2013/12/20 特殊講義（コンテンツ政策）第12回：第9章 Exhibition 第10章 Major Studios 第11章 Independent Distributors 2013.12.20 宿南達志郎第9章：Exhibition（興行）（抜粋） 1 2013/12/20 観客動員数(p252)と興行収入(P317) Revenue($B) Admission(B) 12000 10605 9272 10000 2500 10174 2000 8000 1500 1599 6000 1280 4000 1000 500 2000 0 0 米国映画館数（単位：千） Drive‐In In‐Door 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 1987 1990 1995 2000 2005 2010 2011 スクリーン数では、世界（148000）の19％。興行収入では31％を占める。 2 2013/12/20 劇場チェーンTop10（22千screen） Screens Regal Cinemas AMC Entertainment Cinemark Cinemas Carmike Cinemas Cineplex Galaxy(CAN) Rave Motion Pictures Marcus Theatres Hollywood Theatres Harkins Theatres National Amusuments 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 *AMCは2012年に中国のWandaグループに26億ドルで買収された劇場の収入源、利益源 • 【Galaxy Cineplexの例】 • Box Office（入場料）：58% • Concessions（飲食）：29% – ポップコーンの利益率は80‐90％ • Ads（劇場版広告）：13% 3 2013/12/20 映画ファン*の年齢分布 10代後半～30代で約2/3 ‐11 ‐17 ‐24 映画ファン 7% 14% 0% 19% 16% 映画鑑賞客全体 8% ‐39 10% 20% 21% 40% ‐49 ‐59 9% 28% 14% 60＋ 14% 60% 12% 9% 19% 80% 100% *映画ファンとは、1年に12回以上映画館に行く層（MPAA調査）劇場によるマーケティング • 広告レベル – 新聞広告でチェーンを一括して掲載 • 上映フィルムの選定 – 地域事情に合わせて、中南米、インド、アジアなど他館で上映されない作品も。（特にAMC） • 上映前の予告編(trailer) – 予告編そのものに対する報酬を貰わないのが業界ルールだが、配給会社との交渉力アップに活用できる。 4 2013/12/20 • 顧客ロイヤルティ向上プログラム – 会員割引：Cineplexは“SCENE”会員270万人 • 10％割引＋ポイントの付与 – AMC：会費制で150万人 • Warriors（by Lionsgate）の先行上映券1.7万枚を無料で – Regal：AARP（50歳以上）会員に49％割引第10章：Major Studios 5 2013/12/20 Table 10.1 • Hollywoodの6majors(2011)・・・90%台 – Warner Brothers $12.3Billion – Sony/Columbia $8.0 – Twentieth Century Fox $6.9 – Walt Disney $6.3 – Paramount $5.9 – Universal $4.9 – IndependentのLionsgateは$1.6B, DreamWorksは $700M. Overview(p320) • 米国メジャーは金融資産を持っており、フィルムを配給する能力も持つ。 – 欧州のフィルム会社は、隣町でも無理 • メジャーのそのようなパワーは大作には合うが、特殊なフィルムには合わない。 • Coca‐ColaがColumbia Picturesを1980年代に買収し、1989年にはSonyに売却した。イギリスのDavid Patnamによるニッチ戦略が破綻。 – The Beast, Time of the Gypsiesなどで失敗 6 2013/12/20 • メジャーは常に150くらいのプロジェクトが activeになっている。毎年、アウトプットされるのは12‐20。 • 2004年のリメイク版「80日間世界一周」は、ジャッキー・チェン主役だったが、コケた。制作のWalden Mediaが$120millionの予算を負担した。 • 国内と海外の配給を別の会社がやることもある。（Shared potと呼ばれるが） • 例えば、Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Streetの配給は、 – 米国ではParamount /Dream Worksが行い、 – 海外はWarner Bothersが行った。 • 収益は折半だ。