Omni BackI I と RMAN HP Restricted/ORACLE Internal 2003/03/27 Ver 1.0 MCCC 日本HP 滝谷 誠 1 第1章 OmniBack II 4.1 と RMAN 第1章ではOmniBack II 4.1とRMANを統合して使用する時の基本概念、設定などに ついて紹介します。 2 1.OB II と RMAN OmniBack IIの概念 ▼ OmniBack IIはバックアップ・ソリューション ▼ 共通のバックアップ方式が取られる環境 → 「OmniBack IIセル」あるいは「セル」 ▼ セルの構成要素 セル Cell Manager (セル全体を管理) クライアント (インターフェース・コンポーネント) インストール・サーバ (ソフトウェア・コンポーネントを保持) クライアント (Media Agentコンポーネント) クライアント (Disk Agentコンポーネント) バックアップ・デバイス (デバイスとメディア) HP Restricted/Oracle Internal まず、 hp OpenView OmniBack IIの概要について説明します。 hp OvenView OmniBack IIは、拡張性と柔軟性に優れたアーキテクチャを持 ち、容易な中央管理と優れたバックアップ性能を提供するバックアップ・ソ リューションです。hp OpenView OmniBack IIでのバックアップ環境には、 同じタイムゾーンに所属し、同じLAN上に存在する複数のシステムで構築さ れ、共通のバックアップ方針が適用されるOmniBack IIセル(あるいはセル) という概念があります。このセルは、一般的には、 Ÿ Cell Manager Ÿ インストール・サーバ Ÿ クライアント・システム Ÿ バックアップ・デバイス から構成されます。 Cell Manager は、以下のような機能を持った、セル内のメイン・システムで す。 Ÿ 中央のポイントからセル全体を管理できます。 (続く) 3 1.OB II と RMAN ▼ 利点 – – – – – – ▼ RMANとの組み合わせ メデイア管理 スケジュール設定 数多くのデバイスのサポート モニター機能 リカバリ・カタログのバックアップ RMANがバックアップしないファイルを同じインタフェー スでバックアップ 必要なコンポーネント – Oracle8用統合ソフトウェア HP Restricted/Oracle Internal OmniBack II とRMANを統合して使用すると、RMANの機能を補完する形で、「メディ ア管理」や「スケジュール」などの機能をOmniBack II が提供します。例えば、メディ ア上に保存されているデータに関する情報の管理やメディアの使用状況、保存デー タの保護、定期的なクリーニングなどの機能、あるいは、「スケジュール機能」により、 バックアップを自動でかつ定期的に実行できるようになります。 スタンドアロンのドライブから多数のメディアを1つのユニットにまとめて大量のデータ を扱うマガジン・デバイスまで数多くのデバイスをサポートしていることも大きな特徴 の1つです。また、OmniBack IIのモニタリング機能が提供され、すべてのセッション のログがOmniBack IIデータベースに記録されます。 RMANがリカバリ・カタログを使用している場合は、リカバリ・カタログ自身のバックアッ プも可能になります。また、RMANだけではバックアップできないパスワード・ファイ ル等の各設定ファイルも、データベースのバックアップと同様のインタフェースを使 用して、バックアップを実現することが可能となります。 なお、OmniBack II をRMANと統合して使用するためには、 Oralce8用統合ソフトウェ アが必要となります。 5 1.OB II と RMAN リカバリ・カタログのバックアップ 時間 ▼ リカバリ・カタログのバック アップはOmniBack IIが自 動的に実行 データファイル アーカイブ・ ログファイル ▼ expユーティリティにより通 常ファイルに抽出後、バッ クアップ リカバリ・ カタログ expユーティリティ ファイル HP Restricted/Oracle Internal OmniBack IIによるリカバリ・カタログのバックアップについて簡単に説明します。 OmniBack II はRMAN用のリカバリ・カタログのバックアップを、ターゲット・データベー スのバックアップ完了後に自動的に実行します。これは、 OmniBack IIの ob2rman.exeが、Oracle の標準のexpユーティリティを使って、 RMANユーザのスキー マを一度ファイルにエクスポートし、そのファイルをOmniBack IIがバックアップするこ とで実現されています。 6 1.OB II と RMAN OB IIでのバックアップ MAはメディアへの書込み DAはディスクからの読込み ターゲット・データベース Media Agentクライアント Agentクライアント DA MA データファイル バックアップ仕様 SM SMはセッション の確立やOBI I データベースへ の記録など OB II データベース OmniBack II Oracle SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent Cell Manager 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal OmniBack II をRMANと統合して使用した場合と、そうではない場合の動作の違い について説明します。 