孤立死 孤立死だけは避けよう

発行日 2015 年 4 月 28 日
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孤立死
孤立死だけは避けよう
理事長
井上亮子
▶▶▶問題は“孤立死”
問題は“孤立死”▶▶▶
「老人の孤独死」は、それほど珍しいこと
ではなくなった。国立社会保障・人口問題研
られず一人で息を引き取ったとしても“24 時
られず一人で息を引き取ったとしても“
間以内に誰かに気付いてもらえる”人間関係
を大切にした生き方をして頂きたい……。
究所によれば、65 歳以上の人口が、今年は約
6,800 万人になり、うち 4 人に1人が独り暮
らしだという。孫と一緒に三世代で暮らす高
安らかに逝きたい、ころりと死にたいと
思う私たちだが、尊厳をもって人生を
思う私たちだが、尊厳をもって人生を終了
するには、社会から孤立してはいけない。
齢者は、1980 年の 50%から現在の
%から現在の 15%と激
減した。孫と暮らす高齢者像はひと昔前のこ
とになった。これが背景である。
さて、この“孤独死”が“孤立死”と表現
たとえ一人で息を引き取ったとしても、24
たとえ一人で息を引き取ったとしても、
時間以内に見つけてくれる人と心の繋がり
をつくっていたい。
▶▶▶老いて、孤独な時間も必要▶▶▶
する流れになっている。遺体現場の状況から、
生前の暮らしが明らかに“社会から孤立して
いた”ことを語っており、故人が孤独であっ
たかどうかは不明であることが根
たかどうかは不明であることが根拠である。
高齢者にとって孤独時間は必要だ。人生
を振り返ってめぐる過去を整理し、であっ
た人たちと気持ちの上でもう一度つきあい
なおす作業は大仕事だ。でも楽しい仕事だ。
厚労省も“孤立死”に誘導している。
2月末、遺品整理事業のパイオニアであり、
そして孤独な仕事だ。出会ったすべての人
びとと折り合いをつけて終わらせたい。
孤立死防止の啓蒙活動に積極的な吉田太一さ
んに講演をお願いした。遺品整理という仕事
<ひとり暮らしの満足>
大阪府医師会の辻川覚志著・水曜社発
柄、時には“孤立死”のあった部屋の片づけ
時には“孤立死”のあった部屋の片づけ
も引き受ける。そして増えているという。
えているという。
▶▶▶24 時間以内に発見してもらうこと▶▶▶
ご著書「遺品整理屋は見た!」から引用す
行「老後はひとり暮らしが幸せ」を読んだ。
大阪府門真市医師会がひとり暮らしの
府門真市医師会がひとり暮らしの 60 歳
以上に実施したアンケートで日常の暮らし
ぶりを尋ねたところ、143 人は家族と一緒に
ると……孤立とは、周囲の人間関係から外れ
て一人になる事で、この生活スタイルを好む
方もおられる。ただし孤立している人が誰に
暮らす 302 人よりも満足して暮らしている
ことがわかった。大事なポイントは、①自
由な生活、②信頼できる人や親戚、③慣れ
も看取られずに亡くなり、数日経っても誰に
も気づいてもらえない場合、室内で発生する
現実が遺族や周辺住民に辛い事実を残すこと
を問題視すべきだと考える。仮に誰にも看取
親しんだ土地、だった。子がいるかいない
かは決定的な要因ではなかった。高齢者も
「自立」と「自己決定権」が基本ですね。
2 月 20 日&4 月 8 日
東京支部講座レポート
片づけで生き方変
方変わりました!
東京ボランティア・
ボランティア・市民活動センター
この講座は 2 月に実施した際、反響
反響が大きく、定員を超える応募があったため
があったため、2 度目の開催とな
りました。片づけのやり方だけでなく
だけでなく、経験談が聞いてみたいという声が多かったようです
かったようです。
参加者に質問する堀田さん
講師は家事セラピ
ストの堀田泰子さん。
なったそうです。内田敏子さんは夫の死後、
いくつかの家の片づけ
いくつかの家の片づけを経験し、これから
「片付けの仕事を始
めたのは、夫が亡くな
り家業の家具販売会
社を継いでから。夫の
自分の生き方を変えようとしています。
堀田さんによると、片付けの 1 番のポイ
ントは、一気にやろうとせず気長に
は、一気にやろうとせず気長に 1 日 1
個整理することだそうです。
だそうです。
遺品整理が気持ちの
面も含め大変だった
経験から、喪失感を癒
四方さん
内田さん
すグリーフケアを勉強し、仕事で出会った
最後に、物を捨てられない親にはどうし
たらいいかという質問がでました。答えは、
話を聞き、親の気持ちに寄り添い、そのう
ち気が変わるのを待つということでした。
片づけに困っている人の手伝いをするよう
になった」とのこと。
今困っていることを参加者に聞きながら、
堀田さんのお話は進みました。
次に、実際に堀田さんに片づけをしても
生前整理はこの方法が一番というものは
なく、それぞれの状況に合ったやり方を見
つけ、自分でできない人はお金を出してや
ってもらうことも、次の段階に進むには必
要かもしれません。参加者から「悩みをお
参加者から「悩みをお
らった 2 人がお話をしました。四方睦子さ
しました。四方睦子さ
んは、母親の施設入居で荷物の片付けを依
頼し、自分も母も安心して暮らせるように
互いに聞けて、自分だけじゃないと安心し
た」との感想がたくさん寄せられました。
(事務局:堀切初巳)
参加者からの感想
ない私。そんな私はどうしたら。
そんな私はどうしたら。
もう一人の自分に「これはどうする?」
「もう一度着てみて似合わなかったらさよ
ならしましょうか」と穏やかに進めたらど
うかしら?と思うのですが。
(はかどらない
ことでしょうけど、1 枚ずつ気長に)
片づけで生き方変わりました
わりました。
東京 谷川清子
こんな私だけど、劇的に変われるような
お話を聞けるかしら?の思いで参加いたし
ました。
皆さんの話に「そうなのよ」
「その通り!」
と納得することばかり。分かっているけど
写真はまず思いきって減らしてゆきまし
ょう!最近は旅行に行っても撮りません。
思い出に 1、2 枚もらえれば上々。食器は玄
関の前にビニール袋に
関の前にビニール袋にひとつずつ入れて、
箱に「どうぞお持ちください」と書いて出
そうかと考えているところです。良いもの
できないでいる私が問題なのです。
「フランス人は 10 着しか服を持たない」
がベストセラーになっているそうです。
5、6 年着なければ捨てて、
「上質な服を足
して 10 着に」が出来たら、とても気持ちよ
はすぐに売れるし、誰でも喜んでもらって
くれることでしょう。まずは自分にしか価
れることでしょう。まずは自分にしか価
値のないものの片づけから始めようと思い
ます。これを「きっかけに」始めねば、と
思っています。今日から。
さそうです。でも、昔の服を時に見回して
は似合いそうな服を引っ張り出して着るこ
とがよくある私。お金もかけたくない。人
にこれを捨てたら!と言われるのも好きで
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