愛媛県林業労働力確保促進基本計画書 (案)

愛媛県林業労働力確保促進基本計画書
(案)
計画期間
自
平成 29 年
4月
至
平成 34 年
3 月 31 日
愛
媛
1日
県
目
第1
次
林業における経営及び雇用の動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
林業を取り巻く情勢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
(1)森林資源の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
(2)林業生産の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
(3)木材の加工・流通の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
(4)森林整備の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
(5)基盤整備の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
(6)高性能林業機械の導入・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
(7)ボランティアによる森林整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
2
林業担い手確保のために講じた施策・・・・・・・・・・・・・・・・
5
(1)林業労働力確保支援センターの設立・・・・・・・・・・・・・・・
5
(2)研修施設の設置と研修の実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
(3)認定事業主制度の創設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
(4)森林整備担い手確保に関する助成・・・・・・・・・・・・・・・・
7
3
林業事業体の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
(1)事業体の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
1
4
ア
事業体数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
イ
事業体雇用労働力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
ウ
事業体の雇用状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
林業労働者の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(1)労働者数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(2)労働条件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(3)労働者の募集・採用等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(4)林業労働災害の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
5
林業労働力を巡る動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(1)林業事業体における雇用労働者の動向・・・・・・・・・・・・・・14
(2)林業事業体の経営の動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(3)自営林家・森林ボランティアの動向・・・・・・・・・・・・・・・14
第2
林業労働力の確保の促進に関する方針・・・・・・・・・・・・・・・・15
1
計画期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
2
基幹的林業労働者の確保の目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(1)将来の年間事業量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(2)将来の労働生産性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(3)将来必要と見込まれる労働量・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(4)林業労働者の雇用確保の目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(5)高性能林業機械の導入見込・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(6)高性能林業機械導入のための路網整備・・・・・・・・・・・・・・17
第3
事業の合理化及び雇用管理の改善並びに新規就業の促進に関する措置・・18
1
事業の合理化を促進するための措置・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(1)事業量の安定確保・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(2)林業事業体の育成・強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(3)基幹的林業労働者の育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(4)愛媛大学と連携した高度な林業技術者の養成・・・・・・・・・・・19
(5)生産性の向上・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
ア
林内路網の拡充と整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
イ
高性能林業機械等の導入促進・・・・・・・・・・・・・・・・19
(ア)導入目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
(イ)導入体制の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
2
雇用管理の改善を促進するための措置・・・・・・・・・・・・・・・・20
(1)雇用管理体制の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(2)雇用関係の明確化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(3)労働条件の改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(4)労働安全の確保・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(5)募集・採用方法の改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
3
新規参入者の就業促進と定着率改善のための措置・・・・・・・・・・・22
(1)新規参入者の確保・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(2)定着率の改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(3)技術、技能研修の強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(4)女性労働者の雇用の促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(5)就業に関する各種支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