まずは、OmniBack IIだけでバックアップを実行する時のイメージ図です。 OmniBackインタフェースなどからバックアップのリクエストを「 Session Manager」 が受 け取ると、「 Disk Agent」 と「Media Agent」 をそれぞれ起動し、バックアップ・セッショ ンを確立します。「Disk Agent」 はターゲット・データベースのデータを読み込み、 「 Media Agent」 はこれを受け取り「バックアップ・デバイス」にデータを書き込むことで バックアップが実現されます。この時、このバックアップ・セッションに関する情報やロ グは、OmniBack IIデータベースに記録されます。 なお、「バックアップ仕様」は、バックアップ対象となるクライアント・システムとディレク トリ名やファイル名、バックアップに使用するデバイス、適用するバックアップ・オプショ ンやバックアップを実行する日時などを定義したものです。 7 1.OB II と RMAN OB II+RMAN でのバックアップ 異なる部分 ターゲット・データベース 読込み データファイル Media Agentクライアント Agentクライアント サーバ・ プロセス Database Library ob2rman.exe リカバリ・ カタログ RMAN MA 書込み バックアップ仕様 SM OB II データベース Cell Manager OmniBack II Oracle SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal Oracle8統合コンポーネントを使用した場合です。スライドの赤のモジュールは 「 Oracle」、青のモジュールは「 OmniBack II」 のコンポーネントを示し、違っている部 分をイタリックで記述してあります。 まず、ターゲット・データベース側が大きく変更されていることがわかります。 OmniBack IIの「 DA(Disk Agent)」 は「Database Libraryとリンクしたサーバ・プロセス」 に置き換わり、バックアップ情報を管理するためのRMANも使用されます。 また、バックアップは、「ob2rman.exe」 を介して「RMAN」 を起動し、その「 RMAN」 が 「Database Libraryとリンクしたサーバ・プロセス」を起動することで開始されます。 つまり、「 Database Libraryとリンクしたサーバ・プロセス」がデータを読み込み、 「 MA(Media Agent)」 はこれを受け取り「バックアップ・デバイス」にデータを書き込む ことになります。この時も、このバックアップ・セッションに関する情報やログは、 OmniBack IIデータベースに記録されます。もちろん、 RMANによるリカバリ・カタログ への記録は通常と同様に行われます。 8 1.OB II と RMAN バックアップ仕様の違い ob2rman.exeを実行 FILESYSTEM "/tmp/ARCH1" rp3.oracle.hp.com:"/tmp/ARCH1" { -trees "/tmp/ARCH1/1_4.dbf" "/tmp/ARCH1/1_5.dbf" "/tmp/ARCH1/1_3.dbf" } CLIENT "tpcb1" rp3.oracle.hp.com { -exec ob2rman.exe -args { "-backup" } -input { "run {” "allocate channel 'dev_0’ type 'sbt_tape'” ・・ 略 ・・ 次のページへ "archivelog all” ";” "}” } } RMANコマンドが含まれる HP Restricted/Oracle Internal 左が通常の「ファイル・システム」で作成したバックアップ仕様、右が「 Oracle8 Server」 で作成したバックアップ仕様の1例です。 スライドをみておかわりのように、指定方法は大きく異なります。特に、「 Oracle8 Server」で作成したバックアップ仕様には、「ob2rman.exe」 が指定され、その引数に RMAN用のコマンドが含まれていることです。 さらに、このRMAN用のコマンドの違いについて、次のスライドで説明します。 9 バックアップ仕様内での RMANコマンド例 1.OB II と RMAN run { parmsの使用 allocate channel 'dev_0' type 'sbt_tape' parms 'ENV=(OB2BARTYPE=Oracle8,OB2APPNAME=ORACLE_SID, OB2BARLIST=BARLIST_NAME)’ ; backup incremental level <incr_level> filesperset 1 format 'BARLIST_NAME<ORACLE_SID_%s:%t:%p>.dbf' database include current controlfile ; sql 'alter system archive log current' ; backup filesperset 1 format 'BARLIST_NAME<ORACLE_SID_%s :%t:%p>.dbf' archivelog all ; } HP Restricted/Oracle Internal OmniBack II + RMAN用の「バックアップ仕様」の中で使用されるRMANコマンドは、 「 parms」 を用いてOmniBack IIに必要な情報を指定します。