ノバルティス、小児の慢性骨髄性白血病の治療薬として 「タシグナ®」の

ノバルティス ファーマ株式会社
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MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIAS • MEDIENMITTEILUNG
2017 年 2 月 10 日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス、小児の慢性骨髄性白血病の治療薬として
「タシグナ®」の申請を提出
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は、本日、
「タシグナ ® カプセル150mg・200mg」(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物、以下
「タシグナ」)について、小児の慢性骨髄性白血病の治療薬として、製造販売承認
事項一部変更申請を行いました。
慢性骨髄性白血病(CML)は、赤血球・白血球・血小板など血液のもととなる造血
幹細胞の異常により、9番染色体と22番染色体の相互転座によって形成されるフィラ
デルフィア染色体を特徴とする血液のがんです。フィラデルフィア染色体上に生じ
る異常な遺伝子(BCR-ABL融合遺伝子)から産生されるBCR-ABL チロシンキナー
ゼ(tyrosine kinase:TK)が恒常的に活性化することで、白血病細胞が増殖し、
CMLを発症します。
CMLの病期は、慢性期、移行期、急性期の3段階から成り、初発時はほとんどが慢
性期で診断されます。成人では検診で早期発見されることが多いのに対し、小児で
は採血による検診の機会が少ないことから、しばしば発見が遅れることがあります
が、小児においてもCMLの約90%は慢性期で診断されます1。
国内の統計では、10万人あたり約1~2人がCMLを発症するとされており2、小児の
CMLはすべての小児白血病のうちの3%未満とされています。18歳未満の発症頻度
は国内で年間約20名と少なく、その多くは思春期以降に発症しますが、2~6歳の幼
児期に発症する場合もあります3。
CMLの標準治療は、国内外ともにチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による治療です
が、現在、国内で承認されているTKIはいずれも小児のCMLに対する適応を有して
いないことから、「タシグナ」の小児のCMLに対する至適用法・用量の検討を目的
とした開発を行いました。
なお、「タシグナ」は現在、成人のCMLを適応として、150mgおよび200mgが承認
されていますが、投与時の利便性や飲みやすさの向上と、小児CML患者さんにおい
ても使用されることを考慮し、小児に対する申請に先駆けて、2017年1月に、「タシ
グナカプセル50 mg」の製造販売承認申請を行いました。
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「タシグナ®」(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物)について
「タシグナ」は、120カ国以上で、「グリベック」(一般名:イマチニブメシル酸塩)
を含む少なくとも一つの前治療に抵抗性か不耐容の慢性期または移行期のフィラデ
ルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)成人患者さんの治療薬として、
また初発慢性期のPh+CML成人患者さんの治療薬として承認されています。日本で
は、「タシグナカプセル200 mg」が「イマチニブ抵抗性の慢性期又は移行期の慢性
骨髄性白血病」を適応症として2009年1月に承認を取得した後、2010 年12 月に「慢
性期又は移行期の慢性骨髄性白血病」に適応拡大され、「タシグナカプセル200 mg」
の承認事項一部変更承認、「タシグナカプセル150 mg」の製造販売承認を取得して
います。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアに
おける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス
グループ全体の2016年の売上高は485億米ドル、研究開発費は90億米ドル(減損・
償却費用を除くと84億米ドル)でした。ノバルティスは約118,000人の社員を擁して
おり、世界約155カ国以上で製品が使われています。詳細はホームページをご覧くだ
さい。https://www.novartis.co.jp
参考文献
1.
2.
3.
Kurosawa H, Tanizawa A, Tono C, et al. (2016) Leukostasis in Children and Adolescents with Chronic Myeloid
Leukemia: Japanese Pediatric Leukemia/Lymphoma Study Group. Pediatr Blood Cancer; 63:406-11.
がん情報サービス 慢性骨髄性白血病・骨髄増殖性腫瘍
http://ganjoho.jp/public/cancer/CML/
小児慢性特定疾病情報センター (2015) 小児慢性特定疾病の対象疾病について: 悪性新生物13: 慢性骨髄性白血
病 (Internet) Available from: <http://www.shouman.jp/details/1_1_13.html> (Accessed 10 November 2016)
(available upon request). [Kinno T, Tsuta K, Shiraishi K, et al. (2014)] Clinicopathological features of nonsmall
cell lung carcinomas with BRAF mutations. Ann Oncol; 25(1):138-42.
以上