Information Knowledge Database. Title 人工 - 東京女子医科大学

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人工呼吸下鯉網膜神経節細胞のスペクトル応答
金, 貞徳
東京女子医科大学雑誌, 43(11):907-917, 1973
http://hdl.handle.net/10470/2268
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
33
(東女医大誌 第43巻 第11号頁 907∼917 昭和48年11月)
人工呼吸下鯉網膜神経節細胞のスペクトル応答
東京女子医科大学第一生理学教室(主任:渡辺宏助教授)
金
キム
貞
テイ
徳
トク
(受付 昭和48年9月3日)
Spectral Respo郭ses of tke Ret血al Ganglio怨Cells{n the L五ve Carp
KIM Chung Duck, M.D.
Department of Physiology(Dircctor:ProL Kosuke WATANABE)
Tokyo Women,s Medical College
Spectral discharge pattems of the retinal ganglion cells were examilled under monochromatic back−
ground illuminations in the live carp, Ef琵ct of the background lights was always inhibitory oll that
of the test lights even when a test Iight with background elicited responses in a ganglioll cell apparently
opposite to the expected肋m its spectral response type. It was長)und that the tonic rather than phasic
responses correlated intimately with the properties of S−potentials. From those results it is suggested
that there are two ftmctional pathways f士om receptors to ganglion ce11s and o皿e via horizontal cells produces
predominantly tonic ef琵ct on the ganglion cell responses.
L 緒
言
位の有する種々な性質,例えば,受容領野が大き
脊椎動物網膜の視神経線維より導出されるスパ
いこと,比較的大きな電位変化であること,ほぼ
イク放電に関しては幾多の研究が報告されてい
矩形波痕の電位であること等から,この電位が網
る.中でもG照nit(1947)4)は蛙,猫等から,微
膜内の順応レベルを決める重要な因子であろうと
小電極を用いて視神経放電を記録し,各波長に対
示唆されている(渡辺,1964)15).網膜の順応レ
する感度は,暗順応状態では粁体視物質である
ベルを人工的に規制する手段として,一般に背景
rhodopsinの吸収曲線と一致し,朗順応状態では錐
照射が用いられるが,S電位に背景照射を与える
体視物質のiodopsinの吸収極大と一致することを
ことは,すなわち,S電位の新たな静止レベル
見出し,網膜の順応状態を視神経放電から観察す
を規定したと同意義であることが明らかにされた
る端緒を開いた.Wagaerら(196Q,1963)13)14)
(滝沢,1970)11).また,S電位には刺激波長に
は金魚で,本川ら(1960)8)および豊田(1965)i2)
よりその極性が不変な工型と,極性を変えるC型
はコイの剥離網膜から視神経の放電様式を検索
があり,これらの各型に波長の異なる背景照射を
し,波長により放電様式の変化するun量tがある
与えると,背景照射がない場合に比較して,C型
ことを報告している.
のスペクトル応答の変化が大きいことも報告され
一方,脊椎動物網膜から記録されるS電位の発
ている(柴田ら,1971)10).
生源は水平細胞である(Kaneko,1970)6)ことが確
従来の冷血動物網膜に関する報告の大部分は別
実となったが,S電位の網膜内における機能的役
出標本を用いた成績であるが,本論文は入工呼吸
割については未だ不明な点が多い.しかしS電
をほどこしたコイの眼球盃標本を作製し,網膜の
一907一
34
明暗順応がほぼ正常に保たれている状態で,視神
1938)5》,確typeの亜型としてinhibi£ion typeが挙げら
経線維の放電様式に対する一過性刺激(transient
れている,しかし,これらの型は,明順応時に,適当な
stimulus)と背景照射(steady stimulus)の効:果
強度の刺激光が与えられた時に,比較的判然としている
およびスペクトル応答と背景照射との関係を検索
もので,刺激光が弱い時および暗順応時には,たとえば
し,S電位と比較検討し,併せてS電位の機能に
雌応答からon応答へと応答型は変化し得るし,また
受容領野の構成にも関係する.本論文では応答型の分類
ついて考察を加えたものである.
は,(1) 網膜がある程度明順応状態であること,(2)
皿・実験方法
標本:渡辺(1964)15)の方法にしたがって,Flaxedii
(G副amine triiodoethylate)3∼5γノ9で非動化したコ
イ(qアヵ7伽5047μo)(体重400∼6009)に入工呼吸
を行ない,手術的にレンズを.含む眼球前半部を除去し
て,いわゆる人工呼吸下のコイ眼球盃標本を作製する.
刺激光は最大強度を用いること,および(3)全面照
封を用いることの3つの条件下での応答を,そのunitの
応答型と定めた.記録したunitは総数238コ,on型は
57コ (24%), on−off型学ま二103コ
(43%), off型をよ78;2
(33%)であった.なお,oぜ型には暗時に高頻度の自
発放電があり,光照射中それが止ってしまういわゆる抑
この標本は,電極を装置したまま繰返し明暗順応を行な
制型46コを含めた.