divvy up proceeds 7 2013/12/20 稼げるジャンル(Table 10.2) Sci/Fi, Animation, Action Genre No. of Titles Average Cost ($M) Average Revenue($M) Sci/Fi Animation Family Action Drama Comedy 28 43 31 74 86 127 216 197 93 191 80 83 502 589 326 573 178 204 Marketing by Majors(p323) • メジャーの広告費用は$600millionにも及ぶ。 • マーケティング部長の仕事は、メディア（TV、雑誌、ネットなど）をうまく使うこと。 • 経営幹部に必要な経験に、テレビ、映画の配給およびマーケティングが加わった。 • 1980sまでは、映画業界からの叩き上げで、直感を大事にするギャンブラー的なメンタリティの幹部が多かった。 8 2013/12/20 • アカデミー財団のトップを1992年に務めたSid Ganisはマーケティングの専門家だった。 • Warner Brothersの社長はP&Gから来たし、 Walt Disney のマーケティング部長も広告代理店から来た。 • 気まぐれな若者が、Easy Riderのような映画を好むようになって、マーケティングスタッフを外部から雇い入れることがトレンドになった。 – Coca‐ColaやRevlonから部外者を迎え入れた • 映画の流通速度も早まった。 • 従来は数カ月経ってから公開が普通だったが、今は6週間くらいだ。 • 公開からDVD化までの期間も、5‐7ヶ月から 4ヶ月に縮まった。 • 映画館、DVD等の同時リリースは確実に収益を減らす。映画館は一人一枚入場券が必要だが、DVDやTVでは違う。 9 2013/12/20 Economics and Recent History(p325) • スタジオの最大の目的はprofitabilityだ。 • marketabilityを犠牲にしないで、出来る限り creativeな作品にしたいと考えている。 • しかし、Godfatherのような傑作を作り出したからと言って、芸術性を最重要視しているわけではない。 • 評論家は、ハリウッドが安全なテーマを選んだり、結末を観客好みに変えるのを批判する。 • しかし、スタジオのヒット作品を生み出す努力を失敗とみなすのも馬鹿げている。 • Green MileとかSchindler’s Listとか、批評家を喜ばすような映画は、Miramaxの役割だ。 • Chicago、The English PatientなどもMiramax だ。Lord of the RingsはNew Line cinemaだ。 • 1992年にParamountがJuiceを作った時に、銃を取り除いたことはインパクトを弱めた。 10 2013/12/20 • インディーズ的な子会社（事業部）を持つことは、良質の作品を安価に供給するのに役立つ。しかし、2004年のFahrenheit 9/11のように、余りに議論を呼ぶ作品では困る。 • 他のスタジオが作った作品の権利を買い取る方法もよくある。制作費の25‐40%を制作会社に支払い、DVD化やTV放映で儲ける。 • メジャーを財務的に支えるのは、過去の1000 ～4500のアーカイブである。 • 映画産業もコングロマリットの配下になっていった。 • 保険会社のTransamericaがUnited Artistsを買収したり、Gulf & WesternがParamountを買収した。 • また、ハリウッドはTVを映画を売り込む場所および番組制作を行う場所として活用した。 • VODやiPod, iPhoneなどの新しいプラットフォームも現れていることから、映像業界の未来は明るい。 11 2013/12/20 Profiles of Major Studios(p329) Columbia‐Tristar‐Sony pictures • Spiderman 3で$336.5million • Tristarブランドでメインストリーム映画を提供。最も他社からの購入に積極的であり、ホーム Videoなどに利用。 • 3500本の映画資産あり。 Profiles of Major Studios Walt Disney Studios • 2006年にファミリー路線へ転換し、中規模投資で中規模リターンを狙う。 • 2007年には、この戦略が功を奏す。 – The Game Planでコストが$22Mに対しリターンは $89.8Mだった。 – ライバルのParamountはHeartbreak Kidに3倍のコストをかけたが、リターンは半分に終わった。 • Toy StoryのPixarを買収 • Disneyの映画資産は小規模。99のアクション、79 のアニメ。 12 2013/12/20 Profiles of Major Studios Dream Works • Steven Spielbergなどが1994年に設立。 • DreamWorks Animation SKGは有名。 • アカデミー賞を取ったGladiatorやAmerican Beautyの制作にも関わった実写部門は2006 年に売却された。 Profiles of Major Studios Metro‐Goldwyn‐Mayer • Sony, Comcastなどを含むコンソーシアムが $5Bで2005年に買収。 • United Artistsブランドの映画950本は貴重な資産。チャップリンの映画も含まれる。 • Orion PicturesもMGMの一部である。 13 2013/12/20 Profiles of Major Studios Paramount 興行収入シェアは15.5% CATVのViacomがオーナー。（1994） MTVやNickelodeonなどの番組制作 Viacomの親会社は映画館チェーン(National Amusement)を所有している。 • 300‐500の映画資産 • • • • – The Godfather, Rosemary’s Baby, Flashdance, bevery Hills Copなど。 Profiles of Major Studios Twentieth Century Fox • 利益率の高い会社 – Boratは、コストが$18Mに対し、$124Mのリターン。 – Titanicでは$235Mの予算をかけた – 1977年のStar Warsがこの会社を持ち上げた • 独立系フィルムを扱うFox Searchlightも成功。 – Juno, Sideways, Little Miss Sunshineなどは、$50M を超えるヒット作品 14 2013/12/20 Profiles of Major Studios Universal pictures • GE傘下のNBC Universalが80%所有。 – 2004年のフランスのVivendiから • • • • R指定のKnocked Upは$149Mのヒット。作品数は年間14‐18で、企画を絞り込む Spartacus, Jaws, E.T.など映画資産は4千本 Profiles of Major Studios Warner Bros. • Harry Potter, Matrixなど。 • 海外への配給も30本ほどで、トップ。 • 親会社のTime WarnerはCATVのHBO（映画チャンネル）を所有。 • 映画資産は4500本。 15 2013/12/20 OscarとIndies‐1 7作品がIndies Movie Distributor Revenue Budget R/B ratio 2012 ‐ "Argo" Warner 232 44.5 5 2011 ‐ "The Artist" Weinstein 133 15 9 2010 ‐ "The King's Speech" Weinstein 414 15 28 2009 ‐ "The Hurt Locker" Summit 49 15 3 2008 ‐ "Slumdog Millionaire" Fox Searchlight 378 15 25 172 N/A 2007 ‐ "No Country for Old Men" Miramax 2006 ‐ "The Departed" Warner 290 90 3 2005 ‐ "Crash" Lionsgate 98 6.5 15 2004 ‐ "Million Dollar Baby" Warner 217 30 7 2003 ‐ "The Lord of the Rings: The Return of the King" New Line 1120 94 12 Weinstein Rank Movie Title Total Gross / Theaters Open 1 Django Unchained $162.8M 3,012 12/25/12 2 The King's Speech $135.5M 2,584 11/26/10 3 Silver Linings Playbook $132.1M 2,809 11/16/12 4 Inglourious Basterds $120.5M 3,358 8/21/09 5 Lee Daniels' The Butler $116.1M 3,330 8/16/13 9 The Artist $44.7M 1,756 11/25/11 16 2013/12/20 OscarとIndies‐2 5作品がIndies Movie Distibutor Revenue Budget R/B Ratio 2002 ‐ "Chicago" Miramax 307 45 7 2001 ‐ "A Beautiful Mind" Universal 314 58 5 2000 ‐ "Gladiator" DreamWorks 458 103 4 1999 ‐ "American Beauty" DreamWorks 356 15 24 1998 ‐ "Shakespeare in Love" Miramax 289 25 12 1997 ‐ "Titanic" Paramount 2,187 200 11 1996 ‐ "The English Patient" Miramax 232 27 9 1995 ‐ "Braveheart" Paramount 210 72 3 1994 ‐ "Forrest Gump" Paramount 677 55 12 1993 ‐ "Schindler’s List" Universal 