水道メーターの設置に関するマニュアル

水道メーターの設置に関するマニュアル
平 成 27 年 4 月 1 日
一般社団法人日本計量機器工業連合会
水道メーター技術委員会
目
1.目 的
次
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2.参 照 規 格 等
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3.設 置 基 準
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3.1 設 置 環 境
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(1) 周 囲 温 度 と水 温
(2) 給 水 圧 力 及 び水 圧 変 動
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(3) 水 質
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(4) 周 辺 の振 動 ・磁 気
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(5) メーター設 置 場 所 のスペース
(6) 設 置 場 所 の明 るさ
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(7) 寒 冷 地 での設 置
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(8) その他
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3.2 設 置
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(1) メーターの設 置 位 置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2) 水 平 配 管
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(3) 配 管 の固 定 と外 部 応 力 の対 応
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(4) メーター前 後 の直 管 部 とバルブの設 置
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(5) 逆 流 防 止 配 管 と逆 止 弁 の設 置
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(6) 伸 縮 機 能 の付 加
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(7) 過 大 流 量 の対 応
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(8) バイパス配 管 の設 置
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(9) メーター前 後 の配 管 の防 食
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(10) 遠 隔 表 示 機 構
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3.3 取 付 け
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(1) メーターの取 付 方 向
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(2) 取 付 姿 勢
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(3) メーターの地 中 設 置
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(4) 洗 管 及 び異 物 の除 去 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(5) メーターを汚 染 する環 境 での作 業 の禁 止
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(6) ストレーナの具 備
(7) メーター取 付 用 ガスケット ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(8) 均 等 締 付 け
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(9) メーター本 体 の加 工 禁 止 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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(10)結 線
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4.通 水 開 始
