、 ヨーロッパ51カ国、 オセ アニア8カ国となっています。小売売上税、 すなわち、最終消費者に提供される物品と 過年度と比較すると、 ヨーロッパにおける サービスに課される単段階取引税を適用す 税率は、 2015年初めでは、高い税率にも関 る国は、 結果的にはほんの少数です。 わらず驚くほど安定していました。アイスラ ンドでは、標準税率の25.5%から24%への さらに、 「VAT導入国」の数は、特に新興国 (軽減税率は7%から11% へ引上げられま において増え続けています。2015 年 1 月 したが) 引下げも実施されました。税率を引 1日付けで、バハマでVATが導入されまし 上げた国もあります。ルクセンブルグは、標 た。2015 年 4月1日付けで、マレーシアで 準税率を15%から17%へ引上げましたが、 現行の売上税・サービス税に代わり、 GSTが この引上げがEUの標準VAT税率の平均を 施行されました。エジプトでは、現行の一般 更に上昇させる原因となっています。新た 売上税制に代わり、VAT法を導入する予定 な税率引上げは、 すぐそこまで近づいてい です。スリナムもまた、 2016年1月1日付け ます。イタリアは引上げを検討中で、 ポルト で、現行の売上税をVAT制度に変更するこ ガルも後に続くかもしれません。 とが予定されています。プエルトリコ政府は 昨年、包括的な税制改革を進め、一般税収 OECD諸国では、2014年4月1日付けで日 を増やし、 コンプライアンス全般を簡素化 本が消費税率を 5% から8%に引上げまし し、 経済の成長を促進するタスクフォースを たが、 これが主な原因となって平均税率が 任命しました。包括的税制改革においてと 上昇しています。今後も上昇が続くと思わ りわけ議論された改革は、VAT制度の実施 れ、2017年には、 日本で再度引上げられる でした。非常に重要なこととして挙げられる ことが既に予定されています。 ヨーロッパと のは、 インドもまた、 まもなく 「VAT導入国」 OECD諸国以外では、VAT税率の変化は比 の一員として加わる可能性があることで 較的安定しています。 ヨーロッパとは対照的 す。インド政府は、 導入日を2016年4月1日 に、 アンゴラ、ペルー、スリランカは標準税 付けとすることを提案し、現行の間接税制 率を引下げました。 度から総合的なGSTへの変更に取り組んで います。インド経済の規模を考えると、GST の実施は重要な意味を持つ展開となるで しょう。 図2 EU加盟28カ国とOECD諸国における平均標準VAT税率4 22 21.5 21 20.5 20 19.5 19 18.5 18 17.5 EU-28 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 17 OECD 4 各年1月1日現在の状況。新加盟国の追加もグラフの変化に影響を与えます Indirect tax in 2015 9 3. 物品税の引上げ 間接税収の増加へとつながる、 まさに世界 的な動向となっているのは、物品税の引上 げです。タバコ税がすでに引上げられた、 又 はまもなく引上げられる国は、 デンマーク、 エクアドル、 フィンランド、 ガーナ、 アイルラ ンド、 マルタ、 オランダ、 ノルウェー、 ロシア、 スロベニア、 スウェーデン、 タンザニアなど 多くあります。酒税は、例えば、 リトアニア、 ノルウェー、 タンザニアですでに引上げられ ました。さらに、 石油税は、 中国、 エストニア、 フィンランド、 ガンビア、ハンガリー、 ノルウ ェーとロシアで引上げられました。全ての変 更については、 「物品税とその他間接税マッ プ」 をご参照ください。 税率の引上げだけではなく、政府は新しい 税を作り出す工夫をしています。例えば、 ス ナック税や砂糖税のような「不健康」食品へ の課税など、健康関連の製品(アルコール 飲料やタバコ製品は除く)への物品税導入 は比較的新しい動きです。このような税収 は、健康や福祉の費用に充てられ、平均寿 命の上昇と、 この分野での財政支出増加と 共に拡大していくでしょう。 さらに、金融取引への課税の負担を増やそ うとする動きもありますが、達成のための 世界的に共通の方法はありません。銀行業 への監督強化や規制の厳格化などを実行 する国もあります。 ヨーロッパでは、金融取 引に課税するというアプローチが、好んで 選択される傾向にあるようです。 フランスは 2012年8月に金融取引税を導入し、2013 年1月1日、 ハンガリーは全ての支払サービ スに対し、取引額の0.1%の課税を始めまし た。2013年3月には、 イタリアが株式移転、 金融派生商品及び高頻度取引への課税を 始めました。 しかし、 株式や公債の交換、 デリ バティブ契約に対し、 共通の取引税 (金融取 引税:FTT) を導入するEU11カ国の計画は 未だに遅れています。参加11加盟国は、同 税を2016年1月1日に施行することでよう やく合意しました。 1234 経済の新しい現実に適応する 間接税 間接税の特徴の一つは、 経済活動と大変強 く結びついていることです。間接税が対象 とするのは、物品の販売やサービスの提供 などの経済取引であることが一般的です。 このような取引の本質や扱われる方法が変 わると、間接税は直ちに大きな影響を受け ます。 eコマースが投げかける課題 eコマースの急成長は、 このような変化が間 接税を阻害した顕著な例です。eコマースと は、 インターネットなどのコンピューターネ ットワークを利用して行う商品やサービス の取引と定義付けられるでしょう。1990年 代半ば、 インターネットが広く使われるよう になりました。世界は、 「ワンクリック」で届く 距離になりました。この変化により、広範に 10 Indirect tax in 2015 わたる商品を店に行かずにオンラインで購 入できるようになったため、 消費者行動は大 きく影響を受けました。 さらに、海外から受けるサービスについて は、 自国で同様のサービスを購入した場合 に支払うべきVATの課税なしに、消費者が 購入することを可能にしました。 eコマースは、 ここ2、3年の間に多くの国で 急成長分野となっています。インターネット 経済は、2016 年にはG20 加盟国 5におい て、GDPの5.3%を占めることになると予測 されています (図3参照) 。 このような重要な発展は、大きな変化をも たします。特に、最終消費者への販売(B2C 取引)が関係する状況においては、国内販 売業者と国外販売業者間の競争がゆがめ られたり、VAT収益に重大な影響を及ぼし たりする可能性があります。 国際社会はこの新しい現実に素早く反応 し、 OECD諸国はすでに1998年のオタワ宣 言において、 以下のようにeコマースへの課 税に同意しています。 • クロスボーダー取引での消費課税ルー ルは、 消費地での課税とする • ある国で消費されると考えられるのは どの供給かについて、国際的な合意が 必要である • 消費課税の目的において、デジタル商 品の供給は物品の供給として扱わない • 事業目的でサービスや無形資産を国 外のサプライヤーから取得する取引に おいて、 リバースチャージ、自己申告納 税方式や他の同様の仕組みの利用を 各国が検討する • 物理的な物品の輸入に課税する適切な システムを開発する必要があるが、 その システムが税収の徴収や消費者への効 率的な商品の配送を阻害するべきでは ない 電子サービスへの課税は、ほとんどの国で いまだ間に合わせ作業のような状態です。 近年、不完全な法整備のために、税収にお ける重大な損失が発生していることを認識 し、世界中で政府による新しい規則の実施 が活発に行われています。 2015年1月1日付けでEUがB2C電子サー ビスの課税地に関する新規則を導入しまし たが、 このような変化は、デジタル経済が VAT法に与える影響を表す最近の例として 挙げられます。B2C電子サービスは、 消費者 が設立または居住する場所(サプライヤー が設立された場所ではなく) での課税対象 となり、外国のサービス提供者は消費者の EU加盟国においてVATを登録し、VATを支 図3 インターネット経済の急成長6 インターネット経済は、 2016年にはG20加盟国のGDPの5.3%を占めるようになります。 インターネット経済が2016年のGDPを占める割合 GDP 兆米ドル 英国 2.8 韓国 1.4 中国 12.4 EU27カ国 20.0 インド 4.3 日本 6.6 米国 18.6 G20 79.9 メキシコ 1.5 ドイツ 3.9 サウジアラビア 0.8 オーストラリア 1.7 カナダ 2.1 イタリア 2.4 フランス 3.1 アルゼンチン 0.8 ロシア 2.7 南アフリカ 0.6 ブラジル 3.7 トルコ 1.3 インドネシア 1.5 GDP% 1.5 4.2 4.0 3.8 3.7 3.6 3.5 3.4 3.3 2.8 2.5 2.4 2.3 5.7 5.6 5.6 5.4 5.3 払うことが求められています。変化が見られ る場所はEUだけではありません。類似する 規則が、 アルバニア、 アンゴラ、 日本、 南アフ リカ及び韓国ですでに導入済み、又は間も なく導入される予定です。 6.9 8.0 12.4 年平均成長率 (2010-2016年) % 10.9 7.4 17.4 10.6 23.0 6.3 6.5 10.8 15.6 7.8 19.5 7.1 7.4 11.5 6.1 24.3 18.3 12.6 11.8 16.5 16.6 このような中、米国が直面している課題は 特有です。米国の各州は独自の消費税を適 用していますが、その大部分は物品の売上 に課税される単段階取引税です。インター ネット経済の急速な発展に遅れを取らない 5 アルゼンチン、 オーストラリア、 ブラジル、 カナダ、 中国、 フランス、 ドイツ、 インド、 インドネシア、 イタリア、 日本、 メキシコ、 ロシア、 サウジアラビア、 南アフリカ、 韓国、 トルコ、 英国、 米国、 EU 6 「The Internet Economy in the G-20: The $4.2 Trillion Growth Opportunity」、 ボストン コンサルティング グループ、 P8 www.bcg.com/documents/file100409.pdf、P8、2015年2月9日 Indirect tax in 2015 11 よう、多くの州と連邦政府は、 「遠隔地販売 業者」 (すなわち、 課税対象の物品を他の州 の消費者に販売する販売業者) に対し、 多州 にわたる売上に課税し納税することを求め る法律を制定しました。さらに最近では、無 形商品(すなわち、遠隔地から操作し、電子 的に届けられるソフトウェアやデジタル音 楽・書籍など) に関連する取引に対し、売上 使用税を課税しようという動きもあります。 同様に、データ処理、 「クラウドコンピュー ティング」や「情報サービス」など特定のIT サービス取引の扱いについて、 州議会議員 は詳細に検討を続けています。そして、広 範のサービス取引を対象とするよう、売上 使用税法の適用拡大を検討していることを 発表した州も多くあります。注目すべきこと に、 カリフォルニアの州議会議員が2014年 の終わりごろ、議会に提案されている個人 の所得税率の引下げを埋め合わせるため に、州内のほぼ全てのサービス (医療と教 育関連サービスは除き) に対する課税を目 指すと発表しました。そのような対策が成功 するかはまだ不明です。 仮想通貨 デジタル時代の発展のひとつであるビット コインのような仮想通貨の使用も注目され ています。このような通貨を使用して取引 をする場合、VAT/GSTに関し多くの疑問点 が生まれることは明らかですが、 どのように 処理されるべきかについて明確な見解を 持っている税務当局はほとんどありませ ん。オーストラリア、 シンガポール及び英国 の税務当局は、 ビットコインや他の暗号通 貨の使用におけるVATの扱い方について、 ガイドラインを発行しました。 12 Indirect tax in 2015 現行のガイドラインによると、オーストラ リアでは、ビットコイン取引はバーター取 引のように扱われ同様の税効果を伴いま す。GSTの観点から見ると、企業がビットコ インを提供する際、GSTを課税する必要が あり、物品やサービスの対価としてビットコ インを受け取る際には、課税対象となる可 能性があります。英国では、 ビットコイン採 掘活動から得る所得は、VATの目的におけ る経済活動に該当しないため、通常、課税 の対象外として扱われます。ビットコイン採 掘者が他の活動により得る所得は、取引手 配におけるビットコインの価値に係る手数 料と同様、 通常VAT免税となります。シンガ ポールでは、仮想通貨はGSTの目的におい て、免税の対象とはならないサービスの提 供として扱われます。 このように各国の姿勢は一様ではなく、 こ の状況が継続すると予測されます。ロシア やベトナムなど、 ビットコインを完全に禁止 した国もあります。さらに、 課税措置の効果 について評価中の国もあり、 (直接税と間接 税の両方の観点から)国ごとの対応が今後 も続きそうです。このように世界的に一貫 性を欠いているため、 この市場で活動する 企業はたくさんの課題を抱えることになり そうです。 1234 急速に変化する世界の貿易情勢 さらに、交渉中又は合意された自由貿易 協定( FTA )の数は、着実に増加していま す。WTO 加盟国間で実行されている、又 は交渉中の互恵的な地域貿易協定は現在 世界貿易機関( WTO )のデータによると7 604件あると報告されています。