BD9876AEFJ : パワーマネジメント - Rohm

Datasheet
1chip FET 内蔵タイプスイッチングレギュレータ
フレキシブル降圧
スイッチングレギュレータ
パワーMOSFET 内蔵タイプ
BD9876AEFJ
●概要
BD9876AEFJ は出力 3.0A 42V 耐圧の整流用 Nch-FET
SW を内蔵しており、電流モード制御による高速負荷応
答や簡単な外部設定位相補償システムを有しており、広
い範囲の外付け定数にて小型の電源を簡単に作成する
ことが可能です。BD9876AEFJ は主に 2 次側電源用途
と し て 、 例 え ば 12V や 24V な ど の 固 定 電 源 か ら
1.2V/1.8V/3.3V/5V 等の降圧出力を作製することができ
ます。また、外部 CLK との同期機能を備えておりノイ
ズマネジメントを行うことが可能です。
●特長
■
■
■
■
■
■
■
200 mΩ Nch MOSFET 内蔵
出力電流 3A
発振周波数 300kHz
200kHz ~ 500kHz の範囲で同期可能
フィードバック電圧 1.0V±1.0%
ソフトスタート機能内蔵
過電流保護回路、低入力誤動作防止回路、
過熱保護回路内蔵
■ EN 端子による ON/OFF 制御
(スタンバイ電流 0μA Typ.)
■ HTSOP-J8 パッケージ
●重要特性
■ 入力電圧
■ 基準電圧精度 (Ta=25℃)
■ 出力最大電流
■ 動作温度範囲
■ 動作ジャンクション温度
●パッケージ
HTSOP-J8
7~42 [V]
±1.0[%]
3 [A] (Max.)
-40℃~105℃
-55℃~150℃
4.90mm x 6.00mm x 1.00mm
HTSOP-J8
●用途
■ 12V/24V ラインなどを持つ民生機器全般
●標準アプリケーション回路
Figure 1. 標準アプリケーション
○製品構造:シリコンモノリシック集積回路
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○耐放射線設計はしておりません。
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BD9876AEFJ
●端子配置図
8
7
6
5
裏面 PAD
1
2
3
4
Figure 2. 端子配置図(TOP VIEW)
●端子説明
Pin No.
Pin Name
Description
1
Lx
2
GND
3
VC
エラーアンプの出力端子
4
FB
出力電圧帰還端子
5
SYNC
外部 CLK 入力端子
6
EN
ON/OFF 制御端子
7
BST
ブートストラップ用コンデンサ接続端子
8
VCC
電源電圧端子
-
裏面 PAD
NMOSFET ソース端子
接地端子
放熱用 PAD です。放熱性を高めるため必ず GND に接続してください。
●ブロック図
ON/OFF
EN
VCC
TSD
UVLO
Reference
VREF
REG
Current Sense
AMP
shutdown
FB
1.0V
+
+
Error
AMP
Σ
BST
Current
Comparator
R Q
+
S
200mΩ
LX
Soft
Start
10Ω
Oscillator
300kHz
VC
VOUT
GND
SYNC
Figure 3.ブロック図
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●各ブロック動作説明
1.
Reference
エラーアンプ基準電圧を生成するブロックです。
基準電圧は 1.0V となっています。
2.
REG
ゲート駆動電圧生成および内部回路電源用 5V regulator です。
3.
OSC
動作周波数が 300kHz 固定のこぎり波発振回路です。
SYN 端子にパルス(Hi Level :2V 以上:Low Level:0.8V 以下の矩形波)を入力すると、パルス入力から 4 発目以降の
パルス立下りエッジに対して、LX の立ち上がりエッジが同期いたします。
(ただし、SYNC に対して、LX は約 400nsec 遅れます)
外部同期モード動作時、パルスが印加されなくなった場合、約 7µsec 後に自走モードに
切り替わります。
4.
Soft Start
DC/DC コンバータの出力電圧にソフトスタートをかけ、起動時の突入電流を防ぐ回路です。
ソフトスタート時間は IC 内部で設定しており、EN 端子を立ち上げてから 10msec 後に基準電圧が 1.0V に到達し、
出力電圧が設定電圧となります。
5.
ERROR AMP
出力信号を検出し、PWM 制御信号を出力する誤差増幅器です。
内部基準電圧は 1.0V に設定されています。
また本エラーアンプの出力(VC)端子 GND 間に位相補償素子として C,R を接続します。(p.15 参照)
6.
ICOMP
入力電圧に応じて出力電圧をコントロールする、電圧-パルス幅変換器です。
誤差増幅器出力電圧と、内部 SLOPE 波形に FET SW の電流に応じた電圧を加算した電圧を比較して出力パルスの幅を
制御し、ドライバへ出力します。
7.
Nch FET SW
DC/DC コンバータのコイル電流を切り換える内蔵整流 SW です。
42V 耐圧 200mΩSW を内蔵しております。
本 FET の電流定格は 3.5A となっておりますので DC 電流+コイルのリプル電流を含め 3.5A 以内で使用してください。
また、本 FET 保護のため、pulse-by-pulse の過電流保護回路を内蔵しています。
2 発連続で過電流を検出すると、約 13msec ラッチ停止いたします。ラッチ停止から 13msec 後に自動復帰します。
8.
UVLO
低電圧誤動作防止回路です。
電源電圧の立上がり時、および電源電圧低下時の内部回路の誤動作を防止します。
VCC 端子電圧および内部 REG 電圧をモニタしており、VCC 電圧が 6.4V 以下となると出力 FET を全て OFF とし
DC/DC コンバータ出力を OFF にして、ソフトスタート回路がリセットされます。
なお本スレッショルドは 200mV のヒステリシスを有しています。
9.
