真・法解釈の流儀 ~条文の趣旨の導き方~ 第1.前回までの復習 原則:文理解釈 例外:目的論的解釈→法体系の解釈→現実の社会学的解釈 前回は、文理解釈において妥当な結論が導けない場合の法解釈方法論として目的論的解釈 →法体系の解釈→現実の社会学的解釈という法解釈思考プロセスを紹介しました。 第2.今回の講義 1.目的 条文の趣旨を法解釈の流儀に基づき導きます 2.説明 法解釈の流儀による条文の趣旨を導くプロセス (1).目的論的解釈で趣旨を推定します。なぜこのような条文が設けられたのか、条文の 文言に着目して趣旨を導きます(目的論的解釈) (2).1で導いた趣旨が関連する他の条文と整合しているかを判断します(法体系の解 釈) (3).2で整合した趣旨が現実社会に適用した場合に不合理か否かを判断します(現実の 社会学的解釈) (4).3で判断した趣旨が、条文の趣旨と確定します 第3.司法試験受験生へ 現在、学者・実務家・予備校その他の法学教育関係者は、条文の趣旨の導き方を法解釈 方法論として誰一人、教えていません。それゆえ、私の方法論が身勝手な意見だとして葬 り去る人もいるでしょう。しかし、皆さんにとって大切なことは、この方法論が本番の司 法試験で使えるということです。そして、この方法論を使って合格した者が実際にいます (去年の私)。 今年の司法試験を受験する者たちに、未知の法律に出会ったときの武器を配ります。 それが、武器としての真・法解釈の流儀です。本番で未知の法律や解釈に出会い、どうす ればよいか分からなくなった時、必ず役に立つでしょう。
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