19-10号 (532KB) - 国立循環器病センター

国立循環器病センター(NCVC)
19-10号
目次:
発行日2007/10/31
心臓手術で来日 イラクの2児笑顔で退院
心臓手術で来日 イラクの2児笑顔で退院
1
「国立循環器病センター新棟整備工事の基
本設計業務」官報掲載
2
マダガスカル共和国
保健・家族計画大臣来訪
3
外国人の研修者の受け入れ JICA(国際
協力機構)関連事業への取り組み
3
平成19年度 看護指導者育成コース(JICA)
研修を担当して
4
一日看護体験 未来に看護師を夢見て
4
世界最小径の4Fr(1.4mm)ガイディング・
カテーテルの開発
5
センター創立三十周年記念式典開催のお
知らせ
5
第16回たまき会総会を終えて
6
退院後の記者会見で元気な姿を見せるサジャド君(右)とアリアちゃん(左)
平成19年8月13日(月)明美ちゃん基
金の適用を受けて先天性心臓病の治療の
ため当センターの小児科に入院していたサ
ジャド君とアリアちゃんが退院しました。サ
ジャド君は心臓から出る大動脈と肺動脈の
位置が入れ替わっている「完全大血管転
位症」で6月7日に八木原副院長が執刀し
心房内で血流を入れ替える「心房内血流
二人に治療にあたった病院スタッフ
転換手術(セニング手術)」が実施されまし
た。アリアちゃんは肺動 脈 の狭窄などの
「ファロー四徴症」を患い6月28日に鍵崎
医長の執刀で修復手術が実施されました。
小さな体で4時間から5時間に及ぶ手術に
耐えた二人は、手術後の経過も良好で今
回の退院となりました。
(2ページに続く)
国立循環器病センター基本理念
国立循環器病センター基本方針
私たちは
自己決定権を尊重した最善の医療を提供する
国民の健康と幸福のために
循環器病克服のため新しい医療の発展と普及に努める
循環器疾患の究明と制圧に挑みます
循環器病について高度の知識と技術を持つ医療人を育成する
透明性と説明性と高い倫理観こそ私たちの理想です
循環器病の医療情報・研究成果を国内外に広く発信する
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心臓手術で来日 イラクの2児笑顔で退院
(1ページより続く)
退院日に病室前ではしゃぐ二人
退院の日、取材のため病棟に行くと、廊
下やプレイルームを走り回る元気なサジャ
ド君とアリアちゃんの姿が目に飛び込んで
きて、写真を撮る私も自然と笑顔になりまし
た。3ヶ月近い入院生活ですっかり病棟の
人気者となった二人に、入院中の子供たち
が入れ替わり立ち替わりやってきては折り
紙のプレゼントを渡したり、サッカーボール
で遊んだりと休むことなく元気に跳ね回って
いました。退院後の記者会見ではご両親を
代表してアリアちゃんの父アラアさんから
「これまではよい方法がなく子供たちの将来
を絶望していたが、循環器病センターでの
手術が成功し今は希望がある。本当にあり
がとうございました。」と当センターの治療ス
タッフらに感謝の言葉が述べられました。
両ご家族は当センターを退院した後も、
当センターに隣接する患者やその家族のた
めの宿泊施設ドナルド・マクドナルド・ハウス
を拠点として、吹田市の万博記念公園で遊
んだりハウスの庭で花火をするなど、しばし
日本の夏を楽しまれた後、8月17日(金)に
イラクへの帰路に就かれました。短い日本
での生活が良い思い出として二人の記憶に
刻まれることと、日本での治療が二人に明
るい未来をもたらすことを切に願います。
最後に今回の来日は国際医療支援団体
「ピープルズ・ホープ・ジャパン」と産経新聞
社の「明美ちゃん基金」の活動により実現し
たものであり、関係各位に厚く御礼申し上
げます。
編集委員 調査班長 大西 逸馬
「国立循環器病センター新棟整備工事の基本設計業務」
官報掲載
整備の概要
1.施設名称
2.計画 地
3.敷地面積
4.入院規模
5.外来規模
6.診療科
7.延面積
国立循環器病センター
大阪府吹田市藤白台5-7-1
