ズームアップ新製品 IP-PBX Zoom Up Product 回線容量拡張とUC連携で提案の幅が広がる NETTOWER MX-01 日立情報通信エンジニアリング 日立の中小容量IP-PBXに7年ぶり http://www.hitachi-ite.co.jp/ 図表1 NETTOWER MX-01のシステム構成例と特徴 の新機種が登場した。レガシーPBX 収容回線数アップ の信頼性を継承しながら大容量 IP- ひかり電話直収 PBX「CX-01」の最新機能も取り入 れた。回線容量も前機種比で 30% UCによる業務改善 公衆網 拡張し、UC にも対応。より広い顧客 層のリプレース需要に応える。 日立情 報 通 信エンジニアリング 多機能 電話機 PHS 多様な電話端末の収容 Web電話帳 は 4 月20日、中小容量 I P- PBXの新 Web電話帳 サーバー 製品「 N E T T OW E R M X-01」を発 売した(6月30日出荷開始)。現行の 「 M X900I P」の後継機種となるもの 容量拡張で競合に対抗 外線の収容数)100〜300 の中堅中小 企業層に対しては、上記のようなニー で、総収容回線・端末数を前機種から M X-01 は、交 換 機 型( レガシー ズに応えることが難しくなっていた。 30%拡張し、より広い顧客層へのリプ PBX)をベースに IPにも対応する、い 今回のMX-01発売によって、 「現在の レース提案を可能にした。IP テレフォ わゆるハイブリッド型の製品だ。企画 市場ニーズにフルラインナップで応え ニー事業部 IPTシステム本部 IPT 製 に携わった IPT 製品企画部の柳通幸 ることができる」 (同氏)ようになる (図 品企画部・担当部長の箭内更一氏は、 一氏は、 「出荷実績から見ても、PBX 表 2)。 「大容量 IP-PBX『CX-01』の下位領域 市場において信頼性と堅牢性に勝る 加えて、総収容回線数は MX900IP も含めて幅広いお客様をカバーでき レガシーPBXは根強い」と話す。日立 の288 から384 に、内線数は192 から る」と話す。 のI P テレフォニー製品はレガシーを 256 へと30%アップさせたことで、こ また、筐体・基板の設計を見直すこ ベースとして継承しながら、ひかり電 れまで CX-01のタイプ Sを適用してい とで、容量は拡張しながらも主装置の 話(NTT 東西)やFMCといったキャ た企業層にも、M X-01で、よりコスト 筐体サイズ・設置スペースは縮小。工 リアサービスとの連携、UC/モバイル を抑えた提案が可能になる。N E Cや 事を容易にする工夫も凝らされてお 活用といった新ニーズへの対応を実 OKIといった競合メーカーが近年、ビ り、販売店が行う工事の効率性にも 現することをコンセプトとしてきてお ジネスホンを大容量化して、PBXユー 配慮された製品となっている。 り、2012 年に発売した CX-01、2013 ザーに対して低価格な提案を進めて 機能面では、M X900I P の機能を 年発売のビジネスホン「integral-F」と いる。M X-01の大容量化はその対抗 継承しながら、大企業向けの CX-01 もに、これに基いて設計された。 策にもなる。 の先進機能を取り入れ、また、ユニ だが、その中間に当たる中小容量 ファイドコミュニケーション (UC)機能 PBXのMX900IPは発売からすでに7 中堅中小に適したUC を も強化している。 年が経過しており、回線規模(内線+ 機能面については、まず、販売店か ●この冊子は「月刊テレコミュニケーション」2015 年 5月号より抜粋したものです。 ●掲載記事の複写・無断転載を禁じます。 テレコミュニケーション_May 2015 ら特に強く要望されていた 3 つの点を 図表 2 PBX 回線規模と製品ラインナップ 強化したことが目玉となる。 MX900IP では専用のアダプタ装置が 必要だったが、M X-01ではこれが不 要になり、追加コストなしにひかり電 話サービスを活用できる。 2 つ目は通話録 音機能の強化だ。 フルラインナップ 1 つ は、ひ か り 電 話 の 直 収 だ。 