この中に 、2008年10月以降、G20加盟国が採用し は、 一方的な特恵制度、 すなわち、 途上国か た貿易制限的措置の数は1,244件に上り ら輸入される製品の多くを免税扱いにす ますが、同じ期間に解除した数は282件に るEUや米国の一般特恵関税制度 (GSP) な すぎません。2014年5月半ばから10月半 ど、互恵的利益なしで特定の国からの輸入 ばにかけての直近の調査では、新たに採用 品に与えられる貿易特恵は、含まれていま された措置の数は93件で、G20の商品輸 せん。最近合意又は発効された重要な協定 入額のおよそ0.8%、世界の商品輸入額の には、韓国・オーストラリアのFTA(2014年 0.6%に影響を及ぼすことがわかっていま 12月発効)、カナダ・韓国の FTA( 2015 年 す。結論として、 各国政府は輸出増加を期待 1月発行)、湾岸協力会議(GCC)の関税同 すると同時に、 輸入を制限していることにな 盟の規則(2015年1月発効)などがありま ります。このことから、企業には大変注意深 す。大変重要なFTA2件、 環太平洋パートー い計画が必要であることがわかります。 ナーシップ協定 (12カ国から成る協定) と環 プラスの側面として、貿易を促進するた 大西洋貿易投資パートナーシップ (EU・米国 めの 措 置が各 国 間で交 渉されているこ 間) についての交渉が進展しています。環太 とを記しておくべきでしょう。G20 諸国で 平洋パートーナーシップ協定は、今年中に は、2014年5月から10月の間に、79件の 締結の見込みです。FTAが増加しているに 貿易自由化措置が適用されました。貿易額 もかかわらず、適格条件を満たすことがで で見ると、輸入自由化措置はG20の商品輸 きない、 又は満たさないために、 企業は実際 入額の2.6%、世界の商品輸入額の2%に相 にはFTAにより得られるはずの恩恵を受け 当します。これは、3,700億米ドル近くに達 られない状態にあります。より一般的に言 し、新たな貿易制限的措置が影響する貿易 えば、世界経済に未だに存在する保護貿易 額のほぼ3倍に値します。2014年終わりご 主義環境に矛盾せず、FTAの条件を厳格に ろ、米国とインドは、2013年12月にバリで 実施する国が多く、それにより基本税率で 合意されたWTOの貿易円滑化協定(TFA) の輸入関税支払というFTAの意図を、企業 の実施に関する行き詰まりを解消し、 TFAの が実行できない状態になっています。FTA 完全実施への道筋を立てました。これによ の拘束がない国では、輸入関税は依然とし り、それぞれの国内での承認手続きを完了 て、 貿易と製造業をコントロールするために した参加国の数が3分の2に達したとき、発 よく用いられる世界共通の方法です。 効となります。OECDの貿易促進指標では、 国際貿易の関税が全般的に引下げられる 協定に含まれている措置が全て総合的に 一方で、 関税などの租税が各国の予算財源 実施されると、貿易コスト総額が、先進国で に占める割合は依然として大きいのが現状 10%、開発国で13%から15.5%削減される です。関税は税率が高く、課税対象品目の と見積もられています8。 世界経済を活性化するための自由貿易の 重要性について異議を唱える人はいません が、 現実は様子が違います。 7 「World Trade Organization, Report on G-20 trade measures(mid-May 2014 to mid-October 2014)」、 WTO www.wto.org/english/news_e/news14_e/g20_wto_report_oct14_e.pdf、2015年2月9日 8 「Calculating the potential impact of the WTO Trade Facilitation Agreement on trade costs」、OECD www.oecd.org/tad/facilitation/OECD_Trade_Facilitation_Indicators_updated-flyer_October_2014.pdf、 2014年5月 Indirect tax in 2015 13 原価の一部となっていることがよくありま す。 これは、 サプライチェーンのある段階で の課税が、 ( VAT/GSTと異なり)その後の 段階の課税で相殺されることがないからで す。財源を常に探し続ける政府は、 関税の課 税基礎額にますます注目しています。 ファー ストセールという概念の排除や、関税の課 税対象となる使用権の定義の厳格化など、 課税基礎額を増やそうという動きもありま す。これは、世界的な動向でもあり、使用権 とサービスに係る手数料は、輸入品の価値 が適切に表されるよう、輸入品の価格に加 算されることになります。その結果、 関税の 算定基礎が拡大することになります。 この新しい法典は、 2016年5月に発効の予 定です。UCCにおいて、 これまでのセールル ールが撤廃され使用権の定義が厳格化さ れるため、課税基礎額に直接影響が現れま す。同時に、貿易を促進するための関税制 度や管理方法において、以下のような大き な変更を伴います。 1. 申告納税方式と集中通関の導入 2. 特殊手続きと一時保管での保証金の義 務化 3. 一時保管品に関し、その国での通関や 新コンピュータ通関システム (NCTS) 以 外の方法により、 その移動を可能にする より実務的な面において、 このような様々 4. 税関と事業者とのコミュニケーション な動向を反映し、関税法に修正を加える国 は、 全て電子的に行われる が増えています。例えば、EUの税関の活動 を統制する法律は、 現在、 欧州連合関税法典 (UCC) として書き換えが行われています。 1234 税務当局が注目する間接税の施行 税務調査が変化しています。租税・関税の調 査官が企業を調査する際、最新ツールを利 用し、 比較数値やデータにリアルタイムでア クセスすることが多くなっています。より多 くの情報を共有し、企業の財務記録やシス テムの電子調査を実施する税務当局が、世 界中で増え続けています。多くのケースで、 納税者の情報は、現場での調査なしでも精 査されています。 14 Indirect tax in 2015 82カ国9に拠点を置くEYの間接税専門家 が行った最近の調査では、 59カ国の税務当 局が、 税務調査を行う際、 電子データ抽出を 利用していることが明らかになりました (図 4参照)。72カ国で、納税者が提出したデータ (例えば、税関申告書、VAT/GST申告書や 取引リスト)を利用して、オフサイトで税務 調査が行われています (図5参照) 。 税務当局にとってのメリットは明確です。効 率的に技術を使えば、データ収集とコンプ ライアンスのコストを減らし、 検出する誤謬 の数を増やすことができます。