4
支援センターの機能強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
5
認定事業主制度の普及・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(1)改善計画の作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(2)改善計画の種類及び認定申請・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(3)認定基準及び認定手続・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(4)認定事業主に対する支援措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
第4
その他林業労働力の確保の促進に関する事項・・・・・・・・・・・・・25
1
市町及び関係団体等の理解と協力・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
2
森林所有者による森林整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
3
県民参加の森林づくり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
4
林業労働者の社会的評価の向上・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
5
外国人技能実習生等新たな担い手の検討・・・・・・・・・・・・・・・25
第1
林業における経営及び雇用の動向
第1
林業における経営及び雇用の動向
1
林業を取り巻く情勢
(1)森林資源の現状
本県の森林面積は、県土の 71%に当たる 401 千ha で、そのうち、民有林が 360 千ha、国有林
が 41 千ha となっています。また、民有林の 88%に当たる 317 千ha が私有林であり、保有規模
別では 5ha 未満の林業経営体が 69%を占め、零細な所有形態となっています。
民有林の森林資源は、前基本計画策定時から 10 年が経過し、確実に充実の度合いを増しており、
蓄積は 82 百万m3 から 102 百万m3 へ、齢級(注 1)構成のピークは、9,10 齢級から 11,12 齢級
へと移行しています。
表 1-1
森林面積及び蓄積
民
区
分
総
数
国
有
林
県
有
有
林 市町村有林等
私
林
有
林
計
面
積
実数(ha)
比率(%)
401,160
(100)
40,551
(10)
6,900
(2)
36,293
(9)
317,417
(79)
360,609
(90)
蓄
積
実数(万㎥)
比率(%)
11,077
(100)
899
(8)
208
(2)
1,037
(9)
8,933
(81)
10,178
(92)
Ha 当たり蓄積(㎥)
276
222
301
286
281
282
資料:愛媛県「地域森林計画書(平成 27 年 12 月末現在)」ほか
表 1-2
区 分
戸数
構成比
保有山林面積規模別林業経営体数
合
計
1~3ha
22,299 11,012
100.0%
49.4%
単位:戸、%
3~5ha 5~10ha 10~20ha 20~30ha 30~50ha 50~100ha 100ha以上
4,382
3,459
2,102
686
386
179
93
19.7%
15.5%
9.4%
3.1%
1.7%
0.8%
0.4%
資料:2015 年世界農林業センサス
図1-1
資料:林業政策課業務資料
1
また、本計画の終期には、12,13 齢級が中心となり、さらなる資源の充実が見込まれています。
図1-2
(2)林業生産の現状
本県の素材生産量は、昭和 59 年度以降、減少傾向で推移していましたが、平成 16 年度から平
成 26 年度の 10 年間には 463 千㎥から 530 千㎥へと、14%増加に転じています。
林業粗生産額(注 2)も、640 千万円から 706 千万円へと 10%増加しています。
表 1-3
林
区分
年次
業
生
産
素 材 生 産 量(千㎥)
針
葉
樹
広
葉
樹
林 業 粗 生 産 額(千万円)
計
木 材 生 産
栽培きのこ類他
計
S59
比率(%)
603
(100)
69
(100)
672
(100)
1,572
(100)
677
(100)
2,249
(100)
H6
比率(%)
605
(100)
32
(46)
637
(95)
1,467
(93)
343
(51)
1,810
(80)
H11
比率(%)
H16
比率(%)
H26
比率(%)
484
(80)
8
(12)
492
(73)
987
(63)
150
(22)
1,138
(51)
460
(76)
3
(4)
463
(69)
503
(32)
137
(20)
640
(28)
528
(88)
2
(3)
530
(79)
580
(37)
126
(19)
706
(31)
資料:愛媛県「愛媛県木材需給関係資料」(平成 26 年度)
農林水産省「生産林業所得統計報告書」(平成 26 年度)
(注)比率は、S59 を 100 としている
2
(3)木材の加工・流通の現状
県外材を含む国産材の流通量は、平成 16 年度の 521 千㎥から平成 26 年度には 661 千㎥に増
加していますが、国産材に占める県産材の比率は 89%から 80%に減少しています。
また、加工工場数は、この 10 年間に 119 工場から 73 工場へと、41%減少しています。
表 1-4
木材流通・加工
区分
国 産 素 材 流 通 量
計
木材市場
そ の 他
国 産 材
専門工場
外
材
併用工場
千 m3
千 m3
千 m3
千 m3
千 m3
工場
工場
工場
672
(100)
[75]
637
(95)
[76]
492
(73)
[77]
463
(69)
[89]
530
(79)
[80]
219
(100)
[25]
198
(90)
[24]
148
(68)
[23]
58
(26)
[11]
131
(60)
[20]
891
(100)
[100]
835
(94)
[100]
640
(72)
[100]
521
(58)
[100]
661
(74)
[100]
405
(100)
[45]
576
(142)
[69]
452
(112)
[71]
467
(115)
[90]
479
(118)
[72]
486
(100)
[55]
259
(53)
[31]
188
(39)
[29]
54
(11)
[10]
182
(37)
[28]
129
(100)
[40]
87
(67)
[36]
68
(53)
[32]
48
(37)
[29]
26
(20)
[26]
321
(100)
[100]
245
(76)
[100]
212
(66)
[100]
167
(52)
[100]
99
(30)
[100]
県 産 材
H6
比率(%)
H11
比率(%)
H16
比率(%)
H26
比率(%)
加 工 工 場 数
県 外 材
年次
S59
比率(%)
流 通 形 態
192
(100)
[60]
158
(82)
[64]
144
(75)
[68]
119
(62)
[71]
73
(38)
[74]
計
資料:愛媛県「愛媛県木材需給関係資料」(平成 26 年度)
中段の(
)は、S59 を 100 とした構成比を示し、下段の[
]はその年度・項目の構成比を示す。
(4)森林整備の状況
平成 27 年度の森林整備事業による素材生産量は、間伐(注 3)が 349 千㎥、主伐(注 4)は 176 千
㎥となり、主伐による伐採量は計画より増えましたが、間伐及び造林・保育事業は計画より少な
くなっています。
また作業路(注 5)開設については、計画を大幅に上回っています。
表1-5
前計画の計画量と実績との対比
〔単位(上段:千 m3、ha、km)、(中段:m3/人・日、人/ha)、(下段:人・日)〕
伐採事業
造林・保育事業
区分
主伐
年間
事業量
労働
生産性
年間必要
労働力
間伐
新植
(注 6)
計
樹下植栽
(注 7)