以下に例を示します。 OmniBack II + RMANでのコマンド例: allocate channel ‘dev_0’ type ‘sbt_type’ parms 'ENV=(OB2BARTYPE=Oracle8,OB2APPNAME=ORACLE_SID, OB2BARLIST=BARLIST_NAME)’ OB2APPNAME : ORACLE_SIDを指定 OB2BARLSIT : バックアップ仕様の名前を指定 RMANでのコマンド例: allocate channel ‘dev_0’ type ‘sbt_type’; デフォルトのバックアップ先は、 formatの指定により、 バックアップ仕様の名前<ORACLE_SID _ バックアップ・セットの番号:バックアップ時間:バックアップ・ピー スの番号>.dbf 例えば、test1<tpcb1_92:489432271:1>.dbfのようになります。 10 1.OB II と RMAN OB IIでの復元(リストア) MAはメディアからの読込み DAはディスクへの書込み ターゲット・データベース Media Agentクライアント Agentクライアント DA MA データファイル バックアップ仕様 SM SMはセッション の確立やOBI I データベースへ の記録など OB II データベース OmniBack II Oracle SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent Cell Manager 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal このスライドは、 OmniBack II だけで復元(リストア)する時のイメージ図です。この場 合、バックアップのほぼ逆の動作となります。 まず、OmniBack IIのユーザ・インタフェース(GUI)などから復元(リストア)のリクエスト を「 Session Manager」が受け取ると、OmniBack II データベースを確認し、必要な 「 Disk Agent」 と「Media Agent」 を起動し、復元(リストア)・セッションを確立します。 「 Media Agent」 は「バックアップ・デバイス」からデータを読込み、「 Disk Agent」 はこ れを受けてターゲット・データベースのデータに書き込むことで復元(リストア)が実行 されます。この時、このリストア・セッションに関する情報やログは、 OmniBack IIデー タベースに記録されます。 11 1.OB II と RMAN OB II+RMAN での復元(リストア) 異なる部分 ターゲット・データベース 読込み データファイル Media Agentクライアント Agentクライアント サーバ・ プロセス Database Library MA 書込み バックアップ仕様 SM リカバリ・ カタログ RMAN RMAN> OB II データベース Cell Manager OmniBack II Oracle SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal Oracle8統合コンポーネントを使用して復元(リストア)する場合と使用しない時の違 いを示します。スライドで、赤のモジュールは「 Oracle」、青のモジュールは 「 OmniBack II」 のコンポーネントを示し、違っている部分をイタリックで記述していま す。 リストアの開始は「 RMAN」からのみ可能で、通常と同様に「サーバ・プロセス」を起動 します。ただし、この「サーバ・プロセス」はDatabase Libraryとリンクされており、これ により「Session Manager」 への通知、必要な「MA(Media Agent)」 の起動、リストア・セッ ションの確立、復元(リストア)が実行されます。 「 Media Agent」 は「バックアップ・デバイス」のデータを読込み、「 Database Libraryとリ ンクしたサーバ・プロセス」がこれを受け取りデータをディスクに書き戻します。この時 も、このリストア・セッションに関するログは、 OmniBack IIデータベースに記録されま す。 12 1.OB II と RMAN リストア時のRMANコマンド(例1) run { allocate channel 'dev_0' type 'sbt_tape'; restore tablespace ‘USERS’; release channel dev_0; } 通常のコマンド HP Restricted/Oracle Internal 復元(リストア)する時のRMAN コマンドの例です。 復元(リストア)あるいは回復(リカバリ)に関しては、通常のRMAN コマンドと違いは ありません。 この例では、表領域を復元(リストア)及び回復(リカバリ)するものとなっており、デー タベースはオープンの状態でも行なえます。 