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名古屋港の基本方針の具体化に向けて
1.避難対策の強化
資料4
~避難誘導計画の策定~
緊急的に取り組む事項
これまでの取り組み
主な課題
進め方(案)
 関係機関の情報共有の強化
 使用目的、被害想定等の条件について
も正しく理解されより有効に活用できる
ハザードマップの作成
 安全な避難場所・避難ルートの見直し
 避難施設になり得る施設の再確認
 公共施設や民間施設への津波避難ビ
ルの指定
 避難場所・避難路の確保
 海事関係者への避難に対する情報提供
 港湾管理者、市村防災当局との連絡会設置
 津波ハザードマップの作成(従来想定津波)
(名古屋市、知多市)
 市内標高マップの作成
(東海市、弥富市、知多市)
 避難ビルの指定。避難所の設定(各市村)
 関係機関による被災状況等の情報
共有の強化が必要
 避難場所、津波避難ビル指定の追
加検討
 GPS波浪計等を利用した情報提供
 具体的な体制構築が必要
○平成23年度~平成24年度
・関係市村、港湾管理者、立地企
業等が連携して名古屋港の堤外
地における避難誘導計画を検討
名古屋港の避難施設(現況
避難ビルの事例
鍋田ふ頭
名古屋ユナイテッドコンテナターミナル(株)(弥富市)
各ふ頭の事業所数及び従業者数
(出典:平成21年 経済センサス基礎調査)
市村名
ふ頭名
名古屋市
事業所
従業者
ガーデンふ頭
33
約600人
大手ふ頭
22
約550人
稲永・汐凪ふ頭
44
約700人
汐止ふ頭
2
約20人
空見ふ頭
71
約1,900人
金城ふ頭
45
約1,800人
船見ふ頭
62
約1,500人
木場金岡ふ頭
175
約4,000人
飛島ふ頭
132
約2,600人
弥富市
弥富ふ頭
129
約2,350人
鍋田ふ頭
16
約220人
東海市
新宝ふ頭
96
約3,500人
東海元浜ふ頭
135
約10,500人
北浜ふ頭
109
約3,700人
南浜ふ頭
28
約1,000人
4
約100人
1,103
約35,000人
霞ヶ浦地区
飛島村
知多市
南5区
合
計
ガーデンふ頭
第二名港ビルディング(名古屋市)
注)避難所は各自治体の防災マップ等から沿岸近
傍の施設を抽出。
1
2.官民連携した防護のあり方
緊急的に取り組む事項
 関係機関等の支援体制構築及び連携強化
 物流事業者や民間物流施設との協定締結
による協力体制の確立
 民間企業(廃棄物処理業、建設業等)との
災害協定締結の推進等、連携の強化
 迅速な啓開に向けた体制の構築
 港湾機能を失わないための対策検討(航
路障害物の流出防止・回収)
 企業の事業継続計画(BCP)の策定・見直
し
 港湾活動のBCP策定
主な災害協定締結状況
災害協定
~港湾BCP※の策定~
これまでの取り組み
 関係機関との災害協定等の締結
• 行政機関間(国と港湾管理者)
• 行政機関と建設業界団体等
• 伊勢湾(名古屋港・四日市港)の
災害時における国際コンテナ物
流機能の確保に関する協定)
 中部地方整備局と第四管区海上
保安本部による港湾の航路啓開
活動の手順(指針)の作成(23年
度内作成予定)
 企業BCP策定
※BCP:事業継続計画
主な課題
進め方(案)
 連携体制や協定締結の状況につ
いて網羅的な確認が必要
 港内や海域の迅速な啓開に向け
た体制の強化
 航路障害物の流出防止・回収対策
の検討
仙台塩釜港 高砂コンテナターミナル
3.11東日本大震災 前・後の状況
○平成23年度
• 官民連携による名古屋港BCP検討
会の立ち上げに向け関係者調整
○平成24年度
・名古屋港港湾BCP検討会の設立
・名古屋港港湾BCPの策定
○平成25年度
• 名古屋港港湾BCPの適宜見直し
• 他港連携について検討
<構成メンバー:民間事業者、関係団体、
行政機関>
津波により流出した貨物等の状況
3.11東日本大震災時
災害時の応急対策業務に関する協定
中部地方整備局
(社)日本海上起重技術協会 中部支部
締結機関名
(社)日本埋立浚渫協会 中部支部
(社)日本海洋調査協会
災害協定
締結機関名
災害協定
締結機関名
災害協定
浮体式係留施設の出動に関する協定
中部地方整備局
(社)日本埋立浚渫協会 中部支部
防災エキスパート活用に関する協定