TSD
過熱保護(温度保護)回路です。
最大接合部温度(Tj=150℃)を超える異常な温度を検知すると、出力 FET を全て OFF とし DC/DC コンバータ出力を
OFF にします。温度が低下すると、ヒステリシスを持って自動復帰します。
10. EN
EN 端子(6pin)に印加する電圧で、IC の ON/OFF をコントロールできます。
2.0V 以上の電圧を印加すると ON、オープンもしくは 0.8V 印加以下の電圧を印加すると OFF となります。
端子には約 550kΩのプルダウン抵抗が内蔵されています。
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●絶対最大定格
項目
最大印加電源電圧
BST – GND 間
記号
定格
単位
VCC
45
V
VBST
50
V
⊿VBST
7
V
EN – GND 間
VEN
45
V
Lx – GND 間
VLx
45
V
FB – GND 間
VFB
7
V
BST – Lx 間
VC – GND 間
SYNC – GND 間
ハイサイド NchFET ドレイン電流
許容損失
動作温度範囲
保存温度範囲
ジャンクション温度
VC
7
V
SYNC
7
V
IDH
3.5
A
Pd
3.76(*1)
W
Topr
-40~+105
℃
Tstg
-55~+150
℃
Tjmax
150
℃
(*1)70×70×1.6t mm 4 層基板(銅箔面積:70mm×70mm)実装時。1℃上昇する度に 30.08mW 減ずる。(25℃以上)
●電気的特性 (特に指定のない限り Ta=25℃, VCC=24V, Vo=5V,EN=3V )
項目
記号
規格値
最小
標準
最大
単位
条件
【回路電流】
スタンバイ時回路電流
Ist
-
0
10
µA
VEN=0V
動作時回路電流
Icc
-
1
2
mA
FB=1.2V
【低電圧入力誤動作防止回路】
検出スレッショルド電圧
Vuv
6.1
6.4
6.7
V
Vuvhy
-
200
300
mV
発振周波数
Fosc
270
300
330
kHz
Max Duty Cycle
Dmax
85
91
97
%
VFB
0.990
1.000
1.010
V
IFB
AVEA
GEA
Tsoft
-1.0
700
110
7
0
7000
220
10
1.0
70000
440
13
µA
V/V
µA/V
ms
GCS
5
10
20
A/V
ハイサイド Nch FET ON 抵抗
RonH
-
200
340
mΩ
プリチャージ用 Nch FET ON 抵抗
RonL
-
10
17
Ω
過電流検出電流
Iocp
3.5
6
-
A
VENON
2.0
-
VCC
V
OFF VENOFF
REN
-0.3
2.7
-
5.5
0.8
11
V
µA
ヒステリシス幅
【発振器】
【エラーアンプ】
FB 端子スレッショルド電圧
FB 端子入力電流
DC ゲイン
相互コンダクタンス
ソフトスタート時間
VFB=0V
IVC=±10µA,VC=1.5V
【電流検出アンプ】
相互コンダクタンス
【出力部】
【CTL】
EN 端子スレッショルド電圧
EN 端子入力電流
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ON
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VEN=3V
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BD9876AEFJ
●電気的特性 (特に指定のない限り Ta=25℃, VCC=24V, Vo=5V,EN=3V )
項目
記号
規格値
最小
標準
最大
単位
条件
【SYNC】
SYNC
端子スレッショルド電圧
High
VSYNCH
2.0
-
5.5
V
Low
VSYNCL
RSYNC
tdelay
-0.3
6
200
-
12
400
0.8
24
600
V
µA
ns
SYNC 端子入力電流
LX 立ち上がり遅延時間
◎耐放射線設計はしておりません。
VSYNC=3V
●推奨動作範囲
動作条件(Ta=25℃)
項目
記号
電圧範囲
Min
Typ
Max
単位
電源電圧
VCC
7
-
42
V
出力電圧
VOUT
1.0(*2)
-
VCC×0.7
V
(*2) 最小パルス幅 typ.200 ns により制限されます
●外部 CLK 同期機能
BD9876AEFJ では SYNCpin に外部システムからの CLK 信号を入力することで同期動作をすることができます。
入
力 CLK 信号としては LOW レベルが 0.8V 以下、HI レベルが 2.0V 以上、H 区間と L 区間の幅は 100nsec 以上が必要です。SYNC
への入力パルスが 3 回入力後 SYNC 端子の立ち下がりエッジに LX 端子の立ち上がりが同期し、外部 CLK が STOP した場合、
7µsec 後に IC 内部の発振器による自走モードに切り替わります。また同期機能をご使用されない場合、SYNC 端子を GND へ
接続してご使用ください。
SYNC
Set the latch for
synchronization
SYNC_LATCH
400nsec
about
7µsec
Lx
Figure 4. 周波数同期機能タイミングチャート
●同期機能未使用時 SYNC 端子処理
同期機能をご使用されない場合、SYNC 端子は内部で抵抗プルダウンされておりますが、GND へ接続することを推奨いたし
ます。
SYNC
GND
Figure 5. 同期機能未使用時 SYNC 端子処理
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BD9876AEFJ
●ソフトスタート機能
BD9876AEFJ のソフトスタート時間は DC/DC の内部周波数により決定されています。
(自走モード 300kHz→typ10msec )EN を ON する際に、既に SYNC 端子に外部 CLK が入力されていた場合、ソフトスター
ト時間は SYNC 端子の発振周波数により下記の式で決定されます。
300
Tss
=
fosc_ex
× 10 [ms]
●過電流保護動作
BD9876AEFJ には FET を過電流破壊から防ぐ過電流保護回路が内蔵されています。
過電流保護回路は 2 周期連続で検出を行うと 13msec 間動作を停止しその後再起動します。
OCP threshold
VC
VC voltage discharged
by OCP latch
VC voltage rising by
output connect to GND
force the High side FET OFF
by detecting OCP current
(pulse by pulse protection)
Lx
output connect to GND
VOUT
OCP
set the OCP latch by detecting
the OCP current 2 times sequencially
OCP latch reset after 13 msec
(300kHz 4000 counts)
