(月曜日)の一般質問要旨(PDF:235KB)

平成 29 年2月焼津市議会定例会
一般質問者及び質問要旨
第2日(3月6日)
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杉田源太郎議員(質問方式
答弁を求める者
1
一問一答)
市長
貧困の拡大と負の連鎖を断ち切り、子どもたちから「未来への希望を奪わない」焼
津市を
NHKスペシャルで「見えない貧困~未来を奪われる子どもたち~」を特集しまし
た。
「6人に一人が貧困」といいながら表面的にはなかなかわからない現代の子どもた
ちの貧困。自治体、教育現場でのアンケートから、いかにして貧困が子どもたちから
未来への希望を奪っているかが見えてきました。数字に表れない貧困があふれていま
す。
「剥奪指標」:一般家庭では得られるもの(経験するもの)がどれほど叶っていな
いか。
・スマホ・ゲームは持っていても新しい服や靴は買えない。
・年1回の家族旅行も行ったことがない。
・塾・習い事に通えない。
・本を買ってもらえない。
・・・・・
非正規、シングルマザーの親は忙しく、低賃金、夜中も働いているため家に帰って
も親がいない。小 学 生 は 家 事 、 高校生はアルバイトで家計を支えている。それでも
日々の生活はギリギリ、進学のための費用も工面できない。
必要な手が差しのべられていない。生活困窮家庭の学習支援、子ども食堂、就学援
助、子どもの医療費助成・・・・やらなければならないことはたくさんあります。
昨年9月議会で深田議員の質問に対して市長答弁は「貧困の定義」について国民生
活調査から「相対的貧困率」、子どもの貧困に関する指標について静岡県子ども貧困
対策計画を紹介しながら「経済的尺度だけでなく学習、生活環境を個々に勘案しなけ
ればならない」でした。
この特集から「見えない貧困」を感じました。市長答弁に通ずるところだと思いま
す。
2017年度当初予算案は、子どもの貧困対策について共産党議員団が長年にわたり要
求してきたものを含め多くの市民要求が実現していく子育てに重点配分されていると
感じています。そこは評価させていただき、9月議会での経過を基に質問させていた
だきます。
(1) 教師でも見えにくい「貧困」の実態調査を
特集でも紹介していましたが千葉県や大阪府などの教育委員会で実施しています。
実施している自治体を参考に焼津市でもアンケート調査し実態を明らかにすべき
と思いますがどうですか
(2) 入学前の準備期間も援助「入学祝い金」制度を
1
入学前に準備しなければならないものがたくさんあります。そのために積み立て
てきた貯金もわずか、そして自らアルバイトして貯めたお金では「入学金」にはほ
ど遠い。入学してからアルバイトをして返済しようとしても入学前に払わなければ
ならない高額の入学金他、「未来への夢」を目の前の現実から自ら閉じていく。
子どもたちの未来を奪わない一歩として小学校、中学校、高校、専門学校、大学
各段階で焼津市「入学祝い金」制度を
2
公契約条例で地域経済を再生させ「住みたい焼津市」を
安倍首相は「成長と分配の好循環をつくり上げてきた」とアベノミクスにしがみつ
こうとしています。現実は富裕層への富の集中、中間層の疲弊、貧困層の拡大です。
今改めなければならないのは①「税金の集め方」②「税金の使い方」③「8時間働け
ば普通に暮らせる社会への改革」です。
雇用の質の劣化は大きな問題です。非正規40%年収2 0 0万円以下のワーキングプア
労働者が1,100万人を超える。相対的貧困率は16.1%(2012年)先進国ではアメリカに
次いで2位。
公正な発注ルール(公契約)を確立し元請け企業の指導監督を行うことによりその
仕事を実際に行なう労働者の最低価格が設定されます。賃金の実態調査を行ないなが
らそこで働く労働者の賃金底上げを図り、中小企業の経営安定を図る。そのことによ
り税収面から自治体財政を支え、中小・小規模企業の持続的発展・再建も図られてい
きます。福祉・教育等市民生活を重視する財政活動も続けられ「住みたい焼津」の基
本をつくっていくことになります。
焼津市でも国の経済政策に大きく影響を受けています。2015年度閉鎖法人(中小企
業・小規模企業)は176社。その圧倒的多数は1号法人(資本金等の額が1千万以下・
従業員数が50人以下)152社 で す 。業種別に見ると建設業:31、製造業:37、卸売・
小売業:38、サービス業:25(新規設立も同じ数あった)(解散43 清算40 合併10
破産9 閉鎖38 その他36)
(1) 焼津市の人口社会減について
静岡県の人口社会減:2013、2014年全国ワースト2、2015年ワースト5若年労働
者が主に首都圏に流出する現象が顕著です。
ア 焼津市の過去数年間の転出超過状態はどうか。
また、若年層(15~19才、20~24才)の県外流出はどうか
イ 若年層の県外流出の要因をどのように分析しているか
ウ 市内20、30代の若い人たちの就業状況で正規・非正規の割合をどのように分析
していますか
エ 彼らの年収賃金はどのような状況にあると分析していますか
(2) 「中小・小規模企業を取り巻く社会環境は非常に厳しい状況にあり」、その「振
興は経営資源の確保が特に困難」です。(「」内は議第33号条例文より)
平成27年度閉鎖法人176の分析をどのようにしていますか
(3) 焼津市の公共事業・役務の提供の入札契約について
ア 平成27年度の件数と総額はいくらになりますか(入札書比較価格)
イ 最低制限価格は落札した企業そしてその関連企業の経営安定、そこで働く人た
ちの生活を安定させ、税収を上げていくに足るものですか
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ウ 最低制限のない業務もありますが、当然安いところが落札するわけです。予定
価格を大幅に下回る業者であってもその品質についてチェックは行なわれている
と思います。
そこで働く人たちの労働条件に問題はありませんか
エ 実際に働く1次下請け、2次下請け・・・の人たちの労働条件は「住みたい焼
津」に見合うものになっていると感じていますか。
(4) 発注責任者として企業の経営、労働条件の向上も見据えた「公契約条例」制定を
落札結果で雇用は継承されたが委託業者が変わった。賃金が下がりさらに生活が
大変になった。公契約は直接賃金の課題ではありませんが、こんなことのないよう
にしなければなりません。
労働者(下請け含む)の賃金を規定する、ダンピングを防止する
職種別賃金、委託・指定管理の職種別賃金の確立をする
雇用は継承される
本議会に「焼津市中小企業・小規模企業振興基本条例(案)」が上程されてい
ます。これらによって地域から賃金の底上げがされ、中小・小規模企業の経営が
安定し、自治体財政も安定させる「公契約条例」も同時に検討しませんか。
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新庁舎建設は正確な情報提供と意見交換、住民合意形成を
(1) 平成28年度策定した新庁舎建設基本計画は市民に情報提供され、市民への説明は
行なわれていますか。
市民の意見はどのように反映されるのですか
(2) 11月議会での答弁で平成23年に国、県、市が打合せを基に市は幾度となく港口水
門設置を県に要求しています。
昨年末県との打合せでそれらの計画を共に「検討する」ということになったと聞
きました。「これらの対策がされることによって現位置が浸水域にならない」と何
度も答弁されていますが新庁舎完成予定日との間の整合性について正確な情報提供
をすると同時に、新庁舎建設に向けて住民合意を具体的な形で市民に示していただ
くことを求めます
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