✈ IWA世界会議・展示会2016 はじめに 専務理事 企画部長 研究第二部 主任研究員 岡久 宏史 渡邉 聡 山田 和哉 発表以外にも,水に関するさまざまなテーマ別にプ ログラムされたセッションに参加し,私たちがどのよ うな課題に直面しており,どのような取り組みが行わ 下水道機構は海外への情報発信や技術情報の収集を れているのかを,世界的な視野で感じ取ることができ 図るため,積極的に国際会議や国際展示会に参加して ました。 います。平成28年度は,IWA(国際水協会)の会員 になるとともに,10月9日から13日の5日間にオー ストラリアのブリスベンで開催されたIWA世界会議・ 展示会2016に参加し,テクニカルセッションでの研究 成果の発表,展示会におけるブースの設置を通じて, 世界から集まった研究者や技術者を相手に研究成果の 発信や意見交換を行いました。 ポスター会場の様子 会場の外観 テクニカルセッション 会議には世界各地から5000人を超える水の専門家が 出席し, 「私たちの水の未来をつくる」をテーマに8 プレゼンテーションの様子 編の基調講演,38編のワークショップ,344編の口頭 発表,500編を超えるポスター発表が行われました。 下水道機構からは,山田主任研究員が「下水道管路 展示会 へのフラッシュゲートの適用に関する研究」と題して ポスター発表を行い,下水道管路内での動作の安定性 展示会には200を超える団体が出展しました。出展 と導入効果に関する現場実証実験の成果を報告しまし 団体はメーカー・商社等の民間企業,大学等の研究機 た。 ポスター発表者は会議期間中,会場にポスターを掲 関,国や地域ごとに組織されたものまで,産官学の多 示するとともに,1人あたり3分程度のプレゼンテー 方面にわたっており,出展内容にもそれぞれの特色が ションの時間が与えられ,口頭での説明を行いました。 見られました。 38 —— 下水道機構情報 Vol.11 No.24 下水道機構は,日本の水道および下水道関係の省 庁,事業体,関係団体,民間企業15社が共同で設置し おわりに たジャパンパビリオンの一員として出展しました。下 水道機構のブースでは,パネルを展示するとともに, IWA世界会議・展示会は,水道・下水道分野にお タブレットに格納した動画データ等を活用し,機構の ける世界規模の主要イベントであり,技術的な情報交 研究コンセプトおよび研究成果事例(①CFDによる 換の場であることはもちろんですが,開催国や開催都 貯留管の水理解析手法の研究,②高効率型二軸スクリ 市にとっては文化や観光資源をPRできる重要な機会 ュープレス脱水機の研究,③省エネルギー撹拌技術等 であることも実感しました。まさに水道・下水道分野 の研究)を紹介しました。 のオリンピックと言えるでしょう。今回の会議期間中 も,開会式での先住民族によるショーをはじめ,さま ざまなイベントやツアーが企画されていました。 下水道機構の出展ブース 開会式のショーの様子 また,次回のIWA世界会議・展示会は2018年に東 京での開催が予定されていますが,次回開催都市の東 次回の東京開催にも多くの人が訪れ,日本や東京の 京都をはじめ,ジャパンパビリオン参加団体は次回に 良さを理解してもらえたら素晴らしいことです。下水 向け積極的な展示,PRを行っていました。 道機構も,関係機関と協力し東京開催の成功に貢献し ていくことが使命と考えています。 ジャパンパビリオンの様子 下水道機構情報 Vol.11 No.24 —— 39
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