OCP_LATCH
Figure 6. 過電流保護動作タイミングチャート
●ソフトスタート中の OCP について
BD9876AEFJ では、ソフトスタート中 OCP 値を SS ノード電圧に応じリニアに変化させる回路を搭載しているため、EN=ON
直後は OCP 検出電流値が TYP の約半分の値(typ.3A)に設定されております。
0V
3A
SS
OCP _REF
6A
Figure 7. ノード電圧と OCP 基準電圧の関係
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BD9876AEFJ
●特性データ(参考データ)
(特に指定のない限り, Ta=25℃, VCC=24V, Vo=5V, EN=3V)
2
1
0.9
0.8
1.5
0.7
ICC[uA]
ICC[mA]
VCC=42V
0.6
VCC=36
V
VCC=24V
0.5
0.4
VCC=12V
0.3
1
Temp=105℃
Temp=25℃
0.5
0.2
0.1
Temp=‐40℃
0
0
-60 -40 -20
0
20
40
60
0
80 100 120
5
10
15
Temp[℃ ]
20
25
30
35
40
45
VCC[V]
Figure 8. スタンバイ電流温度特性
Figure 9. 回路電流入力電圧特性
2
8
7
UVLO threshold[V]
ICC[mA]
1.5
1
VCC=12V
VCC=24V
0.5
6
5
detect voltage
4
reset voltage
3
2
VCC=36V
1
VCC=42V
0
0
-60 -40 -20
0
20
40
60
80 100 120
-60 -40 -20
Temp[℃ ]
20
40
60
80 100 120
Temp[℃ ]
Figure 10. 回路電流温度特性
Figure 11. UVLO スレッショルド温度特性
350
100
340
90
330
80
320
70
MAXDUTY[%]
FREQUENCY[kHz]
0
310
300
290
280
60
50
40
30
270
20
260
10
0
250
-60 -40 -20
0
20
40
60
-60 -40 -20
80 100 120
Temp[℃ ]
20
40
60
80 100 120
Temp[℃ ]
Figure 12. 発振周波数温度特性
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0
Figure 13. Max Duty 温度特性
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BD9876AEFJ
1.010 1.010 1.008 1.008 VFB threshold[V]
VCC=36V
1.004 VFB threshold[V]
1.006 1.006 VCC=42V
1.002 1.000 0.998 0.996 VCC=24V
VCC=12V
0.994 1.004 1.002 1.000 0.998 0.996 Temp=‐40℃
Temp=25℃
Temp=105℃
0.994 0.992 0.992 0.990 0.990 -60 -40 -20
0
20
40
60
0
80 100 120
5
10
25
30
35
40
45
Figure 15. FB スレッショルド電圧入力電圧特性
16
14
Soft Start Time[ms]
VC terminal current[uA]
Figure 14. FB スレッショルド温度特性
Temp=105℃
Temp=25℃
Temp=‐40℃
12
10
8
6
VCC=12V
VCC=24V
4
VCC=36V
2
VCC=42V
0
0
0.5
1
1.5
2
-60 -40 -20
0
20
40
60
80 100 120
Temp[℃ ]
VFB[V]
Figure 17. ソフトスタート時間温度特性
Figure 16. FB 出力電流-FB 入力電圧特性
20
PRECHARGE FET RON [Ω]
300
HIGHSIDE FET RON [mΩ]
20
VCC[V]
Temp[℃ ]
60
50
40
30
20
10
0
‐10
‐20
‐30
‐40
‐50
‐60
15
250
200
150
100
50
15
10
5
0
0
-60 -40 -20
0
20
40
60
-60 -40 -20
80 100 120
20
40
60
80 100 120
Temp[℃ ]
Temp[℃ ]
Figure 19. Pre-charge FET ON 抵抗 温度特性
Figure 18. Nch 出力 FET ON 抵抗温度特性
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0
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BD9876AEFJ
10
9
OCP_detect_current[A]
8
VC to SW Current transconductance[A/V]
VCC=42V
VCC=36V
VCC=24V
7
6
5
4
VCC=12V
3
2
1
0
-60 -40 -20
0
20
40
60
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
-60 -40 -20
80 100 120
0
20
40
60
80 100 120
Temp[℃ ]
Temp[℃ ]
Figure 21. VC-SW 電流トランスコンダクタンス
温度特性
Figure 20. OCP 検出電流温度特性
2
EN Threshold[V]
1.5
1
0.5
0
-60 -40 -20
0
20
40
60
80 100 120
Temp[℃ ]
Figure 22. EN スレッショルド電圧温度特性
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BD9876AEFJ
●(標準アプリケーション特性データ(参考データ)Vout=5V)
Figure 23. 標準アプリケーション回路
●参考アプリケーションデータ (上記アプリケーションにて測定)
Transformation Efficiency η[%]
100
90
80
70
Phase
Phase
Gain
Gain
60
VCC=12V
50
VCC=24V
VCC=36V
40
30
VCC=42V
20
10
0
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
LOAD CURRENT[mA]
Figure 24. 電力変換効率
Figure 25. 周波数特性 (Io=0.5A)
Figure 28. 負荷応答特性
(Io=3.0A→0A)
Figure 27. 負荷応答特性
(Io=0A→3.0A)
EN:5V/div (DC)
LX:10V/div (DC
EN:5V/div (DC)
LX:10V/div (DC
