企業リストラの動向 2012年11月6日∼12月2日 NPOかながわ総研 事 項 有休消化 正社員 2割どまり 内 容 日 付 出 所 業 種 企業名 年次有給休暇を概ね消化できている正社員は2割にとどまることが、連合総研の調査で分 11月6日 日経 かった。契約社員やパートなどの非正規社員では約4割だった。連合総研は「正社員に比 べて女性の比率が高いことが影響しているのでは」と話している。2011年度に有給休暇を 付与されたと答えた約1600人のうち「すべて取得」「おおよそ取得」と回答したのは、正社員 では22.7%、非正規社員では42.1%だった。 残業最長は1369 時間 14人が1千 時間超 11月7日 神奈川 公務 相模原市 連合神奈川が決 起集会 11月7日 神奈川 6日、秋季総決起集会を横浜市中区の横浜公園で開き、「働くことを軸とする安心社会」の 実現をアピールした。野村会長はあいさつで政治情勢に言及し、「勤労者、生活者の目線 で政治改革をなしえた。批判はあるが、これまでできなかった多くのことを実現したことを評 価したい」と述べ、引き続き民主党を支えていく姿勢を強調した。会場には民主党県連所属 の国会議員も出席。約2千人が参加。 国家公務員の昇 給停止 労組反発 で先送りへ 11月7日 神奈川 公務 神奈川フィル解雇 不当 県労委に救 済申し立て 11月9日 赤旗 希望退職者、昨年 の倍ペース 11月9日 朝日 神奈川県公務公共一般労組は、神奈川フィルファーモ二―管弦楽団分会の組合員でコント ラバス奏者の杉本正さん(54)、布施木憲次さん(57)の解雇撤回などを求めて、県労働委員 会に救済申し立てを行った。申立書は、楽団は、給与を中心に労働条件改善を求める分会 を強く嫌っており、分会への敵視姿勢「(2氏を)神奈川フィルから排除したいとの動機につな がっている」と指摘している。 上場企業が今年これまでに募った希望退職の人数は1万6779人で、既に昨年のほぼ倍に なっている(東京商工リサーチ)。シャープなど電機大手のリストラの影響が大きい。リーマン ショックが影響した09年の2万2950人に迫る可能性もある。今月7日までの公表分をまとめ た。募集人数でわからない場合は応募人数で集計した。昨年は58社で8623人だったが、今 年は57社で1.9倍になっている。業種別で最も多かったのは電機の17社だった。最も人数が 多かった企業は半導体大手ルネサスエレクトロニクスの5千人(応募は7446人)。2393人が 応募したNEC、2千人を募集しているシャープが続いた。募集を公表したのに実施状況が 明らかでない企業や、非上場の企業は原則として含めていない。そのため[実際の募集人 数はもっと多い可能性が強い」(担当者)。 安全・労働条件守 ろう 私鉄[連帯す る会」が全国交流 集会 11月10日 赤旗 鉄道やバスの労働者でつくる私鉄「連帯する会」は、三重県鳥羽市で全国交流集会を開 き、250人が参加した。挨拶した小林敏夫代表世話人は、交通安全問題について、「関越自 動車道バス事故の根本原因は規制緩和だ。利用者、労働者の安全を守ろう」と訴えた。ま た、「組合の特定政党支持をやめてほしい」、「原発ゼロを掲げてほしい」との労働者の声に 応え、「組合と今後も対話していく」と強調した。集会では各職場の実態が交流され、経営 危機をあおった人員削減、労働条件改悪による安全切り捨ての事態が告発された。近鉄 の代表は[春闘アンケートで、青年から時間外手当なしで生活できる賃金にしてほしいと要 望が上がった。組合大会でビラを配布し、組合執行部とも懇談している」と語った。 職場で転倒事故 増える 11月14日 日経 職場で転倒する事故が徐々に増えている。かつては建設現場などで目立った転落事故な どが減少する一方で、2005年に労働災害のトップになり、全体の2割を占めるまでに。背景 には小売業や社会福祉などのサービス業が増えた産業構造の変化があるが、この分野に はパートなど非正規雇用者が多く、安全教育が浸透しにくい事情もあるとみられる。 