さらに、準備 の不十分な企業にとっては、税務調査と輸 入事後調査への対応がより難しくなるでし ょう。反対に、 納税者が知識を身に付け準備 をしていれば、 より専門的な税務や税関の 行政官への対応がしやすくなるでしょう。 このような技術や電子税務調査の発展は、 急速に世界標準となりつつある電子インボ イスや電子税務申告への道を開いていま す。ボリビア、 インドネシア、 イタリア及びス ペインは昨今、規模が大きい取引や公共機 関など特定の受益者が関連する取引に関し ては、 電子インボイスを義務化しました。 図 4 税務当局は税務調査を行うために電子 データ抽出を利用しますか? 図5 税務当局は、納税者が提出するデータ (税 関申告書、 VAT/GST申告書など)を利用し て、 オフサイトで税務調査を行いますか? 1 7 3 22 59 72 9 アンゴラ、アルメニア、アルバ、オーストラリア、オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、ボリビア、ボネール、 シント・ユ 、 ボツワナ、 ブラジル、 ブルガリア、 カナダ、 チリ、 中国、 コスタリカ、 クロアチア、 ースタティウス及びサバ (BES諸島) キュラソー、 キプロス、 チェコ、 デンマーク、 エクアドル、 エルサルバドル、 赤道ギニア、 エストニア、 フィンランド、 フラ ンス、 グルジア、 ドイツ、 ガーナ、 ギリシャ、 グアム、 グアテマラ、 ハンガリー、 インド、 インドネシア、 アイルランド、 イタ リア、 ジャマイカ、 日本、 ヨルダン、 カザフスタン、 ケニア、 ラトビア、 リトアニア、ルクセンブルグ、 マケドニア、 マラウ ィ、 マルタ、 メキシコ、 ナミビア、 オランダ、 ニュージーランド、 ナイジェリア、 ノルウェー、 パキスタン、 パプアニューギ ニア、 パラグアイ、 ペルー、 ポーランド、 ポルトガル、 プエルトリコ、ルーマニア、 ロシア、 シンガポール (ブルネイを含 む) 、 シント・マールテン、 スロバキア、 スロベニア、 南アフリカ、 韓国、 スペイン、 スリナム、 スウェーデン、 スイス、 タイ、 トリニダード・ トバゴ、 トルコ、 ウガンダ、 英国、 ウクライナ、 ウルグアイ、 ザンビア Indirect tax in 2015 15 貴社にとって、 このような動向が 意味するものは何でしょうか? 本書で取り上げた変化や動向は、事業活動 に直接の影響を及ぼすものばかりです。た だし、全てが貴社の組織に直接的に影響す るわけではありません。ここで概説されて いる変化のうち、貴社の事業活動の分野や 国に関連するのは何か、税務リスクや事業 戦略全般の管理にどのような意味をもたら すのか特定するためには、詳細レポート (英 文のみ) をご利用ください。 確実にコンプライアンスを遵守するために は、対象国の法律改正が、貴社のERPシス テムで正しく反映されているかを確認する ことが不可欠です。間接税の税率引上げに 伴い、正確性も重要になります。これは、誤 った税率を適用した場合の影響がより深刻 になるからです。 VAT/GST税率上昇の影響は、銀行や保険 会社などVAT/GSTが完全には還付されな い企業( VAT 免税取引があるため)にとっ て、特に重大な結果となります。また、外国 でVAT/GSTが発生する企業の場合、 還付に 時間がかかる、非居住者に還付する制度が ない、還付手続きが複雑などの理由で還付 されない(できない) ケースがあるため、間 接税率の引き上げはコストの増加につなが るほか、 キャッシュフローにも影響を及ぼし ます。 弊社の経験では、間接税を払いすぎている 企業がまだたくさんあり、それは多くの場 合、 こういった税金と関連コストを効果的に 特定し管理していないことが原因であると 考えています。例えば、 エネルギー税のよう に、免除や還付制度適用の可能性を知らず にいる場合も多くあります。グローバル企 業にとっては、 FTAの適格条件を満たすよう にサプライチェーンを少し修正するだけで、 時には数百万ドルにも上る金額で、関税を 節約できる可能性があるケースもよくあり ます。同様に、 事業を行う方法や場所に少し 変更を加えるだけで、 VAT/GST登録項目の 数と付随するコンプライアンス上のリスク を減らせる可能性もあります。 16 Indirect tax in 2015 デジタル経済分野で活動する企業は、 この 分野に課税しようとする動きに直接影響を 受けます。オンラインショップの経営や通 信、 コンテンツのダウンロード、情報提供や 放送サービスなどを最終消費者に提供する 電子サービスに貴社が関連している場合、 上記のような動きには、 常に真っ先に注目し ておかなければなりません。顧客が居住す る国での間接税の納税義務を明確にしてい ますか?どの国でデジタル経済への課税を 予定しているか、 それがどのような形となる か把握していますか? 税務当局が間接税の施行に向ける関心は ますます高まり、 調査のための新しく強力な ツールを思うままに利用しています。納税 者は、透明性要件をより高い水準で満たせ るよう準備しておくことが必要です。税務調 査や精査活動が増えることで、事業活動が 中断され、予期せぬ法的責任を負うかもし れません。風評リスクもまた危険要素です。 過小申告による多額の追徴税や納税期限 に遅れて罰金を支払うことは、利益に影響 するだけでなく、 たとえ法令を遵守している 企業であっても、悪いイメージが広まる恐 れがあります。 先々を予測して間接税を管理することのメ リットは、 これまで以上に大きくなっていま す。明確な間接税戦略を策定することによ り、急速に変化する税務環境に遅滞なく対 応することが出来ます。 Indirect tax in 2015 17 1 VAT/GST 18 Indirect tax in 2015 VAT/GSTの税率変更マップ その他のVAT/GSTの税率変更マップ 20 22 Indirect tax in 2015 19 アイスランド VAT/GSTの税率変更 2015年1月1日:VATの標準税率を(25.5%から)24%に引 11%に引上げ。 下げ、 軽減税率を (7%から) 2016年1月1日:観光旅客輸送、及び旅行代理店等が提供す VATの軽減税率適用(現在、免税対象)。 るサービスに対し、 2016年1月1日:スパ及び温泉施設への入湯に対し、VATの クロアチア フランス 用。 2015年1月1日:全ての処方箋薬に対し5%の軽減税率を適 2014年10月1日:市街化優先区域で低所得世帯に供給され 5.5%のVAT軽減税率を適用する改正案を公表。 る住宅に、 チェコ共和国 グルジア VATの税率を2016年1月1日より17.5%に統一化する法案 2014年6月1日:輸入品に対するVAT免税を廃止。 