IL:0.5A/div (DC)
VOUT:2V./div (DC)
IL:0.5A/div (DC)
VOUT:2V./div (DC)
Figure 29. 起動波形
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IOUT 0.2A/div
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Figure 26. 周波数特性(Io=3.0A)
Figure 30. 終了波形
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IOUT 0.2A/div
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BD9876AEFJ
●(標準アプリケーション特性データ(参考データ)Vout=3.3V)
Figure 31. 標準アプリケーション回路
Transformation Efficiency η[%]
●参考アプリケーションデータ (上記アプリケーションにて測定)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
VCC=7V
VCC=12V
VCC=24V
VCC=42V
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
LOAD CURRENT[mA]
Figure 32. 電力変換効率
Figure 33. 周波数特性 (Io=0.5A)
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Figure 34. 周波数特性(Io=3.0A)
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BD9876AEFJ
●(標準アプリケーション特性データ(参考データ)Vout=12V)
Figure 35. 標準アプリケーション回路
Transformation Efficiency η[%]
●参考アプリケーションデータ (上記アプリケーションにて測定)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
VCC=24V
VCC=36V
VCC=42V
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
LOAD CURRENT[mA]
Figure 36. 電力変換効率
Figure 37. 周波数特性 (Io=0.5A)
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Figure 38. 周波数特性(Io=3.0A)
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BD9876AEFJ
●(標準アプリケーション特性データ(参考データ)Vout=-12V[反転])
BD9876AEFJ は降圧型スイッチングレギュレータですが、下図の様な構成をすることで反転レギュレータを構築できます。
Figure 39. 標準アプリケーション回路
Transformation Efficiency η[%]
●参考アプリケーションデータ (上記アプリケーションにて測定)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
VCC=12V
0
VCC=24V
500
LOAD CURRENT[mA]
1000
Figure 40. 電力変換効率
Figure 42. 周波数特性(Io=1.0A)
Figure 41. 周波数特性 (Io=0.5A)
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●PCB レイアウトについて
良好な特性の電源回路を設計するためには基板レイアウトが非常に重要です。特に大電流のスイッチング、高スルーレート
のスイッチングノードは漏れ磁束、寄生容量等によって電源回路の性能を低下させるスイッチングノイズの原因となります。
これを低減するために VCC pin 直近に低 ESR のセラミックコンデンサをバイパスコンデンサとして配置してください。
またこのバイパスコンデンサ、キャッチダイオードのアノードのパターンによって生じるループには大電流が流れます。
そのためこの電流ループを最少になるようにパターン設計をする必要があります。
裏面のサーマルパッドは放熱性を高めるため IC の裏面で半田付けのうえ多数のサーマル VIA を打ち他層の GND 層に
接続してください。スイッチングノードの LX 端子は、寄生容量、パターンのインビーダンスを最少にするため、
キャッチダイオード、インダクタはできるだけ LX 端子の近くに配置してください。
Figure 43. 参考基板パターン
Figure 44. 基板パターン例
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●熱設計について
t
下記に 70mm×70mm×1.6mm 基板にて測定したパッケージパワーの熱軽減特性を示します。
Tj が 150℃を越えないよう十分マージンをとった設計をしてください。
実際の使用では実パターンにて放熱特性が優れていたり、他の熱源による温度上昇も考えられますので十分に検討ください。
4000
④3760mW
HTSOP-J8 Package 70mm×70mm×1.6mmt ガラスエポキシ基板実装時
①1層基板(銅箔面積 0mm×0mm)
②2層基板(銅箔面積 15mm×15mm)
③2層基板(銅箔面積 70mm×70mm)
④4層基板(銅箔面積 70mm×70mm)
POWER DISSIPATION - mW
3500
3000
2500
③2210mW
2000
1500
②1100mW
1000
①820mW
500
0
0
25
50
75
100
125
150
Ambient Temperature - ℃
Figure 45. 熱軽減特性
●消費電力について
以下の式は、連続導通モード動作でのデバイスの消費電力を見積もる方法を示しています。デバイスが非連続導通モード
で動作している場合は、これらの式を使用しないでください。IC 内部の各損失は以下の通りです。
1)
2)
3)
4)
2
導通損失:Pcon = IOUT × RonH × VOUT/VCC
スイッチング損失:Psw = 1.25 × 10–9 × VCC2 × IOUT × fsw
ゲート・チャージ損失:Pgc = 22.8 × 10–9 × fsw
非スイッチング動作時電流損失:Pq = 1.0 × 10–3 × VCC
ここで、IOUT = 出力電流(A)、RonH = ハイサイド MOSFET のオン抵抗(Ω)、VOUT = 出力電圧(V)、VCC = 入力
電圧(V)、
fsw = スイッチング周波数(Hz)です。
IC 内部損失(Pd)は上記損失の総和であり、以下の通りです。
Pd = Pcon + Psw + Pgc + Pq
この時ジャンクション温度は、下式の通りです。