約66,000㎡
550床
800人(1日平均)
18診療科
内科、精神科、神経科、循環
器科、小児科、外科、整形外
科、脳神経外科、心臓血管
外科、小児外科、泌尿器科、
産科、眼科、耳鼻咽喉科、リ
ハビリテーション科、放射線
科、歯科、麻酔科
約62,000㎡(新築)
当センターでは平成21年度の着工を目
途に新病院の建て替えを予定しています。
9月28日付けの官報において、「国立循環
器病センター新棟整備工事の基本設計業
務」について技術提案書の提出が招請され
ました。
本件は、公募型プロポーザル方式による
もので、プロポーザル方式とはそのプロジェ
クトに最も適した創造力、技術力、経験など
を持つ設計者を選ぶ方式です。当センター
から建て替えに関する考え方や課題を提示
し、それに対してプロポーザル(技術提案
書)を提出してもらい、設計者が選定されま
す。技術提案書の提出期限は平成19年1
1月28日としております。その後、設計者
が決まると建物の配置計画や建物内の平
面プランなどを作成する基本設計が行われ
ます。なお、基本設計にて作成された平面
プランなどに基づき工事を発注するための
設計図面を作成する実施設計は平成20年
度に行う予定としております。
新病院の建て替えの基本理念は、診療
においては世界最高水準かつ安全・安心を
確保された患者中心の循環器病医療を提
供すること、療養環境においては患者が安
心して受療できるアメニティを確保すること、
研究においては世界を先導する循環器分
野の診療の実現に向け、臨床研究と臨床
指向の基盤開発研究を円滑に実施すること
であり、これらを柱として新病院建て替えに
向けて作業が進められています。
※「国立循環器病センター新棟整備工事の
基本設計業務」にかかる情報は厚生労働
省のホームページ「http://www.mhlw.go.jp/
sinsei/chotatu/chotatu/koukyou/
nyusatu.html」をご覧ください。
会計課長 大澤 勝
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マダガスカル共和国 保健・家族計画大臣来訪
病院、研究所を視察
ジャン・ルイ・ロビンソン・リチャード保健・家
族計画大臣(右)と
ジャン・ルイ・マルセン・ヘレン夫人
去る8月2日(木)アフリカの東南、インド
洋上の島国マダガスカル共和国からマダ
ガスカル保健・家族計画大臣のジャン・ル
イ・ロビンソン・リチャード氏とジャン・ルイ・
マルセン・ヘレン夫人をお迎えしました。今
回の訪問は2006年11月に行われたWH
O事務局長選挙において日本の候補者へ
の支持要請の一環として川崎厚生労働大
臣(当時)が同年8月にマダガスカルを訪
問した際、日本への招待状を手交したこと
から実現しました。
マダガスカル共和国ではマダガスカル語
とフランス語が公用語で、当日はフランス
語の通訳の方を介して北村総長、梅田運
営局長から当センターの概況説明が行わ
れました。、リチャード大臣は特に我が国
の医療機器の最新技術に関心をお持ちと
のことだったので病院及び研究所において
人工心臓や最先端画像診断機器に関する
診療や研究開発に関する取り組みをご覧
いただきました。8階西病棟においては臓
器移植部の中谷部長から当センターの人
工心臓の使用状況が説明されるとともに
心臓移植を控えた患者さんとも面談されま
した。研究所においては放射線医学部の
飯田部長、人工臓器部の水野室長から両
部門が実施する研究活動の概要が紹介さ
れました。病院及び研究所の視察は約1時
間と短い時間でありましたが熱心に話に耳
を傾けておられました。
その後応接室において北村総長、梅田
運営局長、徳永看護部長らと懇談されまし
た。リチャード大臣からはマダガスカル共
和国の医療機関の設置数や新たに大学病
院センターの建築を予定していることなど
が紹介されました。また、当センターの研
修医の受け入れ状況について質問される