高砂コンテナターミナル岸壁(-14m)の
背後ヤードのコンテナ散乱状況
中部地方整備局
NPO法人中部みなと防災ネット
コンテナ物流機能確保に関する協定
中部地方整備局
締結機関名 名古屋港管理組合
四日市港管理組合
覚 書
災害協定
調査確認・応急復旧の業務分担等
行政間の応急対策業務に関する覚書
名古屋港湾事務所
四日市港湾事務所
締結機関名 名古屋港管理組合
四日市港管理組合
津波により漂流し、高砂ふ頭背後の
砂浜に打上げられたコンテナ
2
2.官民連携した防護のあり方
~漂流物対策について~
須崎港での津波漂流物対策施設(事例)
木材固縛施設
<須崎港の位置>
木材 取扱い場所
須崎駅 漂流物捕捉施設
(津波バリア)
JR須崎駅
スーパー繊維固縛
須崎港
ワイヤー固縛
津波バリア(ガードケーブル方式捕捉施設:杭基礎構造)
須崎港 津波防波堤
須崎駅ホーム前面
燻蒸施設の周囲
十勝港・釧路港の津波漂流物対策施設の効果
釧路港
十勝港における係留船舶の流出防止
十勝港
釧路港における車両の流出防止
出典:国土交通省
3
2.官民連携した防護のあり方
~漂流計算結果(試算)~
2/2
 名古屋港に入港する船舶は年間約3万3千隻あり、その多くが伊良湖水道を航行する。
 漂流計算(試算)によると、津波で発生した漂流物が湾内を漂流しながら津波発生から3日後には、伊良湖水道に到達する。
 港内の航路啓開のみならず、伊良湖水道や湾域全体の迅速な啓開も港湾機能の早期復旧にとって重要な課題である。
津波により伊勢湾内の主要港湾から流出したコンテナ、船舶等の漂流計算結果
【漂流計算条件】
 モデル: 多層のレベルモデル
 外力:
①津波(計算時間:24時間)、
②河川流(年間最大流量)を考慮した潮流
(平均大潮の水位変動)(計算時間5日間)
※風の影響は考慮していない
 漂流物:コンテナ、完成自動車、がれき、船舶、原木
 漂流物は沈没しないものとした
津波発生から2日後
津波発生から3日後
凡例 ● : 漂流物
津波発生から4日後
津波発生から5日後
津波発生から6日後
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2.官民連携した防護のあり方
図1
~伊勢湾口部の津波の状況~
最大クラスの津波来襲時の最大流速
図2
最大クラスの津波来襲時の最大津波高
※各メッシュの最大流速を組み合わせた図である。
※各メッシュの最大津波高を組み合わせた図である。
(m/s)
図3
伊勢湾口部の水深図と波速
伊良湖水道航路に於ける津波の波速
(m)
※津波高はT.P.基準、初期水位はT.P. 0 m
※図1および図2の津波シミュレーションの位置付けや前提条件は
資料3の通り。ただし、海域の解像度は450mとした。
C  gh
 9.8(m / s) 2  70m(航路水深)
 26(m / s )
 51(ノット)
波速:津波の進行方向の早さ
C  gh
流速:物が流される早さ
u  g h

h
u :流速(m/s)
C :波速(m/s)
 :平常潮位を基準とした海面変動(m)
g :重力加速度(m/s2)
h :水深(m)
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2.官民連携した防護のあり方 ~臨海工業地帯の地震・津波対策~
名古屋港の臨海部工業地帯
●名古屋港の東部、南部には、「ものづくり中部」を支えるエネルギー供給基地(石油基地・LNG基地)や危険物取扱施設、鉄鋼・石油化学など素材・
部品供給基地、国内の食糧・食品生産などに不可欠な穀物取扱基地などが立地。
●港内の45大規模事業所(注)に限っても、石油の取扱・貯蔵能力854万kl、高圧ガスの処理量58,102万m3を有する。
(注)名古屋港臨海地区石油コンビナート等特別防災区域の特定事業所(一種・ニ種)
課題
石油コンビナート等特別防災区域と主航路の関係
●臨海工業地帯は、昭和30年代から50年代に整
備された埋立地が大部分で、40年以上経過した
造成地が多い。
●大規模地震発生時に民間所有を含む護岸等の
被災し、石油タンクの損傷等による火災や大規模
な油流出による航路閉塞等に伴う港湾機能への
影響等が懸念されるため、臨海工業地帯の地震・
津波対策が急務。
進め方
●公共施設については、国、港湾管理者等により