13 1.OB II と RMAN リストア時のRMANコマンド(例2) run { allocate channel 'dev_0' type 'sbt_tape'; sql 'alter database mount'; データベースのリストア はマウント状態で。リカ バリ後にオープン restore database; recover database; sql 'alter database open'; release channel dev_0; } 通常のコマンド HP Restricted/Oracle Internal 復元(リストア)する時のRMAN コマンドの例2です。 この例では、データベースを復元(リストア)及び回復(リストア)するものとなっており、 まずデータベースをマウントし、復元(リストア)及び回復(リカバリ)を実行し、データ ベースをオープンしています。 14 1.OB II と RMAN ▼ ▼ ▼ 各データベースの同期 情報は複数存在 通常は自動的に同期 手動で同期を取る時期 – Oracle オブジェクトが格納され ているメディアをOmniBack II でインポート/エクスポートし た場合 – Oracle オブジェクトが格納され ているメディアの保護期限が 切れた場合 ▼ 制御ファイル Database サーバプロセス Library MA データファイル バックアップ仕様 ob2rman.exe BSM RMAN OB II データベース リカバリ・カタログ 同期を取る方法 – RMANを使用して以下のコマンドを実行 allocate channel for maintenance type ‘sbt_tape’; crosscheck backup; release channel; HP Restricted/Oracle Internal Oracle8統合ソフトウェアを使用する場合、バックアップに関する情報は • OmniBack IIデータベース • 制御ファイル • リカバリ・カタログ(使用する場合) の3個所に存在します。基本的には自動的に同期されます。ただし、以下の場合に 限っては手動で同期を取る必要があります。 • Oracle オブジェクトが格納されているメディアをOmniBack IIでインポート・エ クスポートした場合 • Oracle オブジェクトが格納されているメディアの保護期限が切れた場合 なお、同期を取るためには、RMANの「 crosscheck」 コマンドを実行します。 15 1.OB II と RMAN 並列バックアップの設定 チャネル数 ... データファイル 負荷分散 サーバ・ プロセス ... ... チャネル数 設定場所 同時処理数 バックアップ・セット データファイル 意味 f i l e s p e r s e t サーバ・ プロセス MA バックアップ・セット MA f i l esperset 同時処理数 負荷分散 サーバ・ プロセス 1バックアップ 1MAが担当す 使用するドライブ 数とほぼ同じ意 セットあたりの るサーバ・ プロセ の最小数と最大 味 データファイル数 スの最大数 数 デバイスあるい RMAN RMAN はバックアップ仕 バックアップ仕様 様 HP Restricted/Oracle Internal 複数ドライブを用いた並列バックアップを実施するためには、RMANとOmniBack II それぞれの設定値を調整する必要があります。まずは、設定する値とその意味につ いて説明します。 チャネル数 RMANを使用するためには、チャネルを割り当てる必要があります。 Oracleはチャネ ル数分だけサーバ・プロセスを起動します。以下に2つのチャネルを指定する方法を 示します。 run { ... allocate channel c1 device type ‘sbt_tpae’; allocate channel c2 device type ‘sbt_tpae’; ... } filesperset 並列バックアップとは直接は関係ありませんが、よく出てきますので、ここで説明しま す。通常RMANは、バックアップ対象のデータファイルをバックアップ・セットという単 位にまとめます。filespersetはこの1つのバックアップ・セットにいくつのデータファイ ルを含めるかを指定します。設定例を次に示します。 16 1.OB II と RMAN 並列バックアップの設定 チャネル数 ... 負荷分散 サーバ・ プロセス ... ... データファイル チャネル数 同時処理数 バックアップ・セット データファイル 設定例 f i l e s p e r s e t サーバ・ プロセス f i l esperset MA バックアップ・セット MA 同時処理数 2 1 4 2 1 1 2 1 1 負荷分散 最小=1 最大=5 最小=1 最大=5 最小=1 最大=1 同時に稼動す るドライブ数 1 2 1 HP Restricted/Oracle Internal run { backup filesperset 1 database; } 同時処理数 OmniBack IIのMedia Agentが担当するサーバ・プロセスの最大数を指定します。 負荷分散 OmniBack IIが負荷分散を実行する時の、最小のドライブ数と最大のドライブ数を指 定します。 