など意見交換が行われました。最後にリ
チャード大臣から今回の視察に関する謝
辞が述べられ、北村総長からはセンターを
訪問された記念としてNCVCのロゴをあし
らったネクタイがプレゼントされました。
編集委員 調査班長 大西 逸馬
北村総長と
外国人の研修者の受け入れ
JICA(国際協力機構)関連事業への取り組み
集団研修に参加した6名の参加者
前列3名、後列左から2人目~4人目
JICA集団研修「循環器病対策コース」
は、開発途上国の若手中堅医師を対象とし
て循環器病の診断と治療の基礎的知識を
習得させ、この分野の専門医を養成するこ
とを目的として、1982年に開設されました。
今年で26回目の実施となり、今回の研修生
6名(アルバニア1名、エジプト1名、フィリピ
ン1名、ケニア2名、フィジー1名)を含めて、
受入実績は48カ国180名にのぼります。
今回の研修は9月25日から11月22日
までの2ヶ月間の予定で、研修生の専門・
目的等に応じたコース別に各々の到達目標
に 向 か っ て 研 修 に 励 ん で い ま す。ま た レ
ポート発表会では、各国の医療事情や研修
の目的についての発表が行われ、国によっ
て異なる医療事情に指導医や他の研修生
も興味を持って聞きました。
研修中は、見学や講義、カンファレンス
へなど忙しい毎日ですが、それでも1日のう
ち空き時間があればコース以外にも目を向
け、関連する他の様々な部門を見学するな
ど積極的に取り組み、また、関連学会にも
多数参加するなど充実した研修生活を過ご
されています。
研修生それぞれの国によって、医療事情
が異なり、当センターで得た最新の治療に
関する知識や技術をそのまま生かすことは
難しいかもしれません。しかし、逆にこのこ
とにより日本のみならず世界各国の全般的
な循環器病診療または研究に関する現状
や発展性についての情報・知識を交換する
ことができるため、より有意義であると思い
ます。
当センターでは、各国の循環器病の予
防、診断、治療に関する医療技術の移転に
関して、少しでも貢献できるよう、関係者一
同努めています。
研修係長 岸本 勇
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平成19年度 看護指導者育成コース(JICA)
研修を担当して
研修を通して「看護部長になりたい」と
強く決意された研修者
病棟での演習を終えての意見交換
平成19年度看護指導者育成コース(JI
CA)研修を8月2日・3日、当センターで開
催しました。研修には、ブラジル、ラオス、ベ
トナム、ベリーズ、マーシャル、シリア、バヌ
ア ツ、モザ ンビ ー ク、ア フガニ ス タン、ホ ン
ジュラスの国公立病院の看護管理者10名
が参加されました。この研修は5月9日~8
月24日にかけて日本各地の医療機関等に
おいて開催されたものです。
今回当センターでの研修目標は、「看護
管理者として病院経営参画の実際を知る」
ことと、「根拠に基づく看護の必要性、EBN
(Evidence-Based Nursing) の実践と活用
例を知る」でした。この研修を企画する上で
講義から臨床での見学や演習、そして討議
と一連の流れを通して組み立てることで、よ
りイメージでき、理解しやすいと考え計画し
ました。1日目は、当センターでの看護部に
おける経営改善の実際について説明、そし
て病棟での実際と経営のための職員教育
について幼児病棟、6西病棟で実施しまし
た。講義・見学を終えて「私に可能な経営改
善」について討議をしました。2日目は「看
護必要度の導入と活用」について講義、そ
してICU・6東病棟で患者個々の看護必要
度を実際に体験していただき、患者様ともコ
ミュニケーションを取られました。その後「看
護管理情報をマネジメントに生かす」と言う
テーマでグループ討議を行い、活発な意見
交換ができました。
センターでの研修終了後、「看護部長に
是非なりたい」述べられた方がいて、看護
管理への意気込みを研修を通して感じるこ