否決。 軽減税率適用 (現在、 免税対象) 。 ウズベキスタン 2015年1月1日:一般家庭へのガスの供給(従前は0%)、並 びに、 輸入医薬品及び獣医用製品 (従前は免税対象) に20% のVATを適用。 2015年1月1日:特定の書籍・雑誌、特定のヒト及び動物医療 用の薬品、 乳児用栄養食品、 及びグルテン・フリーシリアルの 10%の第2軽減税率を導入。 特定商品に対し、 バハマ 2015年1月1日:7.5%のVATを導入(当初の実施予定日は 2014年7月1日)。 ドミニカ 2014年9月1日:ホテル、ゲストハウス、 レストランが提供す る宿泊施設及び飲料・食料に加算されるサービス料のVAT を廃止。 ドミニカ共和国 2015年1月1日:乳製品、コーヒー、動物性及び植物性食用 油、 砂糖、 カカオ豆、 チョコレート等の乳製品に対するVATの 13%に引上げ。 軽減税率を (11%から) セントルシア 2014年11月1日:特定の医薬品がVATの免税対象に。 メキシコ 2015年1月1日:IMMEX企業による一時輸入品全てに対し 16%のVATを適用。 アルゼンチン 2014年10月1日:新聞、雑誌、その他類似の定期刊行物及 び宣伝サービスに対し、 標準税率10.5%のVATを課税。 エクアドル 2015年1月1日:特定の家電製品と暖房設備に対し課税率 0%を適用。 パラグアイ 2015年1月1日:フルーツや野菜等の生鮮農産物に対し5% のVAT適用 (従前は免税対象) 。 ペルー 2014年7月1日:特定のサービスに係る源泉徴収制度の適 10%に引下げ。 用率を (12%から) 2014 年 10 月:VAT の税率を、2015 年 1 月1 日より15% に、 2016年1月1日より14%に引下げる改正案を発表、現時 点で未承認。 ウルグアイ 2014年8月1日:最終消費者向けの物品・サービスの電子決 済による販売に対するVAT課税率を2%に引下げ。 20 Indirect tax in 2015 カナダ ノバスコシア州は統一売上税(HST)の州税 部分の税率を2015年7月1日より9%から8% にさらに引き下げるとの案を廃止。 これにより、現行のGST/HSTの14%の合算 税率は適用継続。 アイルランド リトアニア オランダ 2015年1月1日:農業従事者に課される定率課税率を (5%か 5.2%に引上げ。 ら) 2015年1月1日:観光客用宿泊施設に対しVATの軽減税率 9%を適用。 住宅の修繕及び改装に対するVATの軽減税率6%の適用期 間を2015年7月1日まで延長。 2015年3月1日:VATの免税範囲が拡大され、特定のゴル フ場使用料及び特定の確定拠出年金制度の運用費も免税 対象。 住宅の暖房用燃料に賦課されるVATの軽減税率9%の適用 (当初は2015年1月1日 期間を2015年7月1日まで延長。 終了予定) ポーランド イタリア ルクセンブルク 2016年1月1日:VATの標準税率を(22%から)24%に引上 げる見通し。さらに、2017年1月1日には25%、2018年1月 1日には25.5%に引上げの可能性。 2016年1月1日:VATの軽減税率を(10%から)12%に引上 2017年1月1日には13%に引上げの可 げる見通し。さらに、 能性。 2015年1月1日:電子書籍に対するVATの税率を(22%か 4%に引下げ。 ら) 2015年1月1日:標準税率を(15%から)17%に、中間税率を 14%に、軽減税率を (6%から) 8%に引上げ。 (12%から) 超軽減税率は、 ケータリングサービスにおける酒類の提供及 3%で継続。 び賃貸用住居の取得を除き、 マルタ 2015年1月1日:電子書籍対しVATの軽減税率5%を適用。 VAT税率の一時的引上げを2016年末まで延長。これによ 軽減税率は8%で継続。 り、 標準税率は23%、 ポルトガル 2015年1月1日に予定していたVATの標準税率を引上げ 廃止。 (23%から23.25%) スロバキア共和国 VATの標準税率を (現在の20%から) 従前の19%に引下げる 改正案廃止。 スペイン 2015年1月1日:特定のサニタリー製品に対する標準税率を 21%に引上げ。 (従前の10%から) 日本 2017年4月1日:消費税率を(8%から)10%に引上げ。当初 予定の2015年10月1日からの変更を延期。 2015年10月1日:海外から日本の消費者に提供されるデジ タルサービスに対し、 消費税を課税。 マレーシア 2015年4月1日:現行の売上税・サービス税に代わり、6%の GSTを導入。 モルディブ 2014年12月1日:国内の航空輸送業者がモルディブ国民に 6%のGSTを課税。 提供する物品及びサービスに対し、 韓国 2015年1月1日:海外から購入する電子サービスに対しVAT を課税。海外のサービス提供者の韓国税務当局登録を義 務化。 2015年1月1日:金融及び保険事業に対するVATの免税範 囲を縮小。 イスラエル 2014年9月1日:特定の不動産取引に対する VATの税率を引下げ。 スリランカ 2015年1月1日:VATの標準税率を(12%か 11%に引下げ。 ら) ベトナム 2015年1月1日:農業用肥料及び機械機器、漁業用船舶、並 (従前は びに牛、 家禽、 その他家畜用飼料をVATの免税対象 5%の課税)。 アンゴラ 2014年11月20日:ホテル及び類似のサービスを除き、消費 5%に引下げ。 税の標準税率を (10%から) ガーナ 2015 年 1 月1日: 手数料制の金融サービスに対しVATを 課税。 2015年1月1日:不動産取引に対し5%のVATを課税。 2015年1月1日:現地生産される医薬品及びその生産に使 用される原材料の一部に対するVATを廃止。 モロッコ 2015年1月1日:太陽熱温水器に対するVATの税率を(14% から) 10%に引下げ。 チュニジア 2015年1月1日:一般家庭向け電力、農業に使用される用水 (18%か 施設、及び特定の石油製品に対するVATの税率を 12%に引下げ。 ら) 2015年1月1日:禁煙補助製品のVATに対し12%の軽減税 率適用。 ジンバブエ 2015年1月1日:サトウキビに対し0%のVATを2009年2月 1日から遡及適用。 フランス領ポリネシア 2015 年 :ハイブリッドの新車、そのコンポーネント、部品、 及び付属品の販売をVATの免税対象に。 Indirect tax in 2015 21 その他のVAT/GSTに係る 税制改正 アルバニア チェコ 2015年1月1日: EUのVAT規則に合わせるため新しいVAT 2015年4月1日:リバースチャージ制度の適用範囲が拡大 税法を施行。 オーストリア され、 携帯電話、 ノートパソコン、 ゲーム機、 集積回路、 シリア ル、 テクニカル・クロップ (農産物) 、 未加工又は半加工金属等 の供給も対象に。 