第二種特定鳥獣管理計画(イノシシ:第3期)の概要

第二種特定鳥獣管理計画(イノシシ:第3期)の概要
計画策定
の目的
三重県では、イノシシの生息数の増加や分布域の拡大により中山間地域での農作物への被害が
深刻化しており、平成22年度から特定鳥獣保護管理計画を策定し狩猟期間の延長等を行い、ま
た、電気柵等の被害防除対策及び有害鳥獣捕獲等による捕獲を実施し、農林業被害額の減少に
取り組んできた。その結果、平成22年度をピークに被害額は減少傾向にあるものの、依然として深
刻な状況にある。
今後、イノシシによる農林業被害の軽減を図り、また、イノシシ個体群の広域的・継続的な管理を
推進し、イノシシと人との共存を図ることを目的として本計画を策定する。
実施区域
■県内全域
計画期間
■平成29年4月1日~平成34年3月31日まで
現
■生息状況:生息場所は、鈴鹿山脈、大台山地の標高の高い箇所以外のほぼ山地全域にわたる。
状
■農林被害額の推移
年度
イノシシ被害額
全鳥獣被害額
(単位:千円)
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
75,835
498,287
145,670
584,831
126,452
714,598
151,137
780,500
198,241
751,067
188,102
820,885
151,094
701,085
125,413
628,754
112,684
557,606
128,260
517,062
250,000
■平成19年度から、毎年、1億円以上の
被害が発生しているが、平成22年度の
約1億9千8百万円をピークに減少傾向に
ある。平成27年度においては、約1億2
千8百万円の被害が発生しており、三重
県の鳥獣による被害額に占める割合は、
約25%を占めている。
200,000
150,000
100,000
50,000
0
H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27
■捕獲頭数の推移
年度
H18
(単位:頭)
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
狩猟
4,720
4,768
5,722
4,952
7,165
6,633
6,316
5,449
6,113
5,742
有害
1,258
1,523
2,540
2,482
3,954
3,102
5,614
3,952
5,668
7,881
捕獲計
5,978
6,291
8,262
7,434
11,119
9,735
11,930
9,401
11,781
13,623
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
有害
狩猟
■平成18年度以降、5千から8千頭台で
推移していたが、平成22年度以降は9千
から1万1千頭台で推移し、平成27年度
の捕獲頭数は、過去最高の13,623頭
となった。
■個体数の調整に関する事項
○狩猟期間:11月1日~3月15日とする。
○猟法
:くくりわなの直径12cm以下の制限の解除。(松阪市、大台町、大紀町、紀北町、尾鷲市、熊野市を除く。)
目
標
■農林業被害額を過去10年間で一番低い額である7千6百万円
(平成18年度)まで抑える。
■被害防除対策
地域ぐるみで次のとおり取り組む。
・農作物の収穫残渣等をなくす
・緩衝帯の整備
・侵入防止柵の整備と適正な維持管理
・適正な捕獲の促進
■モニタリング調査
捕獲頭数や農林業被害金額等の調査を継続して実施し、計画的な管理を行う。