「BAU 2017」にて「Innovation Award」

ニュースリリース
2017 年 2 月 6 日
メルク株式会社
※本ニュースリリースはドイツ・ダルムシュタット 1 月 19 日発表英文ニュースリリースの抜粋・抄訳です。
有機薄膜太陽電池が「BAU 2017」にて「Innovation Award」を受賞

BELECTRIC OPV 社がメルクと共同開発した有機薄膜太陽電池の新モジュールが
「Innovation Award Architecture + Building」を受賞

建設業界において画期的な製品を開発したデザイナーやメーカーに贈られる栄誉ある賞
2017 年 1 月 19 日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企
業である Merck(以下メルク)は本日、有機薄膜太陽電池(OPV)市場のリーディング企業である Belectric
OPV 社と共同開発した OPV モジュールが 1 月 16 日に「BAU 2017」にて「Innovation Award Architecture
+ Building」賞を受賞したことを発表しました。BAU は世界有数の国際建築・建材・建築システム専門見本
市であり、建設業界においてグローバルな交流ができる優れた商談の場となっています。今回、Belectric
OPV 社の OPVIUS ブランド製品として出展されたアクティブソーラーフィルムにはメルク lisicon®の最新材
料が用いられており、建材一体型太陽光発電(BIPV)として最適化されています。
2050 年の CO2 削減目標を達成するため、EU 域内では 2021 年以
降、すべての建造物に対してゼロエネルギーに近い状態を実現する
ことが法的に義務付けられます。こうした新基準を達成するためには
再生可能エネルギーの使用が不可欠であり、建物外装で発電する
BIPV がカギになると考えられます。
有機薄膜太陽電池は、建造物に太陽光発電(PV)を取り入れて一体
化する上で、世界的に重要で有望な技術と考えられています。OPV
は従来型太陽電池とは根本的に異なる手法を用いており、コスト効
率が高く環境に優しいロール・ツー・ロール方式で生産されます。塗
布型 OPV モジュールは薄くてフレキシブルなラミネートで、さまざまな
建材に簡単に取り付けることができ、標準的なガラスのラミネート加
工工程に適合できます。また、デザインの自由度が大きく広がり多用
<BAU2017 の BELECTRIC OPV ブースに
展示された OPV テンセグリティータワー>
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途に適応できることから、OPV は従来の太陽光発電技術に比べて機能的にも外観的にも格段に建築家の
要求に応えられるようになります。例えば色や形状、透明度についても独自の選択が可能なため、建物の
壁面を好み通りのデザインに仕上げられる可能性が大きく広がります。さらに OPV はフレキシブルで軽量
なため、そのまま最新のメンブレン構造やその他の軽量ソリューションと合わせて使用することもできます。
メルクの太陽電池材料のマーケティング責任者、デビッド・ミュラー(David Müller)は次のように述べていま
す。「今後、エネルギー効率に優れた建物を実現していく上で、建材一体型太陽光発電は非常に重要な役
割を果たすことになりますが、既存のソリューションはなかなか建築家のニーズを満たすことができていま
せん。今回、著名な建築家の方々で構成される審査委員会によって、OPV がデザインと機能の両方を満
たす製品として評価されたことは非常に励みになります」
Belectric OPV 社の事業開発および営業担当ディレクター、ヘルマン・イッサ(Hermann Issa)氏は次のよ
うに述べています。「有機薄膜太陽電池は研究開発の段階を終えたと考えています。当社は過去数年間で、
各分野を専門とするパートナーとの協業を進め、全く異なる要件や状況下で複数のリファレンスプロジェクト
を実行してきました。Carl Stahl 社と協業して、イタリア・ミラノで開催された EXPO 2015(ミラノ国際博覧会)
のドイツ館のソーラーツリーに OPV のアクティブラミネートが採用されました。また、BGT (Bischoff
Glastechnik AG)と共同で、さまざまな建物のガラス壁面にラミネートされた OPV モジュールを設置したほ
か、Taiyo Europe GmbH(ドイツ)と共に OPV を ETFE 製建築用メンブレンに組み込みました。このような
取り組みによって、OPV がほぼ無限ともいえる可能性を提供できることを示しています」
全文リリースはウェブサイト上の英文資料をご参照ください。
http://news.merck.de/N/0/81AC193FB96095A9C12580AC0063471E/$File/OPV_InnovationAward_en.pdf
Award Architecture+ Buildingについて
今年で 13 回目となる Award Architecture+ Building は、ミュンヘンで開催される国際建築・建材・建築システム専門見本市
BAU の期間中に、ドイツの建築専門誌「AIT」と「xia IntelligenteArchitektur」がメッセ・ミュンヘンと協業して主催しています。
Innovation Award は、産業用・住宅用建造物向けに画期的な製品や材料を開発したメーカーのほか、建築家、インテリアデ
ザイナーをはじめ建設業界に携わるあらゆるデザイナーを対象としており、受賞者はドイツ国内の著名な建築家やインテリア
デザイナー16 名からなる審査委員会によって決定されます。
BELECTRIC OPV社について
BELECTRIC OPV GmbH はドイツ・ニュルンベルグおよびキッツィンゲンに拠点を置く有機薄膜太陽電池市場のリーディン
グ企業です。BELECTRIC OPV は注文に応じた有機太陽電池及び発電システムの建設や個々の特性に合わせた施工を
行っているほか、研究開発にも積極的に取り組み、常に創造的で革新的なソリューションを提供しています。また、印刷、ラミ
ネート加工、レーザー加工技術を組み合わせた独自の製造技術を採用することで、高度な拡張性、さらにはカスタム設計の
導入を可能にするなど、際立った優位性を確立させています。BELECTRIC OPV は顧客に対し、新製品だけでなく既存の
有機太陽電池との統合を支援しており、付随する各種システムソリューションも合わせて提供しています。
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メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノ
ロジーの企業です。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端システ
ム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約 5 万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一
層の進歩を目指しています。2015 年は 66 カ国で 128 億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは 1668 年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの
株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、ドイツのダルムシュタットに本社を置く
メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では EMD セローノ、ミリポアシグマ、EMD パフォーマンスマテ
リアルズとして事業を行っています。
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立され、液晶や顔料などの化学品の研究開発・製造・販売や、試薬・
分析機器などバイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬にかかわるライフサイエンス関連製品・サービスを手がけてき
ました。2017年1月より、日本国内におけるパフォーマンスマテリアルズ事業をメルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社に
集約し、液晶材料や半導体製造用材料、顔料、特殊化学品・機能性材料などの製造・輸出入・販売などを行っています。メル
ク株式会社およびメルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社は、ライフサイエンスとパフォーマンスマテリアルズの両分野で
高付加価値製品とソリューションを幅広く提供しています。詳細はwww.merck.co.jpをご覧ください。
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