学術IDとライフログ連携管理 2013年の実証実験から ~ビックデーター時代のIDフェデレーションとIDコモンズ~ ITエンジニアリング事業本部 エンタープライズ第一部 営業第五課(学術・公共担当) ライフログが、必要となったひとつの背景 ~ 学生見守りと保護者への情報提供 ~ Copyright© SCSK Corporation -1- 糸魚川-静岡断層帯の予想震度 右図は糸魚川−静岡構造 線における震度予想(この ような予想が構造線や断 層ごとにされている) 糸魚川−静岡構造線にて M8.0の地震が発生した場 合、松本市は市街地ほぼ 全域で震度7が予想されて いる。 ■糸魚川−静岡構造線(中部)の地震計測震度 http://www.pref.nagano.lg.jp/kikikan/bosai/jishink/hp/frm1_0.htm Copyright© SCSK Corporation -2- 社会的背景の視点 1.学生見守り(安心安全の学生生活) ・下宿する子の見守りを可視化 イライラ ・使い慣れたスマホやFacebookのIDで利用 2. 父兄への大学からのサービス(国内外) ・海外からの留学生の父兄に対する、学生の安否や履修状況の可視化 ・学務・教務システムとの連携により、履修情報やポートフォリオを提供 3. メンタルケアー ・スマホなどの様々なデバイスからinputを増やすことにより学生の情緒(イライラ)を可視化。 退学者などを増やさない実施対策 4. ライフログ(ビックデーター) ・バス、鉄道会社等の公共交通機関のマーケティング(どの路線を拡充するか) ・商工会等、地域連携によるマーケティング(学生向け13時以降ランチディスカウント) ・生協との重複コスト削減(寒い日に何が売れるのかなど) Copyright© SCSK Corporation -3- 大学側の視点(課題や悩み) 1. 各大学は、学生の父兄から安否確認情報を参照したいなどとする要望に、 父兄のID管理は高コスト。⇒ 学情の負荷・コスト増大。 しかしながら卒業生を囲い込み就活などにも生かすべく管理したい。 2. 対処方法として、 Public cloud ID (Facebook,GoogleApps,Microsoft,Twitter等)の IDを活用することによりIDマネージメントそのものからは開放されるが、IDを紐付ける Federateに関するライセンスコストや運用コストが発生する。 ⇒ 父兄からライセンスコストを回収できたとしても運用から逃れられない。 3. 大学はID Federateのライセンスコストや運用をアウトソースしたいが、安心して アウトソースできるサービス提供先が無い。 ⇒ 学生の父兄への安否確認情報参照サービス提供に踏込みにくい 4.海外からの留学生にも、日本人学生と同じレベルの情報を伝え且つ 祖国の家族にも安心していただける安否情報を提供できる可能性を探りたい。 Copyright© SCSK Corporation -4- 大学と学生数 出典【学校数:全国大学一覧、在学者数:学校基本調査】 文科省ホームページからの抜粋 学校数 (平成25年5月1日現在) 在学者数 (平成25年5月1日現在) Copyright© SCSK Corporation 国立 公立 私立 計 公立の割合 86校 83校 601校 770校 10.8% 614,785人 146,159人 2,107,984人 2,868,928人 5.1% -5- 日本の平均年齢推移 出典【国立社会保障・人口問題研究所】 http://www.ipss.go.jp/index.aspからの抜粋 表2-6 人口の年齢構造に関する指標:1884~2012年 人口割合(%) 年次 0~14歳 1884 1888 1898 1908 1920 1930 1940 1947 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2011 2012 31.6 33.7 32.8 34.2 36.5 36.6 36.7 35.3 35.4 33.4 30.0 25.6 23.9 24.3 23.5 21.5 18.2 16.0 14.6 13.8 13.1 13.1 13.0 15~64歳 62.7 60.8 61.7 60.5 58.3 58.7 58.5 59.9 59.7 61.3 64.2 68.1 69.0 67.7 67.4 68.2 69.7 69.5 68.1 66.1 63.8 63.6 62.9 65歳以上 5.7 5.5 5.5 5.3 5.3 4.8 4.8 4.8 4.9 5.3 5.7 6.3 7.1 7.9 9.1 10.3 12.1 14.6 17.4 20.2 23.0 23.3 24.1 平均年齢 (歳) 従属人口指数 中位数年齢 (歳) 28.9 28.2 28.0 27.7 26.7 26.3 26.6 26.6 