2 0 1 5 年 1 月 1 日 : イ ントラ ス タット の 申 告 基 準 額 を €750,000に設定。 デンマーク ベルギー エストニア 2014年11月1日:20%及び9%のVAT税率の全ての物品及 びサービスについて発行及び受領する請求書 (インボイス) VAT申告の添付資料として月次で提出することを の詳細を、 義務化。 2014年12月1日:乗用車に賦課されるVATの控除率を50% に引下げ。 欧州連合 (EU) 2015年1月1日:電子サービス、放送、テレコミュニケーショ ンの企業から消費者への供給に関する新しい規制導入。 EU加盟国は、事業所のない他のEU加盟国において提供す ミニワンストップ・ショッ るサービスに賦課されるVATにつき、 制度を利用した一括申告が可能。 プ (MOSS) 2015年1月1日:ホテル代(食事代を除く) に賦課されるVAT の全額損金算入を容認 (従前は75%のみ損金算入可) 。 2016年1月1日:企業の取締役会役員、 (代表) 取締役、 清算 人として法人が提供するサービスに対しVATを課税。 ボリビア 2015年1月1日:税務上、電子請求制度を利用して発行され た電子インボイスのみが有効。 クロアチア 2015年1月1日:現金主義の許容範囲が拡大され、年間の純 売上高がHRK 300万 以下であれば適用可。 2015年1月1日:年次VAT申告義務を廃止。 カナダ 2015年1月1日:特定の適格グループ内の 課税対象の供給取引につき、 報告不要に。 スペイン 2015年1月1日:国内のリバースチャージ制度の適用範囲が 拡大され、 法人間の携帯電話の供給も課税対象に。 2015年1月15日:公共機関への供給につき、電子インボイ スの発行を義務化。 2017年1月:インボイスに係る新しい報告制度を施行。 スウェーデン 2015年1月1日:簡易インボイスの利用を認める上限額を SEK2,000からSEK4,000に引上げ。 スイス 2015年1月1日:外国企業が国内でリバースチャージの適用 対象となる供給を行い、 その収益が年間CHF100,000を超 える場合、 当該外国企業にVATを課税。 ウクライナ 2015年1月1日:VAT申告義務の基準額をUAH30万から UAH100万に引上げ。 2015年1月1日:VAT還付に関する規則の改訂。 2015年1月1日:全てのVAT納税者に電子申告制度を導入。 英国 2015年1月1日:イントラスタット申告上の輸入に関する申 告基準額を€120万から€150万に引上げ。 ウズベキスタン 2015年1月1日:零細企業及び小企業以外の納税者に対し、 (従前は四半期ごと) 。 月次VAT申告を義務化 コスタリカ 2014年8月5日:大規模納税者に対し、新しいオンラ インプラットフォームを使った関連税務情報更新を義 務化。 ニカラグア キュラソー島 2014年12月18日:海外より購入した課税対象物品 又はサービスに賦課されるリバースチャージを廃止。 2014年10月1日:VATの財務現金登録制 度の変更。 プエルトリコ メキシコ 現行の売上税・使用税に代わりVAT制度を 導入する案等を盛り込んだ、新規税制改正 案を作成中。発効日や税率は未公表。 2015年1月1日:月次の電子会計情報申告を義務化。 チリ 2016年1月1日:不動産の売却に対しVATを適用。 コロンビア 2014年10月1日:国外からの観光客に対しVATの還 付が可能に。 エクアドル 2014年10月2日:電子インボイス制度を導入。 スリナム 2016年1月1日:VATを導入(当初の2014年1月1日から先 延ばし) 。 22 Indirect tax in 2015 フィンランド ハンガリー マルタ 2015年1月1日:廃棄物及び金属くずの取引に対し、国内リ 2014年10月1日:電子請求書を含む請求書に関する規則 2015年1月1日:経済活動を行う全ての者によるVAT登録を 義務化。 2015年1月1日:週1回又はそれ以下の頻度で発刊される 新聞及び雑誌の輸入につき、低価格移送品免除措置(22.) を廃止。 2015年1月1日:電子道路輸送管理システム(EKAER)を バースチャージ制度を適用。 フランス 2014年10月1日:海外企業による電子手続制度を利用した VAT申告を義務化。 ドイツ の改訂。 導入。 ノルウェー イタリア 2015年1月1日:車両のレンタル及びリースにおけるVAT控 2015年1月1日:建設業界及びエネルギー業界におけるリバ ースチャージ制度の適用範囲を拡大。 2015年3月31日:公共機関に対する供給につき、電子請求 を義務化。 2014年10月1日:新しいVAT申告書を導入。 リトアニア 2015年1月1日:任意自己開示に関する規則の改訂。 2015年1月1日:ユーロを国家通貨として導入。 ギリシャ 除に関し、 新しい規則を導入。 ポーランド 2014年8月18日:新しい税務ポータルを導入。 ロシア 2015年1月1日:新しいVAT申告書の導入に伴い、売買活動 に関する追加情報の申告を義務化。 スロバキア 2014年1月2日以降に終了する税務年度:年次VAT申告が 2014年10月1日:四半期EC Sales List提出義務の基準額 。 引下げ (€100,000から€50,000) 不要。 2015年1月2日以降の申告対象期間:定期VAT申告の申告 スロベニア 期限等が変更。 2015年1月1日:固定的施設を有さない事業によるVAT還 付申告の手続きに重要な変更。 中国* 2015:年末までに、VAT対象範囲が拡大され、不動産、金融 及び保険事業、及びライフスタイルサービスも課税対象と なる見通し。 インド 22016年4月1日:中央GST(CGST)及び州GST(SGST)か ら成る新しい間接税制度の導入を検討中。 インドネシア 2015年7月1日:ジャバ島とバリ島の17の地方税務局に登 録する法人納税者に対し、 電子インボイスの利用を義務化。 2016年7月1日:全ての納税者に対し、電子インボイスの利 用を義務化。 パキスタン 2015年1月1日:特定の石油製品に対する売上税の標準税 率が17%から22%に引上げ。 2015年2月1日:特定の石油製品に対する売上税の標準税 率が22%から27%に引上げ。 パプアニューギニア 2015年1月1日:企業がGSTに関する義務を履行しなかった 場合の、 取締役の個人的責任を規定。 タイ 2015年1月:VAT請求書、VAT借方票及び貸方票、VAT明細 において追加情報の記載を義務化。 アルジェリア 2015年1月1日:中古機器の販売による利益に対し、VATを 適用。 2015年1月1日:研究開発活動に対する特定の投資がVAT の免税対象に。。 アンゴラ エジプト ナイジェリア 2014年11月20日:電子コミュニケーション及び商業施設の 管理業務に、 消費税を適用。 