17 1.OB II と RMAN 留意事項 復元(リストア)はRMANからのみ可能 ▼ 以前はRMANのfilespersetが1に制限されていた が、OmniBack II 4.1以降ではその制限はなくなっ た ▼ svrmgrl からsqlplus に変更された ▼ バックアップ仕様の作成時には、自動構成規則 ではなく、手動構成規則を使用する必要がある ▼ 常に、Oracleのインクリメンタル・ バックアップは OmniBack IIのフルバックアップとして扱われる ▼ HP Restricted/Oracle Internal 復元(リストア)は RMANからのみ可能です。 以前はRMAN のfilespersetの値が「1」に制限されていましたが、DataProtecter になっ てから、この制限がなくなると共に、 OmniBack II 4.1についてもこの制限がなくなっ ています。(デフォルトは1となっています。) Oracle9iに対応するように、svrmgrlで記述されていた部分はsqlplusに変更されてい ます。 バックアップ仕様の作成には、自動構成規則ではなく、手動構成規則を使用する必 要があります。 Oracle のインクリメンタル・バックアップは、常にOmniBack IIのフルバックアップとして 取り扱われます。 18 1.OB II と RMAN 留意事項 バックアップ情報の同期を手動で実施する場合 がある ▼ ログの出力先 ▼ – RMANのログ – RMANを実行したマシンの • $OMNIVAR/log/oracle8.log • $OMNIVAR/log/debug.log • $ORACLE_HOME/rdbms/log/sbtio.log HP Restricted/Oracle Internal バックアップ情報の同期は基本的には自動的に行われますが、メディアのインポート・ エクスポートを実施した時や、メディアの保護期間が切れた時は、手動で同期を取る 必要があります。 19 第2章 RACとの 組み合わせ 第2章ではRACと組み合わせた場合、どのように動作しているのかを、いくつかのシナ リオ例を用いて説明します。 20 2.RACでは RACでのバックアップ・シナリオ① バックアップ仕様 バックアップ仕様内のRMANコマンド 2ノードへの2つ BARLIST "test" 1ノードから2つの のチャネル OWNER ora9201 dba rp3.oracle. テープ・ デバイス run { DYNAMIC 1 2 DEVICE "rp3-6m" allocate channel 'dev_0' type 'sbt_tape' { parms 'ENV=(OB2BARTYPE=Oracle8, OB2APP -sync ; } allocate channel 'dev_1' type 'sbt_tape' parms 'ENV=(OB2BARTYPE=Oracle8, OB2APP DEVICE "rp3-7m" ; { backup incremental level 0 filesperset 1 -sync format 'test<tpcb1_%s:%t:%p>.dbf' } database include current controlfile CLIENT "tpcb1" rp3.oracle.hp. ; { -exec ob2rman.exe ... HP Restricted/Oracle Internal バックアップ・シナリオの例1です。 例えば、バックアップ仕様に割り当てられた2つのテープ・デバイスは、1ノードからの みアクセス可能で、2つのインスタンスにチャネルを作成したとします。 run { allocate channel c1 type ‘sbt_tape’ connect ‘ora9201/ora9201@tpcb1’; allocate channel c2 type ‘sbt_tape’ connect ‘ora9201/ora9201@tpcb2’; backup incremental 0 filesperset 1 database; } この時、動作は次のスライドのようになります。 21 2.RACでは RACでのバックアップ・シナリオ① テープ ネットワークを介する ことに注意 ③データをテープに 書き込む ②データをMAに アーカイブ アーカイブ Media Agent サーバ・プロセス ①チャネルの割り当て RMAN データの流れ Shared Disk HP Restricted/Oracle Internal まず、RMANによりチャネルが2ノードに作成されます。この時、どのデータファイル が、どのノードのサーバ・プロセスを使用してバックアップされるかは、 Oracle により決 定されます。このサーバ・プロセスに渡されたデータはMedia Agentに渡され、テー プ・デバイスに書き込まれます。このMedia Agentにデータが渡される時に、ネットワー クを介して渡されるパスが存在するため、注意が必要です。 ただし、この例のRMAN コマンドは「 backup database」の一文であり、将来データファ イルの追加などが発生しても、バックアップ仕様を変更する必要がないメリットはあり ます。 