下刈
(注 8)
蔓切(注 9)
除伐(注 10)
伐捨
間伐
91
616
707
395
22
2,919
179
349
525
150
0
434
7.0
5.0
-
35
7
10
5
6
4.8
3.9
-
35
7
10
5
6
13,000 124,000 137,000 14,000
36,000 99,000 135,000 6,000
1,000 30,000
0 5,000
1,668
2,087
4
1,978
9,000 13,000
1,000 12,000
上段は、前計画の計画数量、下段は、平成 27 年度の実績を示す。
3
計
7,091
作業路
合
開 設
計
190
-
685
-
-
20
-
-
20
-
67,000 4,000 208,000
24,000 14,000 173,000
資料:林業政策課業務資料
(5)基盤整備の現状
平成 27 年度末の林内道路(注 11)延長は、7,739km(林内道路密度(注 12)21.5m/ha)であり、
内訳は林道(注 13)2,504 ㎞(林道密度(注 14)7.0m/ha)、林内公道 3,605 ㎞(林内公道密度 10.0
m/ha)となっています。
また、平成 27 年度の開設延長は約 5 ㎞で、林道密度は年間 0.1m/ha の増加に留まっています。
林内作業路は、林道の機能を補完し、森林整備に直接使用されるもので、平成 27 年度末で 8,454
㎞開設され、林内道路と合わせた林内路網密度(注 15)は 45m/ha となっています。
地域的に見ると、地形が急峻で路網の開設が難しい東予地区で路網整備が遅れています。
(6)高性能林業機械(注 16)の導入
高性能林業機械は、平成 27 年度末で県下に 237 台導入され、平成 18 年度の 104 台と比較す
ると、約 2.3 倍と倍増しており、生産性の向上や労働環境の改善に貢献しています。
その内訳を見ると、造材された木材を土場へ運ぶフォワーダ(大型運材車を含む。)が最も多く、
全体の 52%を占めています。
高性能林業機械は、処理能力が高く、労働生産性の向上を図ることが可能であり、また、これ
らの使用により、直接木材に触れる機会を減らせることから、労働災害の防止にも役立ちます。
しかし、機械の価格が高く、また、修繕等の維持経費が経過年数とともに漸増することから、
効率的な利用が不可欠となっています。
図1-3
(7)ボランティアによる森林整備
近年、森林を自らの手で手入れしようとする森林ボランティアが増加するとともに、各種グル
ープが組織され、県下各地で活躍しています。現在、県内には 19 団体、約 3,998 名が森林ボラ
ンティア連絡協議会に加入し、平成 27 年度には、延べ 4,495 人が 25.8ha の森林を整備していま
す。
この他にも、職場での森林ボランティアや森林環境税公募事業(注 23)によるボランティア活動
などが盛んに行われています。
4
2
林業担い手確保のために講じた施策
県では、林業担い手の確保を図るため、林業労働力の確保育成、林業事業体の経営基盤の強化、林
業労働安全衛生の確保対策を3本柱として進めてきました。
具体的な施策として、基幹的林業労働者(注 24)育成のための研修、福利厚生事業、認定事業主(注 25)
制度のほか、林業労働災害防止プロジェクト(注 26)等の事業を行っています。
対
林
業
労
働
者
新規参入の促進
林
技術向上
業
労働環境の改善
策
① 基幹労働者の育
成の育成
② 労働者への研修の
の
推進
担
③ 福利厚生の充実
い
④ 認定事業主制度の
手
林
の
生産性の向上
⑤ 外国人技能実習生
確
事業量の確保
の受入れ体制の整
保
経営合理化
備
業
事
業
体
創設と普及
育
⑥ 林業就業促進資金
成
の創設と普及
労働安全衛生の確保
⑦ 林業災害防止プロ
ジェクト事業等に
よる労働安全対策
の推進
(1)林業労働力確保支援センター(注 27)
林業労働力確保支援センター(以下「支援センター」という。)は、林業労働力の確保の促進
に関する法律(以下「林業労働力確保促進法」という。)に基づき、県、市町村、林業関係団体が
結集し、平成 10 年3月に設立したもので、(財)愛媛県農林漁業後継者育成基金(平成 14 年度から
は(財)えひめ農林漁業担い手育成公社)を支援センターとして指定しました。
なお、体制は、支援センター長、雇用改善アドバイザー(注 28)、アドバイザー補助員の3名で、
主に次のような業務を行っています。
林業労働力確保支援センターの業務内容
①
林業労働力育成協議会の開催
②
林業就業に関する相談指導(電話、FAX、メール)
③
林業事業体の経営・改善指導
④
雇用改善セミナー、雇用管理者研修会の開催
⑤
林業就業支援講習の開催
⑥
高性能林業機械OJT研修の開催
⑦
異業種等新規参入支援事業
⑦
高性能林業機械のレンタル
参考:機械の種類(プロセッサ2台、グラップル、大型林内作業車各 1 台)
5
(2)研修施設の設置と研修の実施
ア
県の林業技術研修
県では、平成8年度に、久万町(現在の久万高原町)の林業試験場(現在の林業技術センター)に新
たに研修施設を設置し、長期研修として林業技術研修を実施し、延べ 452 人の林業技術者を養成
してきました。
現在、地域の中核となる林業従事者に対し、フォレストワーカー養成コースでは、林業労働に
必要な資格及び技能を、林業架線作業技術コースでは、架線に必要な資格及び技能を修得させる
研修を実施し、さらに、高性能林業機械作業技術コースでは、高性能林業機械を取り扱う林業従
事者に作業システムの修得及び免許資格の取得を目的とした研修を実施し、修了者を愛媛県フォ
レスト・マイスターとして認定しています。
表1-6
林業技術研修受講状況
資料:林業政策課業務資料
イ
事業体での研修
平成 15 年度から平成 27 年度までの 13 年間に、独自に林業事業体が職場内研修を行う「緑の雇
用担い手育成対策事業」(注 29)を 546 名に対して実施し、研修修了者のうち 340 名が定着しまし
た。全体の定着率は 62%となっていますが、最近5年間の平均定着率は 87%と向上しています。
図1-4
資料:林業政策課業務資料
6
(3)認定事業主制度の創設
県では、平成9年度に、事業主が雇用管理の改善と事業の合理化を一体的に行う計画を樹立し、
知事の認定を受ける認定事業主制度を創設しました。現在、63 事業体が認定を受けており、その
内訳は、民間事業体が最も多く 44 事業体で約 70%、ついで森林組合が 13 事業体で約 21%、第三セ
クターが 6 事業体で 9%となっています。近年、民間事業体には建設業など異業種から参入した認
定林業事業体が見られるようになりました。
図1-5
(平成 27 年度末)
資料:林業政策課業務資料
(4)森林整備担い手確保に関する助成
県では、林業従事者の労働安全衛生の充実、技術技能の向上、福利厚生の充実などを目的とし
た森林整備担い手対策基金(注 30)を造成し、その運用益を活用して、森林組合等に対し退職金制度
の加入促進、安全衛生器具の導入及び技術研修・資格取得に係る経費への助成を行っています。こ
の金額は、この 10 年間で約 2 億 5 千万円になります。
3
林業事業体(注 31)の現状
(1) 事業体の概要
ア
事業体数
林業事業体の数は、平成 18 年度の 102 事業体から平成 27 年度には 100 事業体とここ 10 年では、
ほぼ横ばいに推移しています。
また、個人事業主は、52 から 28 に減少していますが、会社の事業体数は 28 から 51 へと増加
しています。今後は、こうした会社組織を育成・強化しながら、林業を活性化させていくことが
必要と言えます。
7
図1-6
林業事業体数と内訳
資料:林業政策課業務資料
イ
事業体雇用労働力
林業事業体で雇用する労働者は、平成7年度の 2,034 人から平成 27 年度の 1,001 人へと半減し
ていますが、平均年齢については、平成7年度の56歳から50歳になる等、若返りが図られて
います。
図1-7
林業事業体で雇用する労働者
資料:愛媛県林業労働力確保支援センター「林業事業体実体調査」
8
ウ
事業体の雇用状況
1事業体が雇用する平均労働者数は平成17年度の9.7人から平成 17 年度10.0人へと
増加しています。