現行の一般売上税制度に代わるVAT法を導入する意図を 公表。発効日は未公表。 2014年7月25日:特定の証券取引所の取引に対し、5年間 のVAT免税を許諾。 ボツワナ ガーナ ザンビア 2015年1月23日:VAT登録義務の年間基準額をBWP50万 から BWP100万に引上げ。 2014年1月4日:ガーナ歳入庁(GRA)の納税申告用ポータ 2015年1月1日:10以上の取引を行った場合のVATの電子 申告が義務化。 *中国とは、中国本土を指す。 ルの導入。 Indirect tax in 2015 23 Excise and other indirect taxes 24 Indirect tax in 2015 物品税及びその他の間接税マップ 26 Indirect tax in 2015 25 アイスランド 物品税及び その他間接税 アルバニア 2015年1月1日:エネルギー飲料に対する物品税を1リット ルあたりALL50からALL30に引下げ。 アゼルバイジャン 22015年1月1日:プラチナ、金、ダイアモンドに対し物品税 を導入。 ボスニア・ヘルツェコビナ 2015年1月1日:紙巻タバコ、刻みタバコ等、その他喫煙用 タバコに対する物品税の引上げ。 ブルガリア 「旧」物品税スタンプの付いた酒類及びタバコ製品の販売 期限について、 紙巻タバコと刻みタバコ等は2015年3月31 日まで、 酒類及び葉巻は2015年6月30日まで延長。 チェコ共和国 2015年1月1日:高圧ガスとして使用される天然ガスに対す る税率をCZK34.2/MWhからCZK68.4/MWhに引上げ。 デンマーク 2015年1月1日:暖房に使用される燃料に対する物品税を 約25%引下げ。暖房及びエアコンに使用される電力に対す る物品税は、 約10%引下げ。 フィンランド 2015年1月1日:タバコ税をおよそ9%引上げ。 2015年1月1日:廃棄物税率の引上げ。 フランス 2015年1月1日:カフェイン税の適用範囲を拡大。 2015年4月1日:環境・エネルギー税各種(EET)の還付請求 (従前、 3年)。 申告期限が2年に縮小 アルゼンチン 2015年1月1日:自動車及び自動二輪車の物品税課税対象 額を15%引上げ。 コロンビア 2015年より:金融取引に対する課税を段階的に廃止。 エクアドル 2015年1月1日:紙巻タバコに対する課税率をUS$0.1310 に引上げ。 メキシコ 2015年1月1日:IMMEX企業、マキラドーラ企業、又は輸入 品の一時入国申告時に関係当局が発効するその他の関税 制度を適用する法人が輸入する一時輸入品に対し、物品税 を適用。 26 Indirect tax in 2015 2015年1月1日:車両及び燃料に対する物品税を除く物品 税の廃止。 アイルランド 2014年10月14日:紙巻タバコ20本入り1箱あたり、及び刻 みタバコ等25gあたり40セントの物品税引上げ。 イタリア ドイツ 2018年1月1日:新しい酒税法が発効。 ハンガリー 2015年1月1日:EUのVAT規則に合わせるため新しいVAT 税法を施行。 2015年5月1日から10月31日にかけてミラノで開催される 国際博覧会「地球に食料を、 生命にエネルギーを」 (エキスポ 2015)の出展者にVAT及び関税控除を許諾。 2018年1月1日:燃料として使用されるガソリン、加鉛ガソリ ン、 ディーゼルに対する物品税の増税。 リトアニア 2015年3月1日:ビールと紙巻タバコの物品税率の引上げ。 マルタ ポーランド スウェーデン 2015年1月1日:紙巻タバコ、刻みタバコ等、燃料、セメント、 2015年1月1日:車両用燃料に対する物品税率の引下げ。 2015年1月1日:特定のバイオ燃料に対する税額控除率の 引下げ。 及び携帯電話サービスに対する物品税の引上げ。 オランダ 2015年1月1日:紙巻タバコ一箱19本あたりに対する関税 を€0.09引上げ。 2015年1月1日:自家発電による電力に対するエネルギー税 の免税範囲が拡大され、 賃貸業における該当電力にも適用。 ロシア 2015年1月1日:物品税課税対象物品のうち、自動車、各種 2015年1月1日:殺虫剤、未加工の砂利、原子炉での廃棄物 及び火力発電電力に対する税率の引上げ。 刻みタバコ等と細巻タバコの特定区分の物品が、免税対 象に。 2015年1月1日:紙巻タバコ製品及び酒類に対する物品税 スロベニア ウクライナ 2015年1月6日:車両用燃料として使用されるガソリン及び ノルウェー 石油燃料に対する物品税の引下げ。 2015年1月1日:物品税率を全体でおよそ2.1%引上げ。 2015年1月6日:紙巻タバコに対する物品税の引上げ。 2015年1月1日:廃棄物処分税の廃止。 スペイン 2015年1月1日:フッ素化温室効果ガスの消費に対する課税 において、 新たな免税項目を導入。 の引上げ。 2015年1月1日:物品税課税対象物品の範囲が拡大され、 電力、 特定の燃料、 石油製品及び紙巻タバコにも課税。 英国 2014 年 12 月1日: 賭け事の提供者の所在地に関わらず、 賭け事の提供による利益に対し賭け事屋税及びオンライン 賭け事屋税を課税。 2015年4月1日:航空旅客税の3つの課税価格帯を一つに 統一。 2015年10月5日:イングランドで、使い捨てレジ袋1枚につ きGBP 0.05を請求することを義務化。 ベトナム 2016年1月1日:国防及び警備目的のみに使用される航空 機を特別消費税の免税対象に。 2016年1月1日:特別消費税率につき、酒類及び紙巻タバコ に対しては引上げ、 バイオ燃料に対しては引下げ。 中国本土 2015年1月1日:各種環境税の課税対象企業について、排水 課徴金の廃止。 2015年1月13日:石油製品に対する消費税のさらなる引 上げ。 日本 2015年4月1日:関税暫定措置法及びエコカー減税適用期 間の延長。 パプアニューギニア 2014年11月30日より:紙巻タバコ製品に対する物品税率 6ヶ月ごとに (5月31日及び11月30日) 5%引上げ。 を、 フランス領ポリネシア スリランカ 2014年10月24日:酒類の製造及び紙巻タ バコの製造又は輸入に対し、VAT及び国家 に代わり物品税を課税。 建設税 (NBT) ザンビア 2015年1月1日:輸入されるアルコール度 数80%以上の無変性アルコールに対する 125%に引上げ。 物品税を (0%から) 2015年早々:電気自動車及びその電池を関税の免税対象 に。石油燃料に対する物品税の引下げ。 オーストラリア 2014 年 7月1日: 灯油主成分のジェット燃料及び航空ガソ リンの双方を含む航空燃料に対する物品税を、炭素税引前 1リットルあたり3.556セントに引下げ。 ガンビア 2015年1月1日:1リットルあたりGMD1の燃料税を導入。 2015年1月1日:紙巻タバコ及びタバコ製品に対する物品税 及び環境税を引上げ。 