所長メッセージ(平成 28 年 10 月) “学びをつなぐ,できるにつなぐ”教育センター ~ICTを効果的に活用することによって 「学びの変革」を充実・加速する~ 授業でのICT活用が着実に進展し,次期学習指導要領に向けて, 情報教育の充実やアクティブ・ラーニングへのICT活用が議論さ れる一方,ICT機器等の整備や教員のICT指導力について課題 も明らかになってきています。 このため,文部科学省は,今後の学校教育(初等中等教育段階)の情報化に関する総合 的な推進方策について検討を行う「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」を開 催し,今年7月28日に最終まとめを公表しています。 この最終まとめには,ICTの特性が,各教科等の本質に迫る「深い学び」や「対話的 な学び」 「主体的な学び」を促進するためにどのように貢献できるか,一人一人の学習ニー ズや個性に応じた資質・能力の育成にどのように貢献できるか,情報活用能力をどのよう に効果的に育成できるかといった観点を踏まえながら,全ての教員が使いやすい教材及び 機器等の開発や,各学校における指導体制の確保を進めていく必要があることが指摘され ています。 当センターでは,昨年度からプロジェクトチームを組織し, 「主体的に学ぶ力を育成する 学習指導に関する研究」をメインテーマとして,二年間にわたる研究を行っています。昨 年度は,協働的な学びを充実させるICTを効果的に活用した児童生徒の主体的に学ぶ力 を育成する授業モデルを提言しました。このことについては,今年度,大分市で開催され た都道府県指定都市教育センター所長協議会・研究協議会の全体会で発表し,高い評価を 得ています。二年次の研究では,提言した授業モデルに基づいた授業実践を小学校,中学 校,高等学校及び特別支援学校のすべての校種で行い,主体的に学ぶ力の育成の評価や子 供の変容について検証します。この研究成果については,平成29年2月22日(水)に,広 島県立教育センター研究事業発表会で発表する予定にしております。 当教育センターでは,今年度,この研究をはじめ20本の研究に取り組んでおり,これら の研究成果を積極的に各研修講座等に反映させ, 「学びの変革」の益々の充実と加速に向け て取り組んでまいります。
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