また、延べ労働日数と 1 人当たり1年の平均労働日数を見ると、延べ労働日数が事業量に比例
して減少している一方、一人当たりの労働日数は逆に増加しており、平成17年度の181日か
ら平成27年度の195日へと14日増加しています。
図1-8
林業事業体の推移
資料:愛媛県林業労働力確保支援センター「林業事業体実体調査」
図1-9
認定林業事業体の推移
資料:愛媛県林業労働力確保支援センター「林業事業体実体調査」
9
4
林業労働者の現状
(1)労働者数
林業労働者数は、3(1)イで述べたとおり平成 7 年度の 2,034 人から平成 27 年度は 1,001 人に
まで半減しています。しかしながら、60歳未満の就業者は平成7年度の47%であったものが、
平成27年度には28%となり、30代までの就業者が平成7年度の10%から平成27年度に
は28%と若返りが図られています。
図1-10-1
林業労働力年齢別人口
資料:愛媛県林業労働力確保支援センター「林業事業体実体調査」
図1-10-2
林業労働力の年齢別構成
資料:愛媛県林業労働力確保支援センター「林業事業体実体調査」
平成9年度以降の新規就業者数は、年平均 68 名となっていますが、経済対策による公共事業の
増加などにより、ここ2年間は 50 名程度に低迷しています。
また、これら新規就業者は、若年者を中心とした林業以外からの参入が大きな比率を占めてい
ます。
10
図1-11
林業新規就業者の推移
資料:愛媛県林業労働力確保支援センター「林業事業体実体調査」
このように、林業に参入する新規就業者は、就業後、数年以内に離職する人もかなりの数にの
ぼります。そして、離職による減少は、約6割で下げ止まる傾向が見られます。つまり、10 人中
4人までが離職していることになります。
この理由としては、自然の中で働ける職というイメージで就業したものの、現実の厳しさとの
かい離により離職する事例が多いと考えられます。
図1-12
しかし、就業1年目は離職率が 25%と非常に高くなっていますが、2年目以降は低くなり、5
年目にはわずか1%と、労働者として定着する傾向が見られることから、今後、定着率を考慮に
入れた採用計画が必要であると思われます。
11
図1-13
資料:林業政策課
平成8年度から平成 27 年度までに県が実施した林業技術研修を修了した者の定着率は、研修全
体で 86.9%となっており、近年は100%定着しています。研修修了者は、高度な技術を持った
基幹的な担い手として地域に定着する確率が高いといえます。
図1-14
資料:林業政策課資料
(2)労働条件
平成 17 年と平成 27 年の労働条件を比較すると、賃金支払い形態では、出来高及び日給出来高
併用払いが減り、月給、日給による支払いが増えています。
また、伐木造材作業の労働者に係る賃金が 2,000 円程度下がっていますが、労働保険や社会保
険の加入率では、すべての分野で改善が図られています。特に、雇用保険・年金・退職金共済な
どは大幅に加入割合が増加しています。
12
表1-7
労働条件の改善状況
区分
年次
賃金支払形態(%)
日 給
月給 日給 出来高 出来高
併 用
賃金額(円)
計
労働・社会保険加入率
伐木造材 労災保険 雇用保険 健康保険
林中
退共
年金
%
%
%
%
%
円
%
%
%
%
%
H17
19
55
15
11
100
13,932
100
29
66
55
28
H27
30
67
0.3
2.7
100
11,689
100
81
97
94
79
差
11
12 -14.7
-8.3
2,243
0
52
31
39
51
資料: H17
H28
愛媛県林業担い手確保支援センター「林業事業体実態調査」
林業政策課調べ
(3)労働者の募集・採用等
林業への就業は、その特殊性から、募集・採用方法については、「緑故」や「知人紹介」などの
方法によるものが大半でしたが、最近は、公共職業安定所や愛媛県林業労働力確保支援センター
への求人申込が多くなっています。
(4)林業労働災害の状況
労働災害における死傷者数は、近年、全産業では増加傾向となっていますが、林業では減少傾
向となっており、本県においても、平成 23 年以降減少しています。
その一方、林業における災害の発生頻度を示す度数率及び災害の重さの程度を示す強度率とも
に、他産業に比べてかなり高い状況であり、依然として、危険な労働環境となっています。
表1-8
区
林業労働災害の発生状況
分
全産業(全国)
死傷
者数 林 業( 〃 )
(人)
林 業(愛媛県)
度数 全産業(全国)
率 林 業( 〃 )
強度 全産業(全国)
率 林 業( 〃 )
H21
H22
H23
H24
H25
105,718 107,759 111,349 119,576
H26
H27
118,157 119,535 116,311
2,306
2,363
2,219
1,897
1,723
1,611
1,619
58
65
70
54
51
48
29
1.62
1.61
1.62
1.59
1.58
1.66
1.61
15.59
20.21
24.69
27.84
24.99
24.39
26.18
0.09
0.09
0.11
0.10
0.10
0.09
0.07
1.82
3.10
0.92
6.48
12.36
4.72
3.97
資料:厚生労働省、林業・木材製造業労働防止協会
※度数率とは、100 万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を示す
(算出方法)労働災害による死傷者数÷延実労働時間数×1,000,000
※強度率とは、1,000 延実労働時間当たりの労働損失日数で、災害の重さの程度を示す
(算出方法)延労働損失日数÷延実労働時間数×1,000
13
5
林業労働力を巡る動向
(1)林業事業体における雇用労働者の動向
林業事業体における雇用労働者については、山村地域における過疎化に加え、林業経営の収益
性の悪化、林業労働者の高齢化等に伴い、65 歳以上の者が退職し、労働者数全体が減少していま
すが、緑の雇用担い手育成対策事業や林業技術研修などの研修制度の充実を図った結果、事業体
等による雇用意欲が向上し、若年層を中心に雇用が促進されています。
しかし、新規就業者は、就業前の職場観と現実とのかい離から 4 割程度の者が離職する状況に
あり、新規雇用者数の増加だけでなく、個人の資質を向上させるとともに、魅力ある職場づくり
を行い、定着率を向上させる対策が必要となっています。
(2)林業事業体の経営の動向
会社・第3セクターによる雇用が増加する中で、森林所有者からの事業の委託は、森林組合を
中心とする一部の事業体に集中しています。しかし、森林組合だけでは、今後増加していく施業
地の集約化や経営受託による森林整備事業量に対し、労務が十分とはいえません。また、個人事
業体は減少傾向にあります。従って、今後は、事業体間で労働力に関する情報を交換したり、就
業相談会を積極的に行うなど、労働力の確保に努める必要があります。
また、今後、生産コストを下げるには、施業地をまとめ、路網を整備し、高性能林業機械を導
入することが必要条件になってきます。
(3)自営林家・森林ボランティアの動向
自家労働を中心とする林家は、高齢化や、採算性の悪化により経営意欲が減退し、林業生産活
動の停滞が見られます。特に、機械化によるコスト縮減が進みにくい小規模経営者は、森林組合
などの林業事業体への長期施業委託(注 32)や管理委託によって、大ロット・低コストな木材生産
に移行していくことが不可欠であると考えられます。
一方、森林ボランティアは、間接的な担い手として、自ら森林づくりに参加するなど活動が広
がってきています。
また、団塊の世代の大量退職に伴い、森林と関わりを持ったライフスタイルを望む者や森林ボ
ランティアに関心を持つ者の増加などが見込まれています。
14
第2
林業労働力の確保の促進に関する方針
計画の基本的な考え方
今後、森林の成熟が一段と進み、計画的な主伐の導入や高齢級間伐等が必要となることや、高性
能林業機械の効率的な利用による低コスト化を図る必要があることから、次の項目を基本的な考え
方として計画を樹立することとします。
・
計画期間中に、林業事業体を中心とした採算の合う林業経営が可能になるよう、労働力の確保や
生産性の向上を図ります。