321 22 15 Miramax Rank Movie Title Total Gross / Theaters Open 1 Chicago $170.7M 2,701 12/27/02 2 Scary Movie $157.0M 3,301 7/7/00 3 Good Will Hunting $138.4M 2,203 12/5/97 4 Spy Kids $112.7M 3,191 3/30/01 5 Pulp Fiction $107.9M 1,494 10/14/94 17 2013/12/20 OscarとIndies‐3 4作品がインディーズ Movie Distributor Revenue Budget 1992 ‐ "Unforgiven" R/B ratio Warner 159 N/A 1991 ‐ "The Silence of the Lambs" Orion 273 19 14 1990 ‐ "Dances With Wolves" Orion 424 22 19 1989 ‐ "Driving Miss Daisy" Warner 146 N/A 1988 ‐ "Rain Man" MGM 355 25 14 1987 ‐ "The Last Emperor" Columbia 44 24 2 1986 ‐ "Platoon" Orion 138 6 23 1985 ‐ "Out of Africa" Universal 128 N/A 1984 ‐ "Amadeus" Orion 52 N/A 1983 ‐ "Terms of Endearment" Paramount 108 8 14 Orion Pictures(‐98) Rank Movie Title Total Gross / Theaters Open 1 Dances with Wolves $184.2M 1,636 11/9/90 2 Platoon $138.5M 1,564 12/19/86 3 The Silence of the Lambs $130.7M 1,642 2/14/91 4 Back to School $91.3 1,751 6/13/86 5 Throw Momma From the Train $57.9 1,623 12/11/87 18 2013/12/20 第11章：Independent Dsitributors • 普通は小粒のヒットだが、時々思いもよらぬ大ヒットもある。 – Sawシリーズは予想外の大ヒット • $1.2‐10Mの予算で、$286Mを獲得 – The Passion of the Christは、コスト$30Mで、収入は$370M。 • メジャーでは、平均コストが$70.8M – My Big Fat Greek Weddingは$5Mで$241Mゲット、 Crouching Tigerは$15Mで$128Mゲット。 – Open Waterは、13万ドルで$30.5Mゲット。 19 2013/12/20 • メジャーから独立したIndiesは – New Market Films…Memento – Lionsgate Leasing…Fahrenheit 9/11 – IFC Films • メジャー傘下では – Miramax – Sony pictures Classics Overview(p337) • Indiesは、underserved sophisticated audience を狙った。 • Island Releasing： – Kiss of Spider Woman…$17M (1985) • Miramax: – Becoming Jane…$18.7M(2007) • Fox Search Light – Little Miss Sunshine…$60M(2006) …R‐rated comedy – Juno(2007)…$140M 20 2013/12/20 • Focus Features – Lost in Translation(2003)…$44.6M…23 to 882 – Passion of Christ…3043 theaters • 昔は、3‐4の作品だけが週末に上映されていて、スケジュールに余裕があった。 • 今は、年間812本の上映があり、特定の映画だけが注目を浴びることが少なくなった。 • VideoやPPVのバイヤーは、Indiesと契約する時に、劇場公開時に一定のマーケティング費用をかけることを義務付ける。 • P&A(Prints and Advertising) – 数カ所の都市なら、$1.4M、全国公開なら$5M～ • 追加のDistribution Costが$5Mくらいかかる。 21 2013/12/20 Booking Theaters(p340) • 公開の日は3‐5か月前に決めなければいけない。 • 大手の映画の動向を見ながら、早めにスクリーンが空いたら、スケジュールを早め、大手のヒット作の上映が長引けば、公開を遅らせる。 • もし800ヵ所で上映する計画なら、数週間前に 400‐500を予約(Booking)する。残りの3‐400は様子を見ながら決める。 