女性の非正規雇 用者 数・率とも 過去最大に 11月14日 赤旗 総務省の労働力調査詳細集計速報。女性の非正規雇用者数と雇用者全体に占める割合 が2002年の調査開始以来最も高くなった。7∼9月の女性の非正規雇用者数は1266万人 で、雇用者全体に占める割合は55.2%。これまで最も女性の非正規雇用数が多かったの は10年10∼12月期の1256万人。割合が最も高かったのは11年10∼12月期の54.9%だっ た。 非正社員の待遇 改善へ連合新組 織 11月14日 朝日 2013年春闘で、全構成組織が参加して非正社員の待遇改善に取り組む組織を立ち上げ る。正社員化のルール整備や有期契約から無期契約への転換のほか、昇給ルールの明 確化や一時金支給も求める。 国 相模原市役所で2011年度に最も残業時間が長かった職員は、年 間1369時間にも及んだ。時間外勤務の支給対象になる計3858人 のうち年間1千時間を超えた職員が14人おり、市職員課は「人件費 の縮減や職員の健康管理上課題がある。全庁的な対策を検討し ていかなければならない」とした。市によると、残業時間が最長に なったのは、市民協働推進課総括副主幹の41歳男性。4つの条例 制定に向け、関連資料や条例案の作成作業で事務分担が集中し たという。 政府は、来年1月から55歳以上の国家公務員の昇給停止を原則 停止するよう求めた本年度の人事院勧告の実施を先送りする方向 で調整に入った。国家公務員給与は、震災復興の財源を捻出する ため臨時特例法で今年4月から2年間は平均7.8%削減しており、 公務員労組が一層の待遇悪化に反発しているからだ。政府は11月 中旬にも給与関係閣僚会議で結論を出す方向。ただ、自民党は [勧告通り実施すべきだ」と主張し、議員立法で改正案を提出する 構えで、与野党協議は難航する可能性がある。人事院勧告を受 け、都道府県の人事委員会勧告も過半数が昇給制度の改正を勧 告しており、国が先送りを決めれば地方公務員にも影響が出そう だ。 企業リストラの動向 2012年11月6日∼12月2日 NPOかながわ総研 希望退職90人募 集 11月15日 日経 繊維製品 東京スタイ ル 人減らし、1万人 方針 11月16日 赤旗 電機 大卒初任給2年ぶ り減 11月16日 神奈川 2012年の大卒初任給が前年比1.2%減の19万9600円と、2年ぶりに減少した。高卒は0.9% 増の15万7900円だった。大卒を規模別にみると、従業員1千人以上の大企業が20万2200 円と2.5%減だったのに対し、10∼99人の小規模企業が19万6500円と3.7%増加。小規模企 業で増えたことについて、厚労省は「経済のグローバル化で、語学などが堪能な人材を確 保する必要性が生じているためではないか」と分析している。 日本精工 国内2 割減産 11月16日 日経 金属製品 日本精工 藤沢市 精神障害者 頼れ る戦力に 11月16日 朝日 障害があっても働くことを望む精神障害者は増えているが、働く障害者に占める割合は 4.3%にとどまる。厚労省の研究会は今夏、企業に対し、身体・知的に加えて精神障害者の 雇用を義務付けるべきだという報告書をまとめた。労働政策審議会でも法改正に向けた議 論が始まる。精神障害の場合、働き始めた後に定着できるかが課題だ。働き過ぎて症状が 悪化し、やめるケースが後を絶たない。厚労省によると、精神障害者の4割は6か月未満で 退職しているとのデータもある。精神障害者の就労意欲を理解している医師のなかから、 支援の動きも出てきた。大阪府のくすの木クリニックの田川精二さんら医師6人は07年、N PO法人「大阪精神障害者就労支援ネットワーク」を立ち上げた。施設内作業や掃除などを 毎日やることで生活リズムを整え、その後は企業での実習に移る。スタッフが医師と連携し ながらサポートする。これまで135人の医師と連携しながらサポートする。これまでに135人 の就職につなげた。 シャープ 相模 原・大和の地域下 請けは81社 11月20日 相模経 済 帝国データバンクの取引先実態調査。