進路指導の - 進研アド

 志望大選択で重視しているの
になる点でもありますから。
が、最も楽しみなことであり、気
合格率にも着目します。
「自分た
││ 指導の際、どのような観点
は、面倒見のよさです。言い換え
進学します。近年は特に4年制大
で大学をご覧になっていますか。
れば、
「生徒をしっかりと成長さ
ちが育てた生徒が、4年後、どの
本校には普通科、情報科、体育
せ、社会に送り出してくれる大学
学を志望する生徒が増えていま
科の3学科があり、1学年280
かどうか」ですね。その大学の研
ような姿で社会に出ていくのか」
人の生徒が在籍しています。約9
究成果や、優れた業績を持つ教員
││ 生徒の希望進路実現のため
生徒に勧めるのは
「面倒見のよい」大学
割の生徒が進学を希望し、4年制
がいるかといった面も当然見てい
に、
「土曜活用」という取り組み
す。
大学に進学する者は200人程
ますが、実就職率、国家試験等の
広げて大学を紹介するようにして
回、1、2年向けは年間6回実
になりました。3年生向けは年間
2年生向けの講座も開催するよう
トしたものですが、前年から1、
は3年生の受験対策としてスター
る講座を開いています。もともと
支援や、進路選択への視野を広げ
土曜日に学校を解放して、学習
はどのような取り組みですか。
があると伺いました。具体的に
土曜日を活用し、
希望進路の実現を後押し
度、そのほかは短大や専門学校に
また、本校は、修学旅行を進路
います。
大 学への 関 心 を 深 め る 機 会 と
学 習 支 援の場 を 設 け ていま す
について考える校外研修と位置付
││ 大学の情報はどのような方
施しています。基本的に自由参加
ですが、多くの生徒が活用してい
ます。
3年生向けの講座は教科ごとの
受験対策が中心で、1、2年生向
けのものは、基礎学力補強のため
の講座、大学教員を招いての出前
授業、英語検定や情報検定などの
資格試験対策を実施しています。
出前授業に関しては、大学での学
びへの関心を高めるため、土曜活
用以外でも行っています。
デートするのがよけいに難しい。
新しい情報は、どんどん提供して
いただきたいと思います。
││ 大 学 関 係 者 に 対 す る メ ッ
リアの大学に進学します。地元を
希望者の8割程度は、中・四国エ
いると感じます。本校の大学進学
へ進学する傾向も強くなってきて
て、現役志向が高まり、地元大学
前より早くなっていますね。加え
生徒が大学を検討する時期が以
傾向に変化はありますか。
行うもので、ベテラン教員から経
指導部の教員と全担任が集まって
年次に1回、3年次に3回、進路
かの教員と共有します。これは2
報告書にまとめ、進路検討会でほ
情報を集めています。得た情報は
は、受験情報誌などを参考にして
収集し、エリア外の大学に関して
は、直接大学説明会に足を運んで
す。特に学生の教育、キャリアサ
熱意が伝わってくることがありま
流の場を設けて、親密な関係を築
りする機会を持つなど、もっと交
て、高校での授業の様子を伝えた
法で集めていますか。
け、生徒に首都圏の大学や企業を
セージをお願いします。
離れる生徒は、
「その大学でない
験の少ない教員へ、進路指導のノ
ポートについて熱く語ってくださ
大学の方が高校訪問にいらっ
とできない研究を求めている」
「地
ウハウを伝える機会にもなってい
ければと思います。こうした関係
方と直接お会いしたとき
ま た、大 学 の 教 職 員 の
と判断します。
る大学は、おおむねよい
ティブな感想を抱いてい
に通っている本人がポジ
話をよく聞きます。実際
本 校 へ 戻 っ て き た 際 に、
卒業生が長期休暇中に
か。
年は、入試改革や学部の新設・再
る時間を確保できません。特に近
ので、なかなか大学の情報を集め
指導や進路相談に割く時間が多い
校教員は授業のほかにも、部活の
は、もったいないと思います。高
ような内容で終止してしまうの
話す時間を持っても、いつも同じ
わざわざ来校いただいて、直接
にリクエストはありますか。
││ 高校を訪問する大学関係者
高校は大学との
交流を増やすことを
望んでいる
大学からの
新しい情報提供が
進路指導の役に立つ
ま と め
はないでしょうか。
ミスマッチの解消につながるので
強化が、生徒の希望進路の実現と
したり、高校教員が大学に出向い
ます。模擬授業を行う機会を増や
大学の連携はまだ弱いように感じ
中学と高校の連携と比べ、高校と
卒業生の近況を報告しています。
訪問し、高校での学びを伝えたり、
しゃるのと同様に、我々も中学を
元にない学部・学科を志望してい
る大学は、信頼できると感じます。
の印象も参考になり、何
編が進んでいて、情報をアップ
交流の機会を増やし
高大連携の強化に期待
げない会話の中からでも、
くいのではないでしょう
「面 倒 見 の よ さ」は
̶̶
データだけでは判断しに
ます。本校は3学科あるので、学
岡山県立玉野光南高校 進路指導主事
る」といったケースが多いようで
っては食事休憩の時
昼休みは本来、教員にと
削指導や生徒からの
間なのですが、実際は添
割いています。つまり、
質問の対応にも時間を
な時 間です。そして、
教員と生 徒にとって重要
換をで
お会いしてお話や情 報交
大学の方に、
時
みの
昼休
、
らこそ
きる時間でもあります。だか
に調
事前
りますので、
間帯は高校によって異な
べておくとよいでしょう。
科間の情報共有も大切です。
訪問する高校の昼休みの
時間は事前に確認を
す。こうした生徒には、エリアを
見学させています。
村岡 一典
から
第5回
現場
中・四国エリアの大学に関して
30
進路指導の
││ 最近の高校生の進路選択の
むらお か か ず のり● 専 門 教 科は理 科・物 理 。同 校に赴 任して5年目。2 0 1 4
年より現 職 。
「 最 後の最 後まで諦めない 」を生 徒に伝えながら、指 導 教 諭とし
て、公開授業の計画、実践の指導にもあたっている。
進路指導室での一コマ。教員同士の情報交換は重要。
共 に 未 来を育てるために
高校訪問
ワンポイントアドバイス
30
2017 2-3
2017 2-3
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高校教員がホンネを語る
取材・文/本間学 撮影/田中秀和