うことが可能で,また標本の色が明順応により黒く,暗
順応により桃紅色に変化するが,部分的な網膜剥離があ
るとその変化が見られないので,標本の良否の判定が容
易であるという利点がある.
上記各型のun五tについて,刺激光の波長をscanして
まずスペクトル応答を観察し,ついでそれぞれ赤,緑,
青等の背景照射を与えた状態で再びスペクトル応答を記
録した.この時の試験照射と背景照射の強度は等しくし
導出電極および記録装置:導出電極はタングステン針
てある.また,神経節細胞放電に対する単色光背景照射
電極(渡辺ら,1970)16》または3MKClを面した先端直
径0.5μm以下,電気抵抗50∼100MΩの硝子毛細管超
微小電極を使用し,不関電極には眼球盃の支持を兼ねる
銀一塩化銀電極を使用した.タングステン針電極を用い
る場合は,日本光電工業製生体増1幅器用入力箱AVB−JA
の影響は,各型によりそれぞれ特徴があるが,それらを
更に解析するために,各unitにおいてそれぞれの単色
光刺激による強度一応答星の関係を求めた.
実験は全て室温(22∼24℃),水温.18℃の条件下で行な
った.
に導き,生体用祝慶器AVB−2で増幅後VC−7型オシロ
】凹1・実験成績
スコープにより観察,写真撮影する一方,同時にATAC−
1) 0血型神経節細胞
5Q1−10に導き, PST histogramを描かせる.硝子毛細管
一般的にいうと,on型のunitは刺激光の強
超微小電極を使用する時には,cathod foHower型前置
増零墨を通し,電極の高抵抗と浮遊容量による波形歪み
度,波長を変えても応答型が変ることがなく,ま
を補正する補償回路に導いた後,高感度増幅器AVH−2
た背景照射によってもほとんど変らないが,650
で増丸し,VC−7に導き写真撮影をすると同時に,
nmの深赤色背景照射により,短波長側でoff応
ATACによりPST histOgramを作製した.憶意とし
答が出現するものが見られる.
また,図1に示すように,,on応答には刺激条
たスパイク放電の応答量は,光刺激のonまたは。任の
時点から500msecまでに発射されたものを測定した.
件により光照射直後の頻度の大きいphasicな相
光刺激装置:光刺激装置は,光源にtungsten excit・r
と,その後詰頻度で持続の長いtonicな相とが
あるのが普通である.図1ではそれぞれ460nm,
lampを用いた2チャンネル型のものである. (滝沢,
ユ970)u).試験照射および背景照射光“は共に同一照射面
620nmおよび720nmの刺激光に対する同一unit
積(直径5mm)を用い,強度はneutral density wedge
の応答を示してあるが,青では比較的高頻度の
で調整した.刺激光は主として400∼75Gnmの等墨子
化した単色光を用いたが,時には白色光も併せて使用し
た。最大刺激強度は,単色光が4xユ04q/sec/μ2,白色
光が2.16×106q/sec/μ2であった.
応答型の分類:視神経線維の応答型は古くよりon
type, oH type, on−oE typeの3型に分類され(Hartline,
phasicな放電のみであるが,赤ではそれに高頻度
のtonicな相が加わり,深赤色になるとtonicな
放電は極めて散発的となることが明かである.し
たがってここでは,on放電について,スペクト
ル応答の解析に便宜上光照射のはじめ450msec
一908一
35
On Type
ON TYPE
TOhlc
OW曲。頃BG
50
◇BG(470}
460
20
$δ
言
620
巴1・
⊇
2
雪
Z
720
o
き
lo
40Q
500
600
700
Wαveleng栴 (nm》
図10n型uhitの刺激光波長による応答の変化
図3 図2と同一un三tのスペクトル応答(tonic)
(本文参照)
(本文参照)
On Type
Phg引c
OWllhoロ7 B£
30
射ではやや長波長側に移る.しかしながら,この
unitのtonicな応答を見ると(図3),背景照射
◇BG (4’膨つ}
▲BG (530,
のない場合のピークはむしろ長波長側にあり,ま
た短波長側ではほとんど応答しないことが見られ
隻
82。
る.青および緑の背景照射によってもその型はほ
ち=
とんど変らないが,このunitで注目すべきこと
岩
は,650nmの背景照射の顕著な効果である(一△一)
LQ
雪 i。
z
このunitでは赤色背景照射により背景放電が図
の650nm(④)のレベルまで高まり,赤の試験
照射を与えると放電頻度が更に大になる.したが
O
」________⊥_____⊥_________」__」
400
70Q
って,ton呈。およびphasicな応答に区別すること
WGvetenφh (nm)
が困難であるため,平均背景放電頻度との差をと
500
600
図2 0n型unitのスペクトル応答(phasic)(本
文参照)
って本図に示した.図では基線より上方にon応
答(実線),下方にoff応答(破線)をとってある
までをphas三。,それ以後をtonicとして放電頻度
が,短波長帯における基線より下の実線部分は,
を測定した.このようにして得られたon型unit
赤色背景照射による平均自発放電に対する抑制の
のスペクトル応答の1例を図2および図3に示し
た.両者は同一unitである.図2はphasicな応
答,図3はtonicな応答によって得たものであ
強さを示し,また長波長帯における破線は,光を
る.横軸に刺激光の波長をとり,縦軸にはスパイ
照射による応答のピークは580nlnに移動する.
