健翔会だより62号が発行されました。

いつまでも健康な体でどこまでも
けん しょう かい
健翔会だより
62
発
行
所
香川県坂出市川津町
号
酉
2017・3 月 1 日
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“健康”と“病気”は、
ちょうど“清水”と
“泥水”のごとく説明
できます。
泥水
堀口 裕 先生
病気を治すには、清水と泥水を入れ替える
健康的な姿をバケツに溜まっている清水(しみず)としますと、病気
の姿とは、清水の代わりに泥水(どろみず)が溜まった状態です。清
水が自己防御力のことを意味し、泥水が病気のことを指します。そ
れで、病気を無くするためには、この泥水を排水しなければなりま
せん。泥水を排水する方法には二つあります。一つは清水を増やす
ことです。清水を増やせば、その分だけ泥水がバケツから溢れて出
ていきます。しかし泥水があまりにも溜まり過ぎて、清水を増やせ
ないことがあります。こういう場合は、もう一つの方法としてバケ
ツに穴をあけるやり方があります。穴をあければ、そこから泥水が
抜けていきます。その分だけ楽に清水を増やすことができます。清
水を増やす方法は、自己防御力を高める方法のことですから、効率
面から言えば、圧倒的に還元電子治療の実践が有効です。もちろん
心身のストレスや過労を減らし、また抗酸化物質を摂るために緑黄
色野菜や青魚を食べることも良いことです。さらに森林浴をしなが
らの散歩や深呼吸も効果的です。一方バケツに穴をあける方法と
は、手術やお薬、放射線治療などのことです。時どき、患者さんの
中に西洋医学を完全に拒否されている方がおられます。しかし、泥
水が多すぎる場合は、そのことが過剰な重荷となって、清水を増や
せない場合があります。そういうときこそ、手術やお薬、放射線治
療を行って泥水を排水する必要があります。ただし泥水を排水して
も、その後の空間部分をできるだけ早く清水に入れ替える必要があ
ります。何故なら、その空間部分に再び泥水が溜まり始めるからで
す。すなわち再び病気が現れるからです。バケツを清水で満タンに
し、自己防御力を盤石にしておくことが、唯一病気を防げる方法で
す。
清水
穴
空間部分
バケツに泥水が溜まっ
ています。
これが病気の姿としま
す。
清水を満タンにするた
めには、泥水を押しの
ける必要があります。
それができなければ、
バケツに穴を開けます。
泥水の減った空間部分
に清水を増やします。
泥水
清水
できるだけ早く清水
を満タンに溜めて
下さい。
清水
バケツ
バケツに清水が満タン溜まっ
ています。
これを健康な姿とします。
清水
徐々に清水が減って、
病気になります。
このような手順で病気を治すのですが、とにかく時間がかかりま
す。特に清水を増やすのに、とても時間がかかります。バケツを
清水で満たすのに半年、一年、二年、ときに三年以上かかること
もあります。また残念なことですが、バケツを清水で満タンにで
きないために、病気のまま過ごしていく場合もあります。そのこ
とを考えますと、病気と分かった時点で、一気に、集中して、か
つ全力で清水を増やす対策を講じるべきです。もたもたしていた
らバケツ一杯に泥水が溜まってしまい、もはや病気を治すことが
できなくなります。ゆえに治療時間を少しも無駄にできません。
清水を増やすタイミングは、泥水の排水後では遅すぎます。泥水
を排水している最中から同時並行で行うべきです。清水を増や
す、すなわち自己防御力を高める最良の手段に還元電子治療があ
ります。還元電子治療は、できるだけ沢山行ってほしいのですが、
具体的には1回20~30分の治療時間で、1日5~9回が目標
です。バケツ一杯に清水が溜まったら、あなたの勝ちです。あな
たはきっと病気を治すことに成功するでしょう。
いろいろ豆知識
緑 内 障
緑内障は、40 歳以上の約 20 人に一人がかかっており、
年齢が上がるとともに発症率が増加する眼の病気です。
患者数は、400 万~500 万人と推計されています。
視野が徐々に欠け、元に戻らない
人がものを見るときには、眼から光が入って眼の奥に
ある網膜で電気信号が発生します。その電気信号は視神
経を通って脳へ送られ、左右の眼から入った情報を認識