Table 11.1: Distributor Market Share 09‐11 share2011 summit weinstein lionsgate fox searchlight focus features film district sony classics cbs films roadside attractions openroad films 4 2.9 2,2 1.8 1.5 1.2 0.9 0.6 0.3 0.2 rank 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 share2010 share200 9 5 0.8 4.9 1.4 0.7 4.5 1.9 3.8 2.4 1.5 0.6 0.7 0.1 0.5 0.1 22 2013/12/20 • Art系フィルムの展開 – NY中心部（Chelsea、42nd Streetなど） – NY郊外 – LA、Chicago等の大都市 – 評論家の評価を見て、Boston, SF等に拡大 • 映画館と配給会社の綱引き(tug‐of war) – 競争の激しさとフィルムの人気によって、双方による綱引きが行われる • Indies配給会社の取り分はメジャーより10％低い（40‐50%） – アート系劇場の場合は、35‐40%しか取れない場合もある。彼らも広告宣伝費がかかるから。 • Mel Gibson’s Production vs Regal Cinemas – 6045スクリーンで公開された作品の配給会社側への支払いが34%であったが、本来は55%が妥当として提訴。$8.3Mで和解。 – 最近は、映画館と配給会社の共同宣伝は減少 23 2013/12/20 • Indiesフィルムの展開は昔は数カ月とか1年かけて、ゆったりしたものだった。 • A Room with a View(1986)という欧州のドラマは、14ヶ月も上映されていた。151のプリントで$21Mの興行収入だった。 • 最近はDVDの売上が重要になっており、映画館にぐずぐず(linger)できない。 Marketing Indie Film(p341) • $20M以上の制作費がかかると、メジャーの Marketingと変わらなくなる。 • しかし、大半のIndiesは少ない予算で、TV広告などなしに、やりくりしている。 • 低コストのInternet広告をまず利用する。フリークエンシーを確保するためには、視聴者が限定されているメディアを利用する。 • スーパーボウルなどで多額のTV広告費を使い、リーチを稼ぐメジャーとの違いだ。 24 2013/12/20 • $5M以下のIndiesの場合は決まった方程式はない。 • $5‐20Mの予算の場合は、宣伝費をかけることもあるが、効果は宣伝ほどではないが、口コミを期待して、広報（Publicity）を利用することが多い。 – 工事現場のwrap広告例： ”Happy N’Ever After” • 観客は、Indiesのフィルムの情報を、評論家のコメントかInternetで入手する。 • Titleの重要性 – – – – I Was a Teenage Werewolf(1957) Valley Girl(1983) I Think I Love My Wife(2007) Howards End(1992) • 裁判沙汰になって知名度が上がる時もある – Taxi to the Dark Side(2007) • CATV（HBO）のPPVで先行上映されて、映画館へ – Red Rock West(1992) 25 2013/12/20 Internet Strategy(p344) • 潜在的な観客を捕まえるのにInternetは役立つ。 • 公式Webサイトがコアとなるが、5‐20千ドルが必要だ。 – 最初はsplash pageと呼ばれる、薄っぺらい内容で始める。 • 低コストマーケティングの例 – 犬の映画を愛犬クラブの会員にメールする – パンクロックの映画を乱痴気パーティ(rave party)などの若者の集まりでPRする。 • メーリングリストで案内を送付する場合は、opt‐out（受信拒否選択）可能にしないと、法律的問題となるので要注意。 • Webサイトには、新しい映像をどんどん追加することによって、ファンが何度もサイトを訪問してくれる。 • オリジナルなコンテンツ例えばWebisodesと呼ばれる番組をアップすることも多くなっている。 26 2013/12/20 Festivals(p345) • Festivalでの口コミや評価は熱狂的なファン (aficionado)にとって重要だ。特に海外のフィルムにとって重要だ。好意的なコメントなどは、のちの広報や宣伝に用いられる。 • Indiesフィルムを配給会社に売り込むには Festivalは重要だ。配給会社は現金で買ってくれたり、その後のフィルムや音楽のブラッシュアップ資金の援助をしてくれる場合もある。 • 最も重要なFestivalは、 –Sundance Film Festival at Park City, Utah(1月開催) –Toronto International Film Festival（9 月開催） –Philadelphia, San Francisco, Loa Angelesなど 27 2013/12/20 • 次のレベル(second‐tier)では、 – AFI Los Angeles International Film festival – Chicago International Film Festival – Denver, Orlando, Mill Valley, Santa Barbara, Seattle, Austin, Tribeca – Montreal(8/26‐9/6), Vancouver(9/30‐ 10/15) • Festivalの興行収入 – 大きなFestivalでは、出品した作品の収入を要求しない – 小さなFestivalでは、要求する場合が多い（でも 1000ドルまで） • Festival出展のメリットは、お客の反応が見られて、それに対応した再編集も可能であること。しかし、Festivalの名声(kudos)は興行の成功には直結しない。 28 2013/12/20 • 例えば、Sundance Film Festivalで大賞を取った Quinceanera(Sony)は、$1.7Mしか稼げなかった。 1年経っても映画館で上映されないことも稀ではない。 – Little Miss Sunshineは、大賞ではないが$59.9M • Harsh Timesという作品の配給権を、$4Mで購入したが、多額の追加マーケティング費用をかけたにもかかわらず、$3.3Mの収入に終わった。 • 2006年のSundance Festival作品購入には、 $45Mが支払われた。 Advertising and Trailers(p347) • Trailerの制作費は2．5万ドル、ポスターの制作費は5千ドルから。 • IndiesはTrailer制作を1社のみに依頼する。また、その会社がTV‐Adも作る。 – メジャーは数社平行して制作させ、TrailerとTV‐Aｄは別 • Trailer Makerがそのフィルムを理解し、愛することが重要だ。 • Trailerの中核となるメッセージは、評論家の言葉やFestivalでの受賞だ。 29 2013/12/20 • どういうメディアを使うか？ – 16万ドルの予算の時 • 新聞、Web、Trailer、Poster、Publicity – 140万ドルの時 • 新聞、雑誌、Web、Trailer、Poster、Publicity、ラジオ、 Festival • 広告宣伝予算は減少 – トップレベルの映画には$10M使うが、それでも数 $M減少 • Lionsgateの社長は、800‐1000の映画館で公開するためには、TV‐Adが必要だと言う。 • 深夜のトークショーはターゲットの若者層が視聴者で、比較的コストが安い。Entertainment Tonightのような番組や、都市部だけに放送されるスポットCMなども比較的安価なTV‐Aｄだ。 • 年齢層によって買うメディアも異なる。 – 8‐14歳ならアニメやファミリー番組、13‐19歳ならロックのラジオ番組、24‐44歳向けにはアート系の雑誌など。 30 2013/12/20 • 人種的なターゲット – アフリカ系が13%（39百万人）で、NYやChicagoなどの大都市に多い • 学歴によるターゲット – 新聞の1面広告、ビラ配り、大学内のTV局やFM 局などを利用 • Ratingがないと新聞広告も出せないし、興行成績も悪いという事実がある。 Screenings as Publicity Strategies(p350) • 雑誌の編集等は3ヶ月前から始まるので、スクリーニングは4‐6ヶ月前に行う。週刊誌向けは8週間前、電子メディア向けは2‐6週刊前だ。 • 結果は、囲み記事から巻頭特集まで幅がある。スクリーニングには完成したフィルムは必ずしも必要ない。 • 配給会社は評論家やメディアの評価が公開前のちょうど良いタイミングになるよう努力する。早すぎても遅すぎても駄目だ。 • Film Festivalにおけるスクリーニングは、業界誌などにしか載らず、一般には届かないし、時期も早すぎて忘れられがちだ。 31 2013/12/20 Self‐Distribution(p351) • 自力で配給することは理屈では可能だが、実際はそう簡単ではない。 • 資金の回収も難しいし、メディアもなかなか掲載してくれない。 • 数少ない成功事例は、2007年のRedlineで$6.9M 稼いだ。逆に、David Lynch監督のInland Empire は86万ドルしか稼げなかった。 • Vermont州のJay Cravenが1993年に製作した Where the Rivers Flow Northは$1M稼いだ。市民会館や教会などで上映したことが功を奏した。 • シンガーソングライターのNeil Youngが監督、脚本、プロデューサーのGreendaleという私小説的映画がある。 • この映画は、Neil Youngがコンサートやラジオ番組やWebなどで、自らPRし、10万ドルのマーケティング費用に抑えながら、29万ドルの興行収入を得た。 • プリントや配送費用を抑える新しい技術（デジタルシネマ、衛星配信など）がこれからは主流になろう。 