ク放電の数をとった.
しかも,この条件で短波長帯の試験照射を行なう
図2において,背景照射のない場合(一②一)の最
。任した後に現われる同様な抑制を示してある.
図に明かなように赤色背景照射を与えると,試験
と,o圧応答が現われるとともに背景放電の抑制
大応答波長は580nmにあり・,青(一◇一)の背景照
が見られることになる.さらに,その時試験照射
射によってもその位置は変らず,緑(一A一)背景照
光の波長を長波長側に変化させると,o任相にお
一909一
36
ける抑制効果も出現するのである.したがって,
(波長非特異型),(ii)赤でonが優勢,緑でoff
図2および図3から,・nunitの放電様式はあた
が優勢なもの(red on−green Q盤台),および(iii)
かも単相性の頭型S電位と対応するかのようであ
短波長帯でonが優勢で長波長帯では。任が優勢
るが,その入力は必ずしも単純でないと言わねば
なもの(greenまたはblue on−red off型)の3者
ならない.また図3により,このunitは赤に対
である.本研究においては,on−ofF型103例の中,
して特に感度が大であることが推定され,それは
波長非特異型が32(31%),red on−green off型は
図4によっても明らかである.
39(38%),greenまたはblue on−red oH暫型は
32(31%)であった.
図4は,同一unitについてそれぞれ赤(△),
緑(△)および青(◇)の刺激光に対する,光強
({)波長非特異型:図5はこの型のuni亡の
度一応答量を表わしたもので,縦軸に放電頻度
1例である.この例ではon, o任ともに長波長側
(500缶sec),横軸に刺激光強度の対数をとった.
で応答量がやや多いが,unitによっては短波長帯
図に見られるように,本unitは青一高一品の順
に感度が高くなり,特に赤(620nm)では一1.O
でoH畢 椏嘯フ頻度が高くなるものもあり,on, o任
の極大点は必ずしも一致しないのが普通である.
logですでに応答が飽和し,緑(520nm)に対す
ON−OFF TYPE
るよりも10倍以上の感度を有することが明かであ
町
る.
O髄TYPE
むロ
lll総
劉.謹選き態
△T〔620)
ム了〔52ω
絵 20
レ
◇T146Q)
1非蘇葬
…
器
きぎ
ノ
缶 1。
窪
…i
0
一3.Q
ー1,0
一2.Q
0
Log l
20
40◎
図4 図2と同一unitの刺激光強度一応答量:の関
係(本文参照)
L______一_
600
700
L_」
5QO
脚《VELEN窃TH輸r胴}
図5Qn一誼型unitのスペクトル応答(波長非特
異型)(本文参照)
以上のことから,on unitにおいては,赤色光
の効果を強くうける赤錐体の興奮性入力が最も強
図5において,背景照射のない場合,・n応答の極
く,緑錐体あるいは青錐体の抑制性入力がマスク
大は620nlnと480nmにあり,off応答のそれ
されていると考えられる.
は600n田にある.これに対して背景照射を与え
2) 0恥。媛型神経節細胞
ると,全体として応答頻度の減少が見られるが,
これまでの報告によると,on−o研型神経節細胞
on応答の極大点の変位は顕著でない.しかしな
の入力関係は複雑であって,とくにその受容領野
構成と密接な関係があることが指摘されている1)
がら,以下のように2,3の注目すべぎ点を指摘
することができる.1)赤色背景照射はon, o任
2)12)13)14)17). しかしながら,前述したように,明
両放電を減少させるが,とくに短波長帯における
順応状態で最大強度の全面照射を用いると,本型
on応答の山を抑圧する.2) この山は,緑色背
は次の3型に分類することができる.すなわち,
景照射によっても抑圧されるが,青色背景照射で
(i)全波長においてon−oH’応答が得られるもの
は依然として残存する.また青の背景照射は。任
一910一
37
応答に対しては赤色背景照射とほとんど類似の効
RG’rY僅
果を及ぼすが,長波長帯のon応答に対してはむ
ロ
9
しろそれを増強する.3) 緑色背景照射は全般的
つ
●W1丁HOUT BG
△BG{610】
▲BG「550,
ヒ
にon応答を抑制するが,短波長帯における。昼
◇BG(∠ト70,
記
応答はこれによってわずかながら増強されるのが
菱。・5
見られる.
器
慧\
ぎ 。
(ii)Red on−9reen oH型:この型に入るも
島
のの中には,短波長側でon−o仔応答を示すものが
崖
ある.したがって,on応答の極大は660nm付
近と460nm付近のsubpeakの2ヵ所にあるが,
off応答の極大は480∼500nmにあるものが多
い.またoffより・nへの移行点は620nm付近
雪一。,5
;
5
毘.1.。
である.
