平成23年度子どもゆめ基金体験の風リレーションシップ事業

平成23年度子どもゆめ基金体験の風リレーションシップ事業
【子どもゆめ基金体験の風リレーションシップ事業】
国立青少年教育振興機構の各教育施設において、助成団体等青少年関係
団体の活動事例の紹介や情報交換の機会の提供等により団体間の交流を
促進し、子どもの体験活動や読書活動の振興を図る活動を提供すること
等により、子どもゆめ基金の普及啓発を図る。なお、本事業が「体験の
風をおこそう運動」推進の一助となるよう、様々な関係機関・団体との
連携を図りながら行うものとする。
【ゆーすフェスタ2011~遊びのお祭り~】
① 一般開放による様々な催事の提供を通して、利用者拡大を目指すとと
②
もに、施設及び施設の機能をより多くの人に知ってもらい機会とする。
美瑛町及び関係団体と有機的な連携を図ることによって、交流の家と
の協力関係を強化するとともに、この事業を通して、それぞれにとっ
て効果を生む機会の場とする。
平成23年10月23日(日)
国立大雪青少年交流の家
美瑛町民
および
上川管内近隣市町村の住民
期待数
800人
:来場者
美瑛町
美瑛町教育委員会
1,297人
美瑛町農業協同組合
北海道美瑛高等学校
学校法人青葉幼稚園 ファームズ千代田 大雪消防組合美瑛消防署 美瑛町
観光協会 美瑛町商工会 陸上自衛隊上富良野駐屯地 雪印パーラー 北海
道富良野高等学校 アンパンマンショップ富良野店
開催時間:10:00開場 15:00終了
ブース紹介:和太鼓演奏(オープニングセレモニー)
アンパンマンショー
アンパンマン上映会
書道パフォーマンス
遊びリンピック 吹奏楽演奏会 クラフト体験
パネル展示 大雪ビュッフェ(昼食)
プール・温泉開放 炊き出しと義援金コーナー
消防体験(乗車体験・撮影会) 大雪マルシェ(農産物詰め放題)
ふれあい動物園
“粋”
“触”
オープニングセレモニー
青葉幼稚園(美瑛町内)の園児による、元
ふれあい動物園
ファームズ千代田牧場(美瑛町内)の移動
型動物園が設置され、五感をつかった楽しい
気いっぱいの和太鼓の演奏が行われた。
“創”
クラフト体験
親子で物作りが体験でき、思い思いの作
品は世界に一つだけの宝物となった。
交流が展開された。
“体”
“楽”
プール開放
アンパンマンショー
“技”
書道パフォーマンス
温水プールで水遊びを楽しんだ。水に親
子どもに大人気、正義の味方アンパンマ
「平和」をテーマに、富良野高校書道部の
しむことから子どもたちの体力向上を図
ンが交流の家に登場、たくさんの子どもた
ダイナミックな創作が行われ、威勢のいいか
ることができる。
ちが体育館に集まった。
け声で作品が完成した。
①
広報は、新聞広告掲載(紙媒体)をはじめ、有線放送・HP などあらゆ
②
る方法で周知に努めた。
これからを見据えて、ターゲットは低年齢層とその家族とした。
③
交流の家の機能を知ってもらう機会とするため、ブース形式とし、来場
者が選択できる展開とした。
①
②
広報戦略の工夫によって、期待数を超える来場者数となった。
予想を超える来場者ではあったが、キャパに対するスムーズな受け入れ
③
方法について綿密なシミレーションが必要である。
準備期間を更に長く設け、交流の家職員間のコンセンサスと協力体制の
強化が必要である。
①
青少年教育施設の機能をより広く周知するために、当面のターゲットは
②
今年度と同様とする。
外部との連携を更に推進していく。
平成23年度子どもゆめ基金体験の風リレーションシップ事業
冬季スポーツに携わる青少年が切磋琢磨できる環境を提供するとともに、心
身の健康・体力の増進、競技力の向上を図る。また、同じ競技に携わる団体
間の交流を深め、ネットワーク作りや情報交換を行う場とする。
平成23年12月10日(土)~11日(日)
国立大雪青少年交流の家
美瑛白金ノルディックスキーコース
小学生、中学生、高校生、大学生、一般
小学生40名:30名、中学生28名:30名、高校生53名:50名
大学生131名:100名、一般110名:150名、〔合計 362 名:360 名〕
スキーチューンナップファクトリーTRAUM(トラウム)
12月10日(土)
<クラシカル走法>
①高校生・大学生・一般女子の部( 5km)
②高校生・大学生・一般男子の部(10km)
9:30スタート
10:30スタート
③小学生の部男子・女子
④中学生の部男子・女子
14:00スタート
14:30スタート
12月10日(土)
(3.5km)
( 5km)
<ワクシング講座>
18:30スタート
講師:スキーチューンナップファクトリーTRAUM
代表 高橋世是夫氏(元全日本ナショナルチームワックススタッフ)
12月11日(日)