22 2.RACでは RACでのバックアップ・シナリオ② バックアップ仕様 BARLIST "test2_1" OWNER ora9201 dba rp3.oracle. DYNAMIC 1 1 DEVICE "rp3-6m" { -sync } バックアップ仕 様を2つ用意 DEVICE "rp3-7m" BARLIST "test2_2" ... OWNER ora9201 dba a1.oracle. DYNAMIC 1 1 DEVICE ”a1-3m" { -sync } DEVICE ”a1-4m" バックアップ仕様内のRMANコマンド 表領域を 直接指定 run { allocate channel 'dev_0' type 'sbt_tape' parms 'ENV=(OB2BARTYPE=Oracle8, OB2APP ; backup incremental level 0 filesperset 1 format 'test<tpcb1_%s:%t:%p>.dbf' tablespace 1,2,3 include current controlfile ; run { allocate channel 'dev_0' type 'sbt_tape' parms 'ENV=(OB2BARTYPE=Oracle8, OB2APP ; backup incremental level 0 filesperset 1 format 'test<tpcb1_%s:%t:%p>.dbf' tablespace 4,5,6 ; ... HP Restricted/Oracle Internal バックアップ・シナリオの例2です。 今度は1つのMedia Agentを2ノードで動かすバックアップ仕様を2つ用意し、同時に 動かします。 RMANコマンドは「 backup tablespace 1, 2, 3」 のようにデータ・ファイルを 直接指定しています。 この時の動作は次のとおりです。 23 2.RACでは RACでのバックアップ・シナリオ② テープ RMANコマンドで 指定を明示的に ③データをテープに 書き込む ②データをMAに アーカイブ アーカイブ Media Agent サーバ・プロセス ①チャネルの割り当て RMAN データの流れ Shared Disk HP Restricted/Oracle Internal まず、RMANによりチャネルが2ノードに作成されます。指定された表領域のバック アップ・データがMedia Agentにネットワークを介することなく渡され、テープ・デバイ スに書き込まれます。 ネットワークを介さないことで、そのオーバヘッドを考慮しなくてもすみますが、 RMANコマンドは「 backup tablespace 1, 2, 3」 のように、適切に分割する必要があると ともに、将来データファイルの追加などが発生した場合、バックアップ仕様をメンテナ ンスしなければならなくなります。 24 2.RACでは RACでのリストア・シナリオ① RMANコマンド 2ノードへの2つ のチャネル startup nomount; run { allocate channel c1 device type 'sbt_tape’ connect 'ora9201/ora9201@tpcb1'; allocate channel c2 device type 'sbt_tape’ connect 'ora9201/ora9201@tpcb2'; restore database; release channel c1; release channel c2; } HP Restricted/Oracle Internal リストア・シナリオの例1です。 先程のバックアップ・シナリオの例1でバックアップしたものを、RMANの「 restore database」 コマンドで戻すものです。 この時の動作は次のとおりです。 25 RACでのリストア・シナリオ① 2.RACでは テープ ネットワークを介する ことに注意 ②テープからデータを を読込む ③データをMAに アーカイブ アーカイブ Media Agent サーバ・プロセス ①チャネルの割り当て RMAN データの流れ Shared Disk HP Restricted/Oracle Internal まず、RMANによりチャネルが2ノードに作成され、データはバックアップの逆にデー タが流れます。つまり、Media Agentはメディアからデータを読み込み、バックアップ したノードのサーバ・プロセスを使用して、ディスクに戻します。バックアップと同様に、 この場合、Media Agentからサーバ・プロセスにデータが渡される時に、ネットワーク を介して渡されるパスが存在するため、注意が必要です。 ただし、この例のRMAN コマンドは「 restore database」の一文であり、将来データファ イルの追加などが発生しても、バックアップ仕様を変更する必要がないメリットも同じ です。 26 2.RACでは RACでのリストア・シナリオ② それぞれのチャネルに データファイルとアーカ イブを明示的に指定 RMANコマンド run { startup mount allocate channel c1 device type 'sbt_tape’ connect 'ora9201/ora9201@tpcb1'; allocate channel c2 device type 'sbt_tape’ connect 'ora9201/ora9201@tpcb2'; restore ( datafile 3,4,7 channel c1 ) ( datafile 1,8 channel c2 ) ; release channel c1; release channel c2; } HP Restricted/Oracle Internal リストア・シナリオの例2です。 