400
500
600
700
WAVELENGTH(nm}
図6に掲げたunitは, onのsubpeakを持たな
図7 RG型S電位のスペクトル応答(本文参照)
い典型的なred on−green o研型の!例であるが,
自発放電の消長がかなりあったため,その極大点
は必ずしも正確でない.しかしながら,無背景照
れそれ対応させて両者を比較すると,610nm背
景照射により長波長帯の応答が抑制され,470nm
射の状態で,onの極大は620nmより長波長側に
背景照射によって短波長帯の応答が抑制される
あり,offのそれは460nm付近と見ることがで
ことが明かである.但し,水平細胞の応答はいわ
きる.この型のスペクトル応答は,水平細胞から
ゆる膜電位自体の大幅な変化であって,背景照射
記録されるいわゆるRG型S電位のそれと類似す
ることが指摘できる.図7はS電位のRG型応答
の1例である.S電位の陽性電位と神経節細胞の
によって基線が大きく変動するのに対し,神経節
細胞では背景照射による膜電位の変動はそれ程
on放電,前者の陰性電位と後者のoff放電をそ
より,図6ではon応答も抑制されているのに対
大きくない.したがって,470nmの背景照射に
し,図7では逆に陽性電位が増強されているよう
ON−OFF TYPE
30
に見えるが,水平細胞においても無背景照射の場
●WITHOUT BG
合のいわゆる静止電位を基準にとると,470nm
△ BG 〔610}
◇ BG{470〕
背景照射によるスペクトル応答はすべて基線下に
20
位置し,その陽性部分が増強されるよりも,むし
ま
ろ抑圧されているというべきであることを指摘し
出
10
差
なけれぽならない.なお,red on−green o仔型
の
のunltで,短波長帯にonのsubpeakをもつもの
に赤色背景照射を与えると,長波長帯のon放電
お
o
缶・.
望
は減少するが,短波長帯のそれはむしろ増強する
塗
ヒ
O
のが観察される.その他は図6のunitと定性的
10
には変らない.
(iii)Greenまたはblue on−red o任型:こ
400
20
500
600
の型のunitは,短波長域ではonが優勢で赤で主
700
として。仔応答となるが,さらに長波長帯のいわ
WAVELENGTH(nm)
図6 red on−green o雛型unitのスペクトル応
答(本文参照)
ゆる深赤色(700∼740nm)になると,再びon応
答が現われてくるものが多い.図8および図9
一911一
38
果はphasicな応答とton量。な応答では大きな差が
Biue On−Red On−Off Type
20
Tonic
6W曲。ロ「BG
△BG(6501
耳
BG1530〕
◇巳G〔470}
語
認められる.たとえば,650nm背景照射(一△一)
は短波長域のphasicな放電に対してはわずかな影
響しかもたない(図9)にもかかわらず,同じ波
長域のtonicな応答に対してはむしろ470nm背
もδ10
ゑ
景照射よりも強い抑制を示す(図8).この事実
彗
Z
は,650nmの刺激光によりこのunitにかなり
Q
強いtonicな抑制が与えられることを示唆するが,
L______一一__J」__」
400
500
600
アOO
これはまたこの波長がoH’応答の極大点であるこ
WGいelenσh (nm)
図8 blue on−red on−oE型unitのスペクトル
応答(tonic)(本文参照)
Biue On−Red On−Off 丁ype
20
Phosic
●Wi「hOu「 BG
ム8G{650}
▲BG〔530)
◇BG(47G}
筆δ1。
へ
起
とともよく符合する.図8の無背景照射の曲線が
示すように,緑(530nm)刺激は高頻度のtonic
なon放電を発生させるが,したがってこの波
長の背景照射により当然背景放電レベルが高ま
る.三図は平均背景放電を差引いて示してある
が,緑背景照射が青(470mn)背景照射よりも
やや強い抑制をphasicなon応答に与えるのは注
目すべきことである(図9).また図の基線より下
ち
方に破線で表わしたように,この背景照射下で長
雪 。
芸
へ
’ 臨一一占一r妬
き
/〆
hr’
ぎ
ゆ
イむむ
らりむ
りリ
アリリ
機
Wαvelengfh (nrn)
図9 図8と同一unitのスペクトル応答(phasic)
(本文参照)
波長の試験照射を行なうと,自発放電の顕著な抑
制が認められる.さらに,緑および青の背景照射
により,短波長域において新たに。仔応答が出現
するが,それぞれの背景照射によるonおよび。仔
のスペクトル応答曲線が互いに平行であり,そ
の形状が位相を反転したRG型S電位のスペクト
ル応答に酷似するのは興味深い.特に図8の無背
に,blqe on−red o任型の1例を示したが,これ
景照射におけるtonicな放電パターンの極大,極
は同一unitについて, on型の項で述べたよう
小点とS電位との対応が著しいのが注目される.