・ 経営規模に応じた適正な高性能林業機械の導入を進めると共に、高度な技術者の養成を図り、高
能率・低コスト作業システムを定着させます。
・ 森林組合や第3セクターのほか、異業種から参入する事業体も含め、幅広く林業労働力として捉
え、中核的な事業体に育成します。
・ 施業の団地化、高性能林業機械の導入、路網整備等により、木材の生産から加工まで徹底したコス
ト縮減を図り、計画的な主伐を取り入れた、林業躍進プロジェクト(注 33)と連携したものとしま
す。
1
計
画
期
間
計画期間は、平成 29 年度から平成 33 年度までの 5 年間とします。
ただし、社会情勢等の変化により適宜見直しの検討を行うものとします。
2
基幹的林業労働者の確保の目標
基幹的林業労働者については、搬出システムの設計、高性能林業機械の操作、作業路の開設、安
全への配慮などの総合的な能力を持つ「高度な技術者」の比率を高めていきます。
(1)将来の年間事業量
木材の生産は他の農産物と比べて非常に長い期間を必要とします。しかも、低迷の続く材価や
森林所有形態の零細性による経営意欲の減退など、将来の事業規模の見通しには、不安定な要素
が多いと言えます。
そこで、本計画では、平成27年に策定された「えひめ森林・林業振興プラン(注 34)」から推
計される計画期間中の伐採計画量から、年間事業量を算出するとともに、施業の種類ごとの労働
生産性を加味して将来(平成 34 年次)必要と見込まれる労働量の積算をすることにします。
表2-1
将来の年間事業量
(2)将来の労働生産性
現在、スギの平均市売価格は、1㎥当たり約 1 万円となっており、このような材価の中で、森
林所有者の利益及び皆伐後の再造林や育林経費を確保するためには、生産コストを可能な限り削
減し生産性の向上をすることが必要です。
このため、持続的な森林経営を可能にする労働生産性の目標を、表 2-2 のとおりと定めます。
15
表2-2
労働生産性の目標
区
分
現在の労働生産性
将来の労働生産性
摘
要
主伐作業
4.8㎥/人日
7.0㎥/人日
伸び率:146%
間伐作業
3.7㎥/人日
5.0㎥/人日
伸び率:135%
地拵え(注 35)・新植
35 人/ha
10 人/ha
11 人/ha
8.8 人/ha
35 人/ha
10 人/ha
11 人/ha
8.8 人/ha
造林・保育に
ついても、生
産性の向上に
努めていく。
33.3m/人
33.3m/人
木材生産事業
造林・保育事業
林
内
作
業
下
刈
蔓切り・除伐
伐捨間伐
車
道
開
設
資料:「愛媛県林業政策課」推計
(3)将来必要と見込まれる労働量
上記(1)及び(2)の結果から、将来必要とする労働量は表2-3のとおり、214,000 人日と見込
まれます。このうち、約 5%の自家労働等によるものを除くと、組織的労働力による必要労働量
は 203,300 人日となります。
また、これとは別に、今後施業に携わる労働力のほかに、施業地を取りまとめ、施業をマネー
ジメントする森林施業プランナー等の確保も重要になってきます。
表 2-3
将来の年間必要労働量
(4)林業労働者の雇用確保の目標
現在、約 1,001 人の労働者が年平均 195 日の就業で年間労働量を支えていますが、このうち約
28%が 60 歳以上の労働者で占められており、今後5年間に、これらの労働者が引退すると見込
まれることから、労働者の大幅な減少が予想されます。
このため、今後5年間に表 2-4のとおり約 293 人の新規参入者を確保する必要がありますが、
安定した労働力を確保していくためには、定着率を考慮した採用を行う必要があり、定着率を
70%としたうえで、年間の必要新規参入者数を 85 人としています。
表 2-4
今後の労働量需給の動向
203,300 人・日
必要とされる人役
必要とされる労働者数
(内訳)
労働者区分
既就業者
新規参入者
平成 27 年度
1,001 人
1,017 人(200 日就労)
平成 34 年度
724 人
293 人
単年度雇用数
59 人
定着率
新規確保者
70%
85 人
資料:「愛媛県林業政策課」推計
(注)既就業者は、現在 60 歳以上の者が今後 5 年間ですべて退職するものとして算定しています。
16
(5)高性能林業機械の導入
現在では、「植えて育てる時代」から「成長した木材を有効に利用する時代」になっていること
から、前述の年間事業量と労働生産性を確保するためには、現在導入しているプロセッサ、ハー
ベスタなどの造材用機械、スイングヤーダなどの集材用機械、フォワーダなどの運搬用機械を適
切に組み合わせ、効率よく利用していくシステムづくりが必要です。また主伐や急峻地に適応し
た架線系の集材システムに伴いタワーヤーダの導入も必要となっています。
(6)高性能林業機械の導入のための路網整備
高性能林業機械の導入を進めるためには、後述の高性能林業機械作業システムに応じた路網密
度が必要となります。平成 27 年度末現在の林内路網密度は、45m/ha であり、林道等の林内路網
密度は年間約 0.1m/ha ずつ増加しているので、5 年後の林内路網密度は 45.5m/ha と微増に留ま
るため、システムに応じた密度との差は作業路により補完することとなり、主伐・搬出間伐の計
画面積(6,100ha)で作業路を開設した場合、理想的な施業を実施するためには、年間約 800km程
度の開設を行う必要があります。
また、搬出作業路等の開設に当たっては、根株処理、排水処理、支障木を有効に活用した工法
など災害を未然に予防する開設技術の普及・定着も必要です。
17
第3
事業主が一体的に行う労働環境の改善その他の雇用管理の改善及び森
林施業の機械化その他の事業の合理化を促進するための措置に関する事項
1 事業の合理化を促進するための措置
(1)事業量の安定確保
本県の林家戸数は、22,299 戸(2015 年農林業センサス)ですが、森林の保有規模5ヘクター
ル未満の林家が約7割を占めるなど、小規模経営が多く、また、高齢化や材価の低迷による採算
性の悪化は自家労働を中心としている林家の経営意欲を減退させ、林業生産活動の停滞を招いて
います。このような、機械化によるコスト縮減が進みにくい小規模経営者は、森林組合や第三セ
クターなどの林業事業体への長期施業委託や森林の管理委託によって大ロット・低コストな木材
生産に移行していくことが不可欠となっています。
また、県内の森林は、平均林齢が 60 年を超え、利用伐期に達するなど着実に成熟の度合いを
増すとともに、川下の加工・流通業界(注 36)からは、年間を通した材の安定供給が求められてい
ます。
これらの問題の解決のためには、森林の集約化の推進が極めて重要です。そこで、森林施業プ
ランナーの育成に努めて、森林所有者に対し提案型集約化施業により施業意欲の向上を図り、森
林所有者からの長期施業受託の推進を通じて森林経営計画を策定し、事業量の安定確保に努めて
いきます。
(2)林業事業体の育成・強化
森林組合数は、広域合併の推進に伴って、現在 13 組合となっていますが、労働者数は徐々に
減少しており、今後予想される長期施業委託や管理委託に対応できる技術者及び現場労働者の確
保が急務になっています。
一方、第 3 セクターや民間林業事業体では、収益拡大に必要な事業量を安定的に確保できてい
ない状況にあります。このようなことから、今後、森林整備を進めるためには、支援センターと
連携して事業体間の情報交換を密にし、事業量と労働力のバランスを調整します。
また、林業事業体が安定的に経営を継続できる組織となるよう健全な経営について経営改善指
導を行うほか、経営規模の小さい林業事業体に対しては、社会保険等の労働条件の改善や高性能
林業機械導入等について支援を行うこととします。
(3)基幹的林業労働者の育成
これからの森林整備には、環境に配慮した作業道や林内作業車道の整備を推進しつつ、高性能
林業機械を活用した高能率の木材生産システムの定着を図り、低コスト生産を実現する必要があ
ります。
近年、高性能林業機械の能力をはじめ、メンテナンスや作業システム、また、環境に配慮した
施業方法や長伐期施業等、森林施業に関する技術は日々高度化、多様化しています。
このため、県及び支援センターは、それぞれの役割に応じ技術研修、情報提供、新技術のフォ
ローアップ等を行い、高度な技術を有する林業労働者の育成を積極的に支援するほか、環境に配
