【3:少子高齢化時代の社会インフラ】 <概要> 人口減少等に起因する税収減により地方自治体には所有する全ての公共施設を維持管理・更新し ていく余力はなく、予算規模に合わせて施設数を削減せざるを得ない。また今後、高度成⾧期に建 設した公共施設が一斉に老朽化し更新期を迎えるにあたり、総務省は 2014 年 4 月に全国の地方公 共団体に対して公共施設等総合管理計画策定を要請するなど、更新時期の平準化すなわち事後保全 から予防保全へのシフトが求められている。 このような動きに基づいて各自治体は公共施設を再編再配置していくことになるが、先行自治体 では総論賛成・各論反対により計画が進まないケースがほとんどである。すなわち住民の合意形成 が大きなネックとなっており、その根底にはこれまでの都市・建築計画方法は拡大・増加基調下の もので縮退・縮減を前提とする計画方法がないことが問題としてある。 本「少子高齢化時代の社会インフラ」プロジェクトでは、将来のある時点における人口規模を想 定し、それに伴う各自治体の予算規模を算出した上で、それらに見合った至適な規模と配置の都市 及びそのための至適なインフラと公共建築物の状態を、最終的に実現しようとするバックキャステ ィングのアプローチを採る。具体的には、 「住民合意形成できる都市縮退と施設縮減計画の枠組みは どのようなものか?」 「まちの将来像を設定するバックキャスティングの手法は施設縮減の合意形成 に有効か?」などについて、研究を進めていく。 <活動体制> (学内) 髙山純一(理工研究域環境デザイン学系・教授) 西野辰哉(理工研究域環境デザイン学系・准教授) 藤生慎(理工研究域環境デザイン学系・助教) (連携自治体) 羽咋市、南砺市 <活動中の個別事業> ・創造的縮減社会の検討(西野、髙山) ・官民連携のルールづくりとその社会実装(髙山、西野、藤生) ・新しい公共交通のあり方の検討(髙山、西野、藤生)
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