に,tonic(図8)とphasic(図9)セこ分けてそのス
図!0に示したのは,図8および図9と同一unit
ペクトル応答を表わしたものである.図に見られ
の赤,緑および青色刺激光による強度一応答量の
るように,無背景照射の場合(一⑧一)短波長域で極
Blue On −Red On−Off Type
めて頻度の高いon応答があり,そのphasicな応
△T(6201
20
答の極大は440nm, tonicな応答のそれはやや右に
▲T{520}
◇T1460〕
よって500nm付近であるが,刺激光の波長がそれ
一Phosic
!
望.、。
より長くなると急激に応答量が減少し,赤ではほ
ノ
琶Q
とんど応答がなくなるが深赤色で再び現われる.
\
’
ケ一一「一
,ノ“r▲
かロ
一一■一
sonic
♪介・一…◇
,〆 /㌦、
:
これに対してoff応答は図9に明らかなように,on
∠rρ「
〆ゴ ,/
肇
薯 o
応答の減少と平行して次第に増加し,その極大は
650nm付近にある.また,これに対する背景照
ぎ
射の効果を見ると,一般に長波長の背景照射は長
一3.o
一2.O
一LO
O
Lo9
Io
波長域のスパイク放電を抑制し,短波長のそれは
図10
短波長域の応答を抑制する原則があるが,その効
図8と同一unitの刺激光強度一応答量の関
係(本文参照)
一912一
39
OFF TYPE
関係である.横軸は刺激光強度の対数をとり,縦
⊥/
ムT【620)
ヒ
軸はそれぞれon(上方)およびoff(下方)の放電
数をとった.また実線は.前述したようにphasicな
応答,破線はtonicな応答を表わしている.図10
▲丁(520}
◇T〔460}
組
で注目すべきことは,このunitが赤色刺激(△)
モ
に対して最も感度が高く,しかも適当な強さを用
島
いると,緑(▲)あるいは青(◇)によるものと
さ
ほとんど同じ頻度のon放電を示すことである.
缶
0
1O
婦
とくにphas量。なon放電は一1.510gで最大と
選
なり,それよりも光強度を高くすると却って減少
ヒ
o
L杖
へ\
20
し,それと平行してoff応答が出現して次第に強
まることが見られる.この刺激光の強度を高める
ことによる自己抑制的傾向はわずかながら緑色
30
一3.O
光にも認められ,さらに強度を上げれば青色刺激
−2,0
避
−1.O
O
Log l
でも同様な現象が起る可能性がある.図9の青あ
図12 図11と同一unitの刺激光強度一応製靴の関
係(本文参照)
るいは緑背景照射によって短波長域のon応答が
抑制されて,新たに。鉦応答が出現することはそ
い.本研究では,78コの。粗筆unitの中,いわ
れを強く示唆するものである.
ゆる。仔型が32コ(41%)に対し,抑制型は46コ
3) Off型神経節細胞
(59%)であった.
OH噛型は,(i)光を。圧した時に初めて応答
が出現する純粋な・ff型と,(ii)暗時に比較的
高頻度の自発放電があって光をonするとそれが
抑制される抑制型(inhibition type)の2型に分
(i)Off型:図11に。住型unitのスペクトル
応答の1例を示したが,無背景照射の時に全波長
野にわたって高頻度のoff放電があるのが明らか
である.しかしながら,この例では実験中,時折自
類することができる.抑制型にも。仔の直後の放
電頻度は自発放電よりも一過性に高まるものが多
発放電が現われたため,その極大応答波長を決め
るのは困難であるが,それが長波長域(おそらく
OFF TYPE
OWIT匪OUT BG
△BG (650)
幽BG(550}
lo
◇8G 〔470}
ぎ
620nm付近)にあることは図12からも推定が可
能である.図12は,このunitの赤(620nm),緑
(52Qn【n)および青(460nm)の各刺激光強度
一応答量の関係を示したものであるが,off応答
雷
ム
≧… o
窃
ム ム
L心_∠:_:L義__一__一_一
の感度が620nmに対して最も高く,また図11の
ハこ㌧一〆
条件(図12におけるOIog)では赤色刺激で最大の
\へ
岩
。
。仔放電を示すことが明らかである.さらに,こ
のunitは適当な強さの青色刺激でかなりのon放
缶 lo
望暮
電を示し,off型が必ずしもonの入力を欠くも
呈
のでないことを示している.それはまた.図11に
20
おいて赤色背景照射を加えて。仔放電が強く抑制
された時に,500nm付近にわずかなon応答が
400
50
L__一L
500
600
出現することによっても示される.このような現
700
WAVELENGTH(nm)
図110八型unitのスペクトル応答(本文参照)
象は一般に見られ,閾値が低く簡単に飽和する
on過程と,優勢な。仔過程が1コの神経節細胞に
一913一
40
L TYPE
帯で低頻度のon応答が現われるが,.中間波長で
●w1THour BG
は応答が見られない.以上のことから,いわゆる
△ BG(610)
▲BG(530)
◇BG〔470)
器
き 。
抑制型も赤色帯の光に対して最も感度が高く,ま
た短波長域にonの入力を有する点で図11の。仔
記
ミ
型unitと定性的には変わらないと考えられる,
器
W・考 察
神経節細胞は双極細胞と直接又は無軸索細胞
ぎ一〇.5
島
\ノ
毘
里
生’}つ
臣
400
(amacrine cell)を介してシナプスを作り,網膜
では最終段の神経細胞であって,これより上位に
一一一
500
6QO
700
スパイク放電の形で視覚情報を送る.光刺激に対
WA>ELENGTH (nm)
するその応答をon型, off型およびOH−off型の
図13 L型S電位のスペクトル応答(本文参照)
3型に分類したのは,Hartline(1938)5)がカエル
収臆するものが多く,純粋にoff過程のみのunit
について行なったのが最初であるが,その後,脊
は稀である.緑および青の背景照射の影響は赤ほ
椎動物網膜で一般に見られるようになった.また
ど顕著でなく,また各背景照射によってもoH’応
この3型が白色光刺激の場合のみならず,単色光
答の極大波長には大きな変化がない.この型のス
刺激でも見られ,しかも各神経節細胞固有の受容
領野構成と密接な関係をもつことが明らかになり
ペクトル応答は,赤色背景照射によりわずかなon
応答が現われることを除けば,いわゆる工型水平
(Wagnerら,1960,196313)14),:本川ら,19608),
細胞のスペクトル応答に類似する.図13はL型S
Wolbarshtら!961m,豊田,196512), Daw l967,
電位の1例であるが,比較のため掲げた.