<フリー走法>
①高校生・大学生・一般女子の部( 5km)
②高校生・大学生・一般男子の部(10km)
9:30スタート
10:30スタート
小学生・中学生の部
スタート地点の様子
各地からの少年団チームが集まった。参加
する子どもたちと同じ、またはそれ以上に保
小学生・中学生はクラシカル走法。2本の
高校生・大学生・一般の部クラシカル
高校生・大学生・一般の部にも今年から
溝にあわせてスキーを滑らせる。
クラシカル走法を取り入れた。
記録会 2 日目
高校生・大学生・一般の部フリー
護者も力がはいる。
ワクシング講座
元ナショナルチームのワックススタッフ
出走前の入念なチェック。当日の気温、
であった高橋氏によるワクシング講座。実演
湿度、雪の状態などを肌で確認しながら調
しながら教えてくださった。
整をおこなう。
①
フリー走法。あくまで記録会であるが、
トップ選手の滑走はやはり迫力がある。
当交流の家のキャッチフレーズ「クロスカントリースキーの大雪」を定着させ
るため、どこよりも早い時期に行なっている。また、コース整備や記録会の運
営に関して専門家からの助言や指導、協力をいただきながらすすめた。
② 広報活動や運営・備品の借用など、美瑛町や白金温泉観光協会に協力を要請し、
連携を図りながら運営した。
①
3年目の事業として、この時期の記録会は「国立大雪青少年交流の家」と定着
しつつあるが、参加者のほとんどが当交流の家で合宿を行なっている高校生・
②
大学生・一般の方で、地元の小学生・中学生の参加は少ない
企画への助言や運営への協力を専門家に依頼してすすめているが、専門家に頼
る部分が大きく、交流の家職員の記録会運営力はまだ不十分である。
①
美瑛町及び周辺地域に地元の青少年教育施設の機能をより広く周知するため、
②
地元の小学生、中学生がより参加するよう広報を推し進めていく。
スキーチューンナップファクトリーTRAUM との連携を更に推進するほか、他
の競技会に赴くなどして交流の家職員の運営力を高め、より充実した記録会に
なるよう準備を進める必要がある。
平成23年度子どもゆめ基金体験の風リレーションシップ事業
国立青少年教育振興機構の地方教育施設において、子どもの交流を目的とす
る活動を提供することにより、教育的意義などについて社会の理解を促進し、
子どもゆめ基金の普及啓発を図る。
平成24年3月9日(金)~11日(日)
国立大雪青少年交流の家
高等学校剣道部員
高等学校剣道部指導者
190名:200名
3/9
(金)
受 付
3/10
(土)
起
床
つ
ど
い
朝
食
剣道練成会
3/11
(日)
起
床
つ
ど
い
朝
食
剣道練成会
試合前
これから始まる「練成会」。装具の準備も
昼
食
昼
食
剣道練成会
つ
ど
い
夕
食
入浴・就寝準備
交歓・交流
入浴・就寝準備
消
灯
消
灯
解
散
練成会
剣士それぞれ大きな声とともに試合開始。
合間のひととき
試合と試合の合間も、息を整え、心を整
さることながら、心を整える剣士たち。清々
踏み込む足の音と、気迫あふれる打ち込みで
え、気を抜かない。武道の心得を感じる、
しいまでの緊張感。
会場は迫力いっぱい。
合間のひととき。
調査研究事業
① 社会的養護を必要とする児童養護施設の子どもたちが、青少年教育施設
を利用した宿泊型体験活動によってどのように変容したかを調査し、体
験活動がもつ効果について検証する。
② 児童養護施設、高等教育機関と青少年教育施設が連携して体験活動プロ
グラムを実施することで、より効果的なプログラムの在り方について調
査研究を行う。
平成23年4月~平成24年3月(2カ年計画1年次)
児童養護施設に入所する青少年
平野 直己 氏(北海道教育大学札幌校准教授)
社会福祉法人児童養護施設「光が丘学園」
岩見沢キャンプ心理学研究会
①
本調査研究事業には、以前より光が丘学園独自に行なっていた「光が丘キ
ャンプ」を平成22年度、児童養護施設光が丘学園と北海道教育大学・国
立大雪青少年交流の家とが連携して、実施した背景がある。
②
この調査研究は2カ年計画として、下記の内容で実施する。
【1年次】(平成23年度)
国立大雪青少年交流の家を利用した「光が丘キャンプ」の実施と、子ど
もの変容調査およびデータ収集
【2年次】(平成24年度)
「光が丘キャンプ」における子どもの変容調査、および効果的な体験活
動プログラムの在り方について報告書作成
③
「光が丘キャンプ」の概要は下記の通り。
日 時:平成23年7月26日(火)~28日(木)
場 所:国立大雪青少年交流の家
参加者:47名(子ども23名、学園職員12名、その他スタッフ12名)
日
程:次頁参照
【光が丘キャンプの日程】
つ
ど
い
朝
食
7/28
(木)
つ
