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ノバルティス ファーマ株式会社
広報統括部
〒105-6333
東京都港区虎ノ門 1 丁目 23 番 1 号
虎ノ門ヒルズ森タワー
https://www.novartis.co.jp
MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIAS • MEDIENMITTEILUNG
2017 年 3 月 9 日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス、骨髄線維症および真性多血症の治療薬
「ジャカビ®錠 10mg」剤形追加に係わる製造販売承認を取得
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は、3月7日、
骨髄線維症および真性多血症の治療薬「ジャカビ®錠」(一般名:ルキソリチニブリ
ン酸塩、以下「ジャカビ」)について、新たに10mg錠の剤形追加に係る製造販売承
認を取得しました。
骨髄線維症(以下、MF)及び真性多血症(以下、PV)は、造血幹細胞レベルでの腫
瘍化によって発症する疾患であり、骨髄系細胞(顆粒球、赤芽球、骨髄巨核球、肥
満細胞)の著しい増殖を特徴とする「骨髄増殖性腫瘍(MPN)」に分類される血液
疾患です1。MFは、造血組織である骨髄が線維化することで、正常な血液の産生が
妨げられる進行性の血液がんです。一方、PVは主に血液中の赤血球が増加する血液
疾患で、血栓のリスクが高まることにより、脳卒中や心臓発作といった重篤な心血
管系の合併症を引き起こすほか2、予後の不良なMF、骨髄異形成症候群、急性骨髄
性白血病などに進展することが懸念されます。MFおよびPVのいずれも、脾臓の腫大
(脾腫)や脾腫に伴う腹部の不快感や痛み、倦怠感・寝汗・体重減少・痒みなどの
消耗性の全身症状により日常生活に影響を及ぼします。国内でのMFの年間発症率は、
10万人あたり約0.2人で、現在の有病者数は約1,500人、PVの年間発症率は10万人あ
たり約2人で、有病者数は約30,000人程度と推測されています3-6。
「ジャカビ」は、ヤヌスキナーゼ(JAK)と呼ばれる酵素を阻害する働きを持つJAK
阻害剤で、JAK経路を阻害することにより、MFおよびPVによるQOL低下の主な原
因である脾腫や諸症状を改善します。しかしながら、MFおよびPVの疾患特性から、
薬剤治療による服薬期間が長期に及ぶことが予測され、アドヒアランス*の低下を招
く可能性があることから、投薬回数や錠剤数を減らすことで、患者さんの負担を軽
くすることが望ましいと考えています。ノバルティス ファーマでは、すでに承認を
取得している「ジャカビ」5mgに加え、新たに「ジャカビ」10mgが承認されたこと
で、MFおよびPVの患者さんのアドヒアランス向上に貢献してまいります。
*アドヒアランス---患者さんが積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること
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「ジャカビ®」(一般名:ルキソリチニブリン酸塩)について
「ジャカビ」は2011年11月に骨髄線維症を適応症として米国で初めて承認され、
2017年1月の時点で、100以上の国又は地域で骨髄線維症の治療薬として、70の国ま
たは地域で真性多血症の治療薬として承認されています。日本では、2014年7月に骨
髄線維症、2015年9月に真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)
の治療薬として承認されています。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアに
おける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス
グループ全体の 2016 年の売上高は 485 億米ドル、研究開発費は 90 億米ドル(減
損・償却費用を除くと 84 億米ドル)でした。ノバルティスは約 118,000 人の社員を
擁しており、世界約 155 カ国で製品が販売されています。詳細はホームページをご
覧ください。https://www.novartis.co.jp
参考文献
1.
2.
3.
4.
5.
6.
Verstovsek S, et al. A double-blind, placebo-controlled trial of ruxolitinib for myelofibrosis. N Engl J Med.
2012;366:799-807. (1iC)
Leukemia & Lymphoma Society. “Polycythemia Vera Facts.” Available at:
http://www.lls.org/sites/default/files/file_assets/FS13_PolycythemiaVera_FactSheet.pdf Accessed on February 23,
2017.
[赤司浩一 (2011)] 骨髄線維症 診療の参照ガイド(平成 22 年度改訂版). 特発性造血障害疾患の診療の参照ガ
イド 平成 22 年度改訂版;177-202.
[小松則夫 (2007)] 真性赤血球増加症. 日内会誌; 96:1382-9.
[臼杵憲祐 (2007)] 本態性血小板血症. 日内会誌; 96:1390-7.
[Dan K, Yamada T, Kimura Y, et al. (2006)] Clinical features of polycythemia vera and essential
thrombocythemia in Japan: retrospective analysis of a nationwide survey by the Japanese Elderly Leukemia and
Lymphoma Study Group. Int J Hematol; 83:443-9.
以上
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<参考資料>
ジャカビ®錠 5mg/10mg の製品概要(下線部が追加承認)
製品名:
「ジャカビ®錠 5mg」(JAKAVI® Tablets 5mg)
「ジャカビ®錠 10mg」(JAKAVI® Tablets 10mg)
一般名:
ルキソリチニブリン酸塩(Ruxolitinib Phosphate)
効能又は効果:
1.骨髄線維症
2.真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)
用法及び用量:
骨髄線維症の場合
通常、成人には本剤を 1 日 2 回、12 時間毎を目安に経口投与る。用量は、ルキソリ
チニブとして1回 5mg~25mg の範囲とし、患者の状態により適宜増減する。
真性多血症の場合
通常、成人にはルキソリチニブとして 1 回 10mg を開始用量とし、1 日 2 回、12 時
間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜増減するが、1 回 25mg1 日 2 回
を超えないこと。
承認取得日:
・骨髄線維症 2014 年 7 月 4 日
・真性多血症 2015 年 9 月 24 日
・「ジャカビ®10mg」2017 年 3 月 7 日
製造販売:
ノバルティス ファーマ株式会社
*効能又は効果に関連する使用上の注意並びに用法及び用量に関連する使用上の注意
は、添付文書をご覧下さい。