低騒音機場計画(PDF形式、1.44MB)

低騒音機場計画
■騒音とは
3.音の大きさとは
騒音とは一般に「好ましくない音」といわれていますが、
● 耳に感ずる音の量を大きさといい、強さと区別していま
個人差もあり、騒音の基準または単位の定め方は非常に難
す。音の単位はその音と同じ大きさに感ずる1,000Hzの音
しいものです。
の強さのレベル(dB)数をとり、これをPhonで呼んで
騒音を音の一種と考えると、音は音の高さ、音の強さに
います。
よって変わります。音の大きさは次のように定義されます。
■騒音規制について
1.音の高さとは
● 音の高さとは音の周波数の多い少ないをいい、周波数の
騒音規制法は昭和43年に施行され、規制法第4条第1項
多い音を高いといいます。普通の人で約16∼20,000Hzの
に規定されている時間の区分および区域区分ごとの規制基
範囲の音を聞けます。
準は、「特定工場などにおいて発生する騒音の規制に関する
2.音の強さとは
基準」によって明らかにされ、都道府県知事が定めなけれ
● 音の強さとはその点を流れる音のエネルギーであり、
ばならないとされています。したがって都道府県、地域、
W/cm2で表されます。強さのレベルはデシベル(dB)で
時間帯により規制値が異なりますので、計画時には調査が
表します。
必要です。
I
dB=10 log ―
I0
()
ここで、I=測るべき音の強さ
I0=基準の強さ(10−16=W/cm2)
また一般には音圧で表すことが多く、その時のレベルは、
P
dB=20 log ―
―
P0
( )
ここで、P=測るべき音の音圧
P0=基準音圧(0.0002dyne/cm2)
● 騒音に係る環境基準(東京都)
単位:dB
(A)
地 域 区 分
一 般 地 域
病院など特に静けさを必要とする地域
住 宅 地 域
商 工 業 地 域
住 宅 地 域
道路わき地域
商 工 業 地 域
534
道路区分
2車線以下
3車線以上
2車線以下
3車線以上
昼間
朝
夕
夜間
45
50
60
40
45
55
40
45
55
35
40
50
55
60
65
65
50
55
60
65
50
55
60
65
45
50
55
60
低騒音機場計画●
■騒音防止計画について
騒音の防止計画を行う際に、次の過程を考慮して総合的
3.具体的な機場計画の内容
対 象
に検討することが必要です。
1.機場騒音伝播系統図
機場レイアウト
①押込方法とする。
②吸込槽とポンプ室は別基礎とする。
③ポンプ室
(機械室)
は地下または半地下
が良い。
④吸吐配管は建家の壁を貫通しないよう
にする。貫通する場合には管との間に
振動絶縁材を挿入する。
建 屋 の 構 造
①壁はコンクリート製とし、
無窓壁とする。
②窓を設ける場合は二重窓とする。
③機器搬入口、ドアは二重構造とする。
④建家の基礎と機器の基礎は別基礎とし、
防振材を巻きつける。
⑤建家内の壁に吸音材を貼る(問題とな
る周波数に対し)。
⑥機械室、電気室の吸排気は消音ダクト
方式とする。
機 器
①低騒音、低脈圧ポンプを採用する。
②低騒音電動機を採用する。
③ポンプに防振ベースを設ける。
配 管
2.騒音防止計画の基本的手段
計 画
①ポンプ入口、出口部にフレキシブルパ
イプを設ける。
②ポンプ吐出し口に消音管を設ける。た
だし口径により限度がある。また、横
引き配管には不適。
③合流管は 1 / 4 λ管とする。
(λ:脈動圧力波波長)
④合流管径はポンプ吐出し管径の 2 倍以
上とする。
⑤配管の基礎は堅固なものとし、ポンプ
や建家の基礎を切離し、独立のものと
する。
参
考
資
料
535