先程のバックアップ・シナリオの例2と同様に、各チャネルにデータファイルやアーカ イブ・ログを明示的に指定しています。 この時の動作は次のとおりです。 27 RACでのリストア・シナリオ② 2.RACでは テープ RMANコマンドで 指定を明示的に ②テープからデータを 読込む ③データをMAに アーカイブ アーカイブ Media Agent サーバ・プロセス ①チャネルの割り当て RMAN データの流れ Shared Disk HP Restricted/Oracle Internal まず、RMANによりチャネルが2ノードに作成されます。指定された表領域のバック アップ・データがテープ・デバイスからMedia Agentにネットワークを介することなく渡 され、ディスクに書き込まれます。 先程と同様に、ネットワークを介さないことで、そのオーバヘッドを考慮しなくてもす みますが、RMAN コマンドは「 restore datafile 1, 2, 3」 のように、明示的に記述する必 要があるとともに、将来データファイルの追加などが発生した場合、バックアップ仕様 をメンテナンスしなければならなくなります。 28 2.RACでは RACでのリストア・シナリオ③ RMANコマンド コマンド1つで1ノードに 集めることも可能 run { allocate channel c1 device type 'sbt_tape’ restore archivelog all; release channel c1; } HP Restricted/Oracle Internal リストア・シナリオの例3です。 アーカイブ・ログに関しては、1ノードに集めることも可能です。 この時の動作は次のとおりです。 29 RACでのリストア・シナリオ③ 2.RACでは テープ ②テープからデータを 読込む ③データをMAに アーカイブ Media Agent サーバ・プロセス アーカイブ ①チャネルの割り当て RMAN データの流れ Shared Disk HP Restricted/Oracle Internal この例では、バックアップしたMedia Agentを介してアーカイブ・ログが1つのノードに 集められます。 30 ノード障害に対して 2.RACでは テープ アーカイブ アーカイブ Media Agent サーバ・プロセス RMAN データの流れ Shared Disk HP Restricted/Oracle Internal バックアップ時に表領域を明示的に指定している時に、あるノードでノード障害が発 生してしまうと、特定のバックアップが取れなくなる可能性があります。また、リストア 時においては、バックアップしたMedia Agentが存在しないため、リストアができない ということも発生します。このため、 mc/sgのrelocatable IPに Media Agentを設定する ことは重要です。 当然ながら、Cell ManagerをこのRAC上で動作させている場合は、Cell Managerも relocatable IP上で構築する必要があります。 31 第3章 まとめ 第2章ではOmniBack II 4.1とRMANをRACで使用する時の注意点などを紹介します。 32 2.RACでは まとめ ▼ 基本的にはシングル・インスタンスと同じ ▼ RACでの留意点は 複数ノードにおけるデータの流れの把握 メンテナンス性と性能 アーカイブは1ノードにリストア可能 ノード障害に備えるためにMedia Agentは仮想ホスト 上に作成 – Cell Managerが動作している場合、Cell Mangerも Relocatabel IP上に – – – – HP Restricted/Oracle Internal 33 参考資料 34 参考資料 構成手順の概要 Oracle8統合ソフトウェアなしでのOmniBack IIの 動作確認 ▼ RMANの動作確認 ▼ Oracle8統合ソフトウェアのインストール ▼ OmniBack II とOracleのリンク ▼ 適切なユーザ設定 ▼ バックアップ仕様の作成 ▼ 動作確認 ▼ HP Restricted/Oracle Internal 構成手順の概要です。 詳細については、 hp OpenView OmniBack II A.04.10 インストールおよびライセンス・ガイド http://www.jpn.hp.com/biz/products/manual/openview/pdf/b6960-99050.pdf HP OpenView OmniBack II A.04.10 UNIX インテグレーション・ガイド http://www.jpn.hp.com/biz/products/manual/openview/pdf/b6960-99050.pdf OmniBack II + RMANの設定手順例 をご参照ください。 35 OB II のバックアップ動作 参考資料 ターゲット・データベース Media Agentクライアント Agentクライアント 5.セッションの確立 7.データの読込み 8.データの書込み Disk Agent Media Agent データファイル 3.起動 4.起動 6.モニタリング バックアップ仕様 Session Manager OmniBack II Oracle 2.読込み 1.