非常用ディーゼル発電機シリンダ冷却水ポンプの

平成29年2月3日
日本原子力発電株式会社
敦賀発電所2号機の定期検査状況について
(非常用ディーゼル発電機シリンダ冷却水ポンプの軸の曲がり)
第18回定期検査中の敦賀発電所2号機において、平成28年12月21日、2台ある非常用
ディーゼル発電機のうちB号機の点検に伴う試運転のため、ディーゼル機関を起動したところ、シ
リンダ冷却水※1の圧力低下を示す警報が発報し、自動停止しました。点検を行った結果、シリン
ダ冷却水を循環させるためのポンプの羽根車に割れが認められました。
羽根車に割れが発生した原因を調査するため、工場において当該ポンプを分解し構成部品の詳
細点検を行っていたところ、本日、軸の一部が僅かに曲がっており使用できないことを確認しまし
た。
今後、軸が曲がった原因について調査を行います。
本事象は、実用炉規則※2第134条第3号の報告事象に該当しております。
なお、敦賀発電所2号機では、非常用ディーゼル発電機1台が使用できない状況にありますが、
万一外部電源が失われた場合でも、残りの非常用ディーゼル発電機や高圧電源車により、安全上重
要な機器への電源供給が可能です。
本事象による周辺環境への影響はありません。
※1:ディーゼル機関の運転時には機関の駆動力を利用するポンプ(シリンダ冷却水ポンプ)により水を循環させ
て冷却している。(運転時圧力:約 0.2MPa、自動停止設定値:0.089MPa)
※2:実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則 第134条(事故故障等の報告)
添付資料:非常用ディーゼル発電機シリンダ冷却水ポンプの軸の曲がり状況
以
上
添付資料
非常用ディーゼル発電機シリンダ冷却水ポンプの軸の曲がり状況
敦賀発電所2号機
配置図
原子炉補助建屋
シリンダ冷却水ポンプ
非常用ディーゼル発電機
非常用ディーゼル発電機鳥瞰図
約 10m
ディーゼル機関
約 3m
約 4m
(幅 4m)
ディーゼル機関
発電機
機 関:V型 18 気筒 400rpm
発電機:三相同期発電機
8625kVA 6900V
入口配管
シリンダ冷却水系統図
シリンダ冷却水ポンプ構造図
シリンダ冷却水
タンク
ディーゼル機関
羽根車
軸
機関側駆動歯車
機関側駆動軸
ケーシング
シリンダ
シリンダ
(9気筒)
(9気筒)
冷却水入口
駆動歯車
温度調整弁
ケーシングカバー
冷却水出口
シリンダ冷却水ポンプ
冷却器
原子炉補機冷却
海水系より
シリンダ冷却水ポンプ仕様 (外径約50cm)
容量:約210m3/h
揚程:約25m
・ポンプは、機関運転時、機関側駆動軸
により回転する。
点検状況
羽根車
軸曲がりの認められる部分
割れ箇所(1 カ所)
ケーシング
軸
0.18mm
90 mm
右回転
羽根車側
軸の材質 :ステンレス
寸法:長さ約 45cm、直径約 5cm
ナット
【 羽根車 】
【 軸 】
駆動歯車側