PBX回線規模 CX-01 タイプL CX-01 タイプS MX900IP 顧客対応の品質向上やコンプライ アンス強化を目的として通話録音を ラインナップ比較 ポート数 1万6000 integral-F 大規模 2012年 CX-01発売 中規模 小規模 ビジネスホン ∼1万6000 ∼2000 ∼1000 CX-01 L MX-01 ∼384 ∼384 2008年 MX900IP発売 2013年 integral-F発売 integral -F CX-01 S ∼288 MX 900IP 利用するユーザーが増えているため だ。最大 録 音時間が 7 時間から250 品と言えるだろう。 つが、これまでハードウェア(基板)で 時間に伸びたほか、同時 利用回線 また電話機に関しても、細かな工 実装していた各種機能─通話明細 数(8 → 32) 、録 音ボックス数( 最 大 夫が見られる。ハンズフリー通話に対 の蓄積、ナンバーディスプレイ送受信、 256 → 512) 、メッセージ数(ボックス 応した新レガシー電話機をラインナッ 会議トランク、PBレシーバ─をソフ 当たり100 件→ 999 件)も大きく拡張 プに加えた。通常、非 I P の内線電話 トウェア化し、CCU (通信制御装置) に している。また、主装置内に保存され 機でハンズフリー通話を行う場合は、 実装したこと。また、回線増設時に挿 る録 音データをP C に取り出して管 両者が同時に話すと混線して通話が 入する基板も、1スロットに従来の2 倍 理・再生することも可能になった。 できない。これを解決して双方向通 の回路を搭載できるようにした。 3 つ目は、発着信履歴の管理機能 話ができる「ダブルトーク」の機能を このように筐体内部は高密度化し の強化である。内線毎の発着信回数 備えたものだ。簡易な電話会議端末 ているが、キャビネット内のケーブル や通話数、応答履 歴等が 把握でき のような使い方も可能で、ミュート機 付設ルートを拡張して配線作業もし る。履歴データから内線電話の使用 能も備えている。 やすくした。さらに、基板の増設や保 頻度を分析してムダな電話機・回線を 電話機については当面、既存の電 守交換時には、システム全体の運用 削減したり、取引先や顧客からの電 話機ラインナップをM X-01でも用い を停止することなく回路/パッケージ 話に確実に対応できているかを把握 る。16 ボタンのラインキーを備えた 毎に停止・交換が可能になった。ユー するといったことに使える。 PHS 端末「HI-D9PS」など、日立 PBX ザー企業の業務時間内でも、影響を このほか、UC 対応も目玉と言える。 ユーザーは端末を引き継いで利用可 最小限にとどめて保守作業を行える。 日立情報通信エンジニアリングは、 能だ。 日立情報通信エンジニアリングは、 CX-01と連携して電話帳検索やプレ まず従来機種のリプレースを中心に販 ゼンス、クリックtoコール等の機能を システム止めずに増設・保守 アドオンできる「 Web電話帳ソリュー 最後に、設置や配線工事のしやす として、CX-01とMX-01の連携も行う ション」を提供しているが、M X-01も さを重視した設計となっていること 予定だ。大企業を対象に、センター拠 これと連携可能だ。中堅中小クラス も、PBX 販売店や工事業者にとって 点にCX-01を、中小拠点にM X-01を のユーザー向けに「中小オフィス向 重要なポイントだ。 導入して、それらをIP 網で連携させて けモデルも用意している」 (箭内氏)。 M X-01は前述の通り収容回線数を 一元的に運用する大規模セントレック サーバー構築・運用に不慣れな販売 拡張しているが、これは、基板や回路 ス構成が可能になるという。 店やユーザー企業の管理者にとって の実装スペースを有効活用し、収容効 それ以後も、半年に一度のペースで は、UC に取り組む入口になり得る製 率を高める工夫をした結果だ。その1 機能拡張を計画しているという。 売を進めた後、15 年秋頃には新機能 テレコミュニケーション_May 2015
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