高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための調査研究事業に係る公募要領 1.事業名 高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための調査研究事業 2.趣 旨 高大接続システム改革会議「最終報告」(平成28年3月31日)で示された高校 教育・大学教育と入学者選抜を通じた高大接続改革を推進するため,高校生の学習意 欲の喚起とともに基礎学力の着実な定着を目指して,高等学校基礎学力テスト(仮称) の導入検討等に取り組むこととする。そのために,基礎学力の着実な定着に取り組む 実践研究校において調査研究することをもって,高等学校現場におけるPDCAサイ クルの確立を目指すとともに,高等学校基礎学力テスト(仮称)の導入検討に資する ものとする。 なお,この公募は,平成29年度予算成立後に直ちに事業を開始できるよう,本予 算成立前に始めるが,国会における本予算成立までの間に,当該事業の実施の可否や, 事業内容及び事業開始時期等に変更が生じる可能性があること,並びに本事業は本予 算成立後でなければ開始することができないことに留意されたい。 3.委託事業の内容 上記の趣旨を踏まえ,委託団体において高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善 のための取組を推進するため,各学校が教育目標を実現するために教育課程を編成, 実施,評価,改善していく「カリキュラム・マネジメント」を確立し,学校における 「PDCAサイクル」を構築する。 具体的には,学校現場においてきめ細やかな学習指導に取り組むための指導体制の 在り方の検討や教材開発,また,試行テスト(仮称)※ 等を活用して生徒の基礎学力 の定着度や学習状況等を的確に把握し,更なる指導改善に活かす仕組み等について調 査研究する(以下のPDCAサイクルを参考にすること)。 ※ 試行テスト(仮称)については,4.委託の実施要件(4)参照。 ○ 基礎学力の定着に向けた学校毎の事業計画(教育目標の設定,教育課程の編成, 指導計画の作成等を含む)の策定(P) ○ 教員や支援スタッフ等からなる指導体制の整備,義務教育段階を含めた学び直 しの授業や教材研究,教員研修等事業計画に基づく教育活動の実践(D) ○ テストや教材を活用した生徒の基礎学力の定着度の測定および分析(C) ○ 分析結果に基づく改善点等の,指導改善に必要な指導体制,教材研究,教員研 修等の企画等への反映(A) ※ 本事業において対象とする教科は,原則として,国語,数学及び英語とする。 ただし,企画提案書において,本事業を効果的に実施することが見込まれる場 合はこの限りでない。 - 1 - 4.委託の実施要件 (1)実践研究校の指定 本事業の実施にあたって,委託団体は実践研究校を1校指定することとする。 ただし,本事業を効果的に実施することが見込まれる場合は,委託団体の判断に より複数校(2校程度)の指定も可とする。実践研究校の指定に当たっては,下表 を参照し,実践研究校指定区分を設定のうえ,企画提案書(別紙様式1)に記載す る。 また,指定にあたっては,本事業の趣旨を踏まえ,学力面において平均的な高 等学校または学力に課題を抱える生徒が一定程度在籍する高等学校または,基礎 学力の着実な定着に取り組む高等学校を対象とする。 実践研究校指定区分 実践研究校の学科の組合せ A.普通科 複数校の組合せ可 B.専門学科 複数校の組合せ可 C.総合学科 複数校の組合せ可 D.普通科 + 専門学科 同一校内の組合せ及び複数校の組合せ可 E.普通科 + 総合学科 同一校内の組合せ及び複数校の組合せ可 F.専門学科 + 総合学科 同一校内の組合せ及び複数校の組合せ可 ※ 上表は定時制・通信制を含む。 (2)事業計画策定・評価等のための調査研究事業検討会議の設置・開催 委託団体は,本事業の円滑な実施を図るため,調査研究に関する専門的見地から 指導,助言,評価,進捗状況の管理・監督等を行うための調査研究事業検討会議を 設置する。同検討会議は,学校教育に専門的知識を有する者,学識経験者,関係行 政機関の職員等によって構成するほか,例えば高等学校の教職員等を含めるなど, 実効性のあるものとする。 (3)実施報告書の作成・提出 委託団体は,本調査研究の成果が全国に普及するよう,実施報告書等をホームペ ージ等で公表するなど成果普及に努めることとする。 (4)試行テスト(仮称)の実施 委託団体は,高等学校基礎学力テスト(仮称)の導入を念頭に置いた,テスト手 法等に関する仕組や実施方法等の検討に資するとともに,生徒の基礎学力の定着度 の測定および分析を通した更なる指導改善に活かす仕組みについて調査研究するた め,実践研究校等において試行テスト(仮称)を実施することとする。 試行テスト(仮称)の概要については次のとおり。 ※ 試行テスト(仮称)は,委託団体から提供された各試験問題等を活用して文部 - 2 - 科学省が作成及び運営を行い,実践研究校において実施するものである。なお,テ スト問題の作成,委託団体(実践研究校)との実施日程調整,問題配送等の運営は, 文部科学省による委託事業とすることを検討している。 ○ 試行テスト(仮称)は,実践研究校内のパソコンを用いたCBT(Computer -Based Testing)方式の研究も行うため,実践研究校においてPC教室等に一定の 環境が整っている(例えば,一学級の生徒の人数分のPCが整備されている等)こ とが望ましい。 ○ 受検対象学年,受検人数については,文部科学省と協議のうえ決定する。 ○ 実施時期は問題作成期間を勘案し,別途日程を調整する(秋以降を予定している)。 ○ テスト実施のほか,受検者及び学校向けのアンケート調査等を実施する場合があ る。 ○ 試行テスト(仮称)は,実践研究校のほか,プレテストとして各委託団体の管理 下にある参加を希望する高校で実施することも可能となるよう検討している(参加 学校数等は未定)。 ※ 委託団体にあっては,高等学校基礎学力テスト(仮称)の導入検討に資するため, 文部科学省へ試験問題を提供すること 提供する試験の詳細等は別添1のとおりとする。対象教科は国語,数学及び英語を 予定。なお,提供いただいた問題は,4.の委託の実施要件(4)の試行調査の実施 における試行テスト(仮称)及び高等学校基礎学力テスト(仮称)等の実施にあたっ て,その問題の一部として活用することも検討しているところ。その際,提供いただ いた問題について必要最小限度の改変を行う場合がある点について,承諾いただきた い。 5.委託先(公募対象) 本調査研究の委託先(公募対象)は,当該調査研究を実施することができる教育委員 会等の高等学校の管理機関(国立学校にあっては当該学校を設置する国立大学法人,公 立学校にあっては当該学校を所管する教育委員会,私立学校にあっては当該学校を設 置する学校法人をいう。以下同じ。)を対象とする。 6.企画競争に参加する者に必要な資格に関する事項 (1)予算決算及び会計令第 70 条の規定に該当しない者であること。 なお,未成年者,被保佐人又は被補助人であって,契約の締結のために必要な 同意を得ている者は,同条中,特別の理由がある場合に該当する。 (2)文部科学省の支出負担行為担当官等から取引停止の処置を受けている期間中の者 でないこと。 7.委託期間 調査研究の委託期間は,原則として2年とする。ただし,委託契約については年度 - 3 - ごとに締結することとし,契約期間は委託を受けた日から当該年度の3月14日まで とする。なお,年度ごとの成果や予算を踏まえつつ,継続することが妥当であると判 断された調査研究を次年度の対象とする。 8.公募への応募方法等 (1)提出様式 企画提案書は,別紙様式1のとおりとする。 (2)企画提案書の提出場所,企画競争の内容を示す場所及び問合せ先 文部科学省 初等中等教育局 教育制度改革室 住 初等中等教育企画課 高校基礎学力試験企画係 所 : 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2 TEL : 03-5253-4111(代表)(内線2338) FAX : 03-6734-3177 E-mail: [email protected] (3)企画提案書の提出方法 ① 用紙サイズはA4縦版,横書きを原則とする。 ② 提出方法は,E-mail及び郵送(又は宅配便等)とし,直接持参及びFA Xによる提出は不可とする。なお,事故等による書類の不達については,文部科 学省は一切の責任を負わない。 ○E-mail ・上記(2)のアドレスへ送信すること。 ・送信メールの件名は「【団体名(例:○○県)】企画提案書(基礎学力定着 調査研究事業)」とすること。 ○郵送(又は宅配便等) ・原則として,簡易書留,宅配便等(配達が証明できる方法)で送付すること。 ・封筒に「基礎学力定着調査研究事業の企画提案書」と朱書きすること。 ・企画提案書は紙媒体で10部(正本1部,副本9部)提出すること。 (4)提出書類 ①企画提案書(10部) ②経費積算の根拠資料(旅費,謝金規則の写し等,積算根拠が分かるもの) (5)企画提案書の提出期限等 提出期限:平成29年2月23日(木)18時15分 (6) その他 ・応募書類に不備がある場合は,審査対象としない。 ・書類を当方が受領した後の修正・差し替えは原則認められない。 ・応募書類は本件業務関係者に開示する。なお,必要に応じて一般公開又は特 定の者への開示を行うことがあり,公開に当たって発生し得るリスクについて は企画提案者が負うものとする。 ・審査結果に関わらず,応募書類は返却しない。また,応募書類の作成費用につ いては,審査結果に関わらず企画提案者の負担とする。 - 4 - ・当該事業は予算上,「(目)委託費」により国から経費を支出することになる ので(原則精算払),地方公共団体において事業実施に必要となる予算化の見 込み時期を踏まえた契約希望時期について,別紙(様式自由)に記載し,企画 提案書と併せて提出すること。 9.事業規模(予算)の目安 (1)事業規模(予算) 本調査研究の事業規模(予算)は,「高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善の ための調査研究事業」の予算の範囲内で決定するが,一の委託先につき250万円 を上限とする。また,採択件数は,6件程度を予定している。 ※ 各年度同程度の事業規模の上限額を前提に計画を立てること。ただし,採択後において,各 年度の予算の状況により,2年目以降の予算額が変動する可能性があることに留意されたい。 (2)委託経費(調査研究経費) 本調査研究の実施に要する経費として認めるものは,諸謝金,旅費,借損料,印 刷製本費,設備備品費,消耗品費,会議費,通信運搬費,図書購入費,賃金,雑役 務費,消費税相当額,一般管理費,再委託費等とする。 10.選定(審査)方法等 (1)選定方法 企画提案書に基づき,文部科学省に設置された高校生の基礎学力の定着に向けた 学習改善のための調査研究事業に関する審査・評価委員会(以下,「審査・評価 委員会」という)において書類選考を実施する。また,必要に応じて審査期間中 に提案の詳細に関するヒアリングや追加資料の提出を求めることもある。 (2)審査基準 高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための調査研究事業審査基準(別添 2)参照 (3)選定結果の通知 選定終了後,30日以内にすべての企画提案者に選定結果を通知する。 なお,審査の際,申請者(管理機関)に対し,必要に応じて計画の見直し等を要 望する場合がある。 11.誓約書の提出 本企画競争に参加を希望する者は,企画提案書の提出時に,暴力団等に該当しない 旨の誓約書(別添3)を提出しなければならない。 誓約書を提出せず,又は虚偽の制約をし,若しくは誓約書に反することとなったと きは,当該者の企画提案書を無効とする。 なお,国立大学法人及び地方公共団体は,この限りではない。 12.契約締結 選定の結果,契約予定者となった企画提案者は,事業計画書(別紙様式2)を作成 - 5 - し提出するとともに,事業計画書等を基に契約条件を調整するものとする。なお,契 約金額については,事業計画書の内容を勘案して決定するので,企画提案者の提示す る金額と必ずしも一致するものではない。また,契約条件等が合致しない場合には契 約締結を行わない場合がある。 ※ 国の契約は,契約書を締結(契約書に契約の当事者双方が押印)したときに確定することと なるため,契約予定者として選定されたとしても契約書締結後でなければ事業に着手できな いことに十分留意すること。なお,再委託先がある場合は,この旨を再委託先にも十分周知 すること。 ※ 【契約締結に当たり必要となる書類】 選定の結果,契約予定者となった場合には,契約締結のため,遅滞なく以下の書類の提出 を求めることから,事前に準備しておくこと。 事業計画書(審査委員から意見が提示された場合には,その指摘事項を反映した事業計 画書の再提出を求める。) 委託業務経費の積算根拠資料(謝金単価表,旅費支給規定など) 銀行振込依頼書(採択の連絡とともに,文部科学省から様式を別途送付する。) 13.スケジュール (1)公 募 開 始:平成29年1月26日(木) (2)公 募 締 切:平成29年2月23日(木)18時15分 (3)審 査:平成29年3月上旬めど (4)契 約 締 結:平成29年度予算が成立した場合に,成立日以降の平成29年度の 日付で順次締結する。 (5)契 約 期 間:契約締結日から平成30年3月14日(水)まで ※ 契約書締結後でなければ事業に着手できないので,企画提案書作成にあたっては,事業開始 日に柔軟性を持たせた上で作成する必要があることに十分留意すること。なお,再委託先があ る場合は,この旨を再委託先にも十分周知すること。 14.事業完了の報告等 (1)委託を受けた管理機関は,事業が完了したとき,廃止,解除又は中止(以下,「廃 止等」という。)の承認を受けたときは,事業完了(廃止等)報告書(別紙様式3) 等を作成し,完了した日又は廃止等の承認を受けた日から10日を経過した日又は 当該年度の3月14日のいずれか早い日までに,支出を証する書類の写しととも に,文部科学省に提出するものとする。 (2)本調査研究の実施に伴い作成した成果物(事業概要・説明資料,冊子,パンフレ ット及びマニュアル等)を,事業完了(廃止等)報告書に添えて提出すること(紙 媒体50部及び電子媒体)。 (3)本調査研究の内容の一部又は全部を,文部科学省のホームページにて公表するこ とを予定している。各団体等のホームページにも掲載するなど,成果普及に努める こと。 - 6 - 15.その他 (1)その他,本調査研究の委託に当たっては,「高校生の基礎学力の定着に向けた学 習改善のための調査研究事業委託要項」(平成29年1月26日初等中等教育局長 決定)によるものとする。 (2)調査研究実施に当たっては,契約書を遵守すること。 <参考> ・中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育,大学教育, 大学入学者選抜の一体的改革について~すべての若者が夢や目標を芽吹かせ,未来に花開かせるため に~」(平成26年12月22日) (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1354191.htm) ・「高大接続改革実行プラン」(平成27年1月16日) (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo12/sonota/1354545.htm) ・「高大接続システム改革会議」(平成28年3月31日 最終報告) (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/064/index.htm) - 7 -
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