制御 SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent OB II データベース Cell Manager 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal 36 参考資料 OB II+RMANのバックアップ動作 ターゲット・データベース Media Agentクライアント Agentクライアント 9.セッションの確立 11.データの読込み 12.データの書込み Database サーバプロセス Library Meida Agent データファイル 7.セッションの確立 6.通信 バックアップ仕様 ob2rman.exe 3.起動 4.起動 リカバリ・カタログ 8.起動 10.モニタリング Session Manager RMAN 1.制御 5.情報確認 OmniBack II Oracle 2.読込み OB II データベース Cell Manager SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal バックアップ時の動作です。 1.OmniBack II ユーザーインタフェースからバックアップを開始します。 2.OmniBack II Session Managerがバックアップ仕様を読込みます。 3.ob2rman.exeを起動します 4.ob2rman.exeはバックアップを開始する環境を整え、 Recovery Manager (RMAN) を起動します。 5.RMANは、リカバリカタログあるいは制御フィアルの情報を確認し、バックアップ 対象を決定します。 6.RMANはDatabase Library経由でサーバプロセスと通信します。 7.サーバプロセスは Database Library経由で、OmniBack II Backup Session Managerとの接続を確立します。 8.Backup Session ManagerがMedia Agentを起動します。 9.Database LibraryとMedia Agent間の接続を確立します。 10.バックアップ・プロセスをモニターします。 11. サーバプロセスがバックアップ対象(データファイルやアーカイブログ)をディスク から読み込みます 12.Media Agent経由でバックアップ・デバイスに送信します。 RMANはバックアップに関する情報をリカバリ・カタログに、Backup Session Managerは、バックアップ・セッション中に出力されたメッセージをOmniBack IIデー タベースに記録します 37 OB II のリストア動作 参考資料 ターゲット・データベース Media Agentクライアント Agentクライアント 5.セッションの確立 8.データの読込み 7.データの書込み Disk Agent Media Agent データファイル 4.起動 3.起動 6.モニタリング バックアップ仕様 Session Manager OmniBack II Oracle 2.読込み 1.制御 SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent OB II データベース Cell Manager 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal 38 OB II+RMANのリストア動作 参考資料 ターゲット・データベース Media Agentクライアント Agentクライアント 7.セッションの確立 10.データの書込み 9.データの読込み Database サーバプロセス Library Media Agent データファイル 4.セッションの確立 3.通信 6.起動 8.モニタリング Session Manager 2.情報収集 リカバリ・カタログ 5.チェック RMAN 1.コマンド入力 OmniBack II Oracle RMAN> OB II データベース Cell Manager SM DA MA : : : Session Manager Disk Agent Media Agent 制御 データ HP Restricted/Oracle Internal 復元(リストア)時の動作です。 1.RMAN コマンドからコマンドを入力します。 2.RMANはリカバリカタログの情報を確認します。 3.Database Library経由でサーバプロセスと通信します。 4.Database Libraryは、Session Managerとの接続を確立して、必要なオブジェクトと バージョンに関する情報を送信します。 5.Session Managerは、OmniBack IIデータベースをチェックして、適切なデバイスと メディアを検索します。 6.Media Agentを起動します。 7.Database LibraryとMedia Agent間の接続を確立します。 8.リスト・アセッションをモニタリングします。 9.Media Agentは、バックアップ・デバイスからデータを読込みます。 10.データをDatabase Libraryを経由してサーバプロセスに送信され、ディスクに書き 込まれます。 この時、復元(リストア)セッションに関するメッセージと情報はOmniBack IIデータ ベースに書き込まれます。 39 40
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