福山市子どもの健全育成支援事業実施要領 1 目 的 近年, 「子どもの貧困」が社会問題とされている中,生活保護制度の国と地方の協議会 においても,生活保護における「貧困の連鎖」が問題として挙げられている。 福山市においても,被保護世帯の親族(親兄弟)が生活保護を受給している事例が見 られ, 「貧困の連鎖」が生じている実態がある。本事業は,この貧困の連鎖に歯止めを掛 ける取り組みとして,高校進学支援や今日教育的な課題となっている不登校等について の取り組みを進め,子どもの健全育成を図ることを目的とする。 2 対象者 ・被保護世帯で中学校2,3年の子どもとその保護者。 ・被保護世帯の児童,生徒で不登校等の課題を抱える子どもとその保護者。 3 実施方法 (1) 本事業の目的を保護者,子どもに説明を行い,同意を得て取り組む。 (2) 子どもの健全育成を図るため「家庭・教育支援員」(以下,「支援員」という。), 「家庭訪問員」 (以下, 「訪問員」という。)を配置し,CW と連携して高校進学や 不登校等の課題解決に向けた取組みを行う。 (3) 支援員は,子どもや家庭の課題解決のために,スクール・ソーシャルワーク的な 役割を果たし,家庭や学校,地域,関係機関と連携を図ると同時に,様々な社会 資源を活用しながら必要な支援を行う。 (4) 訪問員は,子どもの家庭を訪問し,保護者や子どもからの相談や個々の課題解 決に必要な助言等の支援を行う。 4 個別支援 (1) 高等学校進学支援 高等学校進学を控えた子どもや親に対して,早期に高等学校進学の意識づけを 行い,進学意識を高めると同時に,手引きに沿って高校入学までの支援(受験や 就学費用)の説明行うなど高校進学に向けた支援を行う。 ○高校進学支援 ・夏期休業期間…高校進学等進路調査(夏期休業中調査) ・進路希望調査…2 学期個人面談結果(12~1 月) ・進路支援(報告)…受験結果等の報告,進学等準備支援(1~3 月) (2) 不登校等の課題を抱える世帯の家庭支援 不登校等の課題の背景を探り,家庭や学校,地域と連携し取組む体制を構築し, CWと共に解決に向けての取組みを行う中で,子どもたちの,自己実現に向けた支 援を行う。 ①課題を抱える家庭や子どもへの支援 *家庭(親)支援 不登校等の課題を抱える児童生徒の家庭の多くは,家庭や親自身が課題を抱え ており,子どもの健全な育成のために保護者に対して取組みを行う。 *児童生徒への支援 ・子どもとの関係作りに留意し,本人の思いを引き出し,自己実現への支援を 行う。 ・必要に応じてケース会議を開くなど,学校や民生児童委員等,関係機関とも 連携して実態把握や課題解決に向けた取組みを進める。 ・状況に応じて,子どもの居場所(業務委託事業)として集える場所を開設す る中で,子どもたちの集団生活の安定を図る。 ②保護世帯等子ども育成支援連絡協議会の開催 子どもの健全育成と進学支援,就労支援によって貧困の連鎖を断切り,保護世帯 の自立を図るため関係機関が連携して取組むことを目的に協議会を開催する。 (学校 等教育関係者,民生児童委員,子ども家庭センター,ボランティア団体等) <附則> 実施時期 この事業は,2010年(平成22年)1月1日から実施する。 この事業は,2011年(平成23年)11月1日から実施する。 この事業は,2013年(平成25年)4月1日から実施する。
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