慮した森林管理や資源利用が行える高度な技術を有した専門的な人材の育成を行うために愛媛大
学と連携し、森林環境管理特別コースでの人材育成を行っていきます。
また、林業事業体では、林業就業支援事業や緑の雇用担い手対策事業などを活用し、職場内の
研修を進め、労働者の技術レベルのアップを図る必要があります。
18
(4)愛媛大学と連携した高度な林業技術者の養成
近年、CLTやICT等の新しい技術が発達しています、林業についてもこうした新技術を積
極的に取り入れていくため、今後は時代の要請に即したより高度な人材を養成していく必要があ
ります。そこで、愛媛大学と連携して環境に配慮した森林管理や資源利用が行える高度な人材の
育成を行うことを目的として平成 23 年4月に愛媛県林業研究センターに久万高原キャンパスを
開設し、愛媛大学大学院農学研究科「森林環境管理学特別コース」を開講しており、平成27年
度末までに大学院及び社会人リカレントコースにおいて、86名の高度な担い手を養成し、卒業
生は県下各地の林業関係団体等で活躍しています。
今後も、この取り組みを継続実施し、林業を地域の成長産業に育成し地域を活性化していくた
めの人材の育成に努めていきます。
(5)生産性の向上
生産性の向上を図るためには、林業事業体が長期施業委託等によって施業地を集約し、計画的
大ロット生産が可能な森林整備の集約化を進める必要があるため、森林施業プランナーの育成を
進め、提案型による森林施業を進めていきます。
また、林内路網を拡充整備し、高性能林業機械の導入を促進するとともに、作業に適した幅員
の路網整備や自然災害に強く、恒久性の高い開設技術の普及、機械の開発・改良、集材方式の改
善など、地域に適した機械化作業システムの普及定着に努めます。
ア
林内路網の拡充と整備
集材機械の能力に応じた密度・規格の路網や作業スペース等を適正に整備するとともに、幹
線林道とその支線、分線等を結ぶネットワーク化を進めていきます。
また、車両系高性能林業機械の普及が進んでいることから、木材生産に直結する作業路など
の細部路網を重点的に整備します。
イ
高性能林業機械等の導入促進
高性能林業機械によって生産効率を上げるためには、複数の機械がそれぞれの機能を最大限
に発揮できるよう、バランスの取れたシステムとして運用する必要があります。
現在、県下の事業体では造材用の高性能林業機械化が普及しているため、伐木・集材・運材
用の機械に関する情報提供を積極的に行うとともに、これらの機械の導入に関する支援を行い、
高性能林業機械作業システムの定着を図ります。
(ア)
導入目標
高性能林業機械の導入は、労働生産性を改善するだけでなく、労働強度の軽減、労働安全
衛生の確保にも貢献し、ひいては林業労働のイメージアップにもつながるものです。
今後の機械化の対象となる作業は、伐木、集材、枝払い、造材、積込み、運搬、選別など
がありますが、森林の高齢級化に伴って素材が大径化、重量化しており、安全性を確保する
上で、小型から中・大型への移行を進めます。また、県内の森林地形は、傾斜の緩い地域と
急な地域が分布しているため、作業路の整備が容易な緩い地域は車両系を中心に、路網の整
備が進みにくい急な地域は架線系を選択するなど、地域に応じたシステムを導入することと
します。
以上のような考え方に基づき、作業システムの例を表3-1のとおりとします。
19
注:この表は、現在採用されている作業システムを、使用されている機械により現しつつ、傾斜及び路網密度と関
連づけたものであり、林業機械の進歩・発展や社会経済的条件応じて変化するものである。地域において今後
の路網整備や資本装備の方向を決めるに当たっては、地域における社会経済的条件を踏まえた工夫や経営判断
が必要である。
(イ)
導入体制の整備
高性能林業機械等は、従来の機械に比べて作業能率を向上させますが、その反面、導入や
維持管理には費用が嵩みます。
このため、各種補助事業や融資により機械の導入を支援するとともに、民間も含めたリー
ス・レンタルに対する助成を継続していきます。
なお、導入に当たっては、地域の特性に応じた共同利用体制も視野に入れ、機械の効率的
な運用体制の確立も図ります。
2 雇用管理の改善を促進するための措置
(1)雇用管理体制の充実
常時 5 人以上の林業労働者を雇用する事業所においては、林業労働者の募集、雇い入れ、配置、
教育訓練を行う雇用管理者を選任することが義務づけられていることから、これら義務が適切に
履行されるよう事業所に対する指導に努めます。また、選任された雇用管理者の資質の向上を図
るため、支援センターと連携して、引き続き雇用管理者研修会を実施します。
(2)雇用関係の明確化
雇用関係の明確化を図るため、事業所に対し林業労働者の雇入れに際し、事業主の氏名又は名
称、雇用期間、雇用条件を明示した雇用契約を締結するよう指導に努めます。
また、雇用条件などに変更があった場合は、文書による通知を行うよう指導していきます。
20
(3)労働条件の改善
労働者の労働条件を他産業並みに向上させ、賃金を雇用形態や労働態様に応じて適正なものと
なるよう努めます。
また、若年者が働きやすい職場環境の改善に努めるとともに、林業労働を魅力あるものとする
ため、労働時間の短縮や、社会・労働保険への加入等を促進します。
さらに、林業退職金共済制度(注 38)又は中小企業退職金共済制度(注 39)への加入促進など福利
厚生の充実を図ります。
なお、生産性の向上に併せて、労働強度の低減を図るため、積極的に高性能林業機械の普及・
啓発と導入に関する支援体制の整備を図ります。
(4)労働安全の確保
林業は、足場の悪い傾斜地で伐採木等の重量物を取り扱う作業が多いことなどから、労働災害
の発生頻度が高くなっています。
このため、林業・木材製造業労働災害防止協会愛媛県支部(注 40)等と連携して、事業所に対し
近年事故が多発しているかかり木処理などの安全作業の励行と作業現場でのリスクマネージメン
ト(危険因子の事前把握と危険度の判定)を指導するとともに、林業労働安全セミナー(注 41)な
どを通して事業者の安全管理体制を確立し、労働災害の防止に努めます。
また、高性能林業機械の導入は、生産コストの低減だけでなく、木材等の重量物を直接扱う機
会を少なくするため、労働安全の確保を図るうえからも、積極的な導入に努めます。
(5)募集・採用方法の改善
現在多く行われている地縁による募集では、山村地域の人口が減少していることから、安定的
な雇用は困難な状況にあります。
一方、都市部では、森林との関わりを望む新たな林業担い手となる可能性を持った求職者の増
加が予想されることから、今後、新規学校卒業者や「U ターン・I ターン」者等中心に、林業就
業ガイダンスを開催する等、効果的な募集活動の実施に努めます。
21
第4
新たに林業に就業しようとする者の林業技術の習得その他の就業の円
滑化のための措置に関する事項
1
新規参入者の就業促進と定着率改善のための措置
基幹的林業労働者を確保するため、県、市町、関係団体、支援センター及び林業事業体が一体と
なって計画的な新規参入者の就業促進と定着率の改善に努めます。
(1)新規参入者の確保
林業の技術者として活躍するためには、多くの資格・免許や教育・経験が必要であり、短期間
で養成することはできません。
採用に当たっては、数年前から定年による労働者の減少を見越した採用計画が必要になるため、
今後は、新規学卒者や U ターン・I ターン者を主たる対象として、的確な求人条件を設定し、効
果的な募集活動の実施に努めるとともに、就業相談会等を実施し、求職者へのアピール度を高め
るほか、ハローワークなどの公的機関や支援センターによる委託募集、斡旋等の採用活動を積極
的に行います。
また、小・中学校では、ボランティアや緑の少年団活動を通じ、森林・林業への関心を高める
とともに、高校、大学では、林業の現場を体験するインターンシップ(注 42)や体験研修会を継続
して行い、林業への就職意欲を高めるほか、外国人技能実習生実習生の受け入れ体制を整備する
など、様々な人材を確保して森林整備を進めていきます。
(2)定着率の改善
新規就業後、5年間は離職者が多数発生し、定着率が6割程度に留まっていることから、就業
希望者は、厚生労働省が支援センターに委託して行う林業就業支援事業により林業作業体験を行