Tj = Ta + θja × Pd
上記ジャンクション温度が最大値 Tj_max=150℃を超えないように十分マージンを持った熱設計を行ってください。
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●アプリケーション部品選定方法
(1) インダクタ
電流定格(下記電流値 Ipecac)を満たし、DCR(直流抵抗成分)が低く、
シールドタイプのものを推奨いたします。
インダクタの値はインダクタリプル電流に影響し、出力リプルの
原因となります。
このリプル電流は以下の式のようにコイルの L 値が大きいほど、
またスイッチング周波数が高いほど小さくすることができます。
Ipeak =Iout + ⊿IL/2 [A]
Vin-Vout
⊿IL=
×
L
ΔIL
(1)
Vout
1
Vin ×
f
[A]
Figure 46.インダクタ電流
(2)
(η:効率、⊿IL:出力リップル電流、f:スイッチング周波数)
インダクタリプル電流の設計値は、最大入力電流の 20%~50%程度を目安として設計を行ってください。
※コイルの定格を超える電流をコイルに流しますとコイルが磁気飽和を起こし、効率の低下や出力の発振を引き起こす
ことがあります。ピーク電流がコイルの定格電流を超えないよう十分なマージンを持って選定してください。
(2) 出力コンデンサ
出力に使用するコンデンサは出力リプルを軽減するため、ESR の低いセラミックコンデンサを推奨いたします。
また、コンデンサの定格は DC バイアス特性を考慮にいれたうえ、最大定格が出力電圧に対して十分マージンの
あるものを使用してください。
出力リプル電圧は次式より求まります。
1
Vpp=⊿IL×
+
⊿IL×RESR
[V]
・・・ (3)
2π×f×Co
許容リップル電圧内に収まるよう設定を行ってください。
(3) 出力電圧設定
ERROR AMP の内部基準電圧は 1.0V となっています。出力電圧は(4)式のように決定されます。
VOUT
ERROR AMP
R1
FB
(R1+R2)
Vo=
R2
×1.0 [V] ・・・ (4)
R2
VREF
1.0V
Figure 47. 電圧帰還抵抗設定方法
(4) ブーストコンデンサ
BST 端子-Lx 端子間に、ゲート駆動電圧生成 REG(5V)の出力容量として CBST=0.01µF(積層セラミックコンデンサ)
を接続してください。
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(5)ショットキー・ダイオード
選択するダイオードはアプリケーションの最大入力電圧を満足し、最大電流定格よりも大きいものを選択してくださ
い。また、ショットキー・ダイオードの Vf が大きい場合、IC との温度差が大きくなると温度勾配によって内部の寄生
素子の Vf とショットキー・ダイオードの Vf が逆転し、IC の誤動作を引き起こす可能性があります。選択するダイオ
ードはできる限り Vf の小さいものを使用し、IC との温度差が大きくならない様、可能な限り直近に配置してください。
BD9876AEFJ は下記のダイオードの使用を推奨します。
品番
RB050L-40
RB055L-30
VRM[V]
40
30
IO[A]
3
3
VF[V]
0.55
0.55
IR[mA]
1
3
(6) DC/DC コンバータ周波数特性の調整について
位相補償素子 C1、C2、R3 の役割(P.11 参考アプリケーション回路例参照)
ループの安定性と応答性は、エラーアンプの出力である VC 端子を通して制御されます。
安定性と応答性を決めるポールとゼロの組み合わせを、VC 端子に直列に接続されたコンデンサと抵抗との組み合わせ
で調整します。
電圧帰還ループの DC ゲインは、次の式によって計算できます。
Adc = Rl × Gcs × A EA ×
V FB
Vout
ここで、VFB はフィードバック電圧(1.0V)です。AEA は誤差増幅器の電圧ゲイン(typ:77dB)、Gcs は電流検出の
トランスコンダクタンス(typ:10A/V)で、そして Rl は出力負荷抵抗値です。
本 DC/DC の制御ループには、2 つの重要なポールがあります。
一つは、位相補償コンデンサ(C1)と誤差増幅器の出力抵抗とによって生じます。
もう一つは、出力コンデンサと負荷抵抗によって生じます。
これらのポールは、下記の周波数に現れます。
fp1 =
GEA
2π×C1×AEA
1
fp2 =
2π×COUT×Rl
ここで、GEA は誤差増幅器のトランスコンダクタンス(typ:220µA/V)です。
ここで、この制御ループでは、一つのゼロが重要となります。
位相補償コンデンサ C1 と位相補償抵抗 R3 によって生じるゼロで、下記の周波数に現れます。
1
fz 1 =
2 π × C1 × R3
また、もし出力コンデンサが大きい、かつその ESR(RESR)が大きい場合は、この制御ループでは、重要な別の
ゼロ(ESR ゼロ)を持つ場合があります。
この ESR ゼロは、出力コンデンサの ESR と容量によって生じ、下記の周波数に存在します。
fzESR =
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1
2π× COUT × RESR
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(ESR ゼロ)
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この場合、2 つめの位相補償コンデンサ(C2)と位相補正抵抗(R3)とで決定される 3 番目のポールを、ループゲイン上の
ESR ゼロの効果を補正するために使用します。
このポールは下記の周波数に存在します。
1
fp 3 =
2 π × C2 × R3
(ESR ゼロを補正するポール)
位相補償設計の目標は、必要な帯域と位相余裕を得るための伝達関数を形作ることです。
帰還ループのループゲインが”0”となるクロスオーバ周波数(帯域)は重要です。
クロスオーバ周波数が低くなると、電源変動応答や負荷応答が悪化します。
一方、クロスオーバ周波数が高すぎると、ループの不安定性を生じることがあります。
目安としては、クロスオーバ周波数をスイッチング周波数の 1/20 とすることを目標とします。
位相補償定数の選定方法を、下記に示します。
1.
希望するクロスオーバ周波数にセットするために位相補償抵抗(R3)を選択します。
R3 の計算は下記の式で行います。
2 π × COUT × fc
R3 =
GEA × GCS
Vout
×
VFB
ここで、fc は希望するクロスオーバ周波数です。通常スイッチング周波数(fs)の 1/20 程度にします。
2.
希望する位相余裕を達成するために位相補償コンデンサ(C1)を選択します。
代表的なインダクタンス値(数 µH~20µH 程度)を持つアプリケーションでは、クロスオーバ周波数の 1/4 以下に
補償のゼロを合わせることで、充分な位相余裕が得られます。C1 は次の式で計算できます。
C1 >
4
2π × R3 × fc
C1 は、位相補償抵抗です。
3.