相模原と大和市内におけるシャープの下請け企業 (1次、2次)は、計81社あることがわかった。内訳は相模原が59、大和が22社だった。81社 の内訳をみると、相模原市は電子部品の卸売業が最多の5社あった。大和はソフトの受託 開発業が目立っていた。地域の下請け業者とも、製造業よりも非製造業の割合が多い。ま た、神奈川県内全体で、シャープの下請け企業は計745社。全国で東京、大阪に続き3番目 に多いという。「シャープは県内に製造拠点を持たないものの、取引する企業は多い。製造 業の割合は少ないが、今後の動向次第では、同社と取引関係がある地域企業にも影響を 及ぼすとみられる」(帝国データバンク横浜支店) 希望退職に2960 人 シャープ 11月21日 朝日 電機 シャープ 2年間で320億円 県職員給与を減 額 11月21日 神奈川 公務 神奈川県 勤労者世帯の月 収 12年間で5.4 万円減 11月21日 赤旗 本社:東京、従業員数約460人。TSIホールディング。90人程度の希 望退職を募集する。稼働率の低いベトナムの縫製工場を売却する ほか、盛岡市の縫製工場を閉鎖する。 パナソニック 合理化の一環として国内・海外で合計1万人を減らす方針。既に9 千人が退職若しくは手続き中で、残りは来年3月までに実施する。 海外の現地社員などが主な対象になる見込み。同社は11年度中 に約3万6千人を削減している。 今年度下期、発電設備や鉱山機械などに使う産業機械用ベアリン グ(軸受)の国内生産を前年同期比で2割削減する。欧州や中国の 景気減速で需要が減少していることに加え、円高水準が続き生産 を海外に移転していることが背景にある。減産は主力工場である 藤沢工場などが対象になる見通し。NTNも国内で工場の減産や人 員削減を進めるなど生産縮小が広がっている。 子会社を含めて今月募集した希望退職者数が、目標の1.5倍となる 2960人となった。会社への先行き不安が多数の応募につながった とみられる。希望退職者の人数増で、人件費の削減は計画の年 400億円より進み、資金繰りにとってはプラスだが、一方で中核人 材や技術が流出する懸念が大きくなった。 神奈川県は、2013年度から2年間で総額320億円を超す人件費を 削減すると発表した。県緊急財政対策の一環で、行政職員、警察 官、教職員のすべての給与カットを断行、下げ幅は過去最大とい う。15日に県職員労働組合連合協議会(県労連)と合意した。給与 の削減率は、行政職員の給料表で、グループリーダーなど6級相 当以下の職員が4%、課長級など7級相当以上が6%。いずれも 13年度から2年間実施し、本年度から実施している管理職手当の 10%削減も2年間延長する。削減幅はこれまで最大だった「6級相 当以下=3%」を上回る形。また、住宅手当(持ち家分)については、 本年度分で廃止が決まった。ただ、13年度は月額4500円、14年度 は同3千円の経過措置が取られる。 2人以上の世帯のうち勤労者世帯の勤め先からの月収は、2000年から11年までの12年間 に平均額で52万7818円から47万3115円へと5万4703円も下落している(総務省「家計調 査)。収入の高低順に第10分位から第1分位に分けた階級別にみると、最も月収が多い第 10分位は7%の下落にとどまっている。一方、第6分位で14%、第3分位で13%下落するな ど、いわゆる「中間層」での収入の下落が目立つ。第6分位では00年に51万9075円あった 月収が11年には44万7953円と、7万1122円も下がった。第3分位も37万8223円(11年)と4 万8998円もの下落。09年以降の3年間をみると、最も月収が少ない第1分位での下落が目 立つ。第1分位の月収は09年に22万7624円だった。しかし11年には21万2846円と1万4778 円も下落している。 企業リストラの動向 2012年11月6日∼12月2日 NPOかながわ総研 過労死認定の困 難訴え 家族の会 11月21日 神奈川 勤労感謝の日を前に[全国過労死を考える家族の会]が、厚労省と地方公務員災害補償 基金本部に要請文を提出した。