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(1) メーター内 の空 気 の排 除
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(2) 通 水 後 の表 示 値 の確 認
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(3) 遠 隔 表 示 式 メーターの通 電 ・数 字 合 せ
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5.保 管 上 ・運 搬 上 の注 意
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(1) 環 境 と温 度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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(2) 保 管 ・運 搬 方 法
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1. 目 的
このマニュアルは、水 道 メーターの正 確 な計 量 及 び表 示 の信 頼 性 を確 保 するため、メーター
の設 置 ・付 属 機 器 の標 準 的 基 準 、通 水 開 始 時 及 び保 管 上 の注 意 を定 めた。
2. 参 照 規 格 等
日 本 水 道 メーター工 業 会 :水 道 メータの設 置 に関 するマニュアル(平 成 11 年 6 月 )を基 本 に、
以 下 の規 格 等 を参 考 に作 成 した。
・日 本 工 業 規 格 :JIS B 8570-1:2013 附 属 書 JB メーターの設 置 要 件
・日 本 水 道 メーター工 業 会 :水 道 メータの取 扱 いに関 するマニュアル 平 成 3 年 3 月
・日 本 水 道 メーター工 業 会 :水 道 メータの選 定 ・使 用 に関 するマニュアル 平 成 13 年 6 月
・日 本 水 道 メーター工 業 会 :水 道 メータの維 持 管 理 に関 するマニュアル 平 成 14 年 2 月
・日 本 水 道 協 会 :水 道 維 持 管 理 指 針 2006
・日 本 水 道 協 会 :水 道 施 設 設 計 指 針 2012
・日 本 水 道 協 会 :水 道 メーターの選 び方 2014
3 設置基準
水 道 メーターの設 置 は、本 章 の基 準 に従 って行 うことが望 ましい。ただし、製 造 業 者 が更 に
広 い範 囲 で使 用 できることを保 証 している場 合 には、それに従 うことができる。
3.1 設 置 環 境
メーターを設 置 する環 境 を選 定 する場 合 、次 の影 響 量 を考 慮 しなければならない。
1) 水 温
2) 使 用 周 囲 温 度
3) 使 用 周 囲 相 対 湿 度
4) 水 圧
5) 振 動 の伝 達
6) 水 質 (漂 流 粒 子 及 び導 電 率 )
7) 定 常 的 磁 界
8) 電 磁 妨 害
9) その他 の関 連 する機 械 的 、化 学 的 、気 候 的 、電 気 的 、又 は流 れの条 件
設 置 及 び環 境 条 件 について、以 下 の条 件 に維 持 できるようにしなければならない。
(1) 周 囲 温 度 と水 温
【周 囲 温 度 】
メーター設 置 場 所 の周 囲 温 度 は、5℃以 上 55℃以 下 であること。
◇メーター設 置 場 所 の周 囲 温 度 が長 時 間 0℃以 下 を持 続 すると、メーターの内 部 が凍 結 る
おそれがある。反 対 に高 温 下 にさらされたときは、メーター表 示 機 構 が変 形 するなど、故
障 の原 因 となる。よって、メーターに対 して保 温 又 は断 熱 の措 置 を講 じる必 要 がある。
【水 温 】
水 温 は、0.1 ℃以 上 、30℃以 下 であること。
◇水 温 が 0℃以 下 となった場 合 は、メーター内 部 が凍 結 し、ケースや表 示 部 分 、ライニング、
電 極 など破 損 の原 因 となる。
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このためメーターが凍 結 しないよう対 策 をする必 要 があるが、例 として次 のような対 策 が
考 えられる。
① メーターを保 温 効 果 のある材 料 で保 護 する。
② 近 年 の異 常 気 象 も考 慮 し、取 付 け深 度 を深 くする。
寒 冷 地 に関 しては更 に 3.1-(7)項 を参 照 。
◇水 温 が 30℃を超 えた場 合 は、内 部 機 構 のプラスチック部 品 などが変 形 して、不 正 確 な
計 量 又 は不 進 行 の原 因 となる。
(2) 給 水 圧 力 及 び水 圧 変 動
【給 水 圧 力 】
給 水 圧 力 は 0.15~1MPa の範 囲 であること。
◇給 水 圧 力 が低 い場 合 、需 要 家 に対 して適 正 な給 水 ができなくなる。適 正 な給 水 を実 施 す
るためにも所 定 の給 水 圧 力 を確 保 する必 要 がある。
