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資料3
統計データの公開・利活用の現状について
平成29年2月16日(木)
総務省 政策統括官(統計基準担当)
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(1)政府統計の総合窓口(e-Stat)
各府省が公表する統計データを一つにまとめ、統計データの検索をはじめとした、さまざまなサービスをワンストップ
で提供する政府統計のポータルサイト
政府統計約550統計の約69万表を収録(平成28年12月末現在)。年間アクセス数は約2,500万件(平成27年度実績)
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(2)オープンデータの高度化・先進化への取組
■ 総務省統計局及び(独)統計センターは、オープンデータ推進のトップランナーとして、大量・
多様な統計データの高度利用を可能とする取組を先導的に実施
① API機能による統計データの高度利用環境の構築
■ 平成26年10月31日からサービス開始し、平成28年12月31日時点で、利用登録者数は
5,816名、APIリクエスト件数は約7,145万件
② 統計GISの機能強化(小地域分析機能の追加)
■ 平成27年1月20日からサービス開始し、平成28年12月31日時点で、利用登録者数は
19,960名、ログイン数は約34万件
③ 統計データのLOD化
■ 平成28年6月30日より、e-Statにおいて、国勢調査や経済センサスなど7統計の一部の
統計データでLOD形式にて提供開始。
■ これにより、官民における統計データ利活用の高度化を促進し、 新たな付加価値を創造す
るサービスや革新的な事業の創出などを支援
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(3) 公的統計データの有効活用の推進
【調査票情報等の提供及び活用】
統計調査により集められた情報を、秘密の保護を図った上で統計的な分析等に活用
① オーダーメード集計
■ 調査実施者が利用者からのオーダーを受けて、利用者の分析目的に対応した集計表を
調査票情報を用いて新たに作成したもの
② 匿名データ
■ 調査対象者が特定されないようにするため、個体識別情報を削除するなどの加工処理
(匿名化処理)を施したデータ
③ オンサイト利用
■ 管理者が指定する場所・機器によりデータ分析を行うことで、セキュリティを確保しつつ、
調査票の情報を用いて、高度な解析を可能とするもの
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(4) 調査票情報のオンサイト利用
安全性・情報セキュリティを確保しつつ利便性の高い形で統計ミクロデータ(調査票情報)を
用いた高度解析を行うことが可能となる「オンサイト利用」の実現に向け、学界や各府省の協力を得つ
つ検討
(オンサイト利用のイメージ)
各府省
 利用者窓口
 申請・持ち出し時の審査
 データ・システムの管理
セキュリティが
確保された回線
(SINET)
監視カメラ
オンサイト施設A
(総務省統計局等の調査実施部局)
等を担当
 調査票情報を収録
 統計センターに利用者窓口等、
所要の関連業務を委託
専用サーバ
管理者
利用者
申請・持ち出しの
諾否の審査
リモートアクセス環境
(データをダウンロード
せず分析が可能)
(中央データ管理施設)
遠隔操作
集計・分析
結果の表示
オンサイト施設B
国全体としてのデータ利活用の推進
データ先進分析の実現により新たな社会経済価値を創出・発信
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(5) 統計改革の推進体制について
統計改革推進会議
【目的】 政府全体におけるEBPM(証拠に基づく政策立案)の定着、国民のニーズへの対応等の統計行政部
門を超えた見地から推進するため、関係閣僚等で構成する統計改革推進会議を設け、改革の大きな方
向性を取りまとめるとともに、改革の進捗状況をチェックする。
【任務】 以下に掲げる抜本的な統計改革、一体的な統計システムの整備について検討し、具体的な方針を取
りまとめ、今夏の骨太方針に反映するとともに、統計委員会、関係府省等が連携して進める具体的取
組の進捗状況をチェックし、改革を後押しする。
・EBPM推進体制の構築