19681)2)),色覚学説における物質の分解合成とい
う言葉を応答の正負とか,on, o仔のよらな一対の
(ii)抑制型:この型の神経節細胞はもともと
比較的高頻度の自発放電があり,全波長にわたっ
言葉におき換えると,神経節細胞ではHeτingの反
て光刺激による抑制が見られる.しかしながら,
対色説的機構が存在すると言える.本研究では,
これに対する背景照射の効果は波長によって異
受容領野の探索はその目的でないので,すべて全
り,一般に長波長の背景照射を与えると短波長域
面照射によって実験を行なったが,前述のように
でon応答が現われる.その1例を図14に示した
総数238コのunit中, on型が24%, on−oπ型43
が,この背景照射下では長波長刺激を与えると,
%およびoff型が33%であった.ただし, on型,
いわゆる。任応答が消失するのが見られる.また
off型でも適当な背景照射を与えるか旭刺激光強
短波長の背景照射にすると,短波長および深赤色
度を変えることにより,ほとんど全て…の,導nitが
on−off応答を示す波長域を有することを認めフヒ.
lNHIBI丁[ON TYPE
30
出
うに,コイ網膜の大部分の神経節細胞には本来
ムBG〔630}
差
の
したがって,すでに豊田(工965)エ2)が指摘したよ
▲ BG (53Q)
on, offの独立した過程が収敏していて,各々の
20
閾値と刺激光強度一応答量の勾配が異るため,
ち
ぎ
缶
望
網膜の順応レベルにしたがって,どちらか一方が
1。
主たる応答として現われるものであろう.これら
呈
のunitの中,色覚情報処理に関係あると考えら
400
O
500
ム
600
700
WAVELENGTH(hm)
グ
図14 抑制型unitのスペクトル応答(本文参照)
れるon−off型について見ると,刺激光の波長を
変えると,red on−green off型が38%, greenま
たはblue on−red o{f型が31%に対して,全波長
でon−o任応答を示す波長非特異型が31%得られて
一914一
41
いる。したがって,前2者を合せた69%が反対色
型放電も赤色背景照射を加えるか,あるいは照射
説的応答を示すunitであって,これがとくに色
光の強度を下げると,短波長域にon応答が現わ
覚情報処理に関係するものと考えられる.しかし
れることから,これに青または緑のon過程が同
ながらそのスペクトル応答型を見ると,red on−
時に収敏していることが明らかで,L型S電位の
green o{f型は丁度RG型のS電位のスペクトル応
効果の他に,短波長域ではそれと極性が相反する
答と相似して,神経節細胞の・n放電がS電位の
何らかの効果が加わっている.またon型におい
脱分極応答と対応し,また前老の。仔放電が後者
ても,同様に短波長域の。仔過程が存在している
の過分極応答と対応するけれども,greenまたは
ことが示されたが,この型におけるphasicな応
blue on−red off型の神経節細胞ではその対応関
答とtonicな応答を比較すると,その極大点から
係が逆で,S電位の過分極応答と神経節細胞のon,
前者の脱分極応答と後者のoH聯がそれぞれ対応す
見てむしろt・nicな・n放電にL型S電位の関与
の可能性があるが,短波長域での急激な応答の
るのである.S電位を発生する水平細胞の機能に
減衰から見て必ずしもそれのみでないと考えられ
ついては,渡辺(1964)15)が網膜各細胞の順応レ
る.