とができ、研修の企画としては良かったと評
価しています。8月24日に東京国際セン
ター(JICA)で、各研修者の研修を通しての
学びから自国でのアクションプランの発表
があり出席しました。研修者からの当セン
ターでの研修評価はとても良く、国公立で
あっても経営管理、経営に対しての職員教
育を考えること、看護管理データの活用に
ついて理解していただき、この研修を担当さ
せていただいた者として嬉しく思います。
最後になりましたが、研修にご協力いた
だいた講師の皆様、病棟の患者様、スタッ
フの皆様に感謝いたします。
乳幼児病棟 看護師長 小間井 和代
一日看護体験 未来に看護師を夢見て
病棟での看護体験
参加した20名の高校生
7月26日5つの高校から20人を迎えて、
一日看護体験を行いました。
当日は朝から、参加者の数名が電車を
乗り間違えて遅刻するというハプニングから
始まり、私たちをハラハラさせました。さら
に、病棟に行くのに携帯電話を持っていこう
とする高校生がいて、行く前から大丈夫だ
ろうかと心配させられました。しかし、各病
棟の看護師に連れられ、それぞれの病棟
で、実際に患者さんとかかわっている高校
生たちは、やや緊張した面持ちで、はじめ
は患者さんにうまく話しかけられませんでし
たが、看護師に、促されていくうちに、患者
さんに対して、やさしい笑顔で話しかけるこ
とが出来るようになり、その姿を見ている
と、私たちの朝の心配は無駄に終わったよ
うでした。
昼休憩を終え、午後はBLS(心 肺蘇 生
法)の体験を行いました。高校生は、学校で
体験したことがあるという人も数名いました
が、数人のグループに分かれ、指導の看護
師から、説明を受けながら、熱心に行って
いました。はじめは、みんな恥ずかしそうに
ためらいながら行っていましたが、しばらく
すると、顔を真っ赤にしながら、人工呼吸を
行ったり、心臓マッサージを必死になって
行ったりと、あまりの真剣さに笑いが起こる
場面もみられました。指導する立場の看護
師も、事前の練習では、なかなかうまくでき
ませんでしたが、高校生の前では、プロの
インストラクターのように、高校生を楽しま
せながら、指導を行っており、あっという間
に、予定していた時間が過ぎていきました。
今回、広報委員として関わった私自身が偶
然にも十数年前にここで、同じように一日看
護体験を経験し、現在看護師としてこの病
院で高校生たちを迎えていることに感慨深
いものを感じながら、参加してくれた高校生
たちが将来自分と同じように、ここで看護を
する日もあるのだろうかと想像すると、準備
などの苦労も忘れてしまい、今後もより多く
の高校生を迎えられるよう活動していきた
いと思いました。
看護部広報委員
ICU看護師 山口 真美子
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世界最小径の4Fr(1.4mm)ガイディング・カテーテルの開発
日本の工業製品は世界で最も優れているのはご存じのとお
りです。残念ながら、唯一の例外が医療機器です。医療機器の
多くが欧米の製品で占められていることからもわかるように、日
本製医療機器は欧米に大きく遅れをとっています。このような
状況の中、我が国の工業技術の粋を集め完成した世界最小径
の4Frガイディング・カテーテルは、日本が世界に誇れる医療機
器といえます。
1977年にスイスのグルンツッヒが初めて経皮的冠動脈イン
ターベンション(PCI)を行った時は、10 Fr (3.3 mm) の外径を有
するガイディング・カテーテルを使ったそうです。現在では、多く
のPCIが6Fr (2 mm) のガイディング・カテーテルで行われるまで
にダウンサイジングは進んでいます。しかしながら、6Frをもって
しても、仮性動脈瘤や出血などの穿刺部合併症はなくなりませ
んし、術後安静も長時間必要です。より細いカテーテルによる
PCIが可能となれば、穿刺部合併症はなくなり、術後安静も不