2 つめの位相補償コンデンサ C2 が必要かどうかの検討を行います。
もし出力コンデンサの ESR ゼロがスイッチング周波数の半分より小さいところに存在した場合は、2 つめの
位相補償コンデンサが必要となります。つまり、下記の式がなりたった場合です。
1
fs
<
2π× COUT × RESR 2
この場合は、2 つめの位相補償コンデンサ C2 を追加して、3 番めのポール fp3 の周波数を ESR ゼロの
周波数に合わせます。
C2 は次の式から求めます。
C2 =
COUT × RESR
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R3
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●入出力等価回路図
Pin.
No
端子名
Pin.
No
端子等価回路図
端子名
端子等価回路図
BST
1
Lx
2
GND
7
BST
8
VCC
VC
SYNC
Lx
5
SYNC
GND
GND
VC
EN
3
VC
6
VC
EN
GND
GND
FB
4
FB
GND
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使用上の注意
1.
電源の逆接続について
電源コネクタの逆接続により LSI が破壊する恐れがあります。逆接続破壊保護用として外部に電源と LSI の電源端子
間にダイオードを入れるなどの対策を施してください。
2.
電源ラインについて
基板パターンの設計においては、電源ラインの配線は、低インピーダンスになるようにしてください。その際、デジ
タル系電源とアナログ系電源は、それらが同電位であっても、デジタル系電源パターンとアナログ系電源パターンは
分離し、配線パターンの共通インピーダンスによるアナログ電源へのデジタル・ノイズの回り込みを抑止してくださ
い。グラウンドラインについても、同様のパターン設計を考慮してください。
また、LSI のすべての電源端子について電源-グラウンド端子間にコンデンサを挿入するとともに、電解コンデンサ
使用の際は、低温で容量ぬけが起こることなど使用するコンデンサの諸特性に問題ないことを十分ご確認のうえ、定
数を決定してください。
3.
グラウンド電位について
グラウンド端子の電位はいかなる動作状態においても、最低電位になるようにしてください。また実際に過渡現象を
含め、グラウンド端子以外のすべての端子がグラウンド以下の電圧にならないようにしてください。
4.
グラウンド配線パターンについて
小信号グラウンドと大電流グラウンドがある場合、大電流グラウンドパターンと小信号グラウンドパターンは分離し、
パターン配線の抵抗分と大電流による電圧変化が小信号グラウンドの電圧を変化させないように、セットの基準点で
1 点アースすることを推奨します。外付け部品のグラウンドの配線パターンも変動しないよう注意してください。グ
ラウンドラインの配線は、低インピーダンスになるようにしてください。
5.
熱設計について
万一、許容損失を超えるようなご使用をされますと、チップ温度上昇により、IC 本来の性質を悪化させることにつな
がります。本仕様書の絶対最大定格に記載しています許容損失は、70mm x 70mm x 1.6mm ガラスエポキシ基板実装
時、放熱板なし時の値であり、これを超える場合は基板サイズを大きくする、放熱用銅箔面積を大きくする、放熱板
を使用するなどの対策をして、許容損失を超えないようにしてください。
6.
推奨動作条件について
この範囲であればほぼ期待通りの特性を得ることが出来る範囲です。電気特性については各項目の条件下において保
証されるものです。
7.
ラッシュカレントについて
IC 内部論理回路は、電源投入時に論理不定状態で、瞬間的にラッシュカレントが流れる場合がありますので、電源カ
ップリング容量や電源、グラウンドパターン配線の幅、引き回しに注意してください。
8.
強電磁界中の動作について
強電磁界中でのご使用では、まれに誤動作する可能性がありますのでご注意ください。
9.
セット基板での検査について
セット基板での検査時に、インピーダンスの低いピンにコンデンサを接続する場合は、IC にストレスがかかる恐れが
あるので、1 工程ごとに必ず放電を行ってください。静電気対策として、組立工程にはアースを施し、運搬や保存の
際には十分ご注意ください。また、検査工程での治具への接続をする際には必ず電源を OFF にしてから接続し、電
源を OFF にしてから取り外してください。
10. 端子間ショートと誤装着について
プリント基板に取り付ける際、IC の向きや位置ずれに十分注意してください。誤って取り付けた場合、IC が破壊す
る恐れがあります。また、出力と電源及びグラウンド間、出力間に異物が入るなどしてショートした場合についても
破壊の恐れがあります。
11. 端子間ショートと誤装着について
CMOS トランジスタの入力は非常にインピーダンスが高く、入力端子をオープンにすることで論理不定の状態になり
ます。これにより内部の論理ゲートの p チャネル、n チャネルトランジスタが導通状態となり、不要な電源電流が流
れます。また 論理不定により、想定外の動作をすることがあります。よって、未使用の端子は特に仕様書上でうた
われていない限り、適切な電源、もしくはグラウンドに接続するようにしてください。
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12. 各入力端子について
本 IC はモノリシック IC であり、各素子間に素子分離のための P+アイソレーションと、P 基板を有しています。
この P 層と各素子の N 層とで P-N 接合が形成され、各種の寄生素子が構成されます。
例えば、下図のように、抵抗とトランジスタが端子と接続されている場合、
○抵抗では、GND>(端子 A)の時、トランジスタ(NPN)では GND > (端子 B)の時、P-N 接合が寄生ダイオード
として動作します。
○また、トランジスタ(NPN)では、GND > (端子 B)の時、前述の寄生ダイオードと近接する他の素子の N 層に