水 圧 が高 い箇 所 では水 撃 作 用 が大 きく、メーターの破 損 を招 きやすくなるため、減 圧 弁 な
どを使 用 する必 要 がある。
◇ 電 磁 式 水 道 メ ー タ ーの 場 合 、 製 造 業 者 が 高 い 水 圧 ま で 使 用 を 保 証 して いる 場 合 が あ
る。
【水 圧 変 動 】
メーターに対 する一 時 的 又 は断 続 的 な水 圧 変 動 を少 なくし、偶 発 的 に起 こる水 撃 圧 (ウォ
ータハンマ)は、1.5MPa を超 えないこと。
◇メーターは、水 圧 変 動 が激 しいと、正 確 な計 量 ができない場 合 がある。また、水 撃 圧 が大
きい、又 は真 空 状 態 になると、メーターの内 部 機 構 が損 傷 するなど、故 障 の原 因 となる。
水 圧 変 動 のある設 置 場 所 では、一 時 的 又 は断 続 的 な水 圧 変 動 を受 けないように、エア
チャンバーを取 り付 けるなど、対 策 の必 要 がある。
注 )水 撃 圧 (ウォータハンマ)は、「給 水 装 置 の構 造 及 び材 質 の基 準 に関 する省 令 」第 3 条
水 撃 限 界 に関 する基 準 による。
(3) 水 質
水 質 は、水 道 法 第 4 条 (水 質 基 準 )の規 定 に適 合 すること。
◇メーターは、水 道 法 の水 質 基 準 に適 合 するよう設 計 ・製 造 されている。水 質 が不 適 の場
合 は、メーターの内 部 部 品 の腐 蝕 ・劣 化 などの原 因 となり、また、異 物 混 入 などによる
計 量 値 の狂 いや不 進 行 のもとになる。
◇メーターの計 量 性 能 が、水 中 に漂 流 する粒 子 の存 在 に影 響 される場 合 には、ストレーナ
又 はフィルタを設 置 しなければならない。ストレーナ又 はフィルタは、メーターの入 口 又 は
管 の上 流 に配 置 する。
◇電 磁 式 メーターの場 合 は、水 の導 電 率 を製 造 業 者 が指 定 した数 値 以 上 に維 持 しなけれ
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ばならない。
◇水 質 基 準 :[水 道 法 ]
第 4 条 水 道 により供 給 される水 は、次 の各 号 に揚 げる要 件 を備 えるものでなければなら
ない。
①病 原 生 物 に汚 染 され、又 は病 原 生 物 に汚 染 されたことを疑 わせるような生 物 若 しくは
物 質 を含 むものでないこと。
②シアン、水 銀 その他 の有 毒 物 質 を含 まないこと。
③銅 、鉄 、弗 素 、フェノールその他 の物 質 をその許 容 量 をこえて含 まないこと。
④異 常 な酸 性 又 はアルカリ性 を呈 しないこと。
⑤異 常 な臭 味 がないこと。ただし、消 毒 による臭 味 を除 く。
⑥外 観 は、ほとんど無 色 透 明 であること。
(4) 周 辺 の振 動 ・磁 気
メーターの設 置 場 所 は、メーターに悪 影 響 を及 ぼすような、衝 撃 、振 動 及 び磁 気 がない
こと。
◇メーター設 置 場 所 周 辺 から発 生 する衝 撃 又 は振 動 により、メーターが過 進 したり、内 部 部
品 が損 傷 したりするなどの影 響 を受 けないように、設 置 場 所 の選 定 や防 護 措 置 を行 う必
要 がある。
防 護 措 置 として、次 のような対 策 が考 えられる。
① 振 動 の原 因 となるものを排 除 する。
② 配 管 にフレキシブル継 手 を用 いる。
③ 大 形 メーター(通 常 DN≧150)では、ブロック及 びアンカー止 めを、自 在 足 場 を用 い
て基 礎 台 から分 離 する。
◇メーターには、磁 石 や電 子 部 品 を使 用 しているものも多 くあるため、周 辺 に磁 気 活 水 器
などの強 磁 性 体 がないことを確 認 してメーターを設 置 すること。
(5) メーター設 置 場 所 のスペース
メーター設 置 場 所 は、メーターの検 針 ・保 守 点 検 ・取 付 け・取 外 しなどの作 業 を容 易 にす
るため、十 分 広 い空 間 を設 けること。
◇メーター設 置 場 所 の取 付 スペースは、十 分 な空 間 を設 けて検 針 ・保 守 点 検 ・取 付 け・取
外 しなどの作 業 が容 易 にできるようにする必 要 がある。
◇メーターは、検 針 の際 に鏡 やはしごを使 用 することなしに読 み取 れるように、設 置 するこ
とが望 ましい。
◇質 量 が 25kg を超 えるようなメーターの場 合 、取 付 スペースへの持 込 み又 は取 付 スペー
スからの取 外 しのために、つり上 げ機 の設 置 ができる十 分 な空 間 を取 付 スペース周 辺
に設 けることが望 ましい。
◇検 針 ・保 守 点 検 作 業 の安 全 を確 保 するため、床 面 には障 害 物 がなく、平 らで、堅 く、か
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つ、滑 らないようにすることが望 ましい。また、換 気 にも注 意 をはらうことが望 ましい。
◇メーターに対 する汚 染 を防 止 することが望 ましい。特 に、メーターをピット又 はマンホール
内 に設 置 する場 合 は、メーター及 び付 属 機 器 を床 面 上 の十 分 な高 さに設 置 して汚 染 防