衆院議員会館では、「過労死防止基本法制定を実現する 集い」が行われ、横浜市立中学教諭だった夫を亡くした工藤祥子さんもマイクを握った。[教 育委員会や校長も含め周囲は過労だったと証言しているのに、地方公務員災害補償基金 だけが認めない」。工藤さんの長女は「父が突然いなくなっただけでもつらいのに、5年間も こんな形でその死と向き合わなければいけない。母も体調を崩し、家族がなくなってしまうよ うで怖い」と涙ながらに訴えた。過労死弁護団によると、脳・心疾患と自殺と合わせた国内 の過労死は推計で年間1万∼2万人。11年からは遺族・弁護団などが国に抜本的な対策を 求め、過労死防止基本法制定を求めた運動を続けている。 生活保護 最多 213万人 11月22日 神奈川 全国で生活保護を受けている人が8月時点で213万1011人に上り、4か月連続で過去最多 を更新した。受給世帯は155万5003世帯で、こちらも過去最多を更新した。世帯別では65歳 以上の高齢者世帯は全体の4割を超える67万3,680世帯を占めた。傷病者世帯が29万 8643世帯、働ける世代を含む「その他の世帯」は28万5003世帯だった。高齢者世帯とその 他の世帯は増加傾向にある。 王子、国内3千人 削減 11月23日 日経 製紙 王子製紙 2016年3月末までに国内の全従業員の1割に当たる約2千人の削 減を柱とするリストラ策を明らかにした。印刷用紙などの工場閉鎖 も検討する。内需の縮小、円高による輸入紙の定着で国内市場が 厳しさが増すと判断、一段の構造改革に踏み込む。同時に東南ア ジアを中心とする成長地域へ経営資源を集中していく方針だ。 関電と九電の一 般社員 給与1割 削減へ 11月23日 朝日 電力 関西電力 九州電力 ともに一般社員の給与を1割程度減らす方向で検討している。関電 は、東京電力が管理職以外にも広げる予定の年俸制を、一般社員 に導入することも検討する。九電は、基本給や時間外の諸手当を 削減。一般社員の基本給に切り込むのは初めて。ただ、関電と九 電社員の平均年収はともに800万円。経産省は電気料金の認可に 当たり、社員1千人以上の大企業平均(596万円)並みに引き下げる よう求める方針だ。 指定管理施設の 実態調査 職員の 低賃金など議論 11月23日 赤旗 [指定管理者制度が官製ワーキングプアを生み出す一因になっている」−。静岡県熱海市 で開かれた第19回全国建設研究交流集会で、北海学園大学の川村雅則准教授が行った 特別報告により、その実態が明らかになった。市民団体「札幌市公契約条例の制定を求め る会」(代表・伊藤誠一弁護士)が札幌市の文化、福祉施設や公園などを管理・運営してい る民間団体(指定管理者)40団体を通じて行った調査で明らかになったもの。指定管理者 施設ではパートタイムや派遣など非正規職員が全体の約7割を占め、そのうち約6割が100 万円未満の年収(税込)。アンケートには[正社員と同じ内容の仕事をしていても認められな い」「代休も取りにくいため休めない」など、低賃金、劣悪な労働条件への切実な声が寄せ られた。 先進国の失業[構 造的」 IMF指摘 11月23日 日経 先進国が抱える失業の4分の1は経済構造と働き手の技能がかみ合わずに起きる「構造 的な失業」と試算している。IMFはこうした失業が労働力減少につながり、長期的な成長の 足かせになると懸念。税制優遇など積極的な就労促進策を取るよう各国に働きかけを強め る方針だ。IMFチームは先進国の失業問題は大部分が構造要因によるものと指摘。「労働 市場の弱さは根が深い」と警告。グローバル経済が回復しても(高失業率は)解消されない だろうとの悲観的な見方をしている。 東南アジア賃上げ の波 11月25日 日経 好調な個人消費と投資を追い風に経済成長が底堅い東南アジアで、賃金引き上げの波が 広がっている。インドネシアやタイの主要都市では政府が2013年の最低賃金を前年比で4 割引き上げる。購買力を高めて成長を維持する狙いだ。