よって寄生の NPN トランジスタが動作します。
IC の構造上、寄生素子は電位関係によって必然的にできます。寄生素子が動作することにより、回路動作の干渉を引
き起こし、誤動作、ひいては破壊の原因ともなり得ます。したがって、入出力端子に GND(P 基板)より低い電圧を印
加するなど、寄生素子が動作するような使い方をしないよう十分に注意してください。アプリケーションにおいて電
源端子と各端子電圧が逆になった場合、内部回路または素子を損傷する可能性があります。例えば、外付けコンデン
サに電荷がチャージされた状態で、電源端子が GND にショートされた場合などです。また、電源端子直列に逆流防
止のダイオードもしくは各端子と電源端子間にバイパスのダイオードを挿入することを推奨します。
Figure 48. モノリシック IC 構造例
13. セラミック・コンデンサの特性変動について
外付けコンデンサに、セラミック・コンデンサを使用する場合、直流バイアスによる公称容量の低下、及び温度など
による容量の変化を考慮の上定数を決定してください。
14. 安全動作領域について
本製品を使用する際には、出力トランジスタが絶対最大定格及び ASO を超えないよう設定してください。
15. 温度保護回路について
IC を熱破壊から防ぐための温度保護回路を内蔵しております。許容損失範囲内でご使用いただきますが、万が一
許容損失を超えた状態が継続すると、チップ温度 Tj が上昇し温度保護回路が動作し出力パワー素子が OFF します。
その後チップ温度 Tj が低下すると回路は自動で復帰します。なお、温度保護回路は絶対最大定格を超えた状態での
動作となりますので、温度保護回路を使用したセット設計などは、絶対に避けてください。
16. 過電流保護回路について
出力には電流能力に応じた過電流保護回路が内部に内蔵されているため、負荷ショート時には IC 破壊を防止します
が、この保護回路は突発的な事故による破壊防止に有効なもので、連続的な保護回路動作、過渡時でのご使用に対応
するものではありません。
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●発注形名セレクション
B
D
9
8
7
6
A E F J
パッケージ
EFJ : HTSOP-J8
Part Number
-
E2
包装、フォーミング仕様
E2: リール状エンボステーピング
●標印図
HTSOP-J8(TOP VIEW)
Part Number Marking
D 9 8 7 6 A
LOT Number
1PIN MARK
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ご注意
ローム製品取扱い上の注意事項
1.
本製品は一般的な電子機器(AV 機器、OA 機器、通信機器、家電製品、アミューズメント機器等)への使用を
意図して設計・製造されております。従いまして、極めて高度な信頼性が要求され、その故障や誤動作が人の生命、
身体への危険若しくは損害、又はその他の重大な損害の発生に関わるような機器又は装置(医療機器(Note 1)、輸送機器、
交通機器、航空宇宙機器、原子力制御装置、燃料制御、カーアクセサリを含む車載機器、各種安全装置等)(以下「特
定用途」という)への本製品のご使用を検討される際は事前にローム営業窓口までご相談くださいますようお願い致し
ます。ロームの文書による事前の承諾を得ることなく、特定用途に本製品を使用したことによりお客様又は第三者に生
じた損害等に関し、ロームは一切その責任を負いません。
(Note 1) 特定用途となる医療機器分類
日本
USA
EU
CLASSⅢ
CLASSⅡb
CLASSⅢ
CLASSⅣ
CLASSⅢ
中国
Ⅲ類
2.
半導体製品は一定の確率で誤動作や故障が生じる場合があります。万が一、かかる誤動作や故障が生じた場合で
あっても、本製品の不具合により、人の生命、身体、財産への危険又は損害が生じないように、お客様の責任において
次の例に示すようなフェールセーフ設計など安全対策をお願い致します。
①保護回路及び保護装置を設けてシステムとしての安全性を確保する。
②冗長回路等を設けて単一故障では危険が生じないようにシステムとしての安全を確保する。
3.
本製品は、一般的な電子機器に標準的な用途で使用されることを意図して設計・製造されており、下記に例示するよう
な特殊環境での使用を配慮した設計はなされておりません。従いまして、下記のような特殊環境での本製品のご使用に
関し、ロームは一切その責任を負いません。本製品を下記のような特殊環境でご使用される際は、お客様におかれ
まして十分に性能、信頼性等をご確認ください。
①水・油・薬液・有機溶剤等の液体中でのご使用
②直射日光・屋外暴露、塵埃中でのご使用
③潮風、Cl2、H2S、NH3、SO2、NO2 等の腐食性ガスの多い場所でのご使用
④静電気や電磁波の強い環境でのご使用
⑤発熱部品に近接した取付け及び当製品に近接してビニール配線等、可燃物を配置する場合。
⑥本製品を樹脂等で封止、コーティングしてのご使用。
⑦はんだ付けの後に洗浄を行わない場合(無洗浄タイプのフラックスを使用された場合も、残渣の洗浄は確実に
行うことをお薦め致します)、又ははんだ付け後のフラックス洗浄に水又は水溶性洗浄剤をご使用の場合。
⑧本製品が結露するような場所でのご使用。
4.
本製品は耐放射線設計はなされておりません。
5.
本製品単体品の評価では予測できない症状・事態を確認するためにも、本製品のご使用にあたってはお客様製品に
実装された状態での評価及び確認をお願い致します。
6.
パルス等の過渡的な負荷(短時間での大きな負荷)が加わる場合は、お客様製品に本製品を実装した状態で必ず
その評価及び確認の実施をお願い致します。また、定常時での負荷条件において定格電力以上の負荷を印加されますと、
本製品の性能又は信頼性が損なわれるおそれがあるため必ず定格電力以下でご使用ください。
7.
許容損失(Pd)は周囲温度(Ta)に合わせてディレーティングしてください。また、密閉された環境下でご使用の場合は、
必ず温度測定を行い、ディレーティングカーブ範囲内であることをご確認ください。
8.