止 をする。必 要 な場 合 には、ピット又 はマンホール内 に水 を除 去 するための水 だめ、ドレ
ン又 は排 水 ポンプを設 けること。ピット又 はマンホール内 に設 置 するのはメーター及 び付
属 品 だけとする。ピット又 はマンホールは、十 分 な機 械 的 強 度 をもつ耐 腐 食 材 で製 作 す
る。
◇マンホール蓋 は、水 の浸 入 を防 ぎ、1 人 で容 易 に操 作 でき、かつ、特 定 の位 置 に負 荷 が
かかることを防 ぐ構 造 が望 ましい。マンホールの深 さによって必 要 な場 合 は、手 すり付 き
のはしご、又 は広 い部 屋 ならば階 段 を設 けること。設 備 は、全 ての関 連 する健 康 及 び安
全 規 則 に適 合 させる必 要 がある。
◇質 量 が 40kg を超 えるメーターについては、メーターを設 置 場 所 に運 ぶための適 切 な通 路
などを設 けることが望 ましい。
◇地 中 に設 置 する場 合 は、メーターボックス又 はメーター室 を設 置 すること。
小 中 口 径 用 メーターボックスの一 例
(6) 設 置 場 所 の明 るさ
設 置 場 所 は、十 分 な明 るさを保 ち、メーターの表 示 部 が容 易 に読 み取 れること。
◇メーターの検 針 作 業 は、重 要 な業 務 であり、誤 針 に伴 うトラブルを回 避 することが望 まし
い。メーターの設 置 場 所 は、はっきりと表 示 部 が読 み取 れるだけの十 分 な明 るさが必 要
である。
◇屋 内 、ピット又 はマンホール内 などに設 置 する場 合 には、十 分 な照 明 が必 要 である。
(7) 寒 冷 地 での設 置
積 雪 ・寒 冷 地 の場 合 は、冬 期 でもメーターの点 検 が可 能 で、凍 結 の影 響 を受 けない対 策
をとること。
◇積 雪 ・寒 冷 地 にメーターを設 置 する場 合 は、メーターの検 針 ・点 検 が容 易 な場 所 を選 定
するか、又 は遠 隔 表 示 式 メーターを設 置 することが望 ましい。
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◇メーターの内 部 が凍 結 した場 合 、次 のようなメーターの損 傷 の可 能 性 がある。
① ガラス板 などが破 損 する。
② 漏 水 の原 因 となる。
③ 内 部 機 構 が変 形 ・損 傷 し、メーターは、不 正 確 な計 量 又 は不 進 行 を起 こす。
凍 結 破 損 のメーター表 示 部
◇メーターが凍 結 しないための対 策 として、次 のような対 策 が考 えられる。
① 取 付 け深 度 を深 くする。
② メーターを保 温 効 果 のある材 料 で保 護 する。ただし、保 温 材 料 を用 いる場 合 は、耐 食
性 を考 慮 すること。
遠 隔 表 示 式 水 道 メーター防 寒 カバーの一 例
◇近 年 異 常 気 象 により、過 去 の気 象 条 件 から変 動 がみられる。よって、現 在 の条 件 を確 認
し、必 要 に応 じて凍 結 深 度 の見 直 し、保 温 材 料 の追 加 等 をすることが重 要 となる。
(8) その他
メーターを取 り付 ける場 合 、直 射 日 光 や雨 の当 たる場 所 、塵 埃 の多 い場 所 、有 毒 ガスの
発 生 する場 所 、落 雪 や人 為 的 に損 傷 を受 ける場 所 を避 けなければならない。
3.2 設 置
(1) メーターの設 置 位 置
メーターは検 針 が容 易 で、給 水 栓 より低 い位 置 に設 置 すること。
◇水 道 メーターの設 置 位 置 は、メーターの検 針 及 び取 替 え作 業 が容 易 であり、かつメーター
の損 傷 、凍 結 などのおそれのない場 所 を選 定 して設 置 する。
◇汚 水 や雨 水 が流 入 したり、障 害 物 の置 かれやすい場 所 を避 けて選 定 する。
◇家 屋 の増 改 築 等 により検 針 、取 替 えに支 障 を生 ずることがあるため、場 所 によっては地
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上 に設 置 することも必 要 である。ただし、その場 合 は、損 傷 、凍 結 等 に対 し十 分 配 慮 す
る。
◇メーターは通 常 の使 用 状 態 において、内 部 が満 水 状 態 でないとき、不 正 確 な計 量 をする
ことがあるため、メーターの取 付 位 置 は、メーター内 の空 気 の排 出 を考 慮 して、給 水 栓 よ
りも低 い位 置 に設 置 する必 要 がある。必 要 に応 じて上 流 側 に空 気 抜 弁 を設 ける。
(2) 水 平 配 管
メーター前 後 の配 管 は、水 平 で芯 ずれがないこと。
◇メーター前 後 の配 管 が芯 ずれしたり、水 平 でない場 合 、メーターの取 付 けが困 難 となり、
メーターが傾 いたり、漏 水 ・破 損 等 の原 因 となるので、前 後 の配 管 は水 平 で芯 ずれがな
いよう注 意 する必 要 がある。
(3) 配 管 の固 定 と外 部 応 力 の対 応
【配 管 の固 定 】
メーター前 後 の配 管 は、振 動 の影 響 を受 けないよう、十 分 固 定 すること。