ど
い
朝
食
【選択活動2】
外遊び、ハイキング、
川遊びなど
帰部
園屋
準清
備掃
ボランティアスタッフに
よる企画(ゲーム数種)
テ
オ
リ
シ
エ
ン
ン
ョ
7/27
(水)
昼
食
・
休
憩
ー
交
流
の
家
到
着
7/26
(火)
昼
食
・
休
憩
昼
食
・
休
憩
別
れ
の
つ
ど
い
【選択活動1】
サイクリング、水泳、
パークゴルフ、川遊びなど
つ
ど
い
【選択活動3】
外遊び、ハイキング、
川遊びなど
つ
ど
い
夕
食
・
休
憩
フリータイ
ム
野外炊飯
入 休 就
浴 憩 寝
肝試し
キャンプファイヤー
スイカ割り
花火など
入
浴
休
憩
就
寝
交
流
の
家
出
発
① 社会的養護を必要とする児童養護施設の子どもたちが、「光が丘キャン
プ」を通してどのように変容したか。
② 青少年教育施設を利用した宿泊型の体験活動がどのような効果をもって
いるのか。
③ 養護施設、高等教育機関と青少年教育施設が連携した、より効果的なプ
ログラムの在り方。
① 平成24年度も、国立大雪青少年交流の家を会場として、
「光が丘キャン
プ」を実施する予定。引き続き、調査研究は北海道教育大学札幌校
野准教授に依頼する。
平
② 平成23年度および平成24年度に実施する「光が丘キャンプ」で得ら
れたデータをもとに検証、報告書を作成する。
③ 報告書については、国立青少年教育施設、道内の公立青少年教育施設お
よび児童養護施設に配布し、得られた成果の普及を図る。
青少年の総合的な自立支援に関する調査研究
自然体験や集団宿泊活動におけるノウハウを有する青少年教育施設が、その
専門性を生かして学校にとって実施しやすい条件を整え、青少年に豊かな体
験活動を提供する宿泊研修に関するアンケート調査及び、プログラム開発を
行う。
平成23年4月~平成24年3月(2ヵ年計画1年次)
高等学校宿泊研修
この調査研究は2ヵ年計画として、下記の内容で実施する。
【1年次】(平成23年度)
・ 高等学校の宿泊研修に関する現状調査の実施
【2年次】(平成24年度)
・
・
交流の家で宿泊研修を行った高等学校へのアンケート調査の実施
高等学校宿泊研修に関するモデルプログラム案の作成
・
調査・モデルプログラム開発についての報告書作成、全道の学校や
公立青少年教育施設等への発信
■「高等学校の宿泊研修の現状調査」
・ 近年宿泊研修の内容が変化してきている高等学校について、宿泊研修の
・
現状調査を行った。
平成23年度、交流の家を利用して宿泊研修を行った高等学校を対象に
行った。
(4月を第1希望月とする高等学校の校数についてのみ、推移を
調べるため平成20年度から23年度にかけて調査した。)
・ 交流の家を利用して宿泊研修を行った高等学校の「希望調書」
「研修プロ
グラム」「しおり」を分析した。
1
はじめに
今日、情報化の進展など社会の急速な変化の中で、青少年の人間関係の希薄さや他人に共感して思いやる
心の弱さなどが指摘されており、それがいじめや暴力行為などの問題行動や不登校などの要因と考えられて
いる。特に、高等学校においては不登校や中途退学者の約半数を1年生が占めているという、いわゆる「高
1クライシス」の未然防止が目指されている。これに対処するために人間関係を形成する力や自己表現力、
他者への思いやり、正義感、連帯感や協力心などを育む教育活動が求められている。
宿泊研修実施希望時期
近年、当交流の家を利用して宿泊研修を行う場合、以前よ
り早い時期、年度初めの4月、5月に実施を希望する高等学
校が増えてきている。特に4月に希望する高等学校の増加が
著しい。
このことは、人間関係づくりや学級集団づくり、学校生活
ガイダンスなどの学校生活の基礎を、入学後の早い時期に行
っていきたいという高等学校の思いの現れと考えられる。以
下、平成23年度に当交流の家で宿泊研修を行った高等学校
の、宿泊研修のねらいや活動内容から考察していく。
4月を第1希望月とする高等学校
25
20
15
10
5
0
H20
H21
H20~23
H23
4月を第1希望月とする高等学校
宿泊研修のねらい
6・7月(%)
70
70
60
60
60
50
50
50
40
40
40
30
30
30
20
20
20
10
10
10
0
0
0
す
自
然
を
人
間
関
係
協
力
そ
の
人
間
関
係
4・5月
6・7月
人
間
関
係
づ
協
くり
力
す
る
大
切
さ
自
生
然
活
を
規
理
律
解
・愛
す
る
心
80
70
他
80
づ
くり
る
大
切
理
さ
解
・愛
す
る
心
生
活
規
律
自
進
主
ん
自
で
立
取
り
組
む
態
度
心
将
身
来
鍛
・進
錬
路
の
見
通
し
90