使用温度は納入仕様書に記載の温度範囲内であることをご確認ください。
9.
本資料の記載内容を逸脱して本製品をご使用されたことによって生じた不具合、故障及び事故に関し、ロームは
一切その責任を負いません。
実装及び基板設計上の注意事項
1.
ハロゲン系(塩素系、臭素系等)の活性度の高いフラックスを使用する場合、フラックスの残渣により本製品の性能
又は信頼性への影響が考えられますので、事前にお客様にてご確認ください。
2.
はんだ付けはリフローはんだを原則とさせて頂きます。なお、フロー方法でのご使用につきましては別途ロームまで
お問い合わせください。
詳細な実装及び基板設計上の注意事項につきましては別途、ロームの実装仕様書をご確認ください。
Notice - GE
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Rev.002
Datasheet
応用回路、外付け回路等に関する注意事項
1.
本製品の外付け回路定数を変更してご使用になる際は静特性のみならず、過渡特性も含め外付け部品及び本製品の
バラツキ等を考慮して十分なマージンをみて決定してください。
2.
本資料に記載された応用回路例やその定数などの情報は、本製品の標準的な動作や使い方を説明するためのもので、
実際に使用する機器での動作を保証するものではありません。従いまして、お客様の機器の設計において、回路や
その定数及びこれらに関連する情報を使用する場合には、外部諸条件を考慮し、お客様の判断と責任において行って
ください。これらの使用に起因しお客様又は第三者に生じた損害に関し、ロームは一切その責任を負いません。
静電気に対する注意事項
本製品は静電気に対して敏感な製品であり、静電放電等により破壊することがあります。取り扱い時や工程での実装時、
保管時において静電気対策を実施の上、絶対最大定格以上の過電圧等が印加されないようにご使用ください。特に乾燥
環境下では静電気が発生しやすくなるため、十分な静電対策を実施ください。
(人体及び設備のアース、帯電物からの
隔離、イオナイザの設置、摩擦防止、温湿度管理、はんだごてのこて先のアース等)
保管・運搬上の注意事項
1.
本製品を下記の環境又は条件で保管されますと性能劣化やはんだ付け性等の性能に影響を与えるおそれがあります
のでこのような環境及び条件での保管は避けてください。
①潮風、Cl2、H2S、NH3、SO2、NO2 等の腐食性ガスの多い場所での保管
②推奨温度、湿度以外での保管
③直射日光や結露する場所での保管
④強い静電気が発生している場所での保管
2.
ロームの推奨保管条件下におきましても、推奨保管期限を経過した製品は、はんだ付け性に影響を与える可能性が
あります。推奨保管期限を経過した製品は、はんだ付け性を確認した上でご使用頂くことを推奨します。
3.
本製品の運搬、保管の際は梱包箱を正しい向き(梱包箱に表示されている天面方向)で取り扱いください。天面方向が
遵守されずに梱包箱を落下させた場合、製品端子に過度なストレスが印加され、端子曲がり等の不具合が発生する
危険があります。
4.
防湿梱包を開封した後は、規定時間内にご使用ください。規定時間を経過した場合はベーク処置を行った上でご使用
ください。
製品ラベルに関する注意事項
本製品に貼付されている製品ラベルに QR コードが印字されていますが、QR コードはロームの社内管理のみを目的と
したものです。
製品廃棄上の注意事項
本製品を廃棄する際は、専門の産業廃棄物処理業者にて、適切な処置をしてください。
外国為替及び外国貿易法に関する注意事項
本製品は外国為替及び外国貿易法に定める規制貨物等に該当するおそれがありますので輸出する場合には、ロームに
お問い合わせください。
知的財産権に関する注意事項
1.
本資料に記載された本製品に関する応用回路例、情報及び諸データは、あくまでも一例を示すものであり、これらに
関する第三者の知的財産権及びその他の権利について権利侵害がないことを保証するものではありません。従いまして、
上記第三者の知的財産権侵害の責任、及び本製品の使用により発生するその他の責任に関し、ロームは一切その責任を
負いません。
2.
ロームは、本製品又は本資料に記載された情報について、ローム若しくは第三者が所有又は管理している知的財産権
その他の権利の実施又は利用を、明示的にも黙示的にも、お客様に許諾するものではありません。
その他の注意事項
1.
本資料の全部又は一部をロームの文書による事前の承諾を得ることなく転載又は複製することを固くお断り致します。
2.
本製品をロームの文書による事前の承諾を得ることなく、分解、改造、改変、複製等しないでください。
3.
本製品又は本資料に記載された技術情報を、大量破壊兵器の開発等の目的、軍事利用、あるいはその他軍事用途目的で
使用しないでください。
4.
本資料に記載されている社名及び製品名等の固有名詞は、ローム、ローム関係会社若しくは第三者の商標又は登録商標
です。
Notice - GE
© 2014 ROHM Co., Ltd. All rights reserved.
Rev.002
Datasheet
一般的な注意事項
1.
本製品をご使用になる前に、本資料をよく読み、その内容を十分に理解されるようお願い致します。本資料に記載
される注意事項に反して本製品をご使用されたことによって生じた不具合、故障及び事故に関し、ロームは一切
その責任を負いませんのでご注意願います。
2.
本資料に記載の内容は、本資料発行時点のものであり、予告なく変更することがあります。本製品のご購入及び
ご使用に際しては、事前にローム営業窓口で最新の情報をご確認ください。
3.
ロームは本資料に記載されている情報は誤りがないことを保証するものではありません。万が一、本資料に記載された
情報の誤りによりお客様又は第三者に損害が生じた場合においても、ロームは一切その責任を負いません。
Notice – WE
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Rev.001