◇配 管 の振 動 は、メーターの器 差 に影 響 を及 ぼすおそれがあるため、配 管 は周 辺 の振 動 、
水 撃 作 用 などによる振 動 の影 響 を受 けないよう、十 分 に固 定 する必 要 がある。
【外 部 応 力 の対 応 】
メーター及 び付 属 機 器 は、外 部 から過 大 な応 力 を受 けないこと。
◇メーター(埋 設 メーターを除 く)は、台 座 などの上 に設 置 して配 管 はブラケットなどで固 定 し、
外 部 からの過 大 な応 力 でメーターが損 傷 しないよう配 慮 する必 要 がある。
◇配 管 の固 定 、外 部 応 力 の対 応 として、メーターユニットを使 用 すれば簡 便 である。
メーターユニットの参 考
(4) メーター前 後 の直 管 部 とバルブの設 置
【メーター前 後 の直 管 部 】
メーター前 後 に十 分 な直 管 部 を設 けること。
◇ 不 正 確 な 計 量 の 原 因 と な る 乱 流 の 影 響 を 防 ぎ 適 正 な 計 量 を 確 保 す る た め 、 JIS B
8570-1:2013 の附 属 書 では、メーターの上 流 側 にメーターと同 一 の直 径 の 10 倍 以 上 、下
流 側 に 5 倍 以 上 の長 さの直 管 部 を設 けることが必 要 とされている。
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一次側
(上 流 側 )
10D以 上
(口 径 の 10 倍 以 上 )
二次側
(下 流 側 )
水 の流 れ方 向
5D以 上
(口 径 の 5 倍 以 上 )
【バルブ設 置 】
メーターの前 後 に使 用 するバルブは、器 差 に影 響 を及 ぼさないこと。
◇メーターの前 後 に使 用 するバルブにより、水 の流 れがかたよったり、乱 れたりして、メータ
ーの器 差 に影 響 を及 ぼさないよう、バルブの種 類 ・バルブの設 置 位 置 を決 定 する必 要 が
ある。
使 用 にあたっては、流 入 側 バルブは全 開 し、流 出 側 バルブで使 用 流 量 を調 節 する必 要
がある。
◇メーターの上 流 側 の弁 はフルボア弁 とする。
(5) 逆 流 防 止 配 管 と逆 止 弁 の設 置
温 水 器 などからの逆 流 が発 生 しない配 管 であること。
◇メーター内 に温 水 が浸 入 すると、内 部 機 構 のプラスチック部 品 などが変 形 して、不 正 確 な
計 量 又 は不 進 行 の原 因 となるので、温 水 器 などからの逆 流 が発 生 しないよう配 管 を考 慮
する必 要 がある。又 、逆 流 のおそれのある箇 所 では、逆 止 弁 を設 置 して逆 流 を防 止 する
必 要 がある。
◇メーター二 次 側 の配 管 に空 気 溜 りがある場 合 、水 を使 用 しない場 合 でも、脈 動 によりメー
ターが正 転 又 は逆 転 する場 合 がある。空 気 溜 りを除 去 できない場 合 は、逆 止 弁 の設 置
が効 果 的 である。
逆 止 弁 の一 例
(6) 伸 縮 機 能 の付 加
メーターの上 流 側 又 は下 流 側 には、必 要 に応 じて伸 縮 部 を設 けること。
◇メーターの上 流 側 又 は下 流 側 には、メーターの取 付 け・取 外 しが容 易 に行 えるよう、伸 縮
可 能 な継 手 ・伸 縮 式 止 水 栓 などを用 いることが望 ましい。
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◇Q3≧16 m 3 /h のメーター設 置 には、
伸 縮 補 足 管 などの使 用 が望 ましい。
伸 縮 補 足 管 付 メーターの一 例
(7) 過 大 流 量 の対 応
過 大 流 量 のおそれのあるときは、必 要 に応 じて流 量 調 整 器 などを設 けること。
◇高 圧 給 水 又 はタンク給 水 方 式 により、過 大 流 量 (オーバーロード)で通 水 された場 合 は、メ
ーターの早 期 性 能 劣 化 を引 き起 こす要 因 となるので、必 要 に応 じ、メーターの上 流 側 に
減 圧 弁 、下 流 側 に流 量 調 整 器 などを設 けることが望 ましい。
(8) バイパス配 管 の設 置
メーターの検 定 有 効 期 間 の満 了 ・故 障 等 による取 替 え時 の断 水 で、給 水 に支 障 をきたす場
所 は、バイパス配 管 を設 けること。
◇病 院 、駅 、工 場 、オフィス、集 合 住 宅 などで、給 水 方 式 が直 結 給 水 又 は直 結 加 圧 式 (ブー
スタポンプ)で、メーターの検 定 有 効 期 間 満 了 ・故 障 などによる取 替 え時 の断 水 で業 務 に
支 障 が生 じるか又 は断 水 通 知 の徹 底 が図 れない給 水 装 置 は、バイパス配 管 を設 けるこ
とが望 ましい。メーターバイパスユニットを使 用 すれば簡 便 である。
大 口 径 用 の一 例
小 中 口 径 用 の一 例
メーターバイパスユニット
(9) メーター前 後 の配 管 の防 食
メーター前 後 の配 管 が、ビニルライニング鋼 管 、ポリエチレンライニング鋼 管 等 の場 合 は、
防 食 対 策 を施 すこと。
◇メーター本 体 が青 銅 製 で、メーター前 後 の配 管 が、ビニルライニング鋼 管 、ポリエチレンラ