役割分担
耐震点検を進め、必要な対策を講じる。
●民間施設については、国からの技術的な支援
や税制優遇措置を活用しつつ、各企業毎に施設
点検や対策を進める。また、さらなる支援策等に
ついて検討を進める。
名古屋港の埋立履歴
名古屋市域(潮見・昭和・大江)
大規模事業所数 24社
石油取扱・貯蔵量 80万kl
高圧ガス処理量 958万m3
東海市域(新宝、東海元浜)
大規模事業所数 7社
石油取扱・貯蔵量 10万kl
高圧ガス処理量 5,302万m3
知多市域(北浜、南浜)
大規模事業所 12社
石油取扱・貯蔵量 703万kl
高圧ガス処理量 51,842万m3
役割分担
想定される
被害
対応
地盤や施設
の点検
津波
地震動
地盤沈下
液状化
公共所有→国、港湾管理者等
民間所有→各企業
浸水
東航路の利用船舶(注)2.3万隻
(名古屋港全体3.3万隻)
(注)船長50m以上の船舶を集計(H21)
対策の実施
公共所有→国、港湾管理者等
民間所有→各企業
※石油取扱・貯蔵量及び高圧ガス処理量は愛知
県石油コンビナート等防災計画による
6
6
名古屋港における液状化危険度(東海・東南海2連動地震想定)
参
考
●東海・東南海2連動地震時の名古屋港の想定震度は、ほぼ全域で概ね震度6弱。
●東海・東南海2連動地震時の名古屋港の液状化危険度については、ほぼ全域で、「危険度(可能性)が高い」から「危険度(可能性)が極めて高い」
との判定。
東海・東南海連動地震による想定震度
名古屋港
東海・東南海連動地震による液状化危険度
名古屋港
出典 : 愛知県東海地震・東南海地震等被害予測調査(平成15年3月)
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3.耐震性・耐津波性能の向上
~ハード対策の検討~
進め方(案)
耐震性の向上について
築地ふ頭
(1)耐震性の向上
○外港地区防波堤
• 沈下対策等補強対策を推進する。
○海岸保全施設
• 液状化対策が必要な箇所について、対策を進める。
○岸壁
• 耐震強化岸壁の整備を促進する。
○上記の施設について、現在整備中の施設以外にも、必要な施設の整備を
進める。
(2)耐津波性能の向上「ねばり強い構造化」
• 中部地方整備局では、「防波堤耐津波性能評価委員会」において耐津波性
能港上のための検討を進めており、この結果も踏まえながら名古屋港の外
港防波堤の改良を行う。
築地東ふ頭
大手ふ頭
大江ふ頭
稲永ふ頭
汐止ふ頭
昭和ふ頭
潮凪ふ頭
船見ふ頭
空見ふ頭
潮見ふ頭
木場金岡ふ頭
新宝ふ頭
金城ふ頭
弥富ふ頭
飛島ふ頭
東海元浜ふ頭
鍋田ふ頭
耐津波性能の向上について
ポートアイランド
北浜ふ頭
耐震強化岸壁
計 画:4バース
整備済:6バース
整備中:1バース
整備状況
整備済み
整備中
ふ頭名
区分
凡
例
大江ふ頭
緊急物資等輸送対応
潮凪ふ頭
緊急物資等輸送対応(2バース)
整備済み耐震強化岸壁
飛島ふ頭
国際海上コンテナ輸送対応(2バース)
南5区
鍋田ふ頭
国際海上コンテナ輸送対応
計画中の耐震強化岸壁
鍋田ふ頭
ガーデンふ頭
計画
南浜ふ頭
国際海上コンテナ輸送対応
稲永ふ頭
0
1000m 緊急物資等輸送対応(2バース)
2000m
飛島ふ頭
水門
緊急物資等輸送対応
国際海上コンテナ輸送対応
防護ライン
1:40000
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4.その他 広域的な課題
~災害廃棄物処分場の確保~
課題
・大規模災害により大量の災害廃棄物(ガレキ、自動車、土砂等)の発生が想定。
・港湾や都市部の大量の仮置き災害廃棄物が復旧・復興の妨げとなる懸念があるため、広域的な災害廃棄物処分場の確保に関する検討の必要性。
進め方
●災害廃棄物処理のための広域的連携体制の整備。
・中部地方環境事務所などと連携し、平成24年内に災害廃棄物処理に関する連携体制を構築。
<取組内容> ・
・
・
・
利用可能な国有地等のリストアップと災害廃棄物の大規模仮置場の候補地の確認。
市町村と関係団体、市町村間、各県間の連携体制・相互援助協定等の締結状況の確認。
上記について追加的なアクションが必要な内容の確認とその実施のフォロー
大規模地震災害により発生する災害廃棄物の処分を検討する。