要となるかも知れません。カテーテルのさらなるダウンサイジン
グは時代の当然の要求です。
私が4 Fr (1.4 mm) ガイディング・カテーテルの開発に着手し
たのは今から5年以上前のことです。当時はロタブレータや
DCAなどの太いカテーテルを必要とする複雑な治療機器が多く
の症例で用いられていました。私は、このような複雑な機器は
やがて不要となり、PCIの手技がもっと単純化する時代がくるに
違いないと考え、テルモ社と協同で、この夢のカテーテルを「極
(きわみ)」と名付け、開発を進めました。残念ながら、「極」とい
うネーミングは、カテーテルが優れていることを印象付けてしま
うので、医療機器には不適切と判断し、「KIWAMI」という名で市
販されました。個人的にはとても残念なことでした。
このカテーテルが今春認可されるまでには5年という長い年
月を要しました。しかしながら、この間、薬剤溶出性ステントの
台頭によって、太いカテーテルを必要とするロタブレータやDCA
などの複雑な手技はほとんど行われなくなりました。多くのPCI
は、ステントを留置するだけの単純な手技へと変わりました。ま
るで極のデビューに合わせ、PCIのスタイルが大きく変わってく
れたみたいで、これは私にとって非常にラッキーなことでした。
このカテーテルを使って、すでに10例以上の治療を行いまし
た。カテーテルの断面積は10Frの16%、6Frの43%と非常に小さ
いため、止血は容易ですし、患者さんの苦痛もありません。今
後、私たちはこの日本発の優れた医療機器を使った医師主導
型の臨床試験を全国展開していきます。優秀なカテーテル技
術を有する循環器内科医10名が協力して、4Frガイディング・カ
テーテルを用いたPCIが、従来のカテーテルを用いたPCIよりも
安全であることを検証するとともに、一層の低侵襲カテーテル
治療の開発を目指していこうと計画しています。
心臓血管内科医長 竹下 聡
第1例目の治療風景
最近10年の沿革
平成10年16月
平成10年17月
平成10年10月
平成11年15月
平成11年19月
平成12年13月
平成13年13月
平成14年12月
平成11年10月
平成11年11月
平成16年14月
平成16年10月
平成17年15月
感染症対策室設置
臓器提供対策室設置
輸血管理室設置
心臓移植センター第1例実施
組織保存バンク設置
バイオテクノロジー棟竣工
重症心不全病棟開設
ガンマナイフ棟竣工
医療安全推進室設置
専門医療連携室設置
臨床研究センター設置
先進医工学センター開設
日本医療機能評価機構に
よる病院機能評価認定
平成17年12月 国立循環器病センター将来構想
検討委員会報告
平成18年13月 循環器病克服10ヵ年戦略策定
平成18年17月 凍結保存同種組織を用いた外
科治療 先進医療に承認
平成19年14月 大阪府と土地売買契約締結
平成19年15月 国立高度専門医療センターの
今後のあり方についての
有識者会議報告
平成19年19月 新棟整備工事基本設計業務
官報掲載
12月 創立30周年記念式典(予定)
センター創立三十周年記念式典開催のお知らせ
昭和52年6月に故吉田名誉総長のも
とで当センターが開設されて以来、今年で
30周年を迎えるに至りました。30年の節
目としてセンターでは記念行事を計画して
います。12月1日(土)には30周年記念
式典を当センターの図書館講堂において
開催します。独立行政法人国立病院機構
の矢崎義雄理事長に記念講演をいただく
予定です。また、現在、30周年記念誌の
編集作業が進められています。
センターでは10年毎に記念式典を行っ
ていますが、前回からの10年を振り返っ
ても1例目の心臓移植手術の実施から本
年で22例(国内心臓移植の約50%)を
実施したことをはじめ、重症心不全病棟
の開棟、臨床研究センターの設置、先進
医工学センターの開設、循環器病克服1
0ヵ年戦略の策定といった医療・研究に関
する様々な事業が行われてきました。ま
た、数年先には新病院の建て替えや平成