イニング鋼 管 の場 合 は、マクロセル腐 食 で配 管 が腐 食 し、赤 水 の発 生 、通 水 阻 害 、漏 水
発 生 の原 因 となる。
◇腐 食 により流 入 断 面 が縮 小 すると、メーター器 差 への影 響 を及 ぼすことがある。
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鉄 錆 が羽 根 車 などの回 転 部 や目 盛 板 上 に付 着 すると、故 障 や検 針 に支 障 をきたすこと
があるので、鋼 管 配 管 には防 食 継 手 、防 食 コアなどを使 用 すること。
注 )マクロセル腐 食
マクロセル腐 食 は、金 属 が異 なった環 境 にまたがって置 かれた場 合 に発 生 する通 気 差 や、
pH 差 などによる濃 淡 電 池 腐 食 、及 び異 なった金 属 を組 み合 わせて使 用 した場 合 に発 生
する異 種 金 属 接 触 腐 食 などがある。
(10) 遠 隔 表 示 機 構
メーターを離 れた場 所 で効 率 よく検 針 したい場 合 には、遠 隔 表 示 式 メーターを設 置 すること。
◇遠 隔 表 示 機 構 (受 信 器 ・検 針 盤 等 )は、設 置 したメーターの表 示 水 量 をメーターから離 れ
た場 所 で効 率 よく検 針 するために設 けるものである。
電 子 式 、電 磁 式 水 道 メーターは検 針 値 以 外 の漏 水 などの水 使 用 形 態 の情 報 も表 示 可
能 である。
遠 隔 表 示 機 構 により、中 高 層 集 合 住 宅 や地 下 街 などにおける検 針 の効 率 化 、また積 雪
などにより検 針 が困 難 な場 合 、あるいは大 型 メーター室 の鉄 蓋 開 閉 が困 難 な場 合 などに
有 効 である。
無線検針や自動検針、見える化のHEMSにも対応可能である。
◇集 合 住 宅 などで建 物 内 にメーターを設 置 する場 合 は、防 寒 対 策 、取 替 作 業 スペースを確
保 しておく。
◇遠 隔 表 示 機 構 の設 置 に際 しては検 針 、保 守 ・点 検 、取 付 け・取 外 しの容 易 な場 所 に設 置
し、取 付 高 さは検 針 の容 易 なように目 の高 さ位 置 (1.2~1.5m)に設 置 する。
◇メーターの出 力 信 号 を正 確 に伝 送 させるために、放 送 局 に隣 接 した場 所 、アマチュア無
線 など電 波 の強 い場 所 、高 周 波 を発 生 する機 械 設 備 や電 気 溶 接 機 などに近 い場 所 へ
の設 置 は避 ける。
◇受 信 器 の使 用 温 度 範 囲 を超 えない場 所 、多 湿 でない場 所 、日 光 や雨 などが直 接 当 たら
ない場 所 に設 置 する。
◇塵 埃 が少 なく、有 害 ガスなどが発 生 せず、振 動 等 の影 響 を受 けない場 所 に設 置 し、必 要
に応 じて、受 信 器 ボックスなどに収 納 して設 置 する。
◇不 法 な 取 外 し 、 い た ず ら 防 止 の た め 、 施 錠 や 封 印 を す る こ と が 望 ま し い 。
◇伝 送 ケ ー ブ ル は 、 電 線 管 な ど で 保 護 し 、 切 断 な ど が 発 生 し な い よ う に 注 意 す る 。
◇メ ー タ ー 製 造 業 者 の 取 扱 説 明 書 な ど に 従 っ て 適 切 に 設 置 す る 。
3.3 取 付 け
(1) メーターの取 付 方 向
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メーターに表 示 してある「流 れ方 向 の矢 印 」を、水 流 方 向 に一 致 させること。
◇メーターの取 付 けに際 しては、必 ず水 流 方 向 とメーター本 体 に表 示 してある「流 れ方 向 の
矢 印 」とが一 致 しているか確 認 し、逆 付 けをしてはならない。逆 付 けを行 った場 合 は、メー
ターの表 示 量 が減 算 することとなる。
故 意 に逆 付 けされるおそれのあるときは、メーターと配 管 とを封 印 することが望 ましい。
(2) 取 付 姿 勢
取 付 姿 勢 H表 記 のメーターの取 付 姿 勢 は水 平 であること。
◇取 付 姿 勢 H表 記 のメーターは水 平 取 付 けとなるよう設 計 されている。メーターを前 後 ・左
右 に傾 斜 取 付 けしたときは、不 正 確 な計 量 及 び軸 受 け部 の偏 摩 耗 による早 期 性 能 劣
化 の原 因 となるため、メーターの取 付 姿 勢 は水 平 に取 り付 けなければならない。
取 付 姿 勢 V表 記 のメーターは垂 直 取 付 けとなるよう設 計 されている。
取 付 姿 勢 F表 記 のメーターは取 付 姿 勢 を問 わない。
メーターは、それぞれの取 付 姿 勢 表 記 及 び製 造 業 者 の指 示 に従 い、適 切 に取 り付 けな
ければならない。
(3) メーターの地 中 設 置
メーターを地 中 に設 置 するときは、メーターボックスの中 に入 れること。
◇メーターを地 中 に設 置 する場 合 は、外 傷 の防 護 及 び設 置 場 所 を明 示 するためにメータ
ーボックス又 はメーター室 の中 に入 れること。