ナイジェリア 2015年の国家予算案の中で、特定の贅沢品に対する課徴 ガーナ 金の導入を公表。施行日は未公表。 2015年1月1日:刻みタバコ等に対する物品税が150%から 170%に引上げ。 南アフリカ マラウイ 2014年10月1日:国内の物品税納税者が物品税許可証を (およそ 更新しなかった場合のペナルティをMWK200,000 US$500) に引上げ。 2015年中に新しい炭素税法案が発表される見通し。 ジンバブエ チュニジア 2014年12月1日:紙巻タバコに対する物品税を1,000本に つきUS$15からUS$20に引上げ。 2014年8月28日:大理石、花崗岩、その他特定種の岩石に 対する物品税を50%から25%に引下げ。 2015年1月1日:透明なビールに対する物品税を(45%か 40%に引下げ。 ら) Indirect tax in 2015 27 3 Global trade 28 Indirect tax in 2015 グローバル貿易:自由貿易協定30 Indirect tax in 2015 29 グローバル貿易 : 自由貿易協定 カナダ 米国 2014年5月:ウルグアイ (税関相互支援協定) 2014年6月:パナマ(貿易促進協定) 2014年8月:ケニア (税関相互支援協定) メキシコ 2014年4月:パナマ エクアドル 2014 年 7 月:EU 、コロンビア、ペルー間に既存の協定に 加盟。 コロンビア 2014年3月:コスタリカ ウルグアイ 2014年6月:アゼルバイジャン (関税協力及び税関相互支援 協定) チリ 2014年10月:香港 30 Indirect tax in 2015 2014年1月:イスラエル 2014年10月:ホンジュラス 2015年1月:韓国 2016年(見込み):EU(包括的経済貿易協定 ) (CETA) EU ロシア 日本 2014年2月:西アフリカ (経済連携協定) 2014年6月:グルジアとの自由貿易協定(FTA( )ユーラシア 2015年:オーストラリア (経済連携協定) 2014年9月:グルジア及びモルドバ(高度かつ包括的な自由 連合) を解除 2015 年 12 月 :ウクライナ(高度かつ包括的な自由貿易 協定) 貿易協定) 協定) キルギス 2014 年 10 月 :シリア(関税協力及び税関相互行政支援 2014年7月:モンゴル 韓国 マケドニア、 シルビア、 ハンガリー 2014年12月:オーストラリア 2014年12月:中国(関税協力協定) 2015年(見込み):中国 2015年1月:アルメニア、 ロシア、 ベラルーシ、 カザフスタン 2014年11月:ニュージーランド (FTA) (加盟条約) グルジア 2014年3月:アゼルバイジャン (関税協力協定) 2014年3月:カザフスタン (関税協力協定) US$500) に引上げ。 中国* 2014年7月:スイス 2014年7月:アイスランド 2014年7月:シンガポール 2014年7月:ASEAN加盟諸国 2014年9月:インド (税関に係る事項における相互行政支援 協定) 台湾 2014年4月:シンガポール(経済連携協定) 2014年8月:中国本土とFTAに関する協議を再開 マレーシア 2014年12月:米国(税関相互行政支援協定) シンガポール 2014年10月:EUとのFTA交渉を完結 ベトナム 2014年9月:インド (税関相互行政支援協定) インド 2014年11月:オーストラリア(安全保障協力及び 関税協力に関する枠組み施行のための行動計画 を最終化) 。 オーストラリア 2014年11月:中国 スリランカ 2014年10月:米国(貿易投資枠組) アルジェリア イスラエル 2014年10月:モーリタニア (関税協力協定) ) 2014年12月:アルメニア (税関相互行政支援協定) 2015 年 12 月 :ウクライナ(高度かつ包括的な自由貿易 イラン 協定) ナミビア 2014年11月:トルコ (貿易経済協力協定) マラウイ 2014年10月:中国 中東湾岸諸国 (GCC) 2015年1月:関税同盟 *中国とは、中国本土を指す。 2014年6月:ロシア (関税協力に関する覚書) トルコ 2015年1月:イラン (特恵貿易協定) アラブ首長国連邦 2014年6月:モルディブ共和国(関税協力協定) 2014年12月:スリランカ (関税技術協力) Indirect tax in 2015 31 32 Indirect tax in 2015 コンタクト先 大平 洋一 +81 3 3506 2678 [email protected] パートナー 間接税部門リーダー Indirect tax in 2015 33 EY | Assurance | Tax | Transactions | Advisory EYについて EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリ ーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品 質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。 私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いる リーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアン ト、そして地域社会のために、より良い世界の構築に貢献します。 EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグ ローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファー ムを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンス ト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任 会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.comを ご覧ください。 EY税理士法人について EY税理士法人は、EYメンバーファームです。税務コンプライアンス、 クロスボーダー取引、M&A、組織再編や移転価格などにおける豊富な 実績を持つ税務の専門家集団です。グローバルネットワークを駆使し て、各国税務機関や規則改正の最新動向を把握し、変化する企業のビジ ネスニーズに合わせて税務の最適化と税務リスクの低減を支援すること で、より良い世界の構築に貢献します。詳しくは、www.eytax.jpをご 覧ください。 © 2015 Ernst & Young Tax Co. 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