26.6 27.6 29.1 30.4 31.5 32.5 33.9 35.7 37.6 39.6 41.4 43.3 45.0 45.3 45.6 総 数 21.0 24.5 23.9 24.1 22.2 21.8 21.9 22.1 22.3 23.7 25.6 27.5 29.1 30.6 32.5 35.2 37.7 39.7 41.5 43.3 45.0 45.3 45.6 59.6 64.5 62.1 65.2 71.6 70.5 70.9 66.9 67.5 63.1 55.7 46.8 44.9 47.6 48.4 46.7 43.5 43.9 46.9 51.3 56.7 57.1 59.0 年少人口 50.5 55.5 53.2 56.5 62.6 62.4 62.7 58.9 59.3 54.4 46.8 37.6 34.7 35.9 34.9 31.6 26.2 23.0 21.4 20.8 20.6 20.5 20.6 老年人口 9.1 9.0 8.9 8.7 9.0 8.1 8.2 8.0 8.3 8.7 8.9 9.2 10.2 11.7 13.5 15.1 17.3 20.9 25.5 30.5 36.1 36.6 38.4 老年化 指数 18.1 16.3 16.7 15.3 14.4 13.0 13.1 13.6 14.0 15.9 19.1 24.6 29.5 32.6 38.7 47.9 66.2 91.2 119.1 146.5 175.1 178.1 186.1 表2-5の人口に対応する。年齢不詳人口を年齢別に按分した人口による。 年少(従属)人口指数は0~14歳人口の15~64歳人口に対する比率,老年 (従属)人口指数は65歳以上人口の同じく15~64歳人口に対する比率,従属人口指数(総数)はそれらの和である。また,老年化指数は65歳以上人口の0~14歳人口に対する比率で,各指数とも,それぞれ分母人口100について。 なお,中位数年齢とは人口を年齢順に並べて数え,ちょうどまん中にあたる人の年齢である。平均年齢および中位数年齢は,各歳別人口に基づき算定した。 Copyright© SCSK Corporation -6- 日本の人口分布(1960年) 出典【国立社会保障・人口問題研究所】 http://www.ipss.go.jp/index.aspからの抜粋 Copyright© SCSK Corporation -7- 日本の人口分布(2010年) 出典【国立社会保障・人口問題研究所】 http://www.ipss.go.jp/index.aspからの抜粋 Copyright© SCSK Corporation -8- 日本の人口分布(2005年10月解説入り) 出典【国立社会保障・人口問題研究所】 http://www.ipss.go.jp/index.aspからの抜粋 Copyright© SCSK Corporation -9- 日本の人口分布(2060年見込) 出典【国立社会保障・人口問題研究所】 http://www.ipss.go.jp/index.aspからの抜粋 Copyright© SCSK Corporation - 10 - 学生の認証と、保護者の認証 ~ 大学側のニーズの視点から ~ Copyright© SCSK Corporation - 11 - 安否確認システムとID拡張の着想点 ・家族等が自分の持つソーシャルサービスのIDを使って セキュアに子供の学生のライフログ(日常の活動)を 閲覧できるサービス) ・閲覧権限を付与するのは情報を開示する側が ② 決める 外部利用者 の 家族など チャレンジ領域 外部利用者のIDを管理せずに 認証システムが利用できる ① 外部利用者 Ping (乗車顧客の家族など) Federate ⑦ ポータルサイト 安否確認システム 学務・教務システ ム等 ③ SAML ④ DB チャレンジ領域 安否確認システム (Shibboleth-SP) ⑦ Copyright© SCSK Corporation - 12 - ⑤ 乗車利用顧客 本人 事例:信州大学 安否確認システム画面仕様 安否確認表示(災害日登録時) 災害等が発生した場合 教職員ユーザは「災害発生日」タブをクリック して災害日登録を行う こ の 行 だ け で は 安 否 は 確 認 で き な い Copyright© SCSK Corporation 災害日として登録された 日は網掛け表示される - 13 - 事例:信州大学 安否確認システム画面仕様 安否確認表示(災害日登録時) 災害等が発生した場合 教職員ユーザは「災害発生日」タブをクリック して災害日登録を行う 災害日として登録された 日は網掛け表示される Copyright© SCSK Corporation - 14 - ライフログのイメージ ~ 関係するシステム と今後のチャレンジ~ Copyright© SCSK Corporation - 15 - データ連携イメージ図(拡張の可能性を図式化) 学内ポータル拡張 入退室管理 システム ポートフォリ オシステム 就活強化 安否・見守り システム 認証アプライアンス SSO化ソリューション DB構築 MySQL Jboss TomCat DB最適化 Web連携 AWS アマゾン netX DC インフラ インフラ 大型ファイアー ウォール セキュリティ強化 双方向遠隔授業 授業質向上 Copyright© SCSK Corporation 大規模 認証スイッチ 大型 ストレージ リポジトリ サーバー Email拡張 Gapps office365 - 16 - アラクサラ アプリシア 「学生見守りサービス」システム構成図(今後の連携想定を含む) システム利用ユーザ 商用サービス (生協、バス会社など) 学生/教職員 ユーザ 履歴 (ID、資格など) (物品購入など) 認 証 サ ー バ へ ロ グ イ ン 大学 学生ID 学生ID 学生 教職員ID ライフログ DB ライフログ Copyright© SCSK Corporation ライフログデータ を取得 認証 LDAP EC2 学生ID 学生ID 学生 外部利用者 (学生の親) IdP My SQL 外部認証 連携 サービス 外部サービスへ ログイン EC2 SAML Web My SQL SAML EC2 ユーザ 属性を取得 ①認証システム (Shibboleth-IdP) - 17 - ②安否確認システム (Shibboleth-SP) 17 ライフログと認証、認可IDデータ連携拡張想定イメージ図 リアル店舗 学食 購買店舗 与 公共交通 ID ・ID/Pass・シングルサインオン 学 ・学生証作成コスト削減 学 ・ID管理のアウトソース 生学学 生 学 生 ID ID 生生学 ID 生 ID 元帳 ID DB ID 学生・学生証 大学 学生・学生証 ・学割! ・ポイント 貯まる? 学認加盟大学の ID確認・認証 ID 信 履 ID歴 小 売 連 携 ライフログ確認 ・学生見守り ・安否確認 ・子供の管理監視 AWS 安否確認 ポータル ID/Pass 総合学割 ポータル 学生・学生証 Copyright© SCSK Corporation 与 信 ID - 18 - ¥ 学生 ライフログ 学生の親 ・家族 企業の応用例 ~ 起業ニーズの視点 ~ Copyright© SCSK Corporation - 19 - ライフログと認証、データー連携イメージ図 与信 ID 某 鉄道 企業 提案 済 資料 データ提供 元帳DB Idp ・ポイント 貯まる 乗車 利用者 Copyright© SCSK Corporation 企業 ID 連携 リアル店舗 駅買店 改札内外 乗車 降車 購買履歴 データの 安否利用 政府公的IDを利用し た裏書が良いのか? ポータルへの 入口を第三者認証 SAML2.0 ・お買い物も安心! ・しかもポイント割 総合 ポータル ID/Pass 安否確認 ポータル ID/Pass - 20 - 履歴 S P デ ー タ の 授 受 データ 確認 ・安否確認 ・家族行動確認 ¥ 顧客 Life log 家族や知人 • 1.「乗客見守りサービス」の特長: • ① 家族等が安否確認情報を参照する際に機能として求められる不特定多数のID管理業務 から開放される。 • ② Public cloud ID (Facebook,GoogleApps,Microsoft,Twitter等)のIDを活用できる。 • ③ 乗客が通常使い慣れた Public cloud ID で「乗客見守りサービス」にアクセスできる 付加価値サービスを提供できる。 Copyright© SCSK Corporation - 21 - 自治体への応用例の提案 ~ 自治体ニーズの視点 ~ Copyright© SCSK Corporation - 22 - 補足)紐付けおよび本人確認方法(案) 住民ID SNSアカウント 本人 他人 Copyright© SCSK Corporation 塩尻IDと同一権限を 住民IDと同一権限を 与えるのではなく、 与えるのではなく、 基本的にPublicCloud 基本的にPublicCloud 側からは参照のみと 側からは参照のみと するのが望ましいと するのが望ましい 判断 本人が自ら住民 本人が自らSNS IDに対して、 アカウントに紐 SNSアカウント づける を紐づける 紐づけたいSP側 で独自に本人に 許諾を得る - 23 - 信州大学のシステム事例 ~ ライフログに活用を視野に入れたポイント ~ Copyright© SCSK Corporation - 24 - 事例:信州大学 画面仕様 (1/7) 2014/04稼動 ログイン 学認IDとパスワードを入力して安否確認 システムにログインする Copyright© SCSK Corporation - 