・生産面を中心に見直したGDP統計への整備等
・GDP統計の精度向上等経済統計の改善
・統計システムの再構築(利用者視点に立った信頼性向上等)
・統計行政部門の構造的課題への対応(人員・予算等の検討、人材の育成・確保、業務の効率化等)
【構成員】(閣僚等)官房長官(議長)、行政改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、総務大
臣、財務大臣、経済産業大臣、日本銀行総裁
(有識者)統計に関する専門知識を有する者9名(別紙)
幹事会
【構成員】(行政機関等)副長官補+関係府省及び日本銀行の局長クラス等
(有識者)推進会議の有識者
(経団連)経済財政委員会統計部会長
<事務局>統計改革推進室
コア幹事会
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統計改革推進会議 有識者
(五十音順)
氏名
役職
伊藤
元重
学習院大学国際社会科学部教授
金本
良嗣
電力広域的運営推進機関理事長
政策研究大学院大学特別教授
川﨑
茂
新家
義貴
西村
淸彦
東京大学大学院経済学研究科教授
橋本
英樹
東京大学大学院医学系研究科教授
宮川
努
美添
泰人
渡辺
努
日本大学経済学部教授
(株)第一生命経済研究所主席エコノミスト
学習院大学経済学部教授
青山学院大学経営学部プロジェクト教授
東京大学大学院経済学研究科教授
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統計改革推進会議の進め方について(案)
「統計改革の基本方針」決定
平成28年12月21日
「統計改革推進室」 設置
平成29年 1月24日
第1回 統計改革推進会議
2月 3日
検
討
課
題
4月中旬目途
・EBPM推進体制の構築
・生産面を中心に見直したGDP統計への整備
・GDP統計の精度向上等経済統計の改善
・統計システムの再構築(利用者視点に立った信頼性向上等)
・統計行政部門の構造的課題への対応(人員・予算等の検討、人材
の育成・確保、業務の効率化等)
検討
幹事会・
コア幹事会
(随時)
中間報告
(具体的な方針の調整)
5月中旬目途
具体的な方針を取りまとめ
反映
骨太方針
(概算要求等)
(法律改正の検討等改革の推進)
12月以降
進捗状況をチェックし、改革を後押し
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統計改革の現状と課題(主なもの)
検討項目
1.EBPM推進体制の
構築
2.生産面を中心に見直
したGDP統計への
整備
3.GDP統計の精度向
上等経済統計の改善
4.統計システムの再構
築(利用者視点に立った
信頼性向上等)
5.統計行政部門の構造
的課題への対応(人
員・予算等の検討、人材の
育成・確保、業務の効率化
等)
現状
• 統計等が政策立案に十分に使われておらず、EBPM(証拠
に基づく政策立案)が定着していない
課題
• EBPMを徹底する方針の確立
• 統計作成部局と政策立案部局との連携が不十分
• 統計ユーザーのニーズが統計作成部局に伝達され、統計の改
善、更なる政策立案につながる仕組みの確立
• EBPMを推進するための体制・人的資源が不十分
• EBPMの推進のための体制整備
• 現在GDPのベースとなっている産業連関表について、精度確
保に限界という指摘。
• SUT体系への転換には、産業・商品分類の整備や一次統計の
見直しと拡充が必要。
• 日本以外のG7諸国では、産業連関表のSUT(供給・使用
表)体系への転換により精度確保に対応。
• SUT体系転換には、①開発と作成のためリソース(人員、人材、
予算)の抜本的な拡充②地方公共団体や調査報告者(企
業等)の理解と協力が必要。
• 関係各省庁(日銀を含む)、有識者の検討を経て、昨年末経
済財政諮問会議で「統計改革の基本方針」の別紙I(GDP
統計に用いられる基礎統計の改善)及び別紙II(GDP
統計の加工・推計手法等の改善)で、詳細な改善項目を決定
したところ。
• 左記取組方針に基づき、別紙I、II等の課題や更に取り組
むべき課題について、統計委員会で精査・具体化し、着実に実
行する。
• 政府統計が政策立案に十分使われていない、使われ得るものと
なっていないとの指摘。
• 政策立案を支援する政府統計の確立と利用者視点に立った見
直しのための枠組みが必要。
• 政府統計の公表、データ提供等に関し、利用者ニーズが十分反