消費増の恩恵を得られる企業が 出てくる半面、最低賃金がインフレ率の10倍近く上昇することで事業の採算性や物価の制 御に混乱をもたらす可能性もある。 ルネサス買収最 終合意 追加削減 5千人 11月26日 日経 電機 製造業雇用147万 人減 08年以降 11月26日 赤旗 製造業の雇用者数がここ数年間で激減している。リーマンショック後の大企業による大量 の派遣切りで雇用者数が急激に落ち込んで以降、雇用が増えず減少傾向が続いている。 「回復段階でさえ、スペインで、そして日本でも雇用が引き続き悪化した」G20の労働・雇用 大臣会合に提出されたILOとOECDの共同報告書はこう指摘している。総務省の労働力調 査によると、2008年7月に1,111万人だった製造業の雇用者数は、12年9月には964万人ま で減少した。4年間で147万人も減少している。製造業の正規雇用者数は09年1∼3月期の 769万人から12年7∼9月期には704万人へ減少。一方、非正規雇用者数は同期間に197 万人から204万人へと増加している。 横浜に拠点集約 新横浜の本社は 閉鎖 11月27日 日経 電機 ルネサスエ 政府系ファンドの産業革新機構と製造業8社が買収する計画につ レクトロニク いて、ルネサス主要3社のNEC、日立製作所、三菱電機が受け入 ス れで革新機構と最終合意した。12月初旬に買収計画を発表。人員 削減の支援策についても合意した。削減する1千人のうち、三菱が 数百人を引き受ける。NEC、日立は引き受けない代わりに希望退 職者の募集などに必要な費用を約10億円ずつ負担する。 ニューフレア 半導体製造装置。横浜事業所(磯子区)に本社や生産拠点を集約 する。筆頭株主の東芝から隣にある工場施設を賃借する。JR新横 浜駅近くの本社と沼津事業所は閉鎖する。開発・製造と営業部門 を1カ所に集めて事業効率を高める。同社をめぐっては東芝が12 月中にも子会社化する方針だ。 企業リストラの動向 2012年11月6日∼12月2日 NPOかながわ総研 小企業の男性労 働者の年収 02年 から10年で50万 円超も減少 11月28日 赤旗 個人経営及び資本金2000万円未満の株式会社という中小・零細企業で、2002年からの10 年で男性労働者の年収が50万円以上も下がっている。国税庁の民間給与実態統計調査 から企業規模別の賃金推移を見た。1年間継続して勤務した労働者の場合、02年に個人経 営者企業に働く男性の年収は平均345万8000万円だった。しかし、11年には315万1000円 と30万7000円も低下している。また、資本金2000万円未満の株式会社に働く男性の平均 年収は02年の479万1000円から424万4000円と54万7000円の下落だった。男女合計でも個 人経営で14万4000円、資本金2000万円未満の株式会社で46万円の年収減となった。個人 経営と資本金2000万円未満の株式会社で働く労働者の合計は、全給与所得者数の3割弱 を占めている。 労働争議解決へ 総行動 本社・大 企業前で 11月28日 赤旗 全労連と東京地評は、労働争議の早期全面解決を求め、主に都内の本社前などをリレー して支援総行動を行った。不当判決が相次ぐ東京地裁、東京高裁前には約300人が集結。 「弱い者いじめをするな」「裁判官は良心を取り戻せ」などと抗議し、公正判決を求めた。富 士通、新国立劇場、資生堂、ゼンショー、NTT、いすず自動車など大企業を中心に各本社 前で宣伝。解雇や工場閉鎖、労働組合つぶし等の争議の全面解決を訴えた。日本IBMの 退職強要を合法と免罪した不当判決は、電機・情報産業の13万人リストラの引き金になっ ている。「司法は、大企業の横暴をエスカレートさせている。数々の不当判決を絶対許せま せん」。日本航空の解雇と闘う客室乗務員の内田妙子団長はこう語り、「安心して働くこと が当たり前の社会にしたい」と訴えた。JMIUの生熊茂委員長は「法律は社会の安定のた めにある。しかし、法の精神さえ捻じ曲げて財界・経営者の味方をするのは、すでに裁判で はない」と批判した。 