ベルを規制する因子であろうとしているが,形態
Daw(1968)2およびJean−Pierre Raynauld(1969)9)
はキンギ・網膜で,一般に刺激光として赤を使用
学的には水平細胞と神経節細胞,あるいはアマク
リン細胞との間には連絡は認められず,わずか
した時に現われる応答がそのunitの応答型を示
焼伽鰯網膜において水平細胞一双極細胞間のシ
すと報告しているが,本研究こおいても赤色光の
ナプスが証明されているのみである(Dowling and
強度が十分大である限り,それが正しいと認めら
Werblin,1969)3). Maksimova(1969)7)は,水平
れた.また各型unitに対する背景照射の効果も
細胞とその近傍の神経節細胞とからそれぞれ工型
赤が最も大きい.この背景照射の効果は試験照射
S電位とスパイク放電の同時記録を行ない,色光
刺激による応答型を確認した後,光照射の代りに
に対して常に抑制的であって,o任型unitにつ
水平細胞に通電してその膜電位を変えると,神経
て,縦軸に応答量を示し,横軸は照射光の強度を
節細胞からスパイク放電が得られることを報告し
対数にとってある.実線で表わしたのはそれぞ
ている.この場合,水平細胞の脱分極によるスパ
れ一定強度の61011mの背景照射(○は4×104q/
いて詳細に調べた1回目図15に示した.図におい
イク放電の型は,赤色刺激を与えた時の応答型と
OFF TYPE
同じになるという.このことからMaksimovaは
015謡1、
水平細胞の膜電位変化が双極細胞を介して神経節
胞細に効果を及ぼすのであろうと結論している
20
が,RG型水平細胞とスパイク放電との同様な関
係はまだ確立されていない.コイにおける2相性
×/x
。/ 。
田
/〃
差
の
のS電位は,短波長域で過分極,長波長域で脱分
お
ヒ
極のRG型しか記録されず,これが上記2型の
缶 o【。
on−o仔型スパイク放電を規制するものとすれぽ,
望
いずれか一方には何処かで位相反転の機構が介在
塗
×
\へ
、、
、
\
X ” \\雲
しなけれぽならない.
L型のS電位と対応する神経節細胞は,豊田
。
(1965)12)も指摘しているように,単相性の。仔
型およびon型が一応考えられるが,応答の極大
波長および背景照射の効果から見ると,o任型が
○
一3、o
一2ρ
一1.O
、⊂1
o
Log l
図150鉦型unitに対する背景照射光と試験照射
最も相関があると思われる. しかしながら,o仔
光との関係(本文参照)
一915一
42
lNHIBITION TYPE
sec/μ2,△は1/10,口は1/10σの強さ,また×は無背
景照射)の下で試験照射光(520nm)を次第に
強めた場合であって,応答量は試験照射光強度
が大なる程大になることが明らかである.また,
++
G
背景照射強度が大なる程曲線の勾配は減少し,
φ
その抑制的効果が見られる.破線で示したのは,
+
!’+
DARK NOISE
横軸を背景照射光の強度としてとり,試験照射
’
強度を一定にした場合(シンボルは上と同じ)
’
’
で,同様に試験照射と背景照射との間の負の相関
S
S
’
が明らかである.この背景照射が常に抑制的であ
’
’
’
るというのは,off型あるいは抑制型unitにお
いて,赤色背景照射により短波長域に新たにon
BG
↑
図16 抑制型unitに対する背景照射および試験照
射の効果の経路を表わす模型図(本文参照)
応答が出現することと矛盾するように思われる.
しかしながら,たとえぽ,図12の刺激光強度一応
長がonおよびoH’応答の両者を発生する場合に
Gは神経節細胞,Sは水平細胞を塩おし,また
BGおよびTは図14における背景照射および試験
は,onの閾値は。ぜのそれより常に低く,応答
照射を意味する.このunitは,暗時に自発放電が
が速かに飽和点に達して,次いで減衰するためで
あって,背景照射の効果は,図における刺激光強
多く,それをいわゆるdark noiseとして示した.
答量の関係からも明らかなように,ある特定波
度を弱めたのと等価であると考えられる.したが
って,それは常に抑制的であるといってよいよう
に思われる.
今背景照射に630nm,試験照射に460nmを使用
した場合,背景照射の効果は水平細胞を介して
dark noiseを完全に抑制し,46Gnm試験照射に
よるon放電が現われる.もちろん試験照射自体
すでに渡辺(1964)15)はS電位が網膜の順応レ
も水平細胞を介しての抑制効果をもつているが,
ベルを規制する重要な因子であろうと示唆し,ま
これのみではon放電が現われないのは,同一波
た水平細胞のいわゆる静止電位は連続的な活動状
長による促進,抑制の強さがすでに述べたように
態を表わすもので,背景照射そのものによるS電
図12の関係があるためである,また破線で示した
位のs亡at圭。 phaseと異らないことを指摘し,滝沢
ように,赤色光刺激効果の水平細胞を通らぬ経路
(1970)11)ばこれを定量的に明らかにした.前述
も当然ある筈で,同様な理由で実際にはon放電
したように,D 神経節細胞応答とS電位との相
が見られないものと考えられる.
v・総
関が,単相性のものではとくに。酒湯放電との問
括
1) 人工呼吸下コイ網膜の神経節細胞からスパ
に著しく,またon放電においてはtonicな応答
との間に強いこと,2) 背景照射の抑制的効果,
イク放電を記録し,そのスペクトル応答とそれに
あるいは試験照射と背景照射の負相関,および3)
対する色光背景照射の効果を調べて,S電位との
水平細胞膜電位について背景照射の有する意義
対応を検討した.