映されていないとの指摘。
• 官民の統計利用者のニーズを把握し、それを反映していくための
枠組みが必要。
• 統計調査の回収率の確保のためには、報告者の理解を得る必
要があるが、従来から統計調査の負担感・重複感等が大きいとの
指摘。
• 報告者の負担軽減や業務効率化等の一層の徹底が必要。
• GDP統計の整備、EBPM促進等の改革を継続的に支える
リソースが不十分との指摘。
• 統計を戦略的に政策に利活用できる人材と、将来の統計の継
続的改善を担う専門的な統計人材の確保・育成が必要。
• 政府全体のスリム化の一環で統計部門もスリム化した結果、体
制が弱体化したとの指摘。
• (特に会議として検討すべき課題がある場合には、今後追
加。)
• GDP統計の整備等を支える人員、予算等の集中的・重点
的な確保が必要。
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参考
統計改革の基本方針(平成 28 年 12 月 21 日経済財政諮問会議)
構造的課題への対応(抜粋)
1.基本的考え方
こうした統計改革を強力に進めるため、統計行政部門の取組を
政府として後押し・進捗評価する仕組みの構築、統計行政部門の
実施体制の強化等を通じて、我が国の統計システムのガバナンス
を構築する。あわせて、そうした抜本的改革を進めるためにも、
我が国統計分野が抱える構造的課題に対処していく。
2.具体的取組
(1)正確な景気判断のためのGDP統計を軸にした経済統計の改善
(2)府省横断的な統計整備の推進
(3)統計委員会・統計行政部門の強化等
(1)及び(2)に掲げた改革の取組を円滑に進めるため、我が
国統計分野が抱える構造的課題に対処する。このため、統計委員
会に勧告機能を設けるなど別紙のⅣに掲げた取組を行い、統計部
局の人員、予算等について検討する。
(4)公的統計の整備に関する基本的な計画の前倒し改定
3. 統計改革推進会議(仮称)の設置
政府全体におけるEBPMの定着、国民のニーズへの対応等の
統計行政部門を超えた見地から推進するため、関係閣僚等で構成
する統計改革推進会議(仮称)を設け、改革の大きな方向性を取
りまとめるとともに、改革の進捗状況をチェックする。
統計改革推進会議では、以下に掲げる抜本的な統計改革、一体
的な統計システムの整備について検討し、具体的な方針を取りま
とめ、来夏の骨太方針に反映するとともに、統計委員会、関係府
省等が連携して進める具体的取組の進捗状況をチェックし、改革
を後押しする。

GDP統計の精度向上、生産面を中心に見直した GDP 統計への
整備等、経済統計の改善

統計システムの再構築(利用者視点に立った信頼性向上等)

統計行政部門の構造的課題への対応(人員・予算等の検討、人
材の育成・確保、業務の効率化等 )
参考
(別紙)Ⅳ.経済統計改善のための体制強化
1.統計委員会の機能の発揮・充実強化
① 政策立案者、研究者、民間エコノミスト等の定期的な意見交換の場を設置
する。
② 統計精度改善のためのPDCAスキームを平成29年度から本格的に運用
する。
③ シェアリングエコノミー等多様化するサービス産業の計測などの研究課題
を審議するとともに、研究機能を強化する。
④ 統計委員会における統計改善に向けた勧告・フォローアップ機能を強化す
る。
2.統計実施機関の体制強化
① 利用者の視点からの改善提案の組織的収集・反映の仕組みを構築する。
② 総務省統計基準担当統括官部局の企画立案機能の強化及び同部局の専門性
強化、各府省の統計改善実行責任者の明確化等を行う。
③ 統計関係予算・機構定員等の抜本見直し・充実を図る。
④ 大学や民間研究機関の統計人材の積極的活用、民間事業者の育成等に取り
組む。
3.統計人材育成・各府省の支援
① 統計研修所における「官庁データサイエンティスト」など高度な統計専門
人材の育成を推進するとともに、各府省の経済統計改善技術の向上を図る。
② 総務省は、ビッグデータの利用等の高度な統計技術の研究開発を行うとと
もに、各府省への支援を強化する。
4.統計分野の業務効率化等
① 重複感の多い統計や利用度の低い統計の整理・合理化、効率化を推進する。
② 行政記録情報・業務統計の適切な利活用環境を整備するとともに、民間統
計の活用を図る。
③ 予算の充実・メリハリ、国・地方の効率的統計実施体制に向けた見直しを
進める。
④ 統計作成・提供プロセスにおける 電子化を徹底して推進する 。