32 2013/12/20 Documentaries(p353) • ヒット作として、(Table 11.4, p264) – Lionsgate: Fahrenheit 9/11(2004)…$119M from 868 • 米国での上映阻止行動があった。カンヌでグランプリ。 – WIP: March of the Penguins(2005)…$77M from 4 – Lionsgate: Sicko(2007)…$24.5M from 1 – Paramount Village: An Inconvenient Truth(2006) …$24.1M from 4 – United Artists: Bowling for Columbine(2002)…$21.5M from 8 – IDP: Super Size Me(2004)…$11.5M from 41 – などがある。 • その他 – Everest…$87.2M – NASCAR…$19M – Winged Migration…$10．8M – Bugs!…$10M – Inside Deep Throat…69万ドル 33 2013/12/20 Studio Affiliated Indies(p358) • Miramaxは1993年にDisneyが買収 – 1990年代の代表作は、 – The Crying Game – Clerks – Pulp Fiction – 一般客を含めた試験上映を行うことで有名だった。 – Scream($15M)などのホラーが得意だった。 • 大きな予算の映画としては、Cold Mountainが制作費$80Mであった。 • 2002年にはOscarの5つのノミネーションのうちの3作品がMiramaxだった。 – Chicago, Gangs of New York, The Hours • 今は$20M以下に抑える方針だ。 • 親会社とは別組織で、小規模なマーケティングを行っている。 34 2013/12/20 • Indie‐Style distributors – Miramax/Disney...The Gang of New York – Fox Searchlight/Fox...Juno, Little Miss Sunshine, Sideways – Paramount Village/Paramount...There Will Be Blood, An Inconvenient Truth – Sony Picture Classics/Sony...Crouching Tiger – Focus Features/Universal...Brokeback Mountain – New Line/Warner Bros....Lord of the Rings Economics(p363) • Vestron社は、いくつかの大ヒット作を出したが、1990年に倒産した。 – Dirty Dansing(1987)、Thriller(1983) • 最近目立つIndies配給会社は – Shooting Gallery、Destination Films、Savoy Pictures – しかし、テレビ放送やVideo制作の収入がIndiesにはなかなか来ない。HBO、Showtime、Starz Encoreなどは中小との契約に消極的だ。 35 2013/12/20 • 消費者がDVD発売を待つ傾向がIndiesの映画館での興行収入にマイナスの影響。 • 海外への売り込みに積極的なProducerが成功することもあるが、予算の少ない作品はお客に訴えかける俳優や質が確保出来ていない場合が多い。 • The Blair Witch Project(1999)は、少額の予算だったが、$140.5Mの大ヒットとなった。 • しかし、映画館のスクリーンの確保競争など力の戦いでは、Indiesは不利だ。 • ドットコムバブルでIndiesフィルムの資金調達がうまくいかなかった時がある。30億ドルのローンのうち4億ドルしか回収できなかった。 • 海外（例えばドイツ）で減税措置があったが、ほとんどなくなってしまった。 36 2013/12/20 History of Independents(p366) • 初期のInidieフィルムには、黒人俳優のみで制作された”The Green Eyed Monster”がある。 (1919) • AIP(American International Pictures)(1954‐)はいろいろ論議を呼ぶ映画を制作した。 – She‐Creature and Terror from the Year 5000 – Super Dude – Women in Cages • 1960s – The Graduate(1967) – Carnal Knowledge(1971) – Boxcar Bertha(1972) • Majorsの対応 – Easy Rider – The Wild Bunch • 1980s – IPOで$3.5B raise 37 2013/12/20 • 1990s – Superman – Batman – DisneyがMiramaxを$80Mで買収 • Internet Campaign – The Blair Witch Project(Artisan Entertainment) 38