富裕層に、より高 い税率を1000万 円ドル以上には 35% 11月28日 赤旗 米国の著名な投資家ウォーレンパフェット氏は米紙ニューヨークタイムスに寄稿し、ブッシュ 前政権から続く富裕層減税を打ち切って、富裕層にはより高い所得税率を課すべきだと提 案した。パフェット氏は高額所得上位400人の合計所得が今年、1兆7000億円(約139兆 4000億円)になっていると指摘。このグループの平均課税率が1992年の26.4%から2009年 は19.9%にまで下がり、一方で中間層を置き去りにしている」と述べている。年収100万∼ 1000万ドルの槽に30%、それを上回る層に富裕層には35%の所得税率を適用すべきだと 提案している。 最低賃金を廃止 維新公約 11月29日 日経 日本維新の会は、衆院選の政権公約の基本方針に「徹底した競争政策を実施する」を掲 げ、最低賃金制度の廃止を明記する。企業による解雇規制の緩和や法人税・所得税の減 税もあわせて盛り込み、規制緩和や競争による経済活性化を前面に出す。高齢者の医療 費の自己負担の引上げも前面に出す。 日航契約制客室 乗務員裁判 雇止 め容認の不当判 決 11月30日 赤旗 運輸 恣意的な雇用拒 否は違法 11月30日 赤旗 定年後の継続を恣意的に拒否されたJMIU津田電気計器支部(大阪・箕面市)の岡田書記 長(64)が地位確認を求めていた訴訟の上告審。最高裁第1小法廷は、解雇乱用法理を類 推適用して雇用関係の存続を認め、同社に雇用の継続と賃金支払いを命じた。継続雇用 の基準を満たす労働者は定年後も雇用継続を期待する合理的な理由があるとし、解雇法 理を類推適用。そのうえで、雇用関係が継続していると判断し、会社側の上告を棄却した。 求人倍率2ヵ月連 続減 12月1日 赤旗 10月の有効求人倍率は0.80倍と、前月に比べ0.01ポイント低下し、2か月連続で悪化した。 電機・情報大企業のリストラや輸出の大幅減少、7∼9月期のマイナス成長など、日本経済 の悪化が背景にあるとみられる。正社員の有効求人倍率は0.51倍と、前年同月より0.08ポ イント上昇したものの、求職者2人に対し1人分の求人しかない厳しい状況が依然として続 いている。10月の完全失業率は前月と同じ4.2倍。完全失業率を年齢別にみると、15∼24 歳の若年層は7.5%と前月比0.6ポイント上昇した。 抑うつは公務災害 厚労省が認定 12月1日 赤旗 公務 日本航空 旧社保庁 日本航空で退職強要を受けたうえ、雇止めにされた契約制客室乗 務員の職場復帰を求めた東京高裁判決。第一審の東京地裁判決 を維持し、退職強要が違法なものだとして会社側に損害賠償の支 払いを命じたものの、原告が退職強要を拒否したことで受けた不当 な雇止めを容認した。原告の日航キャビンクルーユニオン(CCU)に 加入する女性(28)は、2010年4月に契約2年目で雇止めに。客室 乗務員は契約社員も正社員と同じ航空法に基づく保安要員の資格 を持ち、3年目て正社員化されることが1995年の国会答弁で約束さ れていると強調。契約社員にも正社員と同様の解雇権濫用法理を 類推適用すべきだと主張したが、判決は[使用者に一定の合理的 な範囲の裁量を認めるのが相当」として、正社員より容易に雇止め が可能だとした。 仕事が原因による[抑うつ状態」で休職した職員を解雇するー。 2009年末の社会保険庁解体・民営化に伴う分限免職問題で、政 府・厚労省による不当な解雇が、またも明らかになった。香川県の 綾信貴さん(34)=全厚生闘争団=が、社保庁時代に[抑うつ状態]に なったのは「公務災害」によるものだと、厚労省が認定した。年金記 録問題への対応によるストレスと、異常な長時間労働のなかで精 神的に不安定、無気力状態になり医師から「抑うつ状態」と診断さ れ休職。病気休職中の09年2月に、厚労省への転任面接が行わ れ、D評価とされた。綾さんは「厚労省は「公務災害」と認めた以 上、不当解雇と認めて、分限免職そのものを早く取り消してほしい」 と語っている。
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