出典引用: 東海・東南海・南海地震対策中部圏戦略会議(H23.12.27) 資料2 基本戦略の推進に向けて【優先的に取り組む連携課題】「9.災害廃棄物処理のための広域的連携体制の整備」
●名古屋港を含む中部地方整備局管内主要港湾において、災害廃棄物処分場の検討を進める。
2連動地震による災害廃棄物発生量
●東海・東南海(2連動)における被害想定でも、愛知県内からの大量の災害廃棄物発生量を予測。
●東日本大震災では、被災建物のがれき以外でも大量の廃棄物が発生。既往想定を上回る地震・ 津波想定での災害廃棄物発生量は一層大きくな
る可能性があり、広域的な対応が重要。
愛知県における
災害廃棄物量の想定
約1,300万トン(1,300万m3)
愛知県で排出の一般廃棄物
約5年分に相当
※従来の被害想定手法である被災建物のみからの廃棄物(がれき)量算出。(愛知県 震災後復旧マニュアル(生活編))
(参考)
阪神淡路大震災での
災害廃棄物発生量
東日本大震災での
災害廃棄物発生量
約1,477万トン
兵庫県で発生する一般廃棄物
約6年分相当
約2,270万トン
岩手県内:約15年分相当
宮城県内:約21年分相当
福島県内:約4年分相当
(内閣府 阪神・淡路大震災復興誌、環境省HPより)
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4.その他 広域的な課題
~基幹的広域防災拠点~
課題
・難激甚災害では、被災した県市において全て対応することは人的・物的に困難。
・隣接都県市相互の支援だけでなく、全国から多くの人員や物資が投入され、情報収集活動、救助・救急活動、医療活動、消防活動、緊急輸送活動、
施設等の復旧活動等さまざまな応急復旧活動が展開。
・特に初動期においては、応急対策活動の重要な機能を担う県市の庁舎や警察署、消防署等が被害を受けたり、交通機能の麻痺のために活動要員
自体の参集が困難であったりすること等により適切な初動体制が確保できず、周辺県市や自衛隊・広域緊急援助隊(警察)・緊急消防援助隊等、各
施設の復旧活動要員等に依存。
被災時に災害対策活動を行う十分なオープンスペースが必要
進め方
•防災拠点の広域的な防災ネットワーク形成と防災拠点に必要な機能について、中部地方整備局を中心に検討し平成24年内に「東海・東南海・南海
地震対策中部圏戦略会議」において取りまとめる。
防災拠点のネットワークイメージ
臨海部の基幹的広域防災拠点が担う機能と役割(例)
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地震・津波対策の対応方針の整理(案)
発生頻度の高い津波
最大クラスの津波
注)
津波発生頻度:数十年~百数十年に1回
レベル1地震動
できるだけハード対策で守ります
※
ex.
ハード対策
施設の供用期間中に
・地盤や施設の耐震点検を行い必要な対策を実施
1~2度発生する確率
(P.5,8)
を有する地震動
※
再現期間:75年
レベル2地震動
※
※
現在から将来にわたっ
て当該地点で考えられ
る最大級の強さを持つ
地震動
レベル2地震動対応が
なされていない構造物
は壊れる危険性が高い
ハード対策とソフト対策で守ります
ex.
ハード対策
・緊急物資等輸送用岸壁の耐震化(P.8)
・重要度の高い海岸保全施設の耐震化(P.8) など
ソフト対策
・港湾BCPの策定(P.2) など
津波発生頻度:数百年~千年に1回
ハード対策とソフト対策で守ります
ex.
ハード対策
・防波堤等の粘り強い構造の検討(P.8)
・貨物の流出防止対策(P.2~3) など
ソフト対策
・避難対策の強化(P.1)
・港湾BCPの策定(P.2~5)
・航路や海域の啓開体制の強化(P.2~5) など
ハード対策とソフト対策で守ります
ex.
ハード対策
・緊急物資等輸送用岸壁の耐震化(P.8)
・防波堤等の粘り強い構造の検討(P.8)
・貨物の流出防止対策(P.2~3) など
ソフト対策
・避難対策の強化(P.1)
・港湾BCPの策定(P.2~5)
・航路や海域の啓開体制の強化(P.2~5) など
注) 地震動の影響はないものの日本の遠方から来襲する津波を含む(チリ地震津波など)
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