「TUNNEL EYE」の開発・実用化

特集
生産性・安全性の向上を目指して
安全性
IoT活用
省エネ
「TUNNEL EYE」
の開発・実用化
白石 雅嗣
●山岳トンネルの安全性・省エネ化
技術本部 技術研究所 主任研究員
ぐことで、これまで手動で行っていた入坑
を高めます。また作業環境が悪化する恐
山岳トンネル工事では、坑内の作業員
状況把握と作業環境計測を自動で管理す
れのある作業工程の場合に、事前に換気
の位置や、作業環境の状態監視など、よ
るものです。また、工事照明や換気ファ
ファンの風量を強める等の自動制御が可
り一層の安全性の向上が求められます。
ンなどの電気機器の自動制御による省エ
能になります。
また、施工機械や工事照明、換気ファン
ネを実現するものです。
●試験導入と有効性の確認
など多くの電気機器を用いるため、省エ
●安全性の向上
ネ化が課題です。
●TUNNEL EYE の開発(IoT 活用)
高松自動車道志度トンネル工事で試験
安全性の向上においては、センサーで
導入し、本システムの効果を確認しまし
計測した坑内情報をサーバーで分析し、
た。今後も新たな山岳トンネル現場で、
「TUNNEL EYE」は IoT の仕組みを
作業工程判断に基づき、制御端末と通信
本システムを積極的に活用し、安全性の
活用し、作業員の位置・作業環境・施
することで自動制御を行います。例えば
向上とともに、省エネによる環境負荷の
工機械・電気機器をモニタリングするセ
ダンプトラックなどの大型車両が往来する
低減(CO2)に貢献します。
ンサーと制御端末をインターネットにつな
と判断した場合に、通常よりも坑内照度
国土交通省新技術情報提供システム
(NETIS 登録番号)KTー16007D-A
TUNNEL EYE
制御端末
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ZENITAKA Corporate Social Responsibility Report 2016
換気ファン
組込型制御端末の設置例