い、自らが適性を判断した上で、本格就業するとともに、就業後は職場内研修を行う.「緑の雇用」
現場技能者育成推進事業を活用することにより適切なフォローを実施することで、定着率を7割
以上に向上させます。
(3)技術、技能研修の強化
技術・技能の向上は、作業効率のアップや労働災害予防だけでなく、定着率の向上にもつなが
ることから、県と支援センターが連携し、林業全般にわたる基礎的な技術研修や現場に即応でき
る実践的な技術研修を引き続き実施します。
また、今後、早急に高性能林業機械の導入を推進する必要があることから、高性能林業機械作
業等に適応できる高度な技術を持った技術者を積極的に養成します。
(4)女性労働者の雇用の促進等
3K という言葉に代表される林業の持つマイナスイメージの払拭に努めていきます。また現在、
現場で女性労働者が活躍している事業体は一部に留まっていますが、今後の機械化等の進展によ
り、労働強度も低減すると見込まれることから、女性労働者が就業しやすい職場づくりについて
普及啓発し、女性労働者の新規雇用に努めます。
(5)就業に関する各種支援
支援センターは、林業労働力確保促進法第 5 条の認定を受けた認定事業主又は就業者が、就業
に必要な技術の修得及び経営方法等の実地研修の受講することなどを支援します。
また、県及び市町は、森林整備担い手確保育成対策事業(注 43)等を実施し、社会保険や労災保
険の加入促進等のための支援を行い、就労条件の改善に努めます。
22
2
林業労働力確保支援センターの機能強化
支援センターは、事業主が一体的に行う事業の合理化及び雇用管理の改善並びに林業への就業を
支援するほか、林業労働力の確保に関する次のような業務を総合的に実施しています。
①
認定事業主の委託による林業労働者の募集
②
認定事業主に対する林業機械の貸付
③
基幹的な林業労働者に対する機械利用等の技術研修及び雇用管理者の研修
④
林業労働力の確保の促進に関する情報の提供及び相談指導・援助
⑤
林業労働力の確保の促進に関する調査・研究及び啓発活動
⑥
就業希望者が、現場作業等に対する自分の適性を判断できる林業就業支援事業等の実施
⑦
その他林業労働力の確保の促進を図るために必要な業務
現在、大半の事業体では、事業量に見合った労働力が不足する場合、自力で季節労働力を確保し
たり、他の事業体に仕事を分担してもらうなどの方法で対応しています。
しかし、今後は、地域の森林整備を担ってきた森林組合の労働力不足が懸念されることや、会社
等の新たな事業体の活動が伸びてくると考えられることから、支援センターが中心となって、就業
ガイダンスの恒常的な開催や、労働力に関する情報を一元管理し、共有化することで、広域的な労
働力の需給調整機能を行うとともに、高性能林業機械を導入し、低コスト化を実現している事業体
の情報を分析の上、ホームページなどに掲載し、県下の事業体へ発信するほか、リース用の高性能
林業機械の更新と併せて、さらなる機械化を促進するための新規の高性能林業機械の導入を検討す
る必要があるなど支援センターのさらなる機能強化が求められています。
3
認定事業主制度の普及
近年の林業を巡る厳しい情勢の中にあって、事業の合理化及び雇用管理の改善に一体的に取り組
む意欲と能力のある事業主に支援措置を集中し、林業労働者の受け皿となるのにふさわしい事業体
を緊急に育成する必要があります。
そのためには、事業主は、事業の合理化及び雇用管理の改善等に関する計画を作成し、知事の認
定を受ける必要があります。
(1)改善計画の作成
事業主が作成する改善計画は、計画期間を定め、次の内容を記載することとなっています。
①
事業所の概要(組織・事業実績・雇用者・機械保有状況)
②
改善措置目標・内容・時期(組織・雇用管理・事業の合理化)
③
改善措置に伴う資金額及び調達方法
(2)改善計画の種類及び認定申請
改善計画は、事業主が、事業の合理化や雇用管理の改善を単独で行う単独改善計画及び事業主
が他の事業主や支援センターと共同して樹立する共同改善計画となっています。
共同改善計画の認定を受ける場合は、単独改善計画と合わせて提出し、双方について認定を受
ける必要があります。
また、事業所が他の都道府県にまたがる場合は、それぞれ事業所の所在する都道府県知事に提
出し、認定を受けることになります。
(3)認定基準及び認定手続
改善計画は、林業労働力確保促進法等に準拠した認定基準により、認定委員会の意見を聞いて
知事が認定しており、その具体的な認定基準等については別途定めています。
23
(4)認定事業主に対する支援措置
認定事業主は、林業労働者の委託募集(他の事業主及び支援センターとの共同改善計画の認定事
業主に限る。)のほか、林業・木材産業改善資金(注 44)のうち福利厚生施設資金における償還期間
の延長や借入れ限度額の引上げ、国有林野事業の委託事業への参入に対する配慮及び認定計画に
係る改善措置の的確な実施につき必要な指導・助言等の支援を受けることができます。
認定事業体数は、会社等の新たな事業体の認定などもあって、順調に増加していますが、新た
に林業に参入するため林業労働者を雇用する事業主や、県内での林業の実績がない事業主は、これ
までの実績に基づく現状の分析ができず、雇用管理の改善及び事業の合理化に関する計画を作成す
ることが難しく、「認定事業主」になることができなかった場合には、「認定事業主」を対象にした
支援や指導が受けられず、生産性向上や人材育成、事業地確保などに関する課題を抱えています。
そこで、新規参入への課題解決に向けた支援及び指導を行い、実績を積み上げた後は「認定事業
主」の認定に向けて、雇用管理の改善や事業の合理化の取り組みを進めていくものとします。
24
第5
1
その他林業労働力の確保の促進に関する事項
市町及び関係団体等の理解と協力
地域の林業労働力を確保することは、新規就業者の定住を促し人口の増加につながります。特に、
高齢化や人口の流失により集落機能の維持が困難になりつつある山村では、定住政策が重要な課題
の一つと言えます。
このため、県、市町、関係団体は、相互に連携し、それぞれの適正な役割分担に基づいて、林業
労働者の労働環境の改善を図るとともに、山村地域の生活環境の整備を行い、定住化を図っていき
ます。
2
森林所有者による森林整備
森林所有者の高齢化が進み、後継者が不足する中で、所有者や境界の不明な森林や施業を放棄し
た森林が増加しています。一方、退職に伴い、新たに森林経営を始め、担い手となる者も一定数見
られています。
このため、林業研究グループ・林業後継者等の育成支援などの後継者を対象とした研修事業を継
続的に実施するとともに、今後、森林の管理を自ら行うことが困難な森林所有者に対しては、森林
組合や林業事業体への森林の長期施業委託や管理委託を勧め、施業の団地化を図っていきます。
さらに、意欲のある森林所有者に対しては、他の森林所有者の施業を請負う林業事業体として自
立できるよう情報の提供、経営指導などを実施していきます。
3 県民参加の森林づくり
今後、県民参加の森林づくりの推進や企業による地域活動などによりボランティア活動が増加す
ると予想されることから、引き続き、技術研修や資格取得などの技術面での支援、資材・機材の供
与等財政面での支援などを行っていきます。
4 林業労働者の社会的評価の向上
木材の生産・供給等を通じた森林の整備が、県土の保全や山地災害の防止、水源のかん養等、森林
の多面的機能の発揮に大きく貢献していることを広報活動や学校教育等のあらゆる機会を通して伝
えるなど、林業労働力の重要性について、県民の関心と理解を深め、林業労働者の社会的地位の向
上に努めます。
5
外国人技能実習生(注 45)の受け入れ体制の整備
外国人技能実習制度については、日本の優れた技術を外国に移転し、人づくりによって国際貢献
を行うことを目的に創設された制度ですが、林業においては、在留資格の2年以上の延長を可能と
した2号在留資格(注 46)が設定されていません。しかしながら、愛媛県の造林・緑化・木材の搬
出等の優れた林業技術の移転を図ることは、諸外国の経済発展と国土保全を担う人材育成となるた
め、重要な国際貢献であり、林業労働力の確保にも繋がるため、外国人を継続的に受け入れる体制
の整備を検討していくことします。
25
用
(注 1)
語
集
齢級
林齢を一定の幅にくくったもの。一般に 5 年をひとくくりにし、林齢 1~5 年生までⅠ齢級、6~10