等から,与えられた光が神経節細胞に及ぼす効果
2)記録したunitの24%がon型,43%がon−
は2つの経路を経る可能性を考えることができ
off型,33%が。ぼ型であった. on−off型の38%を
る.すなわち,一方は水平細胞を経由し,他方は
占めるred on−green ofド型および31%のgreen
しない経路があり,背景照射の効果は主として前
またはblue on−red o任型はRG型S電位と対
壷を通り,試験照射の効果は主として藩老を通る
のではないかと考えられる.図16に,簡単な例と
応し,またon型および。任型にL型S電位との
対応が認められたが,onおよび。仔型共に刺激
して抑制型unitに関する模型図を掲げた.図の
条件によって応答型を変え,必ずしも単相性でな
一916一
43
and amacrine cells in goldfish retina. J physioI
い.
207 623∼633 (1970)
3) スパイク放電をt・nicとphasicに分けて
検討すると,tonicな放電とS電位の相関が著し
く,背景照射の効果は主として水平細胞を介する
7)Maksimova, E.M。3 The e跳ct of intra−
cellular p・1arizati・n・f h・riz・ntal ce11s・n
the activity of ganglion ceUs of fish retina.
Biofizika l4537∼544(1969)
経路による抑制であると考えられ,またその効果
8)Moto駄awa, K., E. Yamashita and T.
は赤色光が最大である.
Ogawa 3 Studies on receptive且elds of singlc
4)以上の結果およびS電位のいわゆるstatic
units with colored lights. Tohoku J Exp Med
71 261∼272 (1960)
phaseの意義から,光刺激効果が神経節細胞に及
9)Raynauld, Jean・Pierre= Rod and cone
ぶ機能的経路について,抑制型神経節細胞のモデ
responses of gallglion cells in goldfish retina=
Anlicroelectrode study. Ph. D. Thesis Balti.
ルを呈示した.
more Johns Hopkins Univ(1969)
終りにのぞみ,終始ご指導およびご校閲をいただいた
1〔〕)柴田三重・橋本葉子・渡辺宏助:S電位の色光
渡辺宏助教授に深謝するとともに,多大なご援助を
下さった橋本葉子助教授をはじめ,第一生理学教室の皆
応答曲線.東女医大誌41101∼102(1971)
11>滝沢奈良代;鯉網膜S電位波形の各相の解析,
東女医大誌.40685∼691(1970)
様に感謝の意を表する.
12)豊田順一1.色受容機構より見た鯉視神経線維
文
献
放電.様式. 慶1志医学 42 283∼293 (1965)
13)Wagner, H・G・, E・F。 MacMcho1, Jr. and
1)Daw, N。W.=Gold丘sh retina:Organlzation
fbr sirnultaneous colour contrast. Science
M.L. Wolbarsht:The response properties
N.Y.158942∼944(1967)
2)Daw, N.W.=Color.coded ganglioll cells
of sillgle ganglion cells in the goldfish retina.
JGen Physiol 43(6)45∼62(1960)
in the goldfish retina: Extension of their
14)Wagner, H.G・, E.F. MacN量cbo1, Jr. and
receptive且elds by means of new stimuli.
M。L. Wolbarsht:Functional basisわr“on,,
Jphysiol 197567∼592 (1968)
center and‘‘ofP’centcr receptive fields in the
retina. J Opt Soc Amer 5366∼70(1963)
3)Dowling, J.E・and F.s. Werb丑董m Organiza−
tion of the retina of the mudpuppy, N80勲己∫
15)渡辺宏助:S電位序説一その特異性と問題点,
脚副。∫π5.1.synaptic structure. J NeurophysioI
生体の科学15234∼244(1964)
16)渡辺宏助・橋本葉子・滝沢奈良代・金 貞徳:
細胞外電位誘導に用いられる金属微小電極の
改良法.東女医大誌40211∼215(1970)
32 315∼338 (1969)
4)Gr蹴it, R。3 Sensory mechanisms of the
retina. Ha飴er Publishing Company N Y
17)
(1947)
Wolbarsht, M.L, H.G. Wagner and E.F.
MacN三cho1, Jr.3 Receptive丘elds of retinal
5)Hart1差ne, H.K:.: The response of single
optic nervc 丘bers of the vertebrate eye to
ganglion cells=Extent耳nd spec亡ral sensitivity.
illumination of thc retina. Amer J physiol
The Visual System:Neurophysiology and
121 400∼415 (1938)
Psychophシsics. ed. R. Jung and H. Kornhuber
6) K:aneko, A.=
Springer−Verlag Berlin l 70∼177 (1961)
Physiological and morpho『
logical identi丘cation of horizontal, bipolar
一917一