し「見えた」と感じています。眼だけではものは見えず、
眼と脳をつなぐケーブルである視神経が重要は役割を果
たしています。
緑内障は、何らかの原因で、その視神経が障害され、
視野(見える範囲)の一部が欠けていく病気です。健康
な眼では約100万本の神経線維が集まって眼と脳をつ
なぎ、情報を伝達しています。緑内障になると、徐々に
この神経線維が減っていき、減った線維が担当していた
部分が見にくくなっていきます。
緑内障の原因は、はっきりとわかっていません。眼の
中の圧力が上がることが一因と考えられていますが、日
本人の緑内障患者の約7割は、眼圧が正常である正常眼圧
緑内障です。眼圧の上昇以外には、「視神経が弱い」
「血
流が少ない」「免疫の異常」などが発症に関わっているの
ではないかとの見解もありますが、確実な証拠は得られて
いないのが現状です。
眼の中には、栄養などを運ぶ液体である房水が流れて
います。眼の中で一定量の房水が作られ、それと同じ量
の水が排出されることで、眼圧は一定に保たれています。
ところが、眼の中で作られる房水の量が増えたり、排出
量が減ったりすると眼圧が上がってしまいます。眼圧の
正常範囲は10~20mmHg です。20mmHg を大き
く超えるような状態が続くと、視神経が障害される恐れ
が高くなります。
緑内障は、40 歳以上の約 20 人に一人という高い頻度
で発症し、ほとんどがかなり進行するまで視野の欠けに
気づかない病気です。眼圧が急激に上がると強い頭痛や
眼の奥の痛みを感じることがありますが、少し眼圧が上
がっているくらいでは特に異常を感じません。さらに、
緑内障が恐ろしい理由の1つは、治療をしても失った視
野は取り戻せないことです。したがって早期発見、早期
治療が何より重要です。
■眼の構造
緑内障の種類
大人が発症する緑内障には、主に、特に病気などの原
因がない原発緑内障、糖尿病、脳疾患、ケガなどによっ
て発症する続発緑内障があります。さらに、原発緑内障
は、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障に分けられます。
◆開放隅角緑内障……隅角は開いているものの、房水の
出口である線維柱帯と呼ばれる部分が目詰まりを起こ
し、房水が排出されにくくなるために発症します。
神経障害はゆっくり進行することがほとんどです。正
常圧緑内障もこのタイプに含まれ、緑内障の大半は開
放隅角緑内障です。
◆閉塞隅角緑内障……房水の出口である隅角が閉塞する
ために急激に眼圧が上がって発症します。急激に症状
が出る急性緑内障を起こすことも多く、短期間に失明
を起こすことがあるので要注意です。
視神経の障害を早期治療で食い止める
緑内障かどうかは、眼圧検査のほか、眼底検査、視野
検査を含めた3つの検査で診断します。眼底検査は、光を
瞳孔から入れ、視神経の状態をみる検査です。視神経が
減ると、眼の奥にある視神経乳頭と呼ばれる部分の中心部
のへこみが大きくなります。眼底検査で神経が減ってい
る場所が確認されたときには、さらに視野検査を行い、
視野の異常がみられる場合に、緑内障と診断されます。
近年、眼の奥の網膜や視神経乳頭の断面を見られる三次
元画像解析装置など高精度の診断機器が普及してきたこ
とによって、ごく初期の段階で緑内障が見つかる人も増え
てきています。
治療は、緑内障のタイプによってことなります。
開放隅角緑内障では、眼圧を下げる点眼薬によって視神
経の減少と病気の進行を食い止める薬物療法が中心です。
正常眼圧緑内障の人でも、視神経の減少を防ぐために点
眼薬で眼圧を下げる必要があります。さまざまな種類の
点眼薬を使っても十分に眼圧が下がらないとき、あるい
は、視野障害が進行してしまうときには、レーザー治療や
手術を検討します。
一方、閉塞隅角緑内障に対しては、急激に眼圧が上昇
して視野障害が起こる急性発作を予防したり抑えたりす
る治療を行います。具体的には、黒目の中の虹光(茶色
い部分)に小さな穴を開けて隅角が閉塞しにくくするレー
ザー治療や白内障手術が有効です。早い段階で見つけて
適切な治療を受ければ、視野の欠けを最小限に抑えられ、
失明を防げる可能性が高くなります。40歳以上の人は、
定期的に眼の検査を受けましょう。
出典:こまどNo50
株式会社こまど
2016年12月発行