年生までをⅡ齢級、以下Ⅲ齢級、Ⅳ齢級・・・としている。
(注2)
林業粗生産額
林産物の生産量に価格を乗じて得た額。
木材・まき・木炭・栽培きのこ・林野副産物などからなる。
(注3)
間伐
林木の育成過程で林間がうっ閉し、相互間の競合が開始された後、目的樹種を主体にその一部を間
引きして林分密度を調整することにより、競合を緩和し、林木の利用価値の向上と森林の有する諸機
能の維持増進を図るための伐採をいう。
(注6)
主伐
森林が成熟し、販売することが可能になった後、すべて(皆伐)もしくは部分的に(択伐)伐採し収穫す
ること。
(注5)
作業路
木材を主とする林産物を搬出するため、林業経営に必要な資材を運搬するために森林内に開設され
た機械専用道。
(注6)
新植
森林で木材を伐採した跡地や原野に苗木を植える作業のこと。
(注7)
樹下植栽
一斉に植林した森林を部分的に伐採し、その下に苗木を植えること。こうして造成された森林は、
樹齢・樹高の異なる森林が形成されるが、この森林を複層林という。
(注8)
下刈
草本植物等の成長は、樹木より早く、植栽木が生育を阻害されるため、草本植物等を鎌や刈払機で
刈り払う作業。
(注9)
蔓切
樹木等に巻きつき成長を阻害するつる類を除去する作業。刃物で切断したり薬剤を散布する等の方
法がある。
(注 10)
除伐
下刈が終了したあと育成しようとする樹木の生育に支障となる樹木等を除去する作業。
(注 11)
林内道路
森林内にある道路(林道・国道・県道・市町村道)のこと。
(注 12)
林内道路密度
森林の単位面積当たりの林内道路延長。ha 当たりの林内道路延長(m/ha)で表される。
26
(注 13)
林道
木材を主とする林産物を搬出したり、林業経営に必要な資材を運搬するために森林内に開設された
道路。
(注 14)
林道密度
森林の単位面積当たりの林道延長。ha 当たりの林道延長(m/ha)で表される。
(注 15)
林内路網密度
森林の単位面積当たりの林内道路と作業路をあわせた延長。ha 当たりの林内路網延長(m/ha)で表
される。
(注 16)
高性能林業機械
プロセッサ、フォワーダ、ハーベスタ、スイングヤーダなど素材生産で多工程処理を行う大型重機
の総称。
(注 17)
ハイブリッド機械
油圧ショベルにウインチをつけ、ブームの先(腕)にプロセッサの処理工程機を装着することによ
り、スイングヤーダとプロセッサの 2 つの作業をこなすことのできる機械。
(注 18)
スイングヤーダ
油圧ショベルにウインチをつけ、ブーム(腕)を元柱として使用し、木材を集材するための機械。
(注 19)
タワーヤーダ
架線集材での元柱の代わりとなる鉄柱(タワー)を備えた集材車。
(注 20)
ハーベスタ
立木の伐倒や、枝払い・玉切りを 1 台で行う機械。
(注 21)
プロセッサ
伐倒木の枝払いを行うとともに、一定の長さに玉切りをする機械。
(注 22)
フォワーダ
荷台に木材を集積する集材用車両機械。
(注 23)
森林環境税公募事業
森林環境税を活用して、県民自身がその用途を企画・立案・実行する事業を公募し、補助を行う事
業。
(注 24)
基幹的林業労働者
適正な雇用管理体制が整備された事業体において、高い技術力を有し、概ね 200 日以上林業に従事
する専業的林業労働者を指す。
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(注 25)
認定事業主
雇用管理の改善及び事業の合理化のための計画を作成し県知事の認定を受けた林業事業体のこと。
認定事業主として認定を受けると、愛媛県林業労働力確保支援センターの指導や支援を受けながら計
画を実行していくこととなるほか、各種優遇措置の対象となる。
(注 26)
林業労働災害防止プロジェクト
愛媛県と林業・木材製造業労働災害防止協会愛媛県支部が行っている林業労働災害防止に関する事
業の総称。各種研修会、現場指導、チェーンソーによる振動病検診などを行っている。
(注 27)
林業労働力確保支援センター
林業労働力の確保の促進に関する法律に基づき、林業事業体の経営や雇用管理の改善を目的として
活動する、県知事により指定された公益法人。本県では平成 10 年に設立されている。
(注 28)
雇用改善アドバイザー
林業事業体の雇用条件の改善や就業希望者の就職についてアドバイスを行う者。
(注 29)「緑の雇用」現場技能者育成推進事業
林業就業に意欲のあるものに就業に必要な技術・技能研修を行うために平成 14 年度に創設された
事業。林業事業体で職場内研修を通じて技術習得をおこなうことができる。
(注 30)
森林整備担い手対策基金
森林整備の担い手対策を行うため、平成 5 年度に条例基金として創設された基金。この基金の運用
益で「森林整備担い手確保育成対策事業」を行っている。
(注 31)
林業事業体
他者からの委託または立木の購入により造林、伐採などの森林施業を行う事業体。森林組合、第三
セクター、素材生産業者などがこれにあたる。
(注 32)
長期施業委託
一定の期間、森林の管理や手入れを林業事業体などに委託すること。5 年以上の契約が該当する。
(注 33)
林業躍進プロジェクト
これまでの間伐に加え、一部計画的な主伐を導入する等により、県産材を増産し関連産業の振興を
図り、 林業を成長産化するためのプロジェクト。計画期間は平成 26 年度から 30 年度。
(注 34)
えひめ森林・林業振興プラン
愛媛県が今後5年間の森林・林業行政の振興方策について計画したプラン。林業の成長産業化と健
全な森林(もり)づくり~県産材の本格的な活用時代に向けて~」を基本理念とし、林業を地域の成
長産業に育成するとともに、健全な森林づくりに取り組むこととしている。計画期間は平成 28 年度
から 32 年度。
(注 35)
地拵え
苗木の植栽にあたって、育成しようとする樹木の植栽や種子の定着、成長等を容易にするため草本
植物、低木類等の刈払い、また、更新に先立ち上木等の伐採を行った場合には、枝条等を片付けるこ
と。
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(注 36)
川下の加工・流通業界
林業界では、山が河川の上流域にあり、加工を行う製材業者等が河川の下流域にあることから、木
材を伐採する林業を「川上」、流通・加工業を「川下」と呼んでいる。
(注 37)グラップル
油圧ショベルに木材を掴むためのつめをつけ、木材の積み込みや移動を行う機械。
(注 38)
林業退職金共済制度
林業従事者のための退職金制度。個人でも加入でき、林業に従事した日数を基準に掛け金額が決ま
る。
(注 39)
中小企業退職金共済制度
中小企業で働く従業員の退職金制度。林業の現場では林業事業体でこの制度を活用しているところ
が見受けられる。
(注 40)
林業・木材製造業労働災害防止協会愛媛県支部
林業・木材製造業における労働災害の防止や事業主が行う安全教育を行うために昭和 40 年に設立
された協会。
(注 41)
林業労働安全セミナー
愛媛県が主催で行っている林業労働安全衛生に関する研修会。
(注 42)
インターンシップ
事業体が、学生を一定期間受け入れ、仕事を体験させる仕組み。
(注 43)
森林整備担い手確保育成対策
「森林整備担い手対策基金」の運用益で、林業従事者の労働安全衛生の充実、技能向上、福利厚生
の充実等を図り、資質の高い森林整備の担い手を確保・育成する。
(注 44)
林業・木材産業改善資金
林業・木材産業で必要な機械等や施設の導入に必要な資金を無利子で貸し付ける制度
(注 45)
外国人技能実習生
発展途上国の若者を技能実習生として受け入れ、実務を通じて実践的な技術や技能・知識を学び、帰
国後母国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした公的制度。入国した実習生は、実習実施機関
と雇用関係を結び、技能実習を行う。
(注 46)
2号在留資格
外国人技能実習生は、単純労働以外の職種であれば技能実習1号により1年間の技能実習が可能であ
るが、技能実習2号が設定されている職種においては、技能検定試験に合格した上で、2年以上の在
留資格変更許可申請が可能となる。
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