80
他
100
90
心
身
鍛
錬
100
90
づ
くり
生
活
規
協
律
力
す
る
大
切
さ
自
将
主
来
自
・進
立
路
の
進
見
ん
通
で
し
取
り
自
組
然
む
を
態
理
度
解
・愛
す
る
心
100
他
8月以降(%)
そ
の
4・5月(%)
そ
の
3
H22
自
主
自
立
心
将
身
来
鍛
・進
錬
路
進
の
ん
見
で
通
取
し
り
組
む
態
度
2
8月以降
宿泊研修のねらいとして40%以上の高等学校があげたものを見ていくと、4・5月実施の宿泊研修では
「人間関係づくり」「生活規律」、6・7月では「人間関係づくり」「協力する大切さ」「自然を理解・愛する
心」、8月以降では「人間関係づくり」「協力する大切さ」「生活規律」「自然を理解・愛する心」「自主自立」
「心身鍛錬」といったねらいがあげられている。
いずれの時期実施の宿泊研修でも、
「人間関係づくり」が1位を占めており、宿泊研修という学校を出た場
所での集団宿泊活動において特に身につけさせたい力であるといえる。
4・5月の宿泊研修では「生活規律」が2位になっており、年度初めのうちにしっかりとした生活規律を
身につけさせ、スムーズな高校生活を送れるようにしたいためと思われる。
6・7月、8月以降では「自然を理解・愛する心」をねらいとしてあげる高等学校が多く、大雪特有の自
然を生かした登山やハイキングなど普段体験しがたい自然体験を大きな目的としているといえる。また、
「協
力する大切さ」
「生活規律」をあげる高等学校も多く、登山やハイキングなどを中心とした集団宿泊活動の中
ではぐくむことができる力としてねらいにあげていると思われる。
プログラムと活動時間
6・7月(%)
4・5月(%)
8月以降(%)
40
35
35
35
30
30
30
25
25
25
20
20
20
15
15
15
10
10
10
5
5
5
0
0
0
4・5月
登
山
ー
ム
ル
ー
ム
登
山
・ハ
イ
キ
ム
ル
ホ
ー
6・7月
・ハ
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45
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講
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つ
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の
他
45
ホ
ー
4
8月以降
4・5月の宿泊研修では、
「スポーツ」
「学習」
「オリエンテーション」が上位3位を占めているが、他の活
動に比べて突出しているわけではなく、特に中心的な活動として時間が確保されているわけではない。
6・7月と8月以降では、「登山・ハイキング」の時間が圧倒的で、「登山・ハイキング」をメインの活動
に据えた集団宿泊活動を展開し、その中で生徒を育んでいこうとする意図が明確に見える。また、8月以降
では「スポーツ」もかなりの割合を占めており、この時期多くあげられている「心身鍛錬」をねらいとした
ものと考えられる。
5
今年度のまとめとして
近年高等学校は、学校として早い時機に宿泊研修を行いたいという傾向が見られるようになってきている。
また、ねらいとしては、時期に関わらず人間関係づくり・学級づくりを核として展開していきたいことが伺
われる。6月以降は野外での活動が可能なことから、大雪のメインプロである登山やハイキングを中核にね
らいに迫っていこうとする姿がうかがわれるが、4・5月については、とにかく早い時期にという希望と裏
腹に、核となるプログラムが見当たらないようにも思える。当交流の家にも人間関係づくりをねらいとした
コミュニケーショントレーニングの指導が依頼されるが、他のプログラムと関連付けて展開される組み立て
にはいたっていないように思われる。
概ね2泊3日の日程の中で、年度当初に行い、以後の人間関係や学級集団づくりに効果をあげるプログラ
ムの開発や既存のプログラムを含めそれらを組み合わせることにより、大きな成果が期待できる組み立てな
どについて検討することが必要である。次年度の「宿泊研修に関するプログラム開発」の取組として推進し
ていく。
次年度、高等学校へのアンケート調査を実施することで、青少年教育施設で
の宿泊研修に期待する教育効果やそのための活動、そして宿泊研修の企画・
運営における課題を把握し、分析を行う。これをもとに高等学校宿泊研修に
関するモデルプログラム案を作成していく。これらの調査、モデルプログラ
ム開発について報告書を作成し、全道の学校や公立青少年教育施設等に発信
し、普及を図る。