22年度からの独立行政法人化といった
大きな展開が予定されているなど、この3
0周年の記念行事が次のステップへのは
ずみとなるよう行事の成功に向け職員一
同取り組んでいるところです。
庶務課長 吉田 欣司
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平成19年度の患者数
平成19年9月分
1日平均患者数
入院
外来
月計
累計(9月まで)
月計
累計(9月まで)
513.9
522.6
696.9
687.8
外来患者数はそれぞれの患者数合計を診療実日数で割ったもの。
第16回たまき会総会を終えて
北村総長講演風景
懇親会にて
平成19年10月21日(日)千里阪急ホテルに
て「第16回たまき会」を開催しました。たまき会
は、「以前に国立循環器病センターに看護師
長(看護部長、副看護部長含む)として勤務し
た者、当センターから看護師長や教員に昇任
して異動した副看護師長、現在当センターに
看護師長(看護部長、副看護部長含む)として
勤務する者を会員」とした国立循環器病セン
ター看護師長同窓会で、現在総会員数207名
です。当日は、宮川久子元看護部長(平成2
年~平成7年)を始めとし、現職25名を含む55
名が出席して開催しました。
総会では、看護部の近況報告を行い、出席
者からは、高度で専門化する医療現場におけ
る現役看護師の活動にたくましさを感じたとの
感想をいただきました。総会に引き続き、北村
惣一郎総長から「国立循環器病センターの将
来構想」についてご講演いただきました。新棟
建替え計画実現化に向けての経緯や新棟の
ビジョン及び平成22年の独立行政法人化に向
けての準備について具体的にご講演いただ
き、激動するセンターに漠然とした不安を感じ
ておりましたが、改めてセンターの果たすべき
役割について考えるとともに未来が開けた思
いです。午後からの懇親会では、友池病院長
をはじめ、梅田運営局長、藤田運営局次長に
も出席していただき和やかに歓談の時を過ご
しました。途中「写真でつづる看護部30年~セ
ンターを支えた看護師~」と題してさまざまな
写真をスクリーンに映し出し、その時代に勤務
されていた方に当時の思い出を語っていただ
きました。写真の一部を紹介しますと、歴代職
員の着任式・離任式、隣の北千里高校で行わ
れていた職員運動会、センター内で櫓を囲ん
での盆踊り大会等々がありました。なかでも、
セ ピ ア 色 し た 写 真 で は ど こ か ら と も な く「あ
~・・・」といった懐かしさがにじみ出るような声
が聞こえてきました。調査課に保管されてい
た、山 積み の 写 真 のなか か ら「思い 出 の 一
枚」を選んだ担当者も出席者の反応をみて、
胸を撫で下ろしていました。2年に一度の開催
ですが、先輩方が築かれた伝統を守りつつ、
時代の変化に柔軟に対応しながら、循環器病
看護の牽引車として、現職である私たちはさら
なる躍動を決意した会となりました。
副看護部長 西本 京子
行事予定
事務局は調査班長大西
(内線2661)です。
[email protected]
11/ 2 運営会議 病院部長会議
11/ 6 運営局課長会議
11/ 9 研究所部長会議
11/12 受託研究審査委員会
高度先駆的医療・研究専門委員会
11/13 薬事委員会
11/20 運営局課長会議 研究所部長連絡会議
11/22 倫理委員会
11/26 治験審査委員会 診療管理連絡会議
12/ 1 センター創立30周年記念式典
12/ 3 運営会議 病院部長会議
12/ 4 運営局課長会議 研究所部長会議
第1回循環器病研究委託費運営委員会
12/10 受託研究審査委員会
高度先駆的医療・研究専門委員会
12/11 薬事委員会
12/18 運営局課長会議 研究所部長連絡会議
12/25 治験審査委員会 診療管理連絡会議
12/27 倫理委員会
12/28 仕事納め
「(C) Copyright 2003 (NCVCnews編集委員会)」