解答例 介護を巡る事件を減らすには、介護者の孤立を防ぎ、介護者の負担を軽減することが必 要だと考える。そのため、介護者にとって必要なサービスを提供するなど介護者への支援 が求められる。 第一に、介護者にとっても必要な質と量のサービスが利用できるような仕組みをつく ること。そもそも介護者には、心身の健康状態や経済状況などによって十分に介護を担う ことができない人もいる。特に「老老介護」の場合には、体力の落ちた高齢の介護者にと ってその負担は重く、介護者自身の健康状態への影響も懸念される。そこで、介護者が現 実的に介護を担うことができるのか、またどこまでできるのかということを見極める必 要がある。そのうえで、介護者のニーズに合わせたサービスを展開し、利用を促すことが 求められる。また、介護者の肉体的・精神的負担を軽減するために、介護者が一時的に介 護から解放され休息する時間を確保できるよう、サービスを多様化していくことも重要 である。合わせて、費用の問題でサービスの利用を控える介護者に向けて経済的な支援を 行うことも挙げられる。 第二に、介護者が孤立しない仕組みをつくること。孤立している介護者は、なかなか自 分から周囲に相談したり助けを求めたりすることができないと考えられる。そこで、自治 体などが介護者に積極的に働きかけることが求められる。また、介護者が介護の経験者に 介護の不安や悩みを聞いてもらい、アドバイスを受けられるような体制を整えることも 有効だと考える。 以上の対策によって、介護者の孤立を防ぐこと、介護者の負担を軽減することができ、 結果的に介護を巡る事件を減らすことにつながると考える。
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