◇メーターボックス又 はメーター室 の構 造 ・大 きさは、メーターの取 替 え作 業 、検 針 が容 易
にできる構 造 とし、止 水 栓 、逆 止 弁 などが収 納 できる大 きさにする。
◇一 般 的 に口 径 13~40mm のメーターの場 合 は、鋳 鉄 製 、プラスチック製 などの蓋 付 きメ
ーターボックスとし、口 径 50mm 以 上 の場 合 は、プラスチック製 、コンクリートブロック、場
所 打 ちコンクリー卜 などで、上 部 に蓋 を設 置 した構 造 である。
◇メーターボックス又 はメーター室 は、メーターの取 替 え作 業 、検 針 が容 易 にできる場 所 に
設 置 すること。
(4) 洗 管 及 び異 物 の除 去
メーターを取 り付 ける前 には洗 管 し、管 内 の砂 ・小 石 ・管 の切 り屑 などの異 物 を完 全 に除
去 すること。
◇管 内 の洗 浄 及 びメーターボックス内 の清 掃 を怠 った場 合 は、メーター内 に異 物 が混 入 す
るおそれがあり、異 物 の混 入 により設 置 直 後 又 は使 用 中 に不 正 確 な計 量 ・不 進 行 など
の事 故 が発 生 することがある。
湿 式 メーターの場 合 、鉄 錆 などが目 盛 板 上 に付 着 したときは不 鮮 明 で検 針 不 能 となる
ので、断 水 工 事 のときも、メーター内 に異 物 が混 入 しないよう、流 入 バルブを閉 止 するな
どの措 置 を行 うこと。
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異 物 流 入 による不 動
(5) メーターを汚 染 する環 境 での作 業 の禁 止
メーターが水 没 している、若 しくは砂 、泥 で埋 没 している環 境 で、メーター取 付 け・取 外 し
は行 わないこと。
◇メーターボックス又 はメーター室 に雨 水 ・地 下 水 が溜 まっていたり、メーターの取 外 し時
の返 り水 でメーターが水 没 している、若 しくは砂 、泥 で埋 没 している環 境 で、メーター取
付 け・取 外 し作 業 は、メーター内 ・給 水 管 内 に汚 水 や異 物 が逆 流 し衛 生 上 好 ましくない。
また、メーターの機 能 障 害 の原 因 となるので行 ってはならない。
このような場 合 は、排 水 ポンプ等 でメーターボックス又 はメーター室 の水 を除 去 し作 業 を
行 うこと。
(6) ストレーナの具 備
ストレーナを装 着 していないメーターには、上 流 側 にストレーナを取 り付 けること。
◇口 径 40mm 以 下 のメーターには、異 物 混 入 による内 部 機 構 の損 傷 、機 能 障 害 を防 止 す
るためにストレーナが装 着 されているが、口 径 50mm 以 上 のメーターでストレーナがない
場 合 は、上 流 側 (10D 以 上 の位 置 )にストレーナを取 り付 けることが望 ましい。
(7) メーター取 付 用 ガスケット
適 正 なメーター取 付 用 ガスケットを使 用 し、所 定 の位 置 に取 り付 け、締 付 けの際 には
ガスケットが内 部 にはみ出 さないこと。
◇適 正 サイズのメーター用 ガスケットを使 用 しないと、漏 水 発 生 の原 因 となる。
ガスケットが内 部 にはみ出 した場 合 、流 入 断 面 が縮 小 され、メーター器 差 に影 響 を及 ぼ
すことがあるため、締 付 けの際 はガスケットが内 部 にはみ出 さないように注 意 する。
(8) 均 等 締 付 け
接 続 ボルト・ナットを締 付 けるときは、片 締 めとならないよう均 等 に締 め付 けること。
◇接 続 ボルト・ナットの片 締 めは、漏 水 又 はフランジ部 の亀 裂 ・破 損 の原 因 となるため、片
締 めとならないよう均 等 に締 付 けることに注 意 する。
(9) メーター本 体 の加 工 禁 止
メーター本 体 の両 端 を削 ったり、軸 心 を変 形 させたり、フランジ穴 を加 工 してはならない。
また、基 準 適 合 証 印 をメーターから取 り外 してはならない。
◇メーターの取 付 けに際 して困 難 な場 合 、メーター本 体 の両 端 を削 ったり、軸 心 を変 形 さ
せたり、フランジ穴 の加 工 等 をすると、メーターの検 定 有 効 期 間 満 了 ・故 障 等 による取
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替 え作 業 に支 障 をきたすとともに、計 量 法 の型 式 承 認 条 件 に抵 触 し取 引 用 メーターとし
て扱 われなくなるおそれがある。
◇基 準 適 合 証 印 (又 は検 定 証 印 )をつぶさない又 ははがれないように取 り扱 う。
◇蓋 に基 準 適 合 証 印 が貼 られている場 合 又 は製 造 番 号 が記 載 されている場 合 は蓋 を外
してはならない。
(10) 結 線
メーターの伝 送 線 は電 線 管 で保 護 し、受 信 器 との接 続 は圧 着 端 子 を用 いて結 線 間 違 い
のないように行 うこと。
◇伝 送 線 の配 線 にあたっては、無 理 な力 が加 わらないようにメーター側 で輪 づくりをして余