25 - 25 信州大学 画面仕様 (2/7) 教職員メニュー 教職員ユーザはログインに成功すると教職員用の メニューが表示される 学生の安否確認を行うときは「学生検索」タブを クリックする Copyright© SCSK Corporation - 26 - 26 信州大学 画面仕様 (3/7) 学生検索 教職員に紐付けられた学生の一覧が表示される 安否確認したい学生の名前リンクをクリックする Copyright© SCSK Corporation - 27 - 27 信州大学 画面仕様 (4/7) 安否確認(ライフログ)表示 選択した学生の安否(ライフログ)が一週間単位で表示される ライフログが発生した日はリンクが表示される ライフログの詳細を確認する場合にはリンクをクリックする Copyright© SCSK Corporation - 28 - 28 信州大学 画面仕様 (5/7) 安否確認詳細表示 ライフログの詳細情報を表示する Copyright© SCSK Corporation - 29 - 29 信州大学 画面仕様 (6/7) 安否確認表示(災害日登録時) 災害等が発生した場合 教職員ユーザは「災害発生日」タブをクリックして 災害日登録を行う 災害日として登録された日 は網掛け表示される Copyright© SCSK Corporation - 30 - 30 信州大学 画面仕様 (7/7) 災害日登録 災害名称と発生日を入力する Copyright© SCSK Corporation - 31 - 31 まとめと今後 パブリッククラウドはユーザがなにも考えなくても(設計しなくと も)BCP/DR や HA が担保されるものが良い [ただし金融機関なみの機能・性能は求めないことが条件] サービス内容にふさわしい形態・ポリシーを探る その他、今後リリース予定のパブリッククラウド • 事務情報共有システム(Google Apps) • 学務系システム(DCにてプライベート運用後にパブリックへ) お願い 学認を使ったSPを構築してSaaSを展開する際は、大学の業務 (研究・教育含む)としてやっているものを是非対象に! 出典:信州大学 鈴木副センター長殿講演資料から ライフログについて ライフログとそれを利用したアプリケーションやサービスには、 統合認証が非常に重要(統合IDの観点で学認との相性は良い) ライフログは多ければ多いほど(詳細であればあるほど)有効か? • プライバシーへの配慮や、安否確認では許されても通常のメン タルケアの観点から許されない項目が存在する • 災害時の安否確認であっても不要な詳細項目がある • 平常時に収集するライフログには、より制限がある • 学生のライフログを閲覧して良い者と閲覧条件を整備する必要 がある(被閲覧情報の開示も必要) • 認証情報だけでなく、グループ情報などの付帯情報も重要 こらを考慮しながら学生のライフログ情報をベースとした安心・ 安全を実現するシステムを順次整備していく 出典:信州大学 鈴木副センター長殿講演資料から 今後の展開と、ICTSFCの活動 ~ ライフログのビックデーター活用 ~ Copyright© SCSK Corporation - 34 - ICTSFCコンソーシアムの取組み • 1.「学生見守りサービス」の特長: • ① 大学は、父兄が安否確認情報を参照する際に機能として求められる父兄のID管理業務 から開放される。 • ② Public cloud ID (Facebook,GoogleApps,Microsoft,Twitter等)のIDを活用できる。 • ③ 父兄が通常使い慣れた Public cloud ID で「学生見守りサービス」にアクセスできる付加 価値サービスを大学が提供できる。 • 2.コンソーシアムで取組み中の案件例: • ① 信州大学:「学生見守りシステム」 12年度実証実験済み、2014年4月本稼動 • ② 長野県某自治体:発災時における住民安否確認サービス • ③ お薬手帳:家族などによる薬剤受け取り確認システム • ④ 中野区IDフェデレーション:商店街等と連携した学割システム • ⑤ 大崎町おこし:商工会等と連携した住民ポイントサービス • ⑥ 私鉄会社:利用者の安否確認サービス ※ 上記、引き合いあり次年度構築に向け、対応中 Copyright© SCSK Corporation - 35 - ご検討のほど、お願いいたします。 本件のお問い合わせ先 SCSK ITエンジニアリング事業本部 エンタープライズ第一部 営業第五課(学術・公共担当) 上野 恭三 吉田 柳太郎 まで、 [email protected] [email protected] Tel:03-5859-3457 Copyright© SCSK Corporation - 36 -
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