裕 をもたせ、電 線 管 などにより保 護 して配 線 する。また、電 線 管 に電 源 線 や動 力 線 を一
緒 に入 れて配 線 しないこと。
◇伝 送 線 は、伝 送 距 離 に応 じた長 さと適 切 な線 径 のものを使 用 し、途 中 接 続 は原 則 とし
て避 ける。やむを得 ず接 続 する場 合 は、圧 着 スリーブなどを使 用 して確 実 に接 続 し、絶
縁 ・防 水 処 理 を確 実 に行 う。接 続 箱 などを使 用 し、土 中 や電 線 管 内 での接 続 は絶 対 に
行 わないこと。
◇集 合 住 宅 などでの集 中 検 針 の場 合 は、メーターの取 替 えを考 慮 し、メーター付 近 に端 子
箱 を設 けて接 続 する。
◇受 信 器 ・検 針 盤 等 への結 線 は、取 扱 説 明 書 などにより接 続 端 子 番 号 ・線 色 などを確 認
し、圧 着 端 子 を用 いて結 線 間 違 いのないよう確 実 に結 線 すること。
4.通 水 開 始
(1) メーター内 の空 気 の排 除
メーターを取 付 け後 、開 栓 ・通 水 するときは、バルブを徐 々に開 きながら、メーター内 の空 気
を十 分 に排 除 すること 。
◇メーターを設 置 直 後 、急 激 な開 栓 により、水 撃 作 用 (ウォータハンマ)が発 生 すると、メ
ーターの内 部 機 構 が破 損 ・変 形 し、異 常 計 量 又 は不 進 行 の原 因 となる。
使 用 中 においても、断 水 工 事 などで管 内 の空 気 が残 留 することがあるので、開 栓 を
徐 々に行 うよう、十 分 に注 意 する必 要 がある。
◇組 メーター中 1 個 以 上 のメーターに水 を流 し始 めるとき、組 の他 のメーターを通 って水 が
逆 流 する可 能 性 があるので、逆 流 しないようバルブ開 閉 を慎 重 に行 うこと。
(2) 通 水 後 の表 示 値 の確 認
メーターに通 水 後 、表 示 値 が正 常 に積 算 していることを確 認 すること。
◇給 水 栓 を開 けてメーターの表 示 値 を確 認 することにより、メーターの逆 付 け・設 置 直 後 の
異 物 の混 入 による不 進 行 などの早 期 発 見 が可 能 となる。
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メーターの回 転 指 標 (パイロット)や指 針 の回 転 方 向 で判 断 できることもある。液 晶 表 示 の
場 合 は、表 示 値 の増 減 で判 断 できることもある。
◇全 部 の給 水 栓 を閉 めてメーターの回 転 指 標 (パイロット)・最 小 指 針 の回 転 を確 認 、液 晶
表 示 の場 合 はパイロットの点 滅 確 認 により、メーター二 次 側 の漏 水 を発 見 することがで
きる。
(3) 遠 隔 表 示 式 メーターの通 電 ・数 字 合 わせ
メーターの取 付 け後 、通 電 試 験 ・発 信 器 と受 信 器 の作 動 確 認 を行 うこと。
◇遠 隔 表 示 式 メーターの伝 送 線 の誤 結 線 を確 認 するために、通 電 試 験 を行 うこと。
発 電 式 と接 点 式 は、発 信 器 をチェッカで起 動 させて、発 信 器 の作 動 確 認 ・表 示 値 合 わ
せをする。エンコーダ式 と電 子 式 の場 合 は、受 信 器 側 から起 動 させて、メーター側 の表
示 値 が受 信 器 に表 示 されることを確 認 する。
5.保 管 上 ・運 搬 上 の注 意
(1) 環 境 と温 度
メーターの保 管 場 所 は、衛 生 上 適 切 な所 で、その温 度 は 5~55℃の範 囲 であること。
◇メーターの保 管 場 所 は、通 水 後 、水 質 に影 響 を及 ぼすような所 、及 びメーターの機 能 に
影 響 する振 動 ・ガス等 の有 る所 は避 けること。
◇保 管 温 度 が長 時 間 5~55℃の範 囲 外 の所 ではメーターの内 部 機 構 が劣 化 し、性 能 に
影 響 するので、温 度 調 節 設 備 が有 る所 が望 ましい。
◇特 に寒 冷 地 では、湿 式 メーターの凍 結 破 損 のおそれに注 意 する。
メーターの運 搬 時 の温 度 も 5~55℃の範 囲 であること。
◇メーターの運 搬 時 、夏 季 の高 温 下 、冬 季 の凍 結 により、メーターの内 部 機 構 が劣 化 又
は破 損 により性 能 に影 響 を及 ぼすので、注 意 が必 要 である。
(2) 保 管 ・運 搬 方 法
メーターの流 入 ・流 出 口 に保 護 キャップを取 り付 けて保 管 ・運 搬 する。液 封 直 読 式 メータ
ーは長 期 間 の保 管 は避 けること。
◇メーターの保 管 ・運 搬 中 に流 入 ・流 出 口 からの異 物 の混 入 による故 障 や、通 風 により羽
根 車 が空 転 し表 示 値 が変 化 する場 合 があるので、保 護 キャップ等 を取 り付 けること。
◇メーターの保 管 期 間 は 1 年 以 内 とすることが望 ましい。特 に液 封 直 読 式 メーターは長 期
間 の保 管 をすると、液 封 表 示